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公開番号2024071783
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-24
出願番号2024061869,2019124722
出願日2024-04-08,2019-07-03
発明の名称保水材の製造方法
出願人株式会社クラレ
代理人個人,個人
主分類A01G 24/35 20180101AFI20240517BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】肥料による根焼けが起こりにくく、植物の生育が良好である保水材の製造方法を提供すること。
【解決手段】吸水性樹脂を含む保水材の製造方法であって、前記吸水性樹脂の調製中にリン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素を含む化合物およびイオンを残留させる工程を含む、製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
吸水性樹脂を含む保水材の製造方法であって、
前記吸水性樹脂の調製中にリン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素を含む化合物およびイオンを残留させる工程
を含む、製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記吸水性樹脂は、前記樹脂内部に、前記樹脂の重合体骨格を構成しない、リン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素を含有する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記樹脂内部に存在するリン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素の含有量は、前記樹脂の質量に対して、0.001~50質量%である、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
吸水性樹脂と、リン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素を含む化合物またはイオンを混合する工程、および/または
吸水性樹脂にリン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素を含む化合物を任意の溶媒に溶解させた溶液または前記元素を含むイオンを含む溶液をスプレー噴霧して混合するかもしくは前記溶液に吸水性樹脂を浸漬して混合する工程
をさらに含む、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
前記保水材は、樹脂内部に存在せず保水材中に存在する、リン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素をさらに含有する、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記樹脂内部に存在せず保水材中に存在する、リン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素の含有量は、前記樹脂の質量に対して、0.001~50質量%である、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記吸水性樹脂は、ビニルアルコール系重合体、アクリル酸系重合体、アクリルアミド系重合体、メタクリル酸系重合体およびデンプン系重合体からなる群から選択される重合体を含む、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
前記ビニルアルコール系重合体は、ビニルアルコール構成単位とイオン性基またはその誘導体を有するモノマー構成単位を含む共重合体を含む、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記ビニルアルコール系重合体は、イオン性基のカウンターカチオンとして、カリウムイオンまたはアンモニウムイオンを含む、請求項7または8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記ビニルアルコール系重合体は、架橋構造を有する、請求項7~9のいずれかに記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、保水材の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
昨今、慢性的な水資源の枯渇に伴い、農業用水を有効にかつ適切に利用することおよび、従来よりも少量の灌漑水量でも農産物の収穫量を維持あるいは増大させる試みが、いわゆる農業用保水材を用いて検討されている(例えば、特許文献1~3を参照)。これらの農業用保水材は高吸水性樹脂(SAP)を主要構成成分としており、例えば、土壌全体の保水性の改善に用いられるピートモスなどに比べると、極めて少量で効果を発現することから、農家が用いる際の負担が少ないという利点がある。
【0003】
保水材を培地に用いる場合でも植物の生育には通常肥料が必要であり、特許文献4には吸水性樹脂と肥料を混合して、土壌に施用する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第1998/005196号パンフレット
特表2013-544929号公報
特表2013-540164号公報
特開昭59-102888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本発明者らが検討したところ、特許文献4に開示された吸水性樹脂と肥料の混合物は根の良好な生育を阻害してしまうことが分かった。これは、根の周囲の肥料濃度が高い場合、浸透圧により根から水が流出してしまう、いわゆる根焼けの状態が生じたものと推定した。つまり、吸水性樹脂を培地に添加することで培地の水分量が著しく増加して、吸水性樹脂を含まない培地と比較して肥料が溶解しやすくなることで、根焼けが起きやすくなることが分かった。
【0006】
したがって、本発明の目的は上記課題を解決することであり、肥料による根焼けが起こりにくく植物の生育が良好である保水材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討した結果、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、以下の好適な態様を包含する。
〔1〕吸水性樹脂を含む保水材の製造方法であって、
前記吸水性樹脂の調製中にリン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素を含む化合物およびイオンを残留させる工程
を含む、製造方法。
〔2〕前記吸水性樹脂は、前記樹脂内部に、前記樹脂の重合体骨格を構成しない、リン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素を含有する、〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕前記樹脂内部に存在するリン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素の含有量は、前記樹脂の質量に対して、0.001~50質量%である、〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕 吸水性樹脂と、リン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素を含む化合物またはイオンを混合する工程、および/または
吸水性樹脂にリン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素を含む化合物を任意の溶媒に溶解させた溶液または前記元素を含むイオンを含む溶液をスプレー噴霧して混合するかもしくは前記溶液に吸水性樹脂を浸漬して混合する工程
をさらに含む、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の製造方法。
〔5〕前記保水材は、樹脂内部に存在せず保水材中に存在する、リン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素をさらに含有する、〔4〕に記載の製造方法。
〔6〕前記樹脂内部に存在せず保水材中に存在する、リン元素、カリウム元素および窒素元素からなる群から選択される1つ以上の元素の含有量は、前記樹脂の質量に対して、0.001~50質量%である、〔5〕に記載の製造方法。
〔7〕前記吸水性樹脂は、ビニルアルコール系重合体、アクリル酸系重合体、アクリルアミド系重合体、メタクリル酸系重合体およびデンプン系重合体からなる群から選択される重合体を含む、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の製造方法。
〔8〕前記ビニルアルコール系重合体は、ビニルアルコール構成単位とイオン性基またはその誘導体を有するモノマー構成単位を含む共重合体を含む、〔7〕に記載の製造方法。
〔9〕前記ビニルアルコール系重合体は、イオン性基のカウンターカチオンとして、カリウムイオンまたはアンモニウムイオンを含む、〔7〕または〔8〕に記載の製造方法。
〔10〕前記ビニルアルコール系重合体は、架橋構造を有する、〔7〕~〔9〕のいずれかに記載の製造方法。
〔11〕前記保水材は農業用である、〔1〕~〔10〕のいずれかに記載の製造方法。
〔12〕前記保水材は育苗用である、〔1〕~〔11〕のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、肥料による根焼けが起こりにくく、植物の生育が良好である保水材の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下は本発明の実施形態を例示する説明であって、本発明を以下の実施形態に限定することは意図されていない。
(【0011】以降は省略されています)

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