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公開番号2024073700
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-30
出願番号2022184540
出願日2022-11-18
発明の名称ストレート型管継手
出願人豊田合成株式会社
代理人弁理士法人明成国際特許事務所
主分類F16L 37/30 20060101AFI20240523BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】弁の開閉動作を伴う継手部材の連結および脱抜を狭い環境において実現可能な管継手を提供する。
【解決手段】ストレート型管継手(310)は、他の継手(800)が接続され得る一端と、他の配管が接続され得る他端と、を有する筒状の継手本体(321)と、継手本体内部に設けられ、継手本体内部において一端と他端とを連通させるための開口(312)が形成された弁座部(311)と、継手本体に収容されているフラップ弁装置(400)であって、回動することにより、開口を封止する閉弁状態と、開口を開放する開弁状態と、を切り替えるフラップ弁装置とを備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
ストレート型管継手であって、
他の継手が接続され得る一端と、他の配管が接続され得る他端と、を有する筒状の継手本体と、
前記継手本体内部に設けられ、前記継手本体内部において前記一端と前記他端とを連通させるための開口が形成された弁座部と、
前記継手本体に収容されているフラップ弁装置であって、回動することにより、前記開口を封止する閉弁状態と、前記開口を開放する開弁状態と、を切り替えるフラップ弁装置と、
を備える、ストレート型管継手。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載のストレート型管継手において、
前記フラップ弁装置は、
前記継手本体の内壁に沿って配置される固定部材と、
前記固定部材に設けられた回転軸を中心に回動可能に構成された弁体であって、前記開口を封止することにより前記閉弁状態を実現し、前記開口を開放することにより前記開弁状態を実現する弁体と、
前記固定部材に固定される弾性部材であって、前記開口を封止するように前記弁体を付勢する弾性部材と、を有する、
ストレート型管継手。
【請求項3】
請求項2に記載のストレート型管継手において、
前記開口は、前記継手本体の第1中心軸に対して、前記開口の第2中心軸が、30度~60度傾くように、前記弁座部に形成されている、ストレート型管継手。
【請求項4】
請求項3に記載のストレート型管継手において、
前記開口は、前記第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状を有するように、前記弁座部に形成され、
前記弁体は、前記閉弁状態において前記開口を封止する本体部であって、前記閉弁状態において前記第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状の本体部を有する、ストレート型管継手。
【請求項5】
請求項4に記載のストレート型管継手において、
前記弁体は、前記閉弁状態において前記継手本体の前記一端側に突出する押圧部であって、前記他の継手によって前記第1中心軸と平行な方向に押圧される押圧部を有し、
前記押圧部は、前記弁体のうち、前記本体部の長軸に沿った方向において前記回転軸に近い側に設けられている、ストレート型管継手。
【請求項6】
請求項5に記載のストレート型管継手において、
前記開口は、前記第2中心軸の方向に見て、前記開口の中心が、前記開口と前記第1中心軸との交点に比べて前記長軸に沿った方向において、前記回転軸から遠い側に位置するように、前記弁座部に形成されている、ストレート型管継手。
【請求項7】
請求項6に記載のストレート型管継手において、
前記本体部は、前記閉弁状態において前記一端側に露出する露出面を有し、
前記弁体は、前記露出面から突出し、先端において前記押圧部と連なる棒状の突出部を有する、ストレート型管継手。
【請求項8】
請求項7に記載のストレート型管継手において、
前記突出部は、前記閉弁状態において、前記第1中心軸と平行に配置される、ストレート型管継手。
【請求項9】
請求項5から請求項8までのいずれか一項に記載のストレート型管継手において、
前記押圧部のうち、前記他の継手と接する接触面は、インボリュート曲線の集合である曲面により構成されている、ストレート型管継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ストレート型管継手に関する。
