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公開番号2024072632
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-28
出願番号2022183588
出願日2022-11-16
発明の名称転写部材、成形品、センサシステム
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B29C 59/02 20060101AFI20240521BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】凹凸形状を有する転写層を適切に転写する。
【解決手段】転写部材20は、第1面S1と、第1面S1に対向する第2面S2と、を有する。転写部材20は、第1面S1から第2面S2に向かって、離型層25と、転写層30と、を順に含む。転写層30は、第1面S1から第2面S2に向かって、ハードコート層39と、賦形層35と、を含む。賦形層35には、凹凸形状35aが設けられている。凹凸形状35aの高さは、1.5μm以上5μm未満である。離型層25と転写層30との間の剥離重さは、0.2N/20mm以上1.5N/20mm未満である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
第１面と、前記第１面に対向する第２面と、を有する転写部材であって、
前記第１面から前記第２面に向かって、離型層と、転写層と、を順に含み、
前記転写層は、前記第１面から前記第２面に向かって、ハードコート層と、賦形層と、を含み、
前記賦形層には、凹凸形状が設けられており、
前記凹凸形状の高さは、１．５μｍ以上５μｍ未満であり、
前記離型層と前記転写層との間の剥離重さは、０．２Ｎ／２０ｍｍ以上１．５Ｎ／２０ｍｍ未満である、転写部材。
続きを表示（約 680 文字）【請求項２】
波長が９０５ｎｍの光の透過率は、８０％以上であり、
ヘイズ値は、５未満である、請求項１に記載の転写部材。
【請求項３】
前記凹凸形状は、フレネルレンズ形状である、請求項１に記載の転写部材。
【請求項４】
前記転写層は、前記凹凸形状に沿って配置された屈折率調整層をさらに含み、
前記屈折率調整層は、酸化チタン、酸化ジルコニア、シリカ、硫化亜鉛の少なくともいずれか１つを含む、請求項１に記載の転写部材。
【請求項５】
前記転写層は、前記賦形層より前記第２面の近くに配置されたヒートシール層をさらに含む、請求項１に記載の転写部材。
【請求項６】
前記転写層は、前記ハードコート層と前記賦形層との間に配置されたプライマー層をさらに含む、請求項１に記載の転写部材。
【請求項７】
第３面と、前記第３面に対向する第４面と、を有する成形品であって、
前記第３面から前記第４面に向かって、基板、賦形層及びハードコート層を順に含み、
前記賦形層には、凹凸形状が設けられており、
前記凹凸形状の高さは、１．５μｍ以上５μｍ未満である、成形品。
【請求項８】
波長が９０５ｎｍの光の透過率が８０％以上であり、
ヘイズ値が５未満である、請求項７に記載の成形品。
【請求項９】
請求項７に記載の成形品と、
前記成形品の前記第４面より前記第３面の近くに配置されたセンサと、を含む、センサシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、転写部材、転写部材を用いて製造される成形品、及び成形品を含むセンサシステムに関する。
続きを表示（約 2,300 文字）【背景技術】
【０００２】
自動車の内外装製品、家具、家電、住宅等に意匠を付与するための成形品が知られている。特許文献１には、基板に凹凸形状を有する層が重ねられた成形品が開示されている。このような成形品によれば、凹凸形状により、立体的な意匠を付与できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特許第６７７４３８７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
意匠を付与する成形品は、意匠を付与する転写層が基板に転写されることで作製される。意匠として、レンズ構造のような凹凸形状を有する成形品が考えられている。レンズ構造のような凹凸形状は、比較的高さが高い。高い凹凸形状を有する転写層を転写して成形品を作製する場合、転写層を適切に転写できないことがある。本開示は、大きな凹凸形状を有する転写層を適切に転写可能な転写部材の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本開示の一実施の形態は、以下の［１］乃至［９］に関する。
［１］
第１面と、前記第１面に対向する第２面と、を有する転写部材であって、
前記第１面から前記第２面に向かって、離型層と、転写層と、を順に含み、
前記転写層は、前記第１面から前記第２面に向かって、ハードコート層と、賦形層と、を含み、
前記賦形層には、凹凸形状が設けられており、
前記凹凸形状の高さは、１．５μｍ以上５μｍ未満であり、
前記離型層と前記転写層との間の剥離重さは、０．２Ｎ／２０ｍｍ以上１．５Ｎ／２０ｍｍ未満である、転写部材。
［２］
波長が９０５ｎｍの光の透過率は、８０％以上であり、
ヘイズ値は、５未満である、［１］に記載の転写部材。
［３］
前記凹凸形状は、フレネルレンズ形状である、［１］または［２］に記載の転写部材。
［４］
前記転写層は、前記凹凸形状に沿って配置された屈折率調整層をさらに含み、
前記屈折率調整層は、酸化チタン、酸化ジルコニア、シリカ、硫化亜鉛の少なくともいずれか１つを含む、［１］乃至［３］のいずれかに記載の転写部材。
［５］
前記転写層は、前記賦形層より前記第２面の近くに配置されたヒートシール層をさらに含む、［１］乃至［４］のいずれかに記載の転写部材。
［６］
前記転写層は、前記ハードコート層と前記賦形層との間に配置されたプライマー層をさらに含む、［１］乃至［５］のいずれかに記載の転写部材。
［７］
第３面と、前記第３面に対向する第４面と、を有する成形品であって、
前記第３面から前記第４面に向かって、基板、賦形層及びハードコート層を順に含み、
前記賦形層には、凹凸形状が設けられており、
前記凹凸形状の高さは、１．５μｍ以上５μｍ未満である、成形品。
［８］
波長が９０５ｎｍの光の透過率が８０％以上であり、
ヘイズ値が５未満である、［７］に記載の成形品。
［９］
［７］または［８］に記載の成形品と、
前記成形品の前記第４面より前記第３面の近くに配置されたセンサと、を含む、センサシステム。
【発明の効果】
【０００６】
本開示によれば、凹凸形状を有する転写層を適切に転写できる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
図１は、一実施の形態を説明するための図であって、成形品を含む移動体を概略的に示す斜視図である。図１では、移動体の例として、一部が成形品として構成されたフロントグリルを備えた自動車を概略的に示している。
図２は、図１のＩＩ－ＩＩ線に沿った断面図であって、成形品とセンサとを有するセンサシステムを示す図である。
図３は、一実施の形態による成形品を示す断面図である。
図４は、一実施の形態による転写部材を示す断面図である。
図５は、転写部材の製造工程を説明するための図である。
図６は、転写部材の製造工程を説明するための図である。
図７は、転写部材の製造工程を説明するための図である。
図８は、転写部材の製造工程を説明するための図である。
図９は、転写部材を用いた成形品の製造工程を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
以下、図面を参照して本開示の一実施の形態について説明する。本件明細書に添付された図面における縮尺及び縦横の寸法比等は、図示と理解のしやすさのため、実物のそれらから変更され誇張されている。
【０００９】
本明細書において、「層」、「シート」及び「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて互いから区別されるものではない。例えば「層」という用語は、フィルム或いはシートと呼ばれ得るような部材も含む概念である。
【００１０】
本明細書において用いられる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語ならびに長さや角度の値等は、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈される。
（【００１１】以降は省略されています）

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