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公開番号2024070547
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022181108
出願日2022-11-11
発明の名称硫化リン組成物の製造方法、硫化物系無機固体電解質材料の製造方法および硫化リン組成物の評価方法
出願人古河機械金属株式会社
代理人個人
主分類C01B 25/14 20060101AFI20240516BHJP(無機化学)
要約【課題】リチウムイオン伝導性が向上した硫化物系無機固体電解質材料を安定的に得ることができる、硫化リン組成物の製造方法、硫化物系無機固体電解質材料の製造方法および硫化リン組成物の評価方法を提供する。
【解決手段】X線回折分析スペクトルにおいて、2θ=22.5°以上24.5°以下の範囲内に3つ以上のピークが存在する硫化リン組成物を選別する工程を含む、硫化リン組成物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記<X線回折分析>に記載された方法により得られるX線回折分析スペクトルにおいて、2θ=22.5°以上24.5°以下の範囲内に3つ以上のピークが存在する硫化リン組成物を選別する工程を含む、硫化リン組成物の製造方法。
<X線回折分析>
X線回折装置を用いて、電圧40kV、電流40mA、発散スリット1°、発散スリット縦制限10mm、散乱スリット1°、受光スリット0.3mm、測定開始角度3°、測定終了角度90°、スキャン速度0.2°/分の条件で、線源としてCuKα線を用い、硫化リン組成物はアルゴンガスで満たした気密試料ホルダーにセットして、硫化リン組成物のX線回折分析スペクトルを得る
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記硫化リン組成物がP



を含む、請求項1に記載の硫化リン組成物の製造方法。
【請求項3】
前記硫化リン組成物中の前記P



の含有量が20質量%以上である、請求項2に記載の硫化リン組成物の製造方法。
【請求項4】
前記硫化リン組成物が粉末状である、請求項1または2に記載の硫化リン組成物の製造方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の硫化リン組成物の製造方法を用いて硫化リン組成物を得る工程と、
硫化リチウムと、前記硫化リン組成物と、を含む硫化物系無機固体電解質材料の原料組成物を機械的処理することにより、各成分を化学反応させながらガラス化して、ガラス状態の硫化物系無機固体電解質材料を得る工程を含む、硫化物系無機固体電解質材料の製造方法。
【請求項6】
前記機械的処理がメカノケミカル処理を含む、請求項5に記載の硫化物系無機固体電解質材料の製造方法。
【請求項7】
前記ガラス状態の硫化物系無機固体電解質材料を180℃以上500℃以下の範囲で加熱処理する工程をさらに含む、請求項5に記載の硫化物系無機固体電解質材料の製造方法。
【請求項8】
下記<リチウムイオン伝導度の測定>に記載された方法により測定される前記硫化物系無機固体電解質材料のリチウムイオン伝導度が1.0×10
-3
S/cm以上である、請求項5に記載の硫化物系無機固体電解質材料の製造方法。
<リチウムイオン伝導度の測定>
まず、硫化物系無機固体電解質材料110mgを270MPa、10分間の条件でプレスし、直径9.5mm、厚さ1mmの円板状試料を得る。次いで、電気化学測定装置を用いて、印加電圧10mV、測定周波数域0.1Hz~3MHz、測定温度27℃という条件で、電極としてLi箔を用い、交流インピーダンス法により、得られた円板状試料のリチウムイオン伝導度を測定する。
【請求項9】
請求項5に記載の硫化物系無機固体電解質材料の製造方法により得られる硫化物系無機固体電解質材料。
【請求項10】
請求項9に記載の硫化物系無機固体電解質材料を含む硫化物系無機固体電解質。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硫化リン組成物の製造方法、硫化物系無機固体電解質材料の製造方法および硫化リン組成物の評価方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池は、一般的に、携帯電話やノートパソコン等の小型携帯機器の電源として使用されている。また、最近では小型携帯機器以外に、電気自動車や電力貯蔵等の電源としてもリチウムイオン電池は使用され始めている。
【0003】
現在市販されているリチウムイオン電池には、可燃性の有機溶媒を含む電解液が使用されている。一方、電解液を固体電解質に替えて、電池を全固体化したリチウムイオン電池(以下、全固体型リチウムイオン電池とも呼ぶ。)は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。
【0004】
このような固体電解質に用いられる固体電解質材料としては、例えば、硫化物系無機固体電解質材料が知られている。
【0005】
特許文献1(特開2016-27545号公報)には、CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.86°±1.00°の位置にピークを有し、Li
2y+3
PS

(0.1≦y≦0.175)の組成を有することを特徴とする硫化物系固体電解質材料が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-27545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らの検討によれば、硫化物系無機固体電解質材料の原料の一つである硫化リンの種類(例えば、製造会社や製造ロット、製造方法)を変更すると、得られる硫化物系無機固体電解質材料のリチウムイオン伝導性が低くなる場合があることが明らかになった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、リチウムイオン伝導性が向上した硫化物系無機固体電解質材料を安定的に得ることができる、硫化リン組成物の製造方法、硫化物系無機固体電解質材料の製造方法および硫化リン組成物の評価方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を重ねた。その結果、硫化物系無機固体電解質材料の原料として、特定のX線プロファイルを有する硫化リン組成物を用いることにより、リチウムイオン伝導性が向上した硫化物系無機固体電解質材料を安定的に得ることができることを見出して、本発明を完成させた。
【0010】
本発明によれば、以下に示す硫化リン組成物の製造方法、硫化物系無機固体電解質材料の製造方法、硫化物系無機固体電解質材料、硫化物系無機固体電解質、硫化物系無機固体電解質膜、リチウムイオン電池および硫化リン組成物の評価方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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