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公開番号2024073834
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-30
出願番号2022184756
出願日2022-11-18
発明の名称ゴム補強用複合繊維コードおよびその製造方法
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類D02G 3/48 20060101AFI20240523BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約【課題】タイヤ製造後において比較的高いコード剛性を示し、かつ良好な耐疲労性を示すゴム補強用複合繊維コードを提供する。
【解決手段】芳香族ポリアミド繊維からなる繊維束Aおよび低弾性率繊維からなる繊維束Bから構成される複合繊維、ならびに該複合繊維に付着した樹脂接着剤を含むゴム補強用複合繊維コードであって、前記複合繊維に含まれる芳香族ポリアミド繊維と低弾性率繊維との重量比率が45:55~30:70であり、前記ゴム補強用複合繊維コードは、150℃にて30分間保持した後に測定された2%伸長時の荷重が35N以上かつ5%伸長時の荷重が100N以上であることを特徴とするゴム補強用複合繊維コード。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
芳香族ポリアミド繊維からなる繊維束Aおよび低弾性率繊維からなる繊維束Bから構成される複合繊維、ならびに該複合繊維に付着した樹脂接着剤を含むゴム補強用複合繊維コードであって、前記複合繊維に含まれる芳香族ポリアミド繊維と低弾性率繊維との重量比率が45:55~30:70であり、前記ゴム補強用複合繊維コードは、150℃にて30分間保持した後に測定された2%伸長時の荷重が35N以上かつ5%伸長時の荷重が100N以上であることを特徴とする、ゴム補強用複合繊維コード。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
芳香族ポリアミド繊維からなる繊維束Aの繊度が400~1500dtexであり、低弾性率繊維からなる繊維束Bの繊度が400~2000dtexであり、かつ複合繊維の繊度が3500dtex以下である、請求項1に記載のゴム補強用複合繊維コード。
【請求項3】
複合繊維の繊度が3000dtex以下である、請求項2に記載のゴム補強用複合繊維コード。
【請求項4】
低弾性率繊維が脂肪族ポリアミド繊維またはポリエステル繊維である、請求項1に記載のゴム補強用複合繊維コード。
【請求項5】
芳香族ポリアミド繊維からなる繊維束Aおよび低弾性率繊維からなる繊維束Bから構成される複合繊維、ならびに該複合繊維に付着した樹脂接着剤を含むゴム補強用複合繊維コードの製造方法であって、前記複合繊維に含まれる芳香族ポリアミド繊維と低弾性率繊維との重量比率が45:55~30:70であり、接着剤を含む処理液に前記複合繊維を含侵させて含浸複合繊維コードとする含浸工程、および前記含浸複合繊維コードを0.4cN/dtex以上の張力下および230~270℃の温度下にて合計1~10分間の熱処理を行う熱処理工程を含むことを特徴とする、ゴム補強用複合繊維コードの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム補強用複合繊維コードおよびその製造方法に関し、詳しくは、タイヤ等のゴム製品において補強に用いられるゴム補強用複合繊維コードおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ゴムタイヤ、ゴムベルト等のゴム製品の強度や耐久性を向上させるために、補強用繊維コードをゴム内に埋め込むことが広く一般に行われている。従来、この補強用繊維コードを構成する繊維として、ガラス繊維、ビニロン繊維等のポリビニルアルコール繊維、レーヨン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン、アラミド(芳香族ポリアミド)等のポリアミド繊維、カーボン繊維、ポリパラフェニレンベンゾオキザール繊維等が、広く用いられている。
【0003】
ゴムタイヤの構成部位であるカーカスの補強には、比較的剛性が高く、走行中の発熱による剛性の低下が比較的少ないレーヨン繊維からなる補強用繊維コードが一般的に使用されている。
【0004】
しかし、レーヨン繊維を補強用繊維コードに用いた場合、レーヨン繊維自体の強度が低いため、ゴムタイヤの耐久性向上に必要な強力を発現するためにはレーヨン繊維の本数を増やして補強用繊維コードの径を太くする必要がある。この場合、補強用繊維コードの径を太くするに伴い、ゴムタイヤの重量増加とゴム使用量の増加を招くことになる。
【0005】
また、タイヤの補強用繊維コードは、走行中に繰り返し伸長圧縮にさらされる。レーヨン繊維からなる補強用繊維コードは、この繰り返し伸長圧縮に対する耐久性(耐疲労性)が低い。
【0006】
そこで、補強用繊維コードに用いる繊維として、レーヨン繊維に替わる繊維が検討されてきた。例えば特許文献1および特許文献2には、高強度高弾性率でありかつ熱に対する耐久性が高い芳香族ポリアミド繊維と、耐疲労性が高いポリエステル繊維との補強用複合繊維コードが開示されている。
【0007】
これらの技術では、複合繊維コードの繊度が細くかつ繊維コード剛性が比較的高い。しかし、この複合繊維コードを用いてゴムタイヤを製造すると、ゴムタイヤの成型工程中の熱処理によって複合繊維コードのポリエステル繊維が収縮してしまい、複合繊維コードの剛性が低下する。また、複合繊維コードの剛性を高める目的で芳香族ポリアミド繊維の割合を多くしても、耐疲労性が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第6338291号公報
特許第6742511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、タイヤ製造後において比較的高いコード剛性を示し、かつ良好な耐疲労性を示すゴム補強用複合繊維コードを提供することにある。さらに、複合繊維コードの繊度が細い場合でも、タイヤ製造後において高いコード剛性を示し、かつ良好な耐疲労性も示すゴム補強用複合繊維コードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち本発明は、芳香族ポリアミド繊維からなる繊維束Aおよび低弾性率繊維からなる繊維束Bから構成される複合繊維、ならびに該複合繊維に付着した樹脂接着剤を含むゴム補強用複合繊維コードであって、前記複合繊維に含まれる芳香族ポリアミド繊維と低弾性率繊維との重量比率が45:55~30:70であり、前記ゴム補強用複合繊維コードは、150℃にて30分間保持した後に測定された2%伸長時の荷重が35N以上かつ5%伸長時の荷重が100N以上であることを特徴とするゴム補強用複合繊維コードである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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