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公開番号2024068486
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-20
出願番号2022178985
出願日2022-11-08
発明の名称船舶推進システムおよびそれを備える船舶
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人弁理士法人あい特許事務所
主分類B63H 25/42 20060101AFI20240513BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】船尾に備えられる推進機を転舵させて並進等を行わせる場合に適したキャリブレーションモードを備える船舶推進システムおよび船舶を提供する。
【解決手段】船舶推進システム100は、バウスラスタBTと、2機の船外機OMと、ジョイスティック8と、メインコントローラ50とを含む。メインコントローラは、ジョイスティックモードのためのキャリブレーションを行うキャリブレーションモードを有する。キャリブレーションモードにおいて、メインコントローラは、並進指令により指令される方向への回頭を指令されると、バウスラスタの出力を増加させ、バウスラスタの出力が上限に達すると、船外機の転舵角の絶対値を減少させる。また、メインコントローラは、並進指令により指令される方向とは反対方向への回頭を指令されると、船外機の転舵角の絶対値を増加させ、転舵角の絶対値が上限に達すると、バウスラスタの出力を減少させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
船体の船首に備えられ、左右方向の推進力を発生するバウスラスタと、
前記船体の船尾に備えられ、転舵角の変更が可能な少なくとも2機の推進機と、
前記船体の並進および回頭を指令するために使用者によって操作される並進/回頭操作子と、
前記バウスラスタおよび前記少なくとも2機の推進機を制御し、前記並進/回頭操作子の操作に応答して前記船体を並進させる並進操船モードにおいて、前記バウスラスタを駆動し、前記2機の推進機の推進力作用線が前記船体内で交差するように前記2機の推進機の転舵角を制御し、かつ前記2機の推進機の一方を前進運転し他方を後進運転するコントローラと、を含み、
前記コントローラは、前記並進操船モードのためのキャリブレーションを行うキャリブレーションモードを有し、前記キャリブレーションモードにおいて、前記並進/回頭操作子により与えられる並進指令および回頭指令に応じて前記バウスラスタおよび前記2機の推進機を制御し、前記回頭指令が前記並進指令により指令される方向への船首の回頭を指令する回頭促進指令であるときには、前記バウスラスタの出力を増加させ、前記バウスラスタの出力が上限に達しても前記回頭促進指令が与えられるときには、前記2機の推進機の転舵角の絶対値を減少させる、船舶推進システム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記コントローラは、前記キャリブレーションモードにおいて、前記回頭指令が前記並進指令により指令される方向とは反対方向への船首の回頭を指令する回頭抑制指令であるときには、前記2機の推進機の転舵角の絶対値を増加させ、前記転舵角の絶対値が上限に達しても前記回頭抑制指令が与えられるときには、前記バウスラスタの出力を減少させる、請求項1に記載の船舶推進システム。
【請求項3】
船体の船首に備えられ、左右方向の推進力を発生するバウスラスタと、
前記船体の船尾に備えられ、転舵角の変更が可能な少なくとも2機の推進機と、
前記船体の並進および回頭を指令するために使用者によって操作される並進/回頭操作子と、
前記バウスラスタおよび前記少なくとも2機の推進機を制御し、前記並進/回頭操作子の操作に応答して前記船体を並進させる並進操船モードにおいて、前記バウスラスタを駆動し、前記2機の推進機の推進力作用線が前記船体内で交差するように前記2機の推進機の転舵角を制御し、かつ前記2機の推進機の一方を前進運転し他方を後進運転するコントローラと、を含み、
前記コントローラは、前記並進操船モードのためのキャリブレーションを行うキャリブレーションモードを有し、前記キャリブレーションモードにおいて、前記並進/回頭操作子により与えられる並進指令および回頭指令に応じて前記バウスラスタおよび前記2機の推進機を制御し、前記回頭指令が前記並進指令により指令される方向とは反対方向への船首の回頭を指令する回頭抑制指令であるときには、前記2機の推進機の転舵角の絶対値を増加させ、前記転舵角の絶対値が上限に達しても前記回頭抑制指令が与えられるときには、前記バウスラスタの出力を減少させる、船舶推進システム。
【請求項4】
キャリブレーションを終了するために使用者によって操作されるキャリブレーション終了操作子をさらに含み、
前記コントローラは、前記キャリブレーション終了操作子が操作されたときの前記バウスラスタおよび前記2機の推進機の制御状態に基づいて、キャリブレーション値を生成してメモリに格納する、請求項1~3のいずれか一項に記載の船舶推進システム。
【請求項5】
前記キャリブレーション値は、前記並進操船モードにおいて設定すべき前記2機の推進機の転舵角を表す並進舵角、前記並進/回頭操作子から与えられる並進指令に対応する目標スラストの左右方向成分に対する前記バウスラスタの出力の比を表す基準比率、および前記2機の推進機のうち前進運転される推進機の推進力と後進運転される推進機の推進力との比である前後スラスト比を含む、請求項4に記載の船舶推進システム。
【請求項6】
前記コントローラは、前記並進操船モードにおいて、前記並進/回頭操作子から並進指令が与えられると、前記キャリブレーション値に基づいて、前記バウスラスタの出力、前記2機の推進機の転舵角、および前記2機の推進機が発生する推進力を制御する、請求項4に記載の船舶推進システム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記並進操船モードにおいて、前記並進/回頭操作子から前記並進指令により指令される方向への船首の回頭を指令する回頭指令が与えられると、前記バウスラスタの出力を増加させ、かつ前記推進機の転舵角の絶対値を減少させる、請求項1~3のいずれか一項に記載の船舶推進システム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記並進操船モードにおいて、前記並進/回頭操作子から前記並進指令により指令される方向とは反対方向への船首の回頭を指令する回頭指令が与えられると、前記バウスラスタの出力を減少させ、かつ前記推進機の転舵角の絶対値を増加させる、請求項1~3のいずれか一項に記載の船舶推進システム。