続きを表示(約 5,900 文字)【背景技術】
【0002】
2つの管同士を接続する管継手として、「プラグおよびソケット」や「雄型管継手部材および雌型管継手部材」などと呼ばれる2つの管継手部材がそれぞれ内部に弁構造を有し、これらの継手部材同士が連結する際に、各弁構造が閉止状態から解放状態に移行する管継手が種々提案されている。例えば、特許文献1の管継手は、いわゆるプランジャー弁と呼ばれる弁構造を有し、プラグとソケットとの連結時に、ソケット内の部材がプラグ内の筒状の外側弁部材を軸方向に押し戻し、これにより、プラグ内において外側弁装置と、外側弁装置内に配置された内側弁部材(プランジャー)との間の密封係合が解除される。また、ソケット内においては、連結時に、弁部材がプラグ内の内側弁部材により軸方向に押し戻され、弁部材とその周りの部材との密封係合が解除される。特許文献2の管継手も、同様に、プランジャー弁と呼ばれる弁構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-29933号公報
特開2019-138380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1、2のようなプランジャー弁を有する管継手では、内部に収容されている弁部材(弁体)が軸方向にストロークすることにより開弁状態と閉弁状態とが切り替わるので、所定のストローク長を確保するために軸方向に長い構造を採用せざるを得ない。このため、例えば、車両のエンジンルーム等の狭小空間であって所定のストローク長さを確保できないような環境においては、使用できないという問題があった。このため、弁の開閉動作を伴う継手部材の連結および脱抜を、狭い環境において実現可能な管継手が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、ストレート型管継手が提供される。他の継手が接続され得る一端と、他の配管が接続され得る他端と、を有する筒状の継手本体と、前記継手本体内部に設けられ、前記継手本体内部において前記一端と前記他端とを連通させるための開口が形成された弁座部と、前記継手本体に収容されているフラップ弁装置であって、回動することにより、前記開口を封止する閉弁状態と、前記開口を開放する開弁状態と、を切り替えるフラップ弁装置と、を備える。
この形態のストレート型管継手によれば、継手本体内部に回動することにより開弁状態と閉弁状態とを切り替えるフラップ弁装置を備えるので、継手本体の中心軸に沿った方向において狭い空間しか確保できない状況においても、弁(フラップ弁装置)の開閉動作を実現できる。このため、弁の開閉動作を伴う継手部材(ストレート型管継手および継手)の連結および脱抜を、狭い環境において実現できる。加えて、フラップ弁装置により弁の開閉を実現するので、プランジャー弁と比較して、流路抵抗(圧力損失)を低減できる。また、フラップ弁装置により弁の開閉を実現するので、継手内で軸方向に伸びる構成を要するプランジャー弁と比較して、構成をよりコンパクトにできる。
(2)上記形態のストレート型管継手において、前記フラップ弁装置は、前記継手本体の内壁に沿って配置される固定部材と、前記固定部材に設けられた回転軸を中心に回動可能に構成された弁体であって、前記開口を封止することにより前記閉弁状態を実現し、前記開口を開放することにより前記開弁状態を実現する弁体と、前記固定部材に固定される弾性部材であって、前記開口を封止するように前記弁体を付勢する弾性部材と、を有してもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、フラップ弁装置は、弁体と、弾性部材とを有するので、ストレート型管継手に他の継手が接続されていない状態においては、弾性部材により弁体が開口を封止するように付勢して閉弁状態を実現でき、他方、ストレート型管継手に他の継手が接続されている状態においては、弁体が回動して開口を開放し、開弁状態を実現できる。
(3)上記形態のストレート型管継手において、前記開口は、前記継手本体の第1中心軸に対して、前記開口の第2中心軸が、30度~60度傾くように、前記弁座部に形成されていてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、開口は、継手本体の第1中心軸に対して、開口の第2中心軸が、30度~60度傾くように、弁座部に形成されているので、第2中心軸が第1中心軸と平行である場合と比較して、弁体が第1中心軸に沿って同じ長さ分だけ押された場合に、継手本体内部の流路断面積をより大きくでき、圧力損失をより低減できる。また、傾きの角度が30度~60度なので、傾きの角度が比較的小さい構成と比較して、開弁状態における継手本体内部の流路断面積を大きくできる。他方、傾きの角度が比較的大きい構成と比較して、他の継手と接続時において開弁状態に移行させるために要する力を低減できる。また、傾きの角度が比較的大きい構成と比較して、開弁状態および閉弁状態のいずれにおいても、弾性部材に加えられる負荷が小さいので、弾性部材の破損を抑制できる。
