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公開番号2024075358
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-03
出願番号2022186749
出願日2022-11-22
発明の名称鋼材及びその製造方法
出願人株式会社デンソー,国立研究開発法人物質・材料研究機構
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類C22C 38/00 20060101AFI20240527BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】複雑形状部品への適用が可能であり、高硬度化と良好な生産性を両立できる鋼材を提供する。
【解決手段】素材鋼の加工処理により強化された鋼組織を有する鋼材は、加工処理が、オーステナイト及びマルテンサイトの複相温度域における塑性加工であり、ビッカース硬度HVが、素材鋼の炭素濃度C(単位:質量%)に対して、下記式(1)を満足する。
HV≧441×C+497・・・(1)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
素材鋼の加工処理により強化された鋼組織を有する鋼材であって、
上記加工処理が、オーステナイト及びマルテンサイトの複相温度域における塑性加工であり、ビッカース硬度HVが、上記素材鋼の炭素濃度C(単位:質量%)に対して、下記式(1)を満足する、鋼材。
HV≧441×C+497・・・(1)
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
上記素材鋼の炭素濃度Cは、0.2質量%以上である、請求項1に記載の鋼材。
【請求項3】
上記素材鋼の炭素濃度Cは、0.4質量%以上である、請求項1に記載の鋼材。
【請求項4】
上記塑性加工は、単純圧縮による圧縮率15%相当ないしそれ以上の相当歪を付与する加工である、請求項1又は2に記載の鋼材。
【請求項5】
上記塑性加工は、単純圧縮による圧縮率30%相当ないしそれ以上の相当歪を付与する加工である、請求項1又は2に記載の鋼材。
【請求項6】
上記加工処理は、マルテンサイト生成開始点(Ms)以下室温以上の上記複相温度域において、オーステナイトの一部がマルテンサイト変態し、準安定状態のオーステナイトが残存している複相組織状態の上記素材鋼に施される、請求項1又は2に記載の鋼材。
【請求項7】
素材鋼をオーステナイト化温度域に昇温して保持するオーステナイト化工程と、
オーステナイト化した上記素材鋼を、上記オーステナイト化温度域から、オーステナイト及びマルテンサイトの複相温度域まで冷却する第1冷却工程と、
オーステナイトの一部がマルテンサイト変態し、準安定状態のオーステナイトが残存している複相組織状態の上記素材鋼に、塑性加工を施す加工処理工程と、
上記複相温度域から冷却して、残存しているオーステナイトをマルテンサイト変態させる第2冷却工程と、を備える鋼材の製造方法。
【請求項8】
上記オーステナイト化工程は、上記素材鋼のオーステナイト変態点(A3)以上の熱処理温度(T1)に保持して、上記素材鋼をオーステナイト化する工程であり、
上記加工処理工程は、マルテンサイト生成開始点(Ms)以下室温以上の加工温度(T2)において、上記素材鋼に、単純圧縮による圧縮率15%相当ないしそれ以上の相当歪を付与する上記塑性加工を行う工程である、請求項7に記載の鋼材の製造方法。
【請求項9】
上記第2冷却工程に続いて、0℃以下の処理温度(T3)に冷却するサブゼロ処理工程と、マルテンサイト生成開始点(Ms)以下の焼戻し温度(T4)にて焼戻しを行う焼戻し処理工程とを、さらに備える、請求項7又は8に記載の鋼材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼材及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、自動車部品等に用いられる鉄鋼材料には、高強度で耐久性の高い材料特性が求められる。材料強度を高める方法として、従来から、熱処理と加工とを組み合わせた処理法が種々提案されている。例えば、高温のオーステナイト化温度域にてオーステナイト化処理した材料を、準安定オーステナイト状態となる温度域まで急冷して塑性加工を施し、その後焼入れを行ってマルテンサイト変態させるオースフォーミングが知られている。また、オースフォーミングを利用して、用途等に応じた所望の特性や組織が得られるように、添加元素や化学組成を最適化したり、熱処理プロセスを制御したりすることが検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、C含有量が0.2質量%以上0.35質量%未満であり、Si、Mn、Cr、Ti、Al等の元素を含む特定の化学組成を有し、金属組織が、オースフォームドマルテンサイト及びオーステナイトで構成される鋼材が開示されている。この鋼材は、薄板や鋼管等に適した複相組織が得られるように、素材の化学組成が調整されており、1100~1300℃の温度域に加熱した後に熱間加工を行う際に、仕上加工を790~870℃の温度にて行い、さらに焼入れ、焼戻しを行うことにより得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-221920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、自動車部品等に対し超高硬度化の要求が高まっている。その際、例えば、圧延により成形が可能な単純形状部品には、焼入れ後の高硬度なマルテンサイト組織を焼戻し、温間温度域にて塑性加工する温間テンプフォーミングのような手法も用いられるが、ギア等のプレス機によって成形される複雑形状部品には、そのような手法は適さない。また、上述したオースフォーミングは、特許文献1における仕上加工のように、比較的高い温度域が採用されることにより、加工性は改善するものの、高硬度化には限界があった。そこで、熱処理と加工を組み合わせ、複雑形状部品に適用されて硬度の向上が可能な新たな手法が求められている。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、複雑形状部品への適用が可能であり、高硬度化と良好な生産性とを両立できる鋼材とその製造方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
素材鋼の加工処理により強化された鋼組織を有する鋼材であって、
上記加工処理が、オーステナイト及びマルテンサイトの複相温度域における塑性加工であり、ビッカース硬度HVが、上記素材鋼の炭素濃度C(単位:質量%)に対して、下記式(1)を満足する、鋼材にある。
HV≧441×C+497・・・(1)
【0008】
また、本発明の他の態様は、
素材鋼をオーステナイト化温度域に昇温して保持するオーステナイト化工程と、
オーステナイト化した上記素材鋼を、上記オーステナイト化温度域から、オーステナイト及びマルテンサイトの複相温度域まで冷却する第1冷却工程と、
オーステナイトの一部がマルテンサイト変態し、準安定状態のオーステナイトが残存している複相組織状態の上記素材鋼に、塑性加工を施す加工処理工程と、
上記複相温度域から冷却して、残存しているオーステナイトをマルテンサイト変態させる第2冷却工程と、を備える鋼材の製造方法にある。
【発明の効果】
【0009】
上記一態様の鋼材は、複相温度域における塑性加工により強化され、上記式(1)を満足する、高硬度の鋼組織を有する。塑性加工は、オーステナイトとマルテンサイトの複相温度域において、素材鋼に、軟質のオーステナイト組織が残存する状態で行われるので、加工荷重の増加が抑制される一方、低温での加工となることから熱による再結晶や転位の回復が生じづらく、処理後の残存転位がより多くなるものと推察される。これにより、加工性が改善されて複雑形状部品への適用が可能となり、焼入れ後の組織がより強化されて、実験値に基づく関係式である上記式(1)に示されるように、素材の炭素濃度に応じた高い硬度が得られる。
【0010】
このような鋼材は、上記他の態様の製造方法により、オーステナイト化工程にてオーステナイト化された素材鋼を、第1冷却工程にて複相温度域まで冷却し、加工処理工程にて、複相組織状態にある素材鋼に塑性加工を施した後、第2冷却工程にて残存するオーステナイトをマルテンサイト変態させることにより得られる。この製造方法は、マルテンサイト組織を形成する鋼種であれば適用可能であり、素材鋼の化学組成や処理工程が大きく制約されることなく、鋼材の高硬度化が可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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