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公開番号2024073227
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2022184326
出願日2022-11-17
発明の名称電磁弁制御装置および作業車
出願人株式会社クボタ
代理人弁理士法人R&C
主分類F16H 61/431 20100101AFI20240522BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】適切な時期に電磁弁を切り替えることを目的とする。
【解決手段】目標ギヤ比72に基づいて、第1電磁弁52Aおよび第2電磁弁52Bを電流値により制御する電磁弁制御装置であって、駆動部4の出力回転数74とトランスミッションの出力回転数75の比である現在ギヤ比76を取得する現在ギヤ比取得部64と、第1電磁弁52Aまたは第2電磁弁52Bに入力される電流値である現在電流値78を取得する現在電流値取得部65と、目標ギヤ比72および現在ギヤ比76の差分であるギヤ比差79と現在電流値78とに基づいて、第1電磁弁52Aを用いてポンプ斜板を制御するか、第2電磁弁52Bを用いてポンプ斜板を制御するかを切り替える電磁弁切替制御を行う切替制御部67とを備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
駆動部から出力される動力を、ギヤミッションと静油圧式無段変速装置とで変速して出力するトランスミッションにおいて、目標ギヤ比に基づいて、前記静油圧式無段変速装置に対する、中立位置から正回転側のポンプ斜板を制御する第1電磁弁および中立位置から逆回転側の前記ポンプ斜板を制御する第2電磁弁を電流値により制御する電磁弁制御装置であって、
前記駆動部の出力回転数と前記トランスミッションの出力回転数の比である現在ギヤ比を取得する現在ギヤ比取得部と、
前記第1電磁弁または前記第2電磁弁に入力される前記電流値である現在電流値を取得する現在電流値取得部と、
前記目標ギヤ比および前記現在ギヤ比の差分であるギヤ比差と前記現在電流値とに基づいて、前記第1電磁弁を用いて前記ポンプ斜板を制御するか、前記第2電磁弁を用いて前記ポンプ斜板を制御するかを切り替える電磁弁切替制御を行う切替制御部とを備える電磁弁制御装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記切替制御部は、前記現在電流値が所定の電流閾値以下であり、かつ、前記ギヤ比差が所定のギヤ比差閾値以上である際に、前記電磁弁切替制御を行う請求項1に記載の電磁弁制御装置。
【請求項3】
前記ポンプ斜板が中立位置から傾斜し始める前記電流値である立ち上がり電流値を記憶する記憶部をさらに備え、
前記切替制御部は、前記現在電流値から前記立ち上がり電流値を減じた値が、電流閾値に相当する所定の第1電流閾値以下であり、かつ、前記ギヤ比差が、ギヤ比差閾値に相当する所定の第1切替目標偏差以上である際に、前記電磁弁切替制御を行う請求項1に記載の電磁弁制御装置。
【請求項4】
前記切替制御部は、前記現在電流値が前記立ち上がり電流値以下であり、かつ、前記ギヤ比差が、前記ギヤ比差閾値に相当する、前記第1切替目標偏差より小さい所定の第2切替目標偏差以上である際に、前記電磁弁切替制御を行う請求項3に記載の電磁弁制御装置。
【請求項5】
前記切替制御部は、前記立ち上がり電流値から前記現在電流値を減じた値が、所定の第2電流閾値以下であり、かつ、前記ギヤ比差が、前記ギヤ比差閾値に相当する、前記第2切替目標偏差より小さな所定の第3切替目標偏差以上である際に、前記電磁弁切替制御を行う請求項4に記載の電磁弁制御装置。
【請求項6】
前記切替制御部は、前記立ち上がり電流値から前記現在電流値を減じた値が前記第2電流閾値以下であり、かつ、前記ギヤ比差が前記第3切替目標偏差より小さい場合、前記電流値を維持する請求項5に記載の電磁弁制御装置。
【請求項7】
前記切替制御部は、前記電磁弁切替制御が行われた後、所定の時間が経過するまでは、前記電磁弁切替制御を禁止する請求項1から6のいずれか一項に記載の電磁弁制御装置。
【請求項8】
駆動部と、
前記駆動部から出力される動力を変速して出力する静油圧式無段変速装置と、
前記駆動部から出力される動力と前記静油圧式無段変速装置から出力される動力とを合成すると共に、合成された動力を変速して出力するギヤミッションと、
前記静油圧式無段変速装置における、中立位置から正回転側のポンプ斜板を制御する第1電磁弁および中立位置から逆回側の前記ポンプ斜板を制御する第2電磁弁と、
