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公開番号2024068104
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2023135931
出願日2023-08-23
発明の名称純粋なキトサン繊維の製造方法
出願人温州佳遠生物科技有限公司
代理人個人,個人
主分類D01D 5/06 20060101AFI20240510BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】製造コストを低減し、製造時間を効果的に低減し、電力損失を効果的に低減することにより、省エネルギーで環境にやさしい効果を間接的に達成する、純粋なキトサン繊維の製造方法を提供する。
【解決手段】純粋なキトサン繊維の製造方法は、酢酸溶液の調製ステップS1と、キトサン原液の調製ステップS2と、キトサン紡糸溶液の処理ステップS3と、キトサン繊維の製造ステップS4とを含み、ステップS3における前処理機は、本体を含み、本体内に駆動機構が設けられ、駆動機構内に撹拌機構が設けられ、撹拌機構の下方に掻き取り機構が設けられ、本体の内部の上方に予備処理機構が設けられ、駆動機構は、予備処理機構を貫通して本体の内部に配置され、本体の底部に分離機構が設けられ、本体は、外槽を含み、外槽内に内槽が設けられ、内槽内に分離孔が対称的に設けられ、かつ内槽内にガイド溝が形成され、分離孔外にバッフルが設けられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
酢酸溶液の調製ステップであって、水及び酢酸で構成され、酢酸の質量比が1w%~5w%であるステップS1と、
キトサン原液の調製ステップであって、キトサン原料をステップS1で得られた酢酸溶液に添加して予備溶解し、予備溶解したキトサン紡糸溶液を前処理機に入れるステップS2と、
キトサン紡糸溶液の処理ステップであって、前処理機を起動し、キトサン原料と酢酸溶液とを混合して、混合物に対し分離脱泡及び濾過を行い、キトサン紡糸溶液を得るステップS3と、
キトサン繊維の製造ステップであって、ステップS3で得られたキトサン紡糸溶液を計量ポンプで紡糸口金に輸送し、紡糸口金から吐出されたキトサン紡糸溶液を凝固浴に浸漬して二重拡散させ、固化させて初生繊維を生成し、初生繊維を延伸して残留液を除去し、延伸処理した初生繊維を脱イオン水で化学試薬を除去した後、剪断して乾燥させ、キトサン繊維を得るステップS4と、を含み、
ステップS3における前記前処理機は、本体(1)を含み、前記本体(1)内に駆動機構(2)が設けられ、前記駆動機構(2)内に撹拌機構(5)が設けられ、前記撹拌機構(5)の下方に掻き取り機構(4)が設けられ、前記本体(1)の内部の上方に予備処理機構(3)が設けられ、前記駆動機構(2)は、予備処理機構(3)を貫通して本体(1)の内部に配置され、前記本体(1)の底部に分離機構(6)が設けられ、前記本体(1)は、外槽(11)を含み、前記外槽(11)内に内槽(12)が設けられ、前記内槽(12)内に分離孔(14)が対称的に設けられ、かつ内槽(12)内にガイド溝(15)が形成され、前記分離孔(14)外にバッフル(13)が設けられ、内槽(12)と外槽(11)との間に隙間が設けられ、前記バッフル(13)は、内槽(12)と外槽(11)との間に位置し、かつ内槽(12)がバッフル(13)と可動に接続され、前記内槽(12)と外槽(11)の底部に底盤が設けられ、前記バッフル(13)は、底盤と固定的に接続され、前記内槽(12)と外槽(11)とは、同軸で設けられ、
前記駆動機構(2)は、駆動モータ(22)を含み、前記駆動モータ(22)は、外槽(11)の頂部に位置し、前記駆動モータ(22)の出力端にネジロッド(21)が設けられ、前記ネジロッド(21)と内槽(12)とは、同軸で設けられ、
前記予備処理機構(3)は、押出ブロック(31)を含み、前記押出ブロック(31)は、内槽(12)内に設けられ、かつ押出ブロック(31)は、内槽(12)と可動に接続され、前記押出ブロック(31)の内側に第1電動伸縮ロッド(37)が設けられ、第1電動伸縮ロッド(37)の端部に係合ブロック(32)が設けられ、前記係合ブロック(32)の下方に第2ガイド板(36)が設けられ、前記第2ガイド板(36)の下方に第1ガイド板(34)が設けられ、前記第1ガイド板(34)と第2ガイド板(36)との間に少なくとも2層の濾過板(33)が設けられ、各層の前記濾過板(33)は、複数の濾過板(33)により環状に接合され、各前記濾過板(33)の内側に支持ブロック(35)が設けられ、前記支持ブロック(35)は、第1ガイド板(34)と回転可能に接続され、前記濾過板(33)は、第1ガイド板(34)と回転可能に接続され、前記濾過板(33)は、第2ガイド板(36)と接触し、
