TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024070659
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022181284
出願日2022-11-11
発明の名称解析装置、解析方法および情報処理プログラム
出願人オムロン株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G05B 23/02 20060101AFI20240516BHJP(制御;調整)
要約【課題】大規模な制御システムについて生成された因果関係グラフであっても、解釈性を向上できる手法を提供する。
【解決手段】解析装置は、製造ラインに関するデータを取得する取得部と、取得されたデータに基づいて、事象に至る因果関係を推定することで、1または複数のノードを含む因果関係グラフを生成する第1の生成部と、取得されたデータに含まれる状態および条件付き確率に基づいて、ステートマシーンを生成する第2の生成部とを含む。第1の生成部は、ステートマシーンに含まれる状態の選択に応じて、因果関係グラフを更新する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
製造ラインに関するデータを取得する取得部と、
前記取得されたデータに基づいて、事象に至る因果関係を推定することで、1または複数のノードを含む因果関係グラフを生成する第1の生成部と、
前記取得されたデータに含まれる状態および条件付き確率に基づいて、ステートマシーンを生成する第2の生成部とを備え、
前記第1の生成部は、前記ステートマシーンに含まれる状態の選択に応じて、前記因果関係グラフを更新する、解析装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1の生成部は、前記選択された1または複数の状態に対応するデータに基づいて、前記因果関係グラフを再生成する、請求項1に記載の解析装置。
【請求項3】
前記第1の生成部は、複数の工程のうち選択された工程に対応する因果関係グラフを出力する、請求項1に記載の解析装置。
【請求項4】
前記第2の生成部は、前記因果関係グラフのノードまたはエッジの選択に応じて、前記ステートマシーンの表現形態を更新する、請求項1に記載の解析装置。
【請求項5】
前記因果関係グラフのノードまたはエッジの選択は、関連するデータ群から対象のデータを選択することを含む、請求項4に記載の解析装置。
【請求項6】
前記第1の生成部および前記第2の生成部は、複数の工程についての因果関係グラフおよびステートマシーンを出力する、請求項1~5のいずれか1項に記載の解析装置。
【請求項7】
前記第2の生成部は、前記取得されたデータから状態を定義するとともに、定義された状態が示す値の一意性を満たすように、前記ステートマシーンに含める状態を決定する、請求項1~5のいずれか1項に記載の解析装置。
【請求項8】
前記因果関係グラフおよび前記ステートマシーンを並べて表示する表示部をさらに備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の解析装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する解析方法であって、
製造ラインに関するデータを取得するステップと、
前記取得されたデータに基づいて、事象に至る因果関係を推定することで、1または複数のノードを含む因果関係グラフを生成するステップと、
前記取得されたデータに含まれる状態および条件付き確率に基づいて、ステートマシーンを生成するステップと、
前記ステートマシーンに含まれる状態の選択に応じて、前記因果関係グラフを更新するステップとを備える、解析方法。
【請求項10】
情報処理プログラムであって、コンピュータに、
製造ラインに関するデータを取得するステップと、
前記取得されたデータに基づいて、事象に至る因果関係を推定することで、1または複数のノードを含む因果関係グラフを生成するステップと、
前記取得されたデータに含まれる状態および条件付き確率に基づいて、ステートマシーンを生成するステップと、
前記ステートマシーンに含まれる状態の選択に応じて、前記因果関係グラフを更新するステップとを実行させる、情報処理プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、解析装置、解析方法および情報処理プログラムに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、実験データおよび観測データなどの不完全な情報に基づいて、事象に至る因果関係を統計的に推定する技術が公知である。このような技術を産業オートメーション(industrial automation)に適用することで、製造現場で生じる異常の要因特定を容易化できる。
【0003】
より具体的には、制御システムがセンサなどのフィールドデバイスから収集する情報に基づいて因果関係グラフを生成し、当該生成した因果関係グラフを参照することで、製品不良などの異常の要因をより容易に特定できるようになる。
【0004】
例えば、特開2018-206362号公報(特許文献1)は、製造ラインを構成する複数の機構間の因果関係を正確にモデル化する技術を開示する。
【0005】
また、国際公開第2018/073955号(特許文献2)は、複数のセンサが出力するセンサ値間における因果関係を示す因果関係情報を用いるシステム分析方法を開示する。国際公開第2018/073960号(特許文献3)は、異常センサをグループ同士の階層関係を示す情報と共に、ユーザに提示する表示方法を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-206362号公報
国際公開第2018/073955号
国際公開第2018/073960号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
大規模な制御システムにおいては、大量の情報から因果関係グラフが生成されるので、専門的な知識に乏しいユーザにとっては、因果関係グラフが示す意味が分かりにくくなる。すなわち、因果関係グラフの解釈性が低下し得る。
【0008】
本発明は、大規模な制御システムについて生成された因果関係グラフであっても、解釈性を向上できる手法を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一例に従う解析装置は、製造ラインに関するデータを取得する取得部と、取得されたデータに基づいて、事象に至る因果関係を推定することで、1または複数のノードを含む因果関係グラフを生成する第1の生成部と、取得されたデータに含まれる状態および条件付き確率に基づいて、ステートマシーンを生成する第2の生成部とを含む。第1の生成部は、ステートマシーンに含まれる状態の選択に応じて、因果関係グラフを更新する。
【0010】
この構成によれば、ステートマシーンに含まれる注目している状態を選択すると、当該選択された状態に応じて、因果関係グラフが更新されるので、因果関係グラフの解釈性を向上できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許