(4)上記形態のストレート型管継手において、前記開口は、前記第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状を有するように、前記弁座部に形成され前記弁体は、前記閉弁状態において前記開口を封止する本体部であって、前記閉弁状態において前記第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状の本体部を有してもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、開口は、第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状を有するように、弁座部に形成されているので、真円状である場合と比較して、第1中心軸に対して傾いた第2中心軸を有する開口において開口面積をより大きくできる。これにより、圧力損失をより低減できる。また、弁体は、閉弁状態において第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状の本体部を有するので、開口を確実に封止できる。
(5)上記形態のストレート型管継手において、前記弁体は、前記閉弁状態において前記継手本体の前記一端側に突出する押圧部であって、前記他の継手によって前記第1中心軸と平行な方向に押圧される押圧部を有し、前記押圧部は、前記弁体のうち、前記本体部の長軸に沿った方向において前記回転軸に近い側に設けられてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、押圧部は、第2中心軸方向に見て、弁体のうち、楕円状の本体部の長軸に沿った方向において、回転軸に近い側に設けられているので、押圧部が回転軸から遠い側に設けられている構成と比較して、第1中心軸に沿って同じ長さ分だけ他の継手により押圧部が押された場合に、より大きな角度で弁体を回動させることができる。これにより継手本体内部における流路断面積をより大きくして、圧力損失をより低減できる。
(6)上記形態のストレート型管継手において、前記開口は、前記第2中心軸の方向に見て、前記開口の中心が、前記開口と前記第1中心軸との交点に比べて前記長軸に沿った方向において、前記回転軸から遠い側に位置するように、前記弁座部に形成されていてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、開口は、第2中心軸方向に見て、開口の中心が、開口と第1中心軸との交点に比べて長軸に沿った方向において、回転軸から遠い側に位置するように、弁座部に形成されているので、継手本体に他の継手が接続される際に、他の継手の中心軸が第1中心軸と一致するように接続され、且つ他の継手の中心軸上の部位で押圧部を押す構成においては、弁体のうち長軸に沿った方向において回転軸に近い側に設けられた押圧部をより高い確度で押すことができる。
(7)上記形態のストレート型管継手において、前記本体部は、前記閉弁状態において前記一端側に露出する露出面を有し、前記弁体は、前記露出面から突出し、先端において前記押圧部と連なる棒状の突出部を有してもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、弁体は、露出面から突出し、先端において押圧部と連なる棒状の突出部を有するので、継手本体に他の継手が接続される際に、弁体のうち、押圧部と異なる部位が押されることを抑制できる。
(8)上記形態のストレート型管継手において、前記突出部は、前記閉弁状態において、前記第1中心軸と平行に配置されてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、突出部は、閉弁状態において、第1中心軸と平行に配置されているので、他の継手を接続する際に、押圧部に加えられた力が確実に本体部に伝えられる。これにより、閉弁状態の解除を小さな力で円滑に行うことができる。
