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公開番号2024075019
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-03
出願番号2022186119
出願日2022-11-22
発明の名称熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240527BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】過酷な加工条件下であっても、変色および強度低下が少なくリサイクル性にも優れ、かつ難燃性に優れる熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供する。
【解決手段】(A)熱可塑性樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)酸価が10~200mgKOH/gである酸性リン酸エステル(B成分)を0.001~1重量部および(C)難燃剤(C成分)を0.01~25重量部含有する熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)熱可塑性樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)酸価が10~200mgKOH/gである酸性リン酸エステル(B成分)を0.001~1重量部および(C)難燃剤(C成分)を0.01~25重量部含有する熱可塑性樹脂組成物。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
A成分が、(A-1)ポリカーボネート樹脂(A-1成分)、(A-2)ABS樹脂(A-2成分)および(A-3)ポリエステル樹脂(A-3成分)からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項3】
A-1成分の含有量がA成分100重量部中40~100重量部である請求項2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項4】
C成分が(C-1)ハロゲン化カーボネート化合物(C-1成分)、(C-2)リン酸エステル系化合物(C-2成分)、(C-3)ホスファゼン化合物(C-3成分)、(C-4)スルホン酸金属塩(C-4成分)および(C-5)シリコーン化合物(C-5成分)からなる群より選ばれる少なくとも1種の難燃剤である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項5】
A成分100重量部に対し、(D)ドリップ防止剤(D成分)を0.05~3重量部含有する請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項6】
B成分が、ステアリルアシッドホスフェイトである請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物よりなる成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、成形加工時の変色および強度低下が少なく、かつ難燃性に優れる熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品に関する。更に詳しくは、過酷な加工条件下であっても、変色および強度低下が少なくリサイクル性にも優れ、かつ難燃性に優れる熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂組成物は、電気・電子・OA機器の筐体や部品、自動車用内装・外装部品、家具、楽器、雑貨類などの幅広い分野で使用されている。特に近年では持続可能な社会の実現のために、熱可塑性樹脂組成物に対して高いリサイクル性が望まれている。一方、熱可塑性樹脂組成物に熱安定剤としてリン系化合物を用いることは広く知られている。特許文献1ではポリカーボネート系樹脂およびポリエステル樹脂からなる樹脂に特定のリン系化合物が用いることが開示されている。特許文献2ではリン系化合物を併用することが開示されている。しかしながら、既存の方法では未だ成形加工時の熱安定性は不十分であり、特に薄肉軽量化が求められる用途では成形条件が高温となる傾向にあり熱安定性が不十分となるケースが増えている。更に、製品を再度リサイクルして使用する要求も高く、過酷な加工条件下であっても変色および強度低下が少なくリサイクル性にも優れ、かつ難燃性に優れる熱可塑性樹脂組成物への要求に満足できる材料を提案する必要が高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4983427号公報
特許第5640734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、過酷な加工条件下であっても、変色および強度低下が少なくリサイクル性にも優れ、かつ難燃性に優れる熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂に特定の酸価を有する酸性リン酸エステルおよび難燃剤を配合することで、過酷な加工条件下であっても、変色および強度低下が少なくリサイクル性にも優れ、かつ難燃性に優れた熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供できることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
1.(A)熱可塑性樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)酸価が10~200mgKOH/gである酸性リン酸エステル(B成分)を0.001~1重量部、および(C)難燃剤(C成分)を0.01~25重量部含有する熱可塑性樹脂組成物。
2.A成分が、(A-1)ポリカーボネート樹脂(A-1成分)、(A-2)ABS樹脂(A-2成分)および(A-3)ポリエステル樹脂(A-3成分)からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂である前項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
3.A-1成分の含有量がA成分100重量部中40~100重量部である前項2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
4.C成分が(C-1)ハロゲン化カーボネート化合物(C-1成分)、(C-2)リン酸エステル系化合物(C-2成分)、(C-3)ホスファゼン化合物(C-3成分)、(C-4)スルホン酸金属塩(C-4成分)および(C-5)シリコーン化合物(C-5成分)からなる群より選ばれる少なくとも1種の難燃剤である前項1~3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
5.A成分100重量部に対し、(D)ドリップ防止剤(D成分)を0.05~3重量部含有する前項1~4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
6.B成分が、ステアリルアシッドホスフェイトである前項1~5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
7.前項1~6のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物よりなる成形品。
【0007】
以下、本発明の詳細について説明する。
【0008】
<A成分:熱可塑性樹脂>
本発明のA成分として使用される熱可塑性樹脂はポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、AS樹脂、PS樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素系樹脂、PPS樹脂、PEEK樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂等であり、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂およびポリエステル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂であることが好ましい。さらに、ポリカーボネート樹脂の含有量がA成分100重量部中40~100重量部であることが好ましい。なお、ポリカーボネート樹脂の含有量は、A成分100重量部中60~100重量部であることがより好ましい。
【0009】
<A-1成分:ポリカーボネート樹脂>
本発明のA-1成分として使用されるポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものである。反応方法の一例として界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。
【0010】
ここで使用される二価フェノールの代表的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’-ビフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4’-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、4,4’-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-イソプロピルシクロヘキサン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エステル、ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)スルフィド、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレンなどが挙げられる。好ましい二価フェノールは、ビス(4-ヒドロキシフェニル)アルカンであり、なかでも耐衝撃性の点からビスフェノールAが特に好ましく、汎用されている。
(【0011】以降は省略されています)

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