前記撹拌機構(5)は、撹拌ロッド(52)を含み、前記撹拌ロッド(52)に少なくとも1つの濾過孔(51)が形成され、前記撹拌ロッド(52)が円弧状に設計され、かつ撹拌ロッド(52)の端部が内槽(12)の内壁に貼り合わせられ、前記撹拌ロッド(52)に接続スリーブ(53)が設けられ、前記接続スリーブ(53)がネジロッド(21)にネジ接続され、前記撹拌ロッド(52)の端部に第2伸縮ロッドが設けられ、前記第2伸縮ロッドの端部にガイドボール(55)が設けられ、前記第2伸縮ロッドの外に接続ロッド(56)が設けられる、
ことを特徴とする純粋なキトサン繊維の製造方法。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記分離機構(6)は、第3電動伸縮ロッド(66)を含み、前記第3電動伸縮ロッド(66)は、ネジロッド(21)の底端に位置し、前記第3電動伸縮ロッド(66)の出力端に係止ブロック(65)が設けられ、前記係止ブロック(65)の下方に突き合わせブロック(62)が設けられ、前記突き合わせブロック(62)の下方に接続盤が固定的に設けられ、前記接続盤は、底盤の上方に位置し、かつ接続盤は、内槽(12)と固定的に接続され、前記接続盤と底盤との間にガイドブロック(61)が設けられ、前記接続盤にスラグ排出口(64)が設けられ、前記内槽(12)と外槽(11)との間に液体吐出口(63)が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の純粋なキトサン繊維の製造方法。
【請求項3】
前記掻き取り機構(4)は、掻き取りボックス(42)及び収集アセンブリを含み、前記掻き取りボックス(42)は、撹拌ロッド(52)の下方に位置し、かつ掻き取りボックス(42)は、中空に設計され、前記掻き取りボックス(42)内に斜板(41)が設けられ、前記斜板(41)の底端に回転蓋板(44)が設けられ、前記回転蓋板(44)は、掻き取りボックス(42)の下方に位置し、前記回転蓋板(44)と掻き取りボックス(42)との間に回転ブロック(43)が設けられ、前記掻き取りボックス(42)の一側に密封板(49)が設けられ、前記密封板(49)は、接続ロッド(56)に接続され、前記収集アセンブリは、接続板(45)を含み、前記接続板(45)は、一端が突き合わせブロック(62)の下端に設けられ、前記接続板(45)の他端に底板(48)が設けられ、前記底板(48)は、斜めに設計され、前記底板(48)の外に収集ボックス(410)が設けられ、前記収集ボックス(410)の頂部に反転蓋板(47)が設けられ、前記収集ボックス(410)に頂柱(46)が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の純粋なキトサン繊維の製造方法。
【請求項4】
前記凝固浴は、アルカリ水溶液を使用し、アルカリ濃度は、3wt%~10wt%である、
ことを特徴とする請求項1に記載の純粋なキトサン繊維の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、純粋なキトサン繊維の製造の技術分野に関し、特に、純粋なキトサン繊維の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
キトサン繊維とは、エビとカニの殻から抽出されたキトサンを利用して製造された繊維を指し、従来の陸上天然繊維と合成繊維に比べて多くの特別な利点がある。1つ目は、キトサン繊維が石油に依存せず、食料と土地を競合せず、化学繊維の第3原料供給源を開拓し、2つ目は、廃棄物を利用し、グリーンと環境保護の持続可能な発展傾向に合致する。更に、純粋なキトサン繊維は、広域スペクトル抗菌性、防カビ性、優れた生体適合性及び非免疫原性を有し、更に、吸着とキレート化、止血と治癒促進、傷痕軽減の作用を有する。その機能作用に基づいて、宇宙飛行、医療衛生、軍用・民生用織物、濾過と防護などの分野に広く適用することができ、巨大な市場の可能性があり、人間の健康促進にも積極的な役割を果たす。
【0003】
現在、キトサン繊維を紡糸する方法として一般的に用いられるのは湿式紡糸であり、その主な過程は、キトサンを適切な溶剤に溶解して一定の濃度の紡糸原液を調製し、濾過して脱泡し、加圧することにより紡糸原液を紡糸口金の小孔から凝固浴槽に細流状に吐出し、凝固浴で固体繊維に凝固させ、更に延伸、後処理、乾燥などの工程を経てキトサン繊維を得ることができる。そのプロセス経路は、一般的に、以下のAとBの2種類に分けられる。
A、キトサン→溶解→紡糸原液+濾過脱泡-計量→紡糸→一浴→延伸-二浴成形-後処理→乾燥→繊維を取得する。
