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公開番号2024073694
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-30
出願番号2022184532
出願日2022-11-18
発明の名称エルボ型管継手
出願人豊田合成株式会社
代理人弁理士法人明成国際特許事務所
主分類F16L 37/30 20060101AFI20240523BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】弁の開閉動作を伴う継手部材の連結および脱抜を狭い環境において実現可能な管継手を提供する。
【解決手段】エルボ型管継手(10)は、他の継手(900)が接続され得る筒状の第1管接続部(21)と、第1管接続部の第1中心軸(C1)と交差する第2中心軸(C2)を有する筒状の第2管接続部(22)と、第1管接続部と第2管接続部とにそれぞれ接続され、第1管接続部の第1内孔(h1)と第2管接続部の第2内孔(h2)とにそれぞれ連通する弁収容空間(h3)を有する中空の弁収容部(23)と、弁収容部に収容されているフラップ弁装置(100)であって、回動することにより、第1内孔と第2内孔とが連通する開弁状態と、第1内孔と第2内孔とが遮断された閉弁状態とを切り替えるフラップ弁装置と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
エルボ型管継手であって、
他の継手が接続され得る筒状の第1管接続部と、
前記第1管接続部の第1中心軸と交差する第2中心軸を有する筒状の第2管接続部と、
前記第1管接続部と前記第2管接続部とにそれぞれ接続され、前記第1管接続部の第1内孔と前記第2管接続部の第2内孔とにそれぞれ連通する弁収容空間を有する中空の弁収容部と、
前記弁収容部に収容されているフラップ弁装置であって、回動することにより、前記第1内孔と前記第2内孔とが連通する開弁状態と、前記第1内孔と前記第2内孔とが遮断された閉弁状態とを切り替えるフラップ弁装置と、
を備える、エルボ型管継手。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエルボ型管継手において、
前記フラップ弁装置は、
開口が形成された底部を有し、前記第1中心軸と平行な中心軸を有する有底筒状の弁座部材であって、前記底部が前記弁収容空間と接するように配置された弁座部材と、
前記第1中心軸と前記第2中心軸とのいずれにも直交する回転軸を中心に回動可能に構成された弁体であって、前記開口を封止することにより前記閉弁状態を実現し、前記開口を開放させることにより前記開弁状態を実現する弁体と、
前記弁体が前記開口を封止するように付勢する弾性部材と、
を有する、エルボ型管継手。
【請求項3】
請求項2に記載のエルボ型管継手において、
前記弁体は、前記閉弁状態において前記第1内孔と連通する前記弁座部材の内側空間に露出する押圧部であって、前記第1内孔に挿入されて前記第1管接続部に接続された前記他の継手によって前記第1中心軸と平行な方向に押圧される押圧部を有し、
前記押圧部は、前記弁体のうち、前記第2中心軸と平行な方向において前記回転軸に近い側に設けられている、エルボ型管継手。
【請求項4】
請求項3に記載のエルボ型管継手において、
前記開口は、前記開口の第3中心軸が、前記第1中心軸と平行であり且つ前記第1中心軸と比べて前記第2中心軸と平行な方向に沿って前記回転軸から遠い側に位置するように、前記底部に形成されている、エルボ型管継手。
【請求項5】
請求項3に記載のエルボ型管継手において、
前記弁体は、
前記閉弁状態において前記内側空間に露出する露出面と、前記露出面に連なり、前記閉弁状態において前記開口をシールするシール部と、を有する本体部と、
前記露出面から突出し、先端において前記押圧部と連なる棒状の突出部と、
をさらに有する、エルボ型管継手。
【請求項6】
請求項5に記載のエルボ型管継手において、
前記突出部は、前記開弁状態において、前記第1中心軸と平行に配置される、エルボ型管継手。
【請求項7】
請求項3から請求項6までのいずれか一項に記載のエルボ型管継手において、
前記押圧部のうち、前記他の継手と接する接触面は、インボリュート曲線の集合である曲面により構成されている、エルボ型管継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、エルボ型管継手に関する。
続きを表示(約 4,900 文字)【背景技術】
【0002】
2つの管同士を接続する管継手として、「プラグおよびソケット」や「雄型管継手部材および雌型管継手部材」などと呼ばれる2つの管継手部材がそれぞれ内部に弁構造を有し、これらの継手部材同士が連結する際に、各弁構造が閉止状態から解放状態に移行する管継手が種々提案されている。例えば、特許文献1の管継手は、いわゆるプランジャー弁と呼ばれる弁構造を有し、プラグとソケットとの連結時に、ソケット内の部材がプラグ内の筒状の外側弁部材を軸方向に押し戻し、これにより、プラグ内において外側弁装置と、外側弁装置内に配置された内側弁部材(プランジャー)との間の密封係合が解除される。また、ソケット内においては、連結時に、弁部材がプラグ内の内側弁部材により軸方向に押し戻され、弁部材とその周りの部材との密封係合が解除される。特許文献2の管継手も、同様に、プランジャー弁と呼ばれる弁構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-29933号公報
