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公開番号2024068707
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-21
出願番号2022179247
出願日2022-11-09
発明の名称船外機および船舶
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人弁理士法人アルファ国際特許事務所
主分類B63H 20/28 20060101AFI20240514BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】電着塗装により適切な塗膜が形成されて耐食性が向上した金属部品を備える船外機を実現する。
【解決手段】船外機は、電着塗装により形成された塗膜を有する金属部品を備える。金属部品は、金属部品の形状データと電着塗装の条件とに基づき、電着塗装時の金属部品の各部の通電量から、金属部品の各部に形成される塗膜の抵抗を直接的に算出する演算を含む電着塗装シミュレーションを用いて形状が定められた部品である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
船外機であって、
電着塗装により形成された塗膜を有する金属部品を備え、
前記金属部品は、前記金属部品の形状データと前記電着塗装の条件とに基づき、前記電着塗装時の前記金属部品の各部の通電量から、前記金属部品の各部に形成される前記塗膜の抵抗を直接的に算出する演算を含む電着塗装シミュレーションを用いて形状が定められた部品である、船外機。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
請求項1に記載の船外機であって、
前記塗膜は、前記電着塗装時の通電量と形成される前記塗膜の重量との関係が非線形である塗料により形成されている、船外機。
【請求項3】
請求項1に記載の船外機であって、
前記金属部品は、冷却水流路を有する部品である、船外機。
【請求項4】
請求項1に記載の船外機であって、
前記金属部品は、前記船外機において高温部に近接して配置された部品である、船外機。
【請求項5】
請求項1に記載の船外機であって、
前記金属部品は、二重管構造の部品である、船外機。
【請求項6】
請求項1に記載の船外機であって、
前記金属部品は、前記塗膜の下に、電解処理により形成された酸化被膜を有し、
前記金属部品は、前記金属部品の形状データと前記電解処理の条件とに基づき、前記電解処理時の前記金属部品の各部の通電量から、前記金属部品の各部に形成される前記酸化被膜の抵抗を直接的に算出する演算を含む電解処理シミュレーションを用いて形状が定められた部品である、船外機。
【請求項7】
請求項1に記載の船外機であって、
前記電着塗装シミュレーションは、前記金属部品の各部に形成される前記塗膜の抵抗に基づき前記塗膜が適切に形成されるか否かを判定する演算を含む、船外機。
【請求項8】
請求項1に記載の船外機であって、
前記電着塗装シミュレーションにおいて、前記電着塗装の条件の1つである電圧条件は、ラインにおける実測に基づき設定される、船外機。
【請求項9】
請求項1に記載の船外機であって、
前記電着塗装シミュレーションは、前記電着塗装において1つのキャリアに掛けられる前記金属部品の個数に応じて調整された前記金属部品の形状データを用いて実行される、船外機。
【請求項10】
船体と、
前記船体の後部に取り付けられた請求項1に記載の船外機と、
を備える、船舶。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術は、船外機および船舶に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
船舶は、船体と、船体の後部に取り付けられた船外機とを備える。船外機は、船舶を推進させる推力を生み出す装置である。
【0003】
船外機は、種々の金属部品を備える。船外機の金属部品は、海水に晒されるおそれがあるため、高い耐食性を持つことが求められる。例えば、船外機は、排気部品や冷却部品等の冷却水流路を有する金属部品を備える。このような金属部品の冷却水路には、冷却水としての海水が流れる。冷却水流路を流れる海水は、エンジンの熱によって高温となる。そのため、冷却水流路を有する金属部品は、高温の海水という厳しい腐食環境に晒されることから、高い耐食性を持つことが求められる。
【0004】
船外機の金属部品の耐食性を向上させるために、電着塗装によって金属部品の表面に塗膜を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。電着塗装は、電着槽に収容された塗料液の中に被塗物(ワーク)を浸漬し、被塗物と電極との間に電位を生じさせることによって直流電流を流し、電気泳動を利用して被塗物の表面に塗料粒子を析出させる塗膜形成方法である。電着塗装は、吹き付け塗装等の他の塗膜形成方法と比べて、袋状等の複雑な形状でも均一な塗膜を形成できるという特徴を有する。
【0005】
電着塗装の際には、被塗物のうち、電流が流れやすい部分(例えば外面側の部分)から先行して塗膜が形成され、該部分に形成された塗膜の厚みの増大に伴う電気抵抗の増加により、他の部分(例えば内面側の部分)に流れる電流が増加し、該部分にも塗膜が形成される。そのため、被塗物の形状や電着塗装の条件(印加電圧や塗装時間等)によっては、被塗物の一部に良好な塗膜が形成されない事象(いわゆる、付き回り不足)が発生するおそれがある。
【0006】
従来、被塗物の形状データと電着塗装の条件とに基づき、被塗物の各部における塗膜形成状態を予測する電着塗装シミュレーションが知られている(例えば、特許文献2参照)。従来の電着塗装シミュレーションでは、被塗物の各部の通電量と塗膜の析出重量との関係が線形である塗料を用いることを前提として、通電量から塗膜析出重量を算出し、塗膜析出重量(膜厚)から塗膜抵抗を算出し、これらを部品の境界条件として次ステップへ反映させて逐次計算を進めることで各部の塗膜形成状態を得る処理が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2009-62572号公報
特開2002-327294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
船外機の金属部品の電着塗装のための塗料の選定の際には、通電量と塗膜析出重量との関係が線形である塗料に限定されることなく、付き回り性や耐食性の観点から最適な塗料を選定できることが好ましい。しかしながら、上記従来の電着塗装シミュレーションでは、通電量と塗膜析出重量との関係が非線形である塗料を用いる場合に適用することができず、電着塗装シミュレーションを用いて金属部品の形状を定めることができないという課題がある。さらに、上記従来の電着塗装シミュレーションでは、通電量、塗膜析出重量(膜厚)、塗膜抵抗が順に算出されるため、演算時間が長くなるという課題がある。
【0009】
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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