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公開番号
2024075872
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-05
出願番号
2022187086
出願日
2022-11-24
発明の名称
積層構造体及びその製造方法
出願人
学校法人同志社
代理人
弁理士法人前田特許事務所
主分類
B32B
5/02 20060101AFI20240529BHJP(積層体)
要約
【課題】非誘電体基材と、シート状ファイバー層と、が一体的に積層されている新規な積層構造体を提供する。
【解決手段】非誘電体基材の裏面に電圧を印加することで非誘電体基材を分極させて非誘電体基材の表面を第1の電荷に帯電させ、ファイバー形成材料溶液に電圧を印加した状態で、ファイバー形成材料溶液を非誘電体基材の表面に向けて第2の電荷に帯電したファイバーをエレクトロスピニングにより吐出させ、電気引力作用により、非誘電体基材とシート状ファイバー層とが一体的に積層されている積層構造体を製造する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
非誘電体基材と、シート状ファイバー層と、が一体的に積層されている積層構造体。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記シート状ファイバー層を形成するファイバーの高分子材料は、コラーゲン.ゼラチン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸グリコール酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリグリセロールセバシン酸、ポリヒドロキシアルカン酸、ポリブチレンサクシネート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、セルロース、ポリアミド、ポリウレタン、又は、ポリビニルアルコールである請求項1に記載の積層構造体。
【請求項3】
前記非誘電体基材は多孔質体である請求項1又は2に記載の積層構造体。
【請求項4】
ゼラチンスポンジとシート状ゼラチン不織布層とが一体的に積層されている積層構造体。
【請求項5】
組織再生用スキャホールド、創傷の治癒用、傷跡の治療用又は瘢痕・ケロイド形成予防用である請求項4に記載の積層構造体。
【請求項6】
非誘電体基材の裏面に電圧を印加することで前記非誘電体基材を分極させて前記非誘電体基材の表面を第1の電荷に帯電させ、
ファイバー形成材料溶液に電圧を印加した状態で、前記ファイバー形成材料溶液を前記非誘電体基材の表面に向けて第2の電荷に帯電したファイバーをエレクトロスピニングにより吐出させ、
電気引力作用により、前記非誘電体基材とシート状ファイバー層とが一体的に積層されている積層構造体を製造する積層構造体の製造方法。
【請求項7】
前記第1の電荷は負電荷であり、前記第2の電荷は正電荷である請求項6記載の積層構造体の製造方法。
【請求項8】
前記非誘電体基材の表面に積層されたシート状ファイバー層の第2の電荷量が高くなった場合、帯電した第2の電荷量を中和することを特徴とする請求項6又は7に記載の積層構造体の製造方法。
【請求項9】
非誘電体基材であるゼラチンスポンジの裏面に電圧を印加することで前記ゼラチンスポンジを分極させて前記ゼラチンスポンジの表面を負電荷に帯電させ、
ゼラチンファイバー溶液に電圧を印加し、ゼラチンファイバーを正電荷に帯電させて前記ゼラチンファイバー溶液を前記ゼラチンスポンジの表面に向けてエレクトロスピニングにより吐出させ、
電気引力作用により、前記ゼラチンスポンジとシート状ゼラチン不織布層とが一体的に積層されている積層構造体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規医療材料、物質吸着膜等に利用できる積層構造体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ナノファイバーを作製する手法としてエレクトロスピニング法は公知である。エレクトロスピニング法は、例えば原料溶液をシリンジに充填し、ナノファイバーを堆積・捕集させる部位(コレクターとも言われる。)とノズルとの間に電圧を印加し、原料溶液をノズルから引き出してナノファイバー化し、コレクター上にナノファイバーを生成する方法である(特許文献1,2,3)。
【0003】
ところで再生医療の分野では、ポリ乳酸、ポリ乳酸-グリコール酸共重合体等の生体適
合性高分子をマトリクス樹脂として組織形成因子を含有させて作製した創傷治療用被覆材で組織欠損部を被覆する方法が実施されている。組織再生用材料として生体適合性高分子を用いることが盛んに行われており、そのような生体適合性高分子のファイバーを作製する方法としてエレクトロスピニング法が用いられている(非特許文献1)。
【0004】
エレクトロスピニング法で紡糸したナノファイバーは、例えば、様々な組織再生用スキャホールド、創傷被覆材、癒着防止膜等の素材のエンジニアリングにおいて有望視される。
【0005】
エレクトロスピニング法で紡糸したナノファイバーの構造は生体組織の細胞外マトリックス(ECM)のコラーゲン構造(直径50~500nmのコラーゲンナノファイバーの3
次元ネットワーク)に類似している。さらに、エレクトロスピニング法で紡糸したナノファイバーは、正確な形状特徴(3次元多孔性、ナノスケールサイズ、配向)、成長因子の封入及び局所的な緩徐放出、表面官能化(官能基の導入等)といった、組織再生に有用な特徴を備えている(特許文献4)。
【0006】
エレクトロスピニング法はゼラチンファイバーの製造にも利用される。例えばヘキサフルオロイソプロパノールと水との混合溶液は、エレクトロスピニングを応用してゼラチンファイバーを製造するための優れた溶媒であり、ゼラチンをこの混合溶液に溶解させてエレクトロスピニングした場合には、μmオーダーの均一なファイバー径を有するゼラチンファイバーが得られることが報告されている(特許文献5)。
【0007】
具体的には下記である。即ち、ノズルを有するシリンジ内には原料溶液であるゼラチン溶液が満たされている。コレクターにはアースが施されている。高圧電源をONにするとノズルに高電圧が印加される。このとき高電圧によってノズル内を流れるゼラチン溶液に電荷が誘発、蓄積される。ノズルから噴出された後、ゼラチン溶液は、プラスに帯電するために互いに反発する。この反発力は、ゼラチン溶液の表面張力に対抗し、荷電臨界を超えるとゼラチン溶液は帯電ミストになる。この帯電ミストの表面積は、体積に対して非常に大きいため、溶媒が効率良く蒸発し、さらに体積の減少により電荷密度が高くなるため、ゼラチン溶液は帯電微少ミストへと分裂していく。ノズルは高電圧を印加されているが、コレクターはアースされているので、ノズルとコレクターとの間には、強い電界が形成されている。帯電微少ミストは、互いに反発しながら、形成された電界によりコレクターに向かって進行するが、途中で溶媒が揮散しゼラチンファイバーとしてコレクター上に捕集されるのである。
【0008】
このように、コレクターはファイバーを捕集するための部材として利用されるにすぎず、エレクトロスピニング法のコレクターをファイバーと一体的に利用する発想は従来存在しなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特表2013-503661号公報
特表2013-519805号公報
特開2012-72514号公報
特許第5855783号公報
特開2007-138364号公報
【非特許文献】
【0010】
In vivo and in vitro evaluation of flexible, cottonwool-like nanocomposite as bone substitute material for complex defects Acta Biomaterialia 5 2009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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