特開2019-138380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1、2のようなプランジャー弁を有する管継手では、内部に収容されている弁部材(弁体)が軸方向にストロークすることにより開弁状態と閉弁状態とが切り替わるので、所定のストローク長を確保するために軸方向に長い構造を採用せざるを得ない。このため、例えば、車両のエンジンルーム等の狭小空間であって所定のストローク長さを確保できないような環境においては、使用できないという問題があった。このため、弁の開閉動作を伴う継手部材の連結および脱抜を、狭い環境において実現可能な管継手が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、エルボ型管継手が提供される。このエルボ型管継手は、他の継手が接続され得る筒状の第1管接続部と、前記第1管接続部の第1中心軸と交差する第2中心軸を有する筒状の第2管接続部と、前記第1管接続部と前記第2管接続部とにそれぞれ接続され、前記第1管接続部の第1内孔と前記第2管接続部の第2内孔とにそれぞれ連通する弁収容空間を有する中空の弁収容部と、前記弁収容部に収容されているフラップ弁装置であって、回動することにより、前記第1内孔と前記第2内孔とが連通する開弁状態と、前記第1内孔と前記第2内孔とが遮断された閉弁状態とを切り替えるフラップ弁装置と、を備える。
この形態のエルボ型管継手によれば、互いに交差する中心軸(第1中心軸および第2中心軸)を有する第1管接続部および第2管接続部と、弁収容部と、弁収容部に収容され、回動することにより開弁状態と閉弁状態とを切り替えるフラップ弁装置とを備えるので、第1中心軸に沿った方向および第2中心軸方向に沿った方向において狭い空間しか確保できない状況においても、弁(フラップ弁装置)の開閉動作を実現できる。このため、弁の開閉動作を伴う継手部材(エルボ型管継手および他の継手)の連結および脱抜を、狭い環境において実現できる。加えて、開弁状態では、弁収容空間において第1内孔と第2内孔とをプランジャー弁と比べて短い距離で連通させることができるので、流路抵抗(圧力損失)を低減できる。
(2)上記形態のエルボ型管継手において、前記フラップ弁装置は、開口が形成された底部を有し、前記第1中心軸と平行な中心軸を有する有底筒状の弁座部材であって、前記底部が前記弁収容空間と接するように配置された弁座部材と、前記第1中心軸と前記第2中心軸とのいずれにも直交する回転軸を中心に回動可能に構成された弁体であって、前記開口を封止することにより前記閉弁状態を実現し、前記開口を開放させることにより前記開弁状態を実現する弁体と、前記弁体が前記開口を封止するように付勢する弾性部材と、を有してもよい。
この形態のエルボ型管継手によれば、フラップ弁装置は、開口が形成された底部を有する有底筒状の弁座部材と、弁体と、弾性部材とを有するので、エルボ型管継手に他の継手が接続されていない状態においては、弾性部材により弁体が開口を封止するように付勢して閉弁状態を実現でき、他方、エルボ型管継手に他の継手が接続されている状態においては、弁体が回動して開口を開放し、開弁状態を実現できる。
(3)上記形態のエルボ型管継手において、前記弁体は、前記閉弁状態において前記第1内孔と連通する前記弁座部材の内側空間に露出する押圧部であって、前記第1内孔に挿入されて前記第1管接続部に接続された前記他の継手によって前記第1中心軸と平行な方向に押圧される押圧部を有し、前記押圧部は、前記弁体のうち、前記第2中心軸と平行な方向において前記回転軸に近い側に設けられていてもよい。
この形態のエルボ型管継手によれば、押圧部は、弁体のうち、第2中心軸と平行な方向において弁体が回動する際の回転軸に近い側に設けられているので、回転軸から遠い側に設けられている構成と比べて、第1中心軸に沿って同じ長さ分だけ他の継手により押圧部が押された場合に、より大きな角度で弁体を回動させることができる。これにより、弁収容空間における流路断面積をより大きくして、圧力損失をより低減できる。
(4)上記形態のエルボ型管継手において、前記開口は、前記開口の第3中心軸が、前記第1中心軸と平行であり且つ前記第1中心軸と比べて前記第2中心軸と平行な方向に沿って前記回転軸から遠い側に位置するように、前記底部に形成されていてもよい。
この形態のエルボ型管継手によれば、開口は、開口の第3中心軸が、第1中心軸と平行であり且つ第1中心軸と比べて第2中心軸と平行な方向に沿って回転軸から遠い側に位置するように、弁座部材の底部に形成されているので、第1管接続部に他の継手が接続される際に、他の継手の中心軸が第1中心軸と一致するように接続され、且つ他の継手の中心軸上の部位で押圧部を押す構成においては、弁体のうち第2中心軸に沿った方向において回転軸に近い側に設けられた押圧部をより高い確度で押すことができる。