B、キトサン→溶解された紡糸原液の濾過→脱泡-計量-紡糸→凝固→延伸→成形と後処理→乾燥→繊維を取得する。
【0004】
しかしながら、上記製造方法にはいくつかの問題がある。上記方法における各工程の操作は、要件を確実に満たすために、対応する装置を設けてキトサンを処理する必要があり、複数の装置を設けることにより製造ライン全体が大きくなり、かつ複数の装置が設けられるため、多数の作業者が操作する必要があり、また、複数の装置を設けることで、使用時にその操作が複雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の技術手段が単一すぎるという技術的課題に対して、従来技術と顕著に異なる解決手段を提供し、本発明の実施例は、上記キトサンの製造においてキトサンの前処理ステップに複数の装置を設ける必要があるという技術的課題を解決するために、純粋なキトサン繊維の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の技術手段を用いる。純粋なキトサン繊維の製造方法は、
酢酸溶液の調製ステップであって、水及び酢酸で構成され、酢酸の質量比が1w%~5w%であるステップS1と、
キトサン原液の調製ステップであって、キトサン原料をステップS1で得られた酢酸溶液に添加し、30min静置することにより、キトサン原料を酢酸溶液に予備溶解し、予備溶解したキトサン紡糸溶液を前処理機に入れるステップS2と、
キトサン紡糸溶液の処理ステップであって、前処理機を起動して30min動作させ、前処理機の作用下でキトサン原料と酢酸溶液とを十分に混合させて、混合物に対し分離脱泡及び濾過を行い、前処理機の作用下で混合されたキトサン原料と酢酸溶液に対して残渣分離及び脱泡処理を行うことができることにより、キトサン紡糸溶液を得るステップS3と、
キトサン繊維の製造ステップであって、ステップS3で得られたキトサン紡糸溶液を計量ポンプで紡糸口金に輸送し、紡糸口金から吐出された紡糸液を凝固浴に浸漬して二重拡散させ、固化させて初生繊維を生成し、凝固液がNaOHの水溶液を用い、初生繊維を延伸処理することにより、初生繊維中の残留液を除去し、延伸処理した初生繊維を脱イオン水で化学試薬を除去した後、剪断して乾燥させ、キトサン繊維を得るステップS4と、を含む。
【0007】
更に、ステップS3における前記前処理機は、本体を含み、前記本体内に駆動機構が設けられ、前記駆動機構内に撹拌機構が設けられ、前記撹拌機構の下方に掻き取り機構が設けられ、前記本体の内部の上方に予備処理機構が設けられ、前記駆動機構は、予備処理機構を貫通して本体の内部に配置され、前記本体の底部に分離機構が設けられ、前記本体は、外槽を含み、前記外槽内に内槽が設けられ、前記内槽内に分離孔が対称的に設けられ、かつ内槽内にガイド溝が形成され、前記分離孔外にバッフルが設けられ、前記内槽と外槽との間に隙間が設けられ、前記バッフルは、内槽と外槽との間に位置し、かつ内槽がバッフルと可動に接続され、前記内槽と外槽の底部に底盤が設けられ、前記バッフルは、底盤と固定的に接続され、前記内槽と外槽とは、同軸である。
【0008】
更に、前記駆動機構は、駆動モータを含み、前記駆動モータは、外槽の頂部に位置し、前記駆動モータの出力端にネジロッドが設けられ、前記ネジロッドと内槽とは、同軸である。
【0009】
更に、前記予備処理機構は、押出ブロックを含み、前記押出ブロックは、内槽内に設けられ、かつ押出ブロックは、内槽と可動に接続され、前記押出ブロックの内側に第1電動伸縮ロッドが設けられ、前記第1電動ロッドの端部に係合ブロックが設けられ、前記係合ブロックの下方に第2ガイド板が設けられ、前記第2ガイド板の下方に第1ガイド板が設けられ、前記第1ガイド板と第2ガイド板との間に少なくとも2層の濾過板が設けられ、各層の前記濾過板は、複数の濾過板により環状に接合され、各前記濾過板の内側に支持ブロックが設けられ、前記支持ブロックは、第1ガイド板と回転可能に接続され、前記濾過板は、第1ガイド板と回転可能に接続され、前記濾過板は、第2ガイド板と接触する。
【0010】
更に、前記撹拌機構は撹拌ロッドを含み、前記撹拌ロッドに少なくとも1つの濾過孔が形成され、前記撹拌ロッドが円弧状に設計され、かつ撹拌ロッドの端部が内槽の内壁に貼り合わせられ、前記撹拌ロッドに接続スリーブが設けられ、前記接続スリーブがネジロッドにネジ接続され、前記撹拌ロッドの端部に第2伸縮ロッドが設けられ、前記第2伸縮ロッドの端部にガイドボールが設けられ、前記第2伸縮ロッドの外に接続ロッドが設けられる。
(【0011】以降は省略されています)

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