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公開番号2024073163
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2022184231
出願日2022-11-17
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G03G 9/087 20060101AFI20240522BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】より一層高速化された電子写真画像形成装置において、低温定着性が良好であり、高グロスかつ白ぽちの少ない良好なベタ画像を得られるトナー。
【解決手段】トナー粒子を有するトナーであって、該トナーは結晶性ビニル樹脂と非晶性樹脂とを含有し、該トナーの重量平均粒径が4.0~12.0μmであり、該結晶性ビニル樹脂に由来する吸熱量ΔHが10~70J/gであり、スパッタを行いながら該トナー粒子を飛行時間型二次イオン質量分析で分析したとき、ポリメチルメタクリレート標準サンプル膜を100nm削るスパッタ時間における特定の炭化水素のイオン量をA(100)とし、該イオン量が1つ以上のピーク値を有し、該ピーク値のうち最大の値をA(dmax)としたとき、該A(dmax)及びA(100)が下記式を満たす。
1.5≦A(dmax)/A(100)≦30.0
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
トナー粒子を有するトナーであって、
該トナーは、結晶性ビニル樹脂と非晶性樹脂とを含有し、
該トナーの重量平均粒径が、4.0~12.0μmであり、
該トナーの示差走査熱量測定における該結晶性ビニル樹脂に由来する吸熱量ΔHが、10~70J/gであり、
ポリメチルメタクリレート標準サンプル膜を100nm削るスパッタ時間でスパッタを行いながら該トナー粒子を飛行時間型二次イオン質量分析で分析したとき、
該標準サンプル膜を100nm削るスパッタ時間における下記式(A)で示されるイオン量をA(100)とし、
測定開始から該標準サンプル膜を100nm削るスパッタ時間までの間に該式(A)で示すイオン量が1つ以上のピーク値を有し、
該ピーク値のうち最大の値をA(d
max
)としたとき、
該A(d
max
)及びA(100)が下記式(1)を満たす、ことを特徴とするトナー。
1.5≦A(d
max
)/A(100)≦30.0 ・・・(1)
-(CH



- ・・・(A)
(式(A)において、n=18~30である)
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記トナー粒子が、前記結晶性ビニル樹脂を15.0~70.0質量%含む、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記結晶性ビニル樹脂が、下記式(a)に示されるモノマーユニット(a)を50.0~95.0質量%含む、請求項1又は2に記載のトナー。
TIFF
2024073163000012.tif
44
153
[式(a)中、R

は、水素原子又はメチル基を表し、L

は、単結合、エステル結合又はアミド結合を表し、mは15~31の整数を表す。]
【請求項4】
前記トナー粒子が、前記非晶性樹脂を20.0~70.0質量%含む、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記非晶性樹脂が、ビニル樹脂を含み、
該トナー粒子は、前記非晶性樹脂として該ビニル樹脂を25.0~65.0質量%含む、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項6】
前記結晶性ビニル樹脂は、
下記式(b)で示されるモノマーユニット(b)を含まない結晶性ビニル樹脂Aと、
下記式(b)で示されるモノマーユニット(b)を含む結晶性ビニル樹脂Bと、
を含み、
前記トナー粒子は該結晶性ビニル樹脂Bを1.5~15.0質量%含む、請求項1又は2に記載のトナー。
TIFF
2024073163000013.tif
45
153
[式(b)中、R