(5)上記形態のエルボ型管継手において、前前記弁体は、前記閉弁状態において前記内側空間に露出する露出面と、前記露出面に連なり、前記閉弁状態において前記開口をシールするシール部と、を有する本体部と、前記露出面から突出し、先端において前記押圧部と連なる棒状の突出部と、をさらに有してもよい。
この形態のエルボ型管継手によれば、弁体は、露出面から突出し、先端において押圧部と連なる棒状の突出部を有するので、第1管接続部に他の継手が接続される際に、弁体のうち、押圧部とは異なる部位が押されることを抑制できる。
(6)上記形態のエルボ型管継手において、前記突出部は、前記開弁状態において、前記第1中心軸と平行に配置されてもよい。
この形態のエルボ型管継手によれば、突出部は、開弁状態において、第1中心軸と平行に配置されているので、第1中心軸方向に見たときの突出部の面積を小さくできる。このため、第1内孔から弁収容空間に流入する際の流体の圧力損失を低減できる。
(7)上記形態のエルボ型管継手において、前記押圧部のうち、前記他の継手と接する接触面は、インボリュート曲線の集合である曲面により構成されていてもよい。
この形態のエルボ型管継手によれば、押圧部のうち、他の継手と接する接触面は、インボリュート曲線の集合である曲面で構成されているので、他の継手において押圧部と接触する接触面がインボリュート曲線の集合である曲面や球面の一部である曲面である構成においては、他の継手と押圧部との接触位置が過剰に変位することを抑制でき、また、接触部分を点または線で構成できるので、他の継手の接続時に安定して押圧力を弁体に伝えることができる。このため、弁体の回動を滑らかに行うことができると共に、小さな力で弁体を回動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の一実施形態としてのエルボ型管継手の外観構成を示す斜視図である。
本開示の一実施形態としてのエルボ型管継手の外観構成を示す斜視図である。
本開示の一実施形態としてのエルボ型管継手の外観構成を示す斜視図である。
エルボ型管継手の断面を示す断面図である。
フラップ弁装置の詳細構成を示す斜視図である。
フラップ弁装置の詳細構成を示す斜視図である。
第1管接続部の第1中心軸と、開口の第3中心軸との位置関係を示す説明図である。
弁体の詳細構成を示す斜視図である。
弁体の詳細構成を示す斜視図である。
エルボ型管継手の断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.実施形態:
A1.全体装置構成:
図1~図3は、本開示の一実施形態としてのエルボ型管継手10の外観構成を示す斜視図である。エルボ型管継手10は、狭小空間において2つの管同士を接続するために用いられる。具体的には、2つの管同士が互いの中心軸が一致しない状態(すなわち、所定の角度で交差した状態)でこれら2つの管同士を接続するために用いられる。本実施形態では、上述の「所定の角度」は90度である。なお、90度に限らず、0度を除く任意の角度であってもよい。本実施形態において、「2つの管」は、車両に搭載され、複数の電池がケース内に収容された電池パックにおいて電池モジュールの温度を調整するための冷却媒体、例えば純水、LLC(Long Life Coolant)、空気、油を流通させるための管が該当する。なお、本実施形態において、エルボ型管継手10に接続する2つの管のうち、一方の管は、管状の継手であり、エルボ型管継手10と接続する際に、エルボ型管継手10が有する後述のフラップ弁装置100の一部を押圧する。図1および図2では、2つの管のうちの一方の管に相当する他の継手900(以下、単に「継手900」と呼ぶ)が破線で表されている。継手900は、電池パックのケース内に設けられ、電池パックのケース表面に取り付けられたエルボ型管継手10と接続する。なお、図1~図3では、継手900は、図示の便宜上省略されている。なお、エルボ型管継手10は、上述した電池パックにおける温度調整用の媒体を流通させる管に限らず、任意の場所において用いられて任意の種類の媒体を流通させるための管(および継手)同士を接続するために用いられてもよい。
【0009】
図1~図3では、互いに直交する3つの軸(X、YおよびZ軸)が表されている。本実施形態において、「X軸方向」とは、+X方向と-X方向の総称である。同様に、「Y軸方向」とは+Y方向と-Y方向の総称であり、「Z軸方向」とは+Z方向と-Z方向の総称である。なお、図4~図10におけるX、YおよびZ軸は、図1~図3におけるX、YおよびZ軸と同じである。
【0010】
図1~図3に示すように、エルボ型管継手10は、第1管接続部21と、第2管接続部22と、弁収容部23と、リテーナ30と、フラップ弁装置100とを備える。第1管接続部21と第2管接続部22と弁収容部23とは、一体形成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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