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公開番号2024068971
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-21
出願番号2022179689
出願日2022-11-09
発明の名称表皮成熟因子の発現亢進剤、フィラグリン(FLG)発現亢進剤、ATP結合カセットサブファミリーAメンバー(ABCA12)発現亢進剤、タイトジャンクション形成促進剤、及び角層細胞間脂質産生促進剤
出願人ポーラ化成工業株式会社
代理人個人,個人
主分類A61K 8/9789 20170101AFI20240514BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明の解決しようとする課題は、皮膚の保湿機能、バリア機能の獲得等に関与する表皮成熟因子の発現を亢進させることのできる、新規な技術を提供することにある。
【解決手段】本発明は、シモンジア科(Simmondsiaceae)シモンジア属(Simmondsia)に属する植物の抽出物及びフトモモ科(Myrtaceae)フトモモ属(Syzygium)に属する植物の抽出物を含む複合エキス、並びに/又はオステオカルシンを有効成分として含む、表皮成熟因子の発現亢進剤である。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
シモンジア科(Simmondsiaceae)シモンジア属(Simmondsia)に属する植物の抽出物及びフトモモ科(Myrtaceae)フトモモ属(Syzygium)に属する植物の抽出物を含む複合エキス、並びに/又はオステオカルシンを有効成分として含む、表皮成熟因子の発現亢進剤。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記複合エキスを有効成分として含む、請求項1に記載の表皮成熟因子の発現亢進剤。
【請求項3】
前記表皮成熟因子は、表皮角化細胞の増殖及び/又は分化、皮膚バリアの形成、並びに皮膚の水分調節機能の形成から選ばれる1又は2以上に関与することにより、表皮のターンオーバーを促進する因子である、請求項1に記載の表皮成熟因子の発現亢進剤。
【請求項4】
前記表皮成熟因子が、下記(a)~(j)から選ばれる遺伝子オントロジー(gene ontology)の何れか1以上に分類されるものである、請求項1に記載の表皮成熟因子の発現亢進剤。
(a)skin development
(b)keratinocyte differentiation
(c)epidermal cell differentiation
(d)epidermis development
(e)cell-substrate junction assembly
(f)mitotic sister chromatid segregation
(g)establishment of skin barrier
(h)regulation of water loss via skin
(i)nitrogen compound transport
(j)negative regulation of apoptotic process
【請求項5】
前記表皮成熟因子が、フィラグリン(FLG)、タイトジャンクション関連因子及び角層細胞間脂質関連因子から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1に記載の表皮成熟因子の発現亢進剤。
【請求項6】
前記タイトジャンクション関連因子がクローディン-4(CLDN4)である、請求項5に記載の表皮成熟因子の発現亢進剤。
【請求項7】
前記角層細胞間脂質関連因子が、ATP結合カセットサブファミリーAメンバー(ABCA12)、スフィンゴミエリンフォスフォジエステラーゼ1(SMPD1)、及び超長鎖脂肪酸伸長タンパク4(ELOVL4)から選ばれる1種又は2種以上である、請求項5に記載の表皮成熟因子の発現亢進剤。
【請求項8】
前記表皮成熟因子が、フィラグリン(FLG)、ATP結合カセットサブファミリーAメンバー(ABCA12)、スフィンゴミエリンフォスフォジエステラーゼ1(SMPD1)、クローディン-4(CLDN4)及び超長鎖脂肪酸伸長タンパク4(ELOVL4)の全てである、請求項1に記載の表皮成熟因子の発現亢進剤。
【請求項9】
オステオカルシンを有効成分として含む、請求項2に記載の表皮成熟因子の発現亢進剤。
【請求項10】
オステオカルシンの分泌量が減少した対象に適用することを特徴とする、請求項1~9の何れか一項に記載の表皮成熟因子の発現亢進剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、表皮成熟因子の発現亢進剤、フィラグリン(FLG)発現亢進剤、ATP結合カセットサブファミリーAメンバー(ABCA12)発現亢進剤、タイトジャンクション形成促進剤、及び角層細胞間脂質産生促進剤に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚の表皮は、バリア機能を有する重要な組織である。表皮は、下層から、基底層、有棘層、顆粒層、角層から構成される。表皮最下層では、表皮角化細胞が足場となる基底膜に接着して盛んに分裂している。そして、分裂能力を失った細胞は上層に移動しながら成熟し、最外層の角層となり、その後垢となって剥がれ落ちる。このような表皮の成熟にかかる一連の過程を表皮のターンオーバーと呼ぶ。
【0003】
角層は、角層細胞と角層細胞間脂質(SCL)で構成され、皮膚のバリア機能の中心的役割を担っている。角層細胞間脂質は、主にセラミド、コレステロール及び遊離脂肪酸で構成されている。中でもセラミドは、スフィンゴシンと脂肪酸がアミド結合した化合物であり、皮膚の角層細胞間脂質が形成するラメラ構造の主成分である。
【0004】
SCLは、顆粒層において親水性前駆体であるスフィンゴミエリン、グルコシルセラミド、コレステロールエステル、グリセロリン脂質が層板顆粒(ラメラボディ)として蓄積され、分化の最終段階の脱核・角化の際に角層細胞の外に放出された後、各種酵素の作用で各SCL成分に変換され角層細胞の間隙に層状の強固なバリアを形成する(非特許文献1)。
【0005】
そして、加齢、乾燥肌、アトピー性皮膚炎、紫外線暴露等が原因で、角層中のセラミドが減少し、表皮バリア機能が低下することが知られている。
【0006】
また、表皮の保湿に関わる因子として、アミノ酸等で構成される天然保湿因子(NMF)がある。角層に含まれるNMFの量が減少すると、乾燥肌等を引き起こすことが知られている。NMFは、表皮の顆粒層で産生されたプロフィラグリンが、角層へ移行する過程でフィラグリンに変換され、さらにプロテアーゼによりフィラグリンが分解されることにより生じる。
【0007】
また、表皮組織では、表皮角化細胞どうしが密接に結合しあうことにより、細胞の層を形成している。細胞接着は、タイトジャンクション(TJ)やアドへレンスジャンクション(AJ)、デスモソーム(DS)などにより構成されている。
このうち、タイトジャンクションは、表皮バリア機能に重要な役割を示すことが明らかとなっている。
また、バリア機能の指標であるTEER値に関与する接着タンパク質として、TJP1(Tight Junction Protein 1)、CLD1(Claudin 1)、OCL(Occludin)、ZO1(Zonula Occludens Protein 1)などが知られている(非特許文献2)。
【0008】
ところで、ホホバは、その葉から抽出したエキスが広く化粧品用途等に用いられている。例えば、エストロゲン様作用剤(特許文献1)、ヒアルロニダーゼ阻害剤(特許文献2)としての用途が知られている。
【0009】
また、チョウジから得たエキスは、抗酸化作用、抗アレルギー作用を有することが知られている。そして、特許文献3には、チョウジエキスを含む紫外線ダメージ抑制剤が記載されている。
【0010】
また、オステオカルシンは、骨芽細胞が産生する非コラーゲン性タンパク質である。オステオカルシンは、グルコースのホメオスタシスや運動能力、脳の発達、認知能力、男性の生殖能力など、様々な生物学的プロセスの制御に関与していることが知られている(非特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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