【請求項9】
前記バウスラスタの出力の上限を設定するために使用者によって操作される出力上限設定ユニットをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の船舶推進システム。
【請求項10】
船体と、
前記船体に備えられる、請求項1~3のいずれか一項に記載の船舶推進システムと、を含む、船舶。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、船舶推進システムおよびそれを備える船舶に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、2つのエンジンが左舷および右舷の前後進プロペラをそれぞれ回転させ、船首側に備えたサイドスラスタが左右方向の推力を発生させる、船舶の操船装置を開示している。操舵ハンドルに連動連結された舵によって前後進プロペラが発生する水流の方向を変更し、それによって操船を行えるほか、ジョイスティックレバーの操作による操船も行える。具体的には、ジョイスティックレバーの操作に応じて、前後進プロペラおよびサイドスラスタが制御され、それによって、横移動や斜め移動が可能である。特許文献1には、横移動および斜め移動の際に回転モーメントを打ち消すための校正について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-83971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の操船装置は、ジョイスティックレバーの操作に舵が連動するものではない。したがって、特許文献1に記載されている校正は、船尾に備えられる推進機を転舵させて並進等を行わせる船舶推進システムには必ずしも適さない。
【0005】
そこで、この発明の一実施形態は、船尾に備えられる推進機を転舵させて並進等を行わせる場合に適したキャリブレーションモードを備える船舶推進システムおよび船舶を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の一実施形態は、船体の船首に備えられ、左右方向の推進力を発生するバウスラスタと、前記船体の船尾に備えられ、転舵角の変更が可能な少なくとも2機の推進機と、前記船体の並進および回頭を指令するために使用者によって操作される並進/回頭操作子と、前記バウスラスタおよび前記少なくとも2機の推進機を制御するコントローラとを含む、船舶推進システムを提供する。前記コントローラは、前記並進/回頭操作子の操作に応答して前記船体を並進させる並進操船モードにおいて、前記バウスラスタを駆動し、前記2機の推進機の推進力作用線が前記船体内で交差するように前記2機の推進機の転舵角を制御し、かつ前記2機の推進機の一方を前進運転し他方を後進運転する。前記コントローラは、前記並進操船モードのためのキャリブレーションを行うキャリブレーションモードを有する。
【0007】
この構成では、バウスラスタの推進力と、船尾の2機の推進機の推進力と利用して、船体を並進させるための並進操船モードに従う制御が行われる。船尾の2機の推進機は、それら推進力作用線が前記船体内で交差するように転舵角が制御し、かつそれらの一方が前進運転され他方が後進運転される。それにより、2つの推進機が発生する推進力の合力である合成推進力は、推進力作用線の交点において船体に作用し、船体の左右方向成分を有する推進力を船体に与える。この合成推進力が船体に与える回頭モーメントとバウスラスタが船体に与える回頭モーメントとのバランスを適切に調整することによって、船体を並進させることができる。
【0008】
この発明の一実施形態では、前記コントローラは、前記キャリブレーションモードにおいて、前記並進/回頭操作子により与えられる並進指令および回頭指令に応じて前記バウスラスタおよび前記2機の推進機を制御し、前記回頭指令が前記並進指令により指令される方向への船首の回頭を指令する回頭促進指令であるときには、前記バウスラスタの出力を増加させ、前記バウスラスタの出力が上限に達しても前記回頭促進指令が与えられるときには、前記2機の推進機の転舵角の絶対値を減少(2機の推進機の間の角度を狭く)させる。
【0009】
この構成によれば、並進操船モードのためのキャリブレーションでは、並進指令により指令される方向への船首の回頭を指令する回頭促進指令が与えられると、バウスラスタの出力を増加させることで船体の回頭が促進される。そして、バウスラスタの出力が上限に達しても回頭促進指令が与えられるときには、2機の推進機の転舵角の絶対値が減少させられ、それによって、さらに回頭が促進される。このように、バウスラスタの出力を増加させ、それでも調整が不足するときに船尾の推進機の転舵角の絶対値を減少させるので、船体が適切に並進する状態に確実に到達できる。加えて、転舵角の絶対値を可能な限り大きな値にする(2機の推進機の間の角度を開く)ことができるので、船尾の推進機が発生する推進力の左右方向を有効に利用できるようにキャリブレーションすることができる。
【0010】
この発明の一実施形態では、前記コントローラは、前記キャリブレーションモードにおいて、前記並進/回頭操作子により与えられる並進指令および回頭指令に応じて前記バウスラスタおよび前記2機の推進機を制御し、前記回頭指令が前記並進指令により指令される方向とは反対方向への船首の回頭を指令する回頭抑制指令であるときには、前記2機の推進機の転舵角の絶対値を増加させ、前記転舵角の絶対値が上限に達しても前記回頭抑制指令が与えられるときには、前記バウスラスタの出力を減少させる。
(【0011】以降は省略されています)

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