請求項1に記載の電磁弁制御装置とを備える作業車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁を介して静油圧式無段変速装置を制御する電磁弁制御装置、および、電磁弁制御装置により静油圧式無段変速装置を制御する作業車に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に示される作業車(トラクタ)は、静油圧式の無段変速装置(無段変速部)と、遊星変速装置(複合遊星伝動部、変速出力部)と、前後進切換装置と、変速操作具(変速レバー)と、前後進切換具(前後進レバー)とを備える。無段変速装置は、エンジンから出力された動力が入力され、入力された動力を変速して出力する。遊星変速装置は、エンジンから出力された動力および無段変速装置から出力された動力を合成して合成動力として出力する。また、遊星変速装置は、無段変速装置が変速されることによって出力する合成動力を変速する。前後進切換装置は、遊星変速装置から出力された合成動力を前進動力に切り換えて走行装置(前車輪、後車輪)に向けて出力する前進伝動状態と、遊星変速装置からの合成動力を後進動力に切り換えて走行装置に向けて出力する後進伝動状態とに切り換える。変速操作具は、無段変速装置を変速操作することにより車速を操作する。前後進切換具は前後進切換装置を切り換え操作する。
【0003】
このような構成の作業車(トラクタ)において、車速は合成動力の回転速度(回転数)、つまり、エンジン回転数と出力軸の回転数の比(ギヤ比)によって定まる。合成動力の回転速度は、遊星変速装置の変速レンジと、無段変速装置から出力する動力(斜板角)によって定まる。変速レンジは、遊星変速装置のクラッチの操作により決定される。無段変速装置の斜板角は、中立位置を挟んで、一方側に最大に傾斜した状態(-MAX)と他方側に最大に傾斜した状態(+MAX)との間を往復して傾転される。つまり、無段変速装置は、正回転と逆回転とを交互に繰り返す。そして、変速レンジが変速される毎に、斜板角の傾転方向が切り替わって正回転と逆回転とが切り替わることにより、合成動力の回転速度が徐々に変化していく。
【0004】
無段変速装置の斜板角は油圧シリンダから供給される操作油によって制御される。油圧シリンダは2つの電磁弁によって制御される。電磁弁は制御信号の電流値によって制御される。一方の電磁弁によって、油圧シリンダを介して中立位置より正回転側の斜板角が制御され、他方の電磁弁によって、油圧シリンダを介して中立位置より逆回転側の斜板角が制御される場合がある。この場合、斜板の中立位置において電磁弁を切り替える制御が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-95058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、電磁弁の切り替え時において無段変速装置の斜板が傾転し始める際に電磁弁に入力される電流値(立ち上がり電流値)は、車軸(無段変速装置の入力軸・出力軸)の負荷や、操作油の油温、エンジン回転数等によって、電磁弁毎にばらつく場合がある。その結果、斜板の中立位置付近において、ギヤ比が適切に制御されない場合がある。
【0007】
例えば、電磁弁を切り替えて、電磁弁を制御する電流値をあらかじめ定められた立ち上がり電流値にしても目標とするギヤ比に到達しない場合や、立ち上がり電流値に至る前に目標とするギヤ比に到達する場合がある。また、油圧回路の構成により、電磁弁を制御してから実際に斜板が傾転し始めるまでの遅延が問題になる場合もある。
【0008】
本発明は、適切な時期に電磁弁を切り替えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る電磁弁制御装置は、駆動部から出力される動力を、ギヤミッションと静油圧式無段変速装置とで変速して出力するトランスミッションにおいて、目標ギヤ比に基づいて、前記静油圧式無段変速装置に対する、中立位置から正回転側のポンプ斜板を制御する第1電磁弁および中立位置から逆回転側の前記ポンプ斜板を制御する第2電磁弁を電流値により制御する電磁弁制御装置であって、前記駆動部の出力回転数と前記トランスミッションの出力回転数の比である現在ギヤ比を取得する現在ギヤ比取得部と、前記第1電磁弁または前記第2電磁弁に入力される前記電流値である現在電流値を取得する現在電流値取得部と、前記目標ギヤ比および前記現在ギヤ比の差分であるギヤ比差と前記現在電流値とに基づいて、前記第1電磁弁を用いて前記ポンプ斜板を制御するか、前記第2電磁弁を用いて前記ポンプ斜板を制御するかを切り替える電磁弁切替制御を行う切替制御部とを備える。
【0010】
本発明の一実施形態に係る作業車は、駆動部と、前記駆動部から出力される動力を変速して出力する静油圧式無段変速装置と、前記駆動部から出力される動力と前記静油圧式無段変速装置から出力される動力とを合成すると共に、合成された動力を変速して出力するギヤミッションと、前記静油圧式無段変速装置における、中立位置から正回転側のポンプ斜板を制御する第1電磁弁および中立位置から逆回側の前記ポンプ斜板を制御する第2電磁弁と、前記電磁弁制御装置とを備える。
(【0011】以降は省略されています)

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