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公開番号2024071988
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-27
出願番号2022182549
出願日2022-11-15
発明の名称サスペンションシステム
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類B60G 17/015 20060101AFI20240520BHJP(車両一般)
要約【課題】流体を封入したシリンダ内でピストンを変位させることにより車高を調整するサスペンションシステムにおいて、ピストンが可動範囲における限界位置に達した後の車高の制御性を向上させる。
【解決手段】サスペンションシステムは、車両に掛かる横加速度に基づいてシリンダ内における基準位置からのピストンの移動量を算出し、算出された移動量に基づいてシリンダを変位させる駆動部を制御する制御部を備える。制御部は、車両の旋回方向外側への横加速度に応じて車体のロールを抑制するように移動量を算出し、移動量が上限値に達し且つ操舵方向が反転した後の状態である飽和切り戻し状態においては、飽和切り戻し状態になった時点における横加速度である切り戻し時横加速度に基づいて生成される切り戻し後演算式に基づいて、横加速度が切り戻し時横加速度より小さくなると直ちに移動量を減少させる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
流体を封入するシリンダと、
前記シリンダ内に変位可能に設置されたピストンと、
前記シリンダと連通し、車輪と車体との間に介在され、前記ピストンの変位に応じて変化する前記流体の圧力に応じて前記車体の左右の車高を相対的に変化させる緩衝部と、
前記シリンダ内で前記ピストンを変位させる駆動部と、
前記車体に掛かる横加速度に基づいて前記シリンダ内における基準位置からの前記ピストンの移動量を算出し、算出された前記移動量に基づいて前記駆動部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記横加速度に応じて前記車体のロールを抑制するように前記移動量を算出し、前記移動量が上限値に達し且つ操舵方向が反転した後の状態である飽和切り戻し状態においては、前記飽和切り戻し状態になった時点における前記横加速度である切り戻し時横加速度に基づいて生成される切り戻し後演算式に基づいて、前記横加速度が前記切り戻し時横加速度より小さくなると直ちに前記移動量を減少させる、
サスペンションシステム。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記基準位置は、前記シリンダ内における前記ピストンの可動範囲の中央位置であり、
前記制御部は、前記飽和切り戻し状態において、前記横加速度の減少に応じて前記ピストンが前記中央位置に向かうように前記移動量を算出する、
請求項1に記載のサスペンションシステム。
【請求項3】
前記制御部は、前記飽和切り戻し状態において、前記横加速度の減少に応じて前記移動量が減少した後、前記ピストンが前記基準位置に戻る前に、前記横加速度が増加した場合には、前記切り戻し後演算式に基づいて前記移動量を増加させる、
請求項1に記載のサスペンションシステム。
【請求項4】
前記緩衝部は、車両の前方側の両輪に対応する前方緩衝部と、車両の後方側の両輪に対応する後方緩衝部と、を含み、
前記制御部は、前記車両の速度が閾値以下である場合には、前記後方緩衝部のストローク量の前記横加速度に対する変化率を、前記前方緩衝部のストローク量の前記横加速度に対する変化率より低くする、
請求項1に記載のサスペンションシステム。
【請求項5】
前記横加速度は、車両の舵角及び速度に基づいて算出される、
請求項1に記載のサスペンションシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、サスペンションシステムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
四輪自動車等の車両に搭載され、路面から車体への衝撃を緩和するサスペンションシステムにおいて、車両の旋回時に車体の左右両側の車高を調整することにより、車体のロール(前後方向を軸として車体が回転するように傾く挙動)を抑制する技術が利用されている。また、車高を調整する構成として、流体が封入されたシリンダと連通し、流体の圧力に応じてストローク量を変化させる昇降機構を備える緩衝装置を車輪毎に設置し、シリンダ内に設置されたピストンを変位させて各昇降機構の圧力を変化させることにより、車輪毎に車高を調整にする構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-297238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような構成において、シリンダ内に設置されたピストンの可動範囲は限られているため、旋回時の横加速度が所定値より大きい場合にはピストンが可動範囲の限界位置に達する。そして、ピストンが限界位置に達した後に、限界位置に達する前と同様の方法でピストンの変位を制御しようとすると、車高調整を適切に行えなくなる可能性がある。
【0005】
そこで、本発明の実施形態が解決しようとする課題の一つは、流体を封入したシリンダ内でピストンを変位させることにより車高を調整するサスペンションシステムにおいて、ピストンが可動範囲における限界位置に達した後の車高の制御性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態としてのサスペンションシステムは、流体を封入するシリンダと、シリンダ内に変位可能に設置されたピストンと、シリンダと連通し、車輪と車体との間に介在され、ピストンの変位に応じて変化する流体の圧力に応じて車体の左右の車高を相対的に変化させる緩衝部と、シリンダ内でピストンを変位させる駆動部と、車体に掛かる横加速度に基づいてシリンダ内における基準位置からのピストンの移動量を算出し、算出された移動量に基づいて駆動部を制御する制御部と、を備え、制御部は、横加速度に応じて車体のロールを抑制するように移動量を算出し、移動量が上限値に達し且つ操舵方向が反転した後の状態である飽和切り戻し状態においては、飽和切り戻し状態になった時点における横加速度である切り戻し時横加速度に基づいて生成される切り戻し後演算式に基づいて、横加速度が切り戻し時横加速度より小さくなると直ちに移動量を減少させる。
【0007】
飽和切り戻し状態においては、できるだけ早急に操舵方向の内側の車高を下げることが必要となる。上記構成によれば、車両が飽和切り戻し状態になった場合に、横加速度の減少に応じて直ちにピストンの移動量が減少されるため、切り戻し後の操舵方向の内側の車高を遅延なく下降させることができる。これにより、飽和切り戻し状態への遷移後におけるサスペンションシステムの不適切な挙動(例えばロールを促進するような挙動)を抑制できる。
【0008】
また、上記構成において、基準位置は、シリンダ内におけるピストンの可動範囲の中央位置であり、制御部は、飽和切り戻し状態において、横加速度の減少に応じてピストンが中央位置に向かうように移動量を算出してもよい。
【0009】
上記構成によれば、飽和切り戻し状態になった場合に、ピストンをシリンダの中央部に速やかに戻すことができる。
【0010】
また、上記構成において、制御部は、飽和切り戻し状態において、横加速度の減少に応じて移動量が減少した後、ピストンが基準位置に戻る前に、横加速度が増加した場合には、切り戻し後演算式に基づいて移動量を増加させてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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