(9)上記形態のストレート型管継手において、前記押圧部のうち、前記他の継手と接する接触面は、インボリュート曲線の集合である曲面により構成されてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、押圧部のうち、継手と接する接触面は、インボリュート曲線の集合である曲面で構成されているので、継手と押圧部との接触位置が過剰に変位することを抑制でき、また、接触部分を点または線で構成できるので、継手の接続時に安定して押圧力を弁体に伝えることができる。このため、弁体の回動を滑らかに行うことができると共に、小さな力で弁体を回動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の一実施形態としてのストレート型管継手の外観構成を示す斜視図である。
本開示の一実施形態としてのストレート型管継手の外観構成を示す斜視図である。
本開示の一実施形態としてのストレート型管継手の外観構成を示す斜視図である。
継手本体の外観構成を示す斜視図である。
継手本体の外観構成を示す斜視図である。
ストレート型管継手の断面を示す断面図である。
フラップ弁装置の詳細構成を示す斜視図である。
フラップ弁装置の詳細構成を示す斜視図である。
弁体の詳細構成を示す斜視図である。
弁体の詳細構成を示す斜視図である。
第2中心軸が第1中心軸に対して傾いている効果を説明するための説明図である。
ストレート型管継手の断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.実施形態:
A1.全体装置構成:
図1~図3は、本開示の一実施形態としてのストレート型管継手310の外観構成を示す斜視図である。なお、図1~図3では、ストレート型管継手310にL字状の配管323が接続された状態を示す。図1~図3では、互いに直交する3つの軸(X、YおよびZ軸)が表されている。本実施形態において、「X軸方向」とは、+X方向と-X方向の総称である。同様に、「Y軸方向」とは+Y方向と-Y方向の総称であり、「Z軸方向」とは+Z方向と-Z方向の総称である。なお、図4~図12におけるX、YおよびZ軸は、図1~図3におけるX、YおよびZ軸と同じである。
【0009】
ストレート型管継手310は、狭小空間において2つの管同士を接続するために用いられる。具体的には、2つの管同士が互いの中心軸が一致しない状態(すなわち、所定の角度で交差した状態)でこれら2つの管同士を接続するために用いられる。本実施形態では、上述の「所定の角度」は90度である。なお、90度に限らず、0度を除く任意の角度であってもよい。本実施形態において、「2つの管」は、車両に搭載され、複数の電池がケース内に収容された電池パックにおいて電池モジュールの温度を調整するための冷却媒体、例えば純水、LLC(Long Life Coolant)、空気、油を流通させるための管が該当する。なお、本実施形態においてストレート型管継手310に接続する2つの管のうち、一方の配管323は、-X方向からストレート型管継手310に接続する。他方の管は、+Z方向からストレート型管継手310に接続する。なお、図1~図3では、他方の管の図示は省略している。他方の管は、管状の継手であり、ストレート型管継手310と接続する際に、ストレート型管継手310が有する後述のフラップ弁装置400の一部を押圧する本実施形態において、ストレート型管継手310は、電池パックのケース内に設けられ、電池パックのケース表面に取り付けられた他方の管と接続する。なお、ストレート型管継手310は、上述した電池パックにおける温度調整用の媒体を流通させるための管(および継手)同士を接続するために用いられてもよい。
【0010】
図1~図3に示すように、ストレート型管継手310は、継手本体321と、フランジ322とを備える。図4および図5は、継手本体321の外観構成を示す斜視図である。継手本体321は、Z軸と平行な第1中心軸C1を有する筒状の外観形状である。ストレート型管継手310は、+Z方向の一端と-Z方向の他端とに開口を有する。図3および図5に示すように、継手本体321は、その内側に開口312が形成された弁座部311を有する。なお、図1~図5は、後述するフラップ弁装置400の弁体450により開口312が封止された状態(閉弁状態)を示している。図4に示すように、継手本体321は、周方向に沿った溝であるフランジ取付部324を有する。図1~図3に示すように、フランジ取付部324にはフランジ322が取り付けられている。フランジ322は、複数の係合部325を有する。係合部325は、他の継手がストレート型管継手310に接続する際に、他の継手と係合する。図4に示すように、継手本体321の-Z方向の周上には、複数の爪部326およびシール部材302が設けられている。複数の爪部326は、配管323が接続する際に、配管323と係合する。シール部材302は、配管323と継手本体321との間に挟まれ、管と継手本体321との間を封止する。
(【0011】以降は省略されています)

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