は、水素原子又はメチル基を表す。]
【請求項7】
前記A(d
max
)が観察される前記トナー粒子の表面からの深さdmax(nm)が、20~75nmである、請求項1又は2に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真法、静電記録法に用いられるトナーに関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真画像形成装置のプロセススピードのより一層の高速化や低エネルギー化が広く求められている。より一層高速化した電子写真画像形成装置では、電子写真プロセスにおける帯電や現像、転写、定着など各工程の時間が短くなる。とくに、電子写真画像の品質を維持するためには、トナーを瞬時に均一帯電させる技術や、トナーを瞬時に溶融して定着する技術の開発が重要である。また、低エネルギー化の観点から、電子写真画像形成装置の定着器温度を下げることが求められており、トナーを低温で定着させる技術が重要である。以上から、トナーを低温で瞬時に定着させる、いわゆる「低温定着性」の技術の開発がこれまで以上に必要である。
【0003】
トナーの低温定着性を良化するために、特許文献1のように、非晶性の結着樹脂に可塑剤を添加する手法がある。
また、さらにトナーの低温定着性を良化するために、結着樹脂として結晶性樹脂を使用する手法がある。結晶性樹脂は、分子鎖が規則的に配列することにより、融点よりも低温においてはほとんど軟化しないといった性質を有する。また、融点を越えると結晶が急激に融解し、それに伴った急激な粘度の低下が起こる。このため、シャープメルト性に優れ、低温定着性を良化する材料として注目されている。
【0004】
結晶性樹脂として、長鎖アルキル基を分子内の側鎖に有する結晶性ビニル樹脂を使用したトナーが提案されている。通常、結晶性ビニル樹脂は、側鎖の長鎖アルキル基同士が結晶化することで、シャープメルト性に優れる。
特許文献2では、乳化凝集法において、2種類の結晶性ビニル樹脂を使用したトナーが提案されている。
特許文献3では、結晶性ビニル樹脂をトナー粒子の内部に、非晶性ビニル樹脂をトナー粒子の表層に配置させるトナーが提案されている。
特許文献4では、長鎖アルキル基を有する重合性単量体と、SP値の異なる非晶性の重合性単量体を共重合した結晶性ビニル樹脂と、非晶性樹脂からなる海島構造を形成したコアと、非晶性ビニル樹脂のシェルからなるトナーが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2013/047296号
特開2002―108018号公報
特開2022―163694号公報
特開2014-142632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、トナーのガラス転移温度(Tg)を維持したまま、結着樹脂の軟化速度を速めている。しかし、可塑剤が溶融した後、結着樹脂を可塑させるというステップを経てトナーが軟化するため、トナーの溶融速度には限界があり、より一層高速化した電子写真画像形成装置では、低温定着性が十分ではないことが確認された。
【0007】
特許文献2のトナーは、より一層の高速化した電子写真装置において、低温定着性と耐
熱保存性を満足することが確認された。しかし、帯電量の低いトナーがベタ画像に一部印字されない、いわゆる白ぽちが発生することが分かった。この理由は、トナーの表面から内部までが結晶性ビニル樹脂であるため電荷の保持が難しく、瞬時に均一帯電させることが困難であるためと本発明者らは推測している。
これに加えて、ベタ画像において高いグロス値を示すことが困難であることが分かった。この理由は、トナー中に結晶性樹脂が大量に存在しているため、溶融時の弾性が十分でなく、通過する時間が短くなった定着システムにおいて、定着ローラーとの離型が均一にできないため、と本発明者らは推測している。
【0008】
特許文献3では、トナー表層に非晶性樹脂が多量に存在することで、均一帯電することができ、より一層高速化した電子写真画像形成装置で、白ぽちの少ないベタ画像が得られる。しかしながら、特許文献2と同様に、トナー中に結晶性樹脂が大量に存在しているため、グロスは不十分である。
【0009】
特許文献4に記載のトナーでは、特許文献3のトナーに比べて、溶融時の弾性が高くなっているが、より一層高速化した電子写真画像形成装置では、グロスが不十分であることが分かった。これは、トナー表層に非晶性樹脂が多量に存在することで、通過する時間が短くなった定着システムでは、トナー内部まで均一に溶融することが難しくなったためである、と本発明者らは推測している。
【0010】
本開示は、より一層高速化された電子写真画像形成装置において、低温定着性が良好であり、高グロスかつ白ぽちの少ない良好なベタ画像を得られるトナーに向けたものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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