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公開番号2024066770
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-16
出願番号2022176451
出願日2022-11-02
発明の名称自動車のバッテリ温度制御装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60K 11/02 20060101AFI20240509BHJP(車両一般)
要約【課題】暖機や廃熱回収が行いにくい自動車のバッテリの温度を、バッテリの状態に応じて適切に制御できる自動車のバッテリ温度制御装置を提供する。
【解決手段】本発明による自動車のバッテリ温度制御装置は、バッテリ2の温度を制御するための冷媒が循環する温度制御回路4と、冷媒よりも低沸点の作動媒体が循環するとともに、作動媒体を選択的に圧縮/膨張させる圧縮/膨張機12と、作動媒体と外気との間で熱交換を行う第1熱交換器13と、作動媒体を膨張・減圧する膨張弁14と、作動媒体と温度制御回路4の冷媒との間で熱交換を行う第2熱交換器33を有するランキンサイクル回路5と、を備え、バッテリ2の状態に応じて圧縮/膨張機12及び作動媒体の流れを制御することにより、第2熱交換器33における作動媒体と冷媒との熱交換を制御することによって、バッテリ2の温度を制御する。
【選択図】図5


特許請求の範囲【請求項1】
自動車に搭載されたバッテリの温度を制御する自動車のバッテリ温度制御装置であって、
前記バッテリの温度を制御するための冷媒が循環する温度制御回路と、
前記冷媒よりも低沸点の作動媒体が循環するとともに、当該作動媒体を選択的に圧縮又は膨張させる圧縮/膨張機と、前記作動媒体と外気との間で熱交換を行う第1熱交換器と、前記作動媒体を膨張・減圧する膨張弁と、前記作動媒体と前記温度制御回路の冷媒との間で熱交換を行う第2熱交換器を有するランキンサイクル回路と、
前記バッテリの状態に応じて前記圧縮/膨張機及び前記作動媒体の流れを制御することにより、前記第2熱交換器における前記作動媒体と前記冷媒との熱交換を制御することによって、前記バッテリの温度を制御するバッテリ温度制御手段と、
を備えることを特徴とする自動車のバッテリ温度制御装置。
続きを表示(約 3,000 文字)【請求項2】
外気の温度を検出する外気温度検出手段と、
前記バッテリ温度を検出するバッテリ温度検出手段と、をさらに備え、
前記バッテリ温度制御手段は、前記検出された外気温度及びバッテリ温度に応じて、前記バッテリ温度を制御することを特徴とする、請求項1に記載の自動車のバッテリ温度制御装置。
【請求項3】
前記バッテリ温度制御手段は、
前記外気温度が低く、かつ前記バッテリ温度が低いときに、前記ランキンサイクル回路を循環する作動媒体を、前記膨張弁によって膨張・減圧し、前記第1熱交換器における外気との熱交換によって蒸発させ、前記圧縮/膨張機による圧縮によって昇温した後、前記第2熱交換器における前記作動媒体と前記冷媒との熱交換により前記冷媒を加熱することによって、前記バッテリを暖機する暖機制御手段を有することを特徴とする、請求項2に記載の自動車のバッテリ温度制御装置。
【請求項4】
前記バッテリ温度制御手段は、
前記外気温度が高く、かつ前記バッテリ温度が高いときに、前記ランキンサイクル回路を循環する作動媒体を、前記圧縮/膨張機による圧縮によって昇温し、前記第1熱交換器における外気との熱交換によって冷却し、前記膨張弁によって膨張・減圧した後、前記第2熱交換器における前記作動媒体と前記冷媒との熱交換により前記冷媒を冷却することによって、前記バッテリを冷却する冷却制御手段を有することを特徴とする、請求項2に記載の自動車のバッテリ温度制御装置。
【請求項5】
前記ランキンサイクル回路は、前記膨張弁をバイパスするバイパス流路に設けられ、前記作動媒体を前記第1熱交換器側から前記第2熱交換器側に送出するためのポンプをさらに有し、
前記バッテリ温度制御手段は、
前記外気温度が低く、かつ前記バッテリ温度が高いときに、前記作動媒体の流路を前記バイパス流路側に切り替え、前記ポンプを作動させるとともに、前記ランキンサイクル回路を循環する作動媒体を、前記圧縮/膨張機における膨張によって減圧・降温し、前記第1熱交換器における外気との熱交換によって冷却した後、前記第2熱交換器における前記作動媒体と前記冷媒との熱交換により前記冷媒を冷却することによって、前記バッテリを冷却する冷却制御手段を有することを特徴とする、請求項2に記載の自動車のバッテリ温度制御装置。
【請求項6】
前記温度制御回路は、前記冷媒と空調装置用の空気との間で熱交換を行うための第3熱交換器を有し、
前記空調装置の運転モードが、車室を暖房する暖房モード又は冷房する冷房モードのいずれであるかを判定する運転モード判定手段をさらに備え、
前記バッテリ温度制御手段は、前記外気温度及びバッテリ温度に加え、前記判定された前記空調装置の運転モードにさらに応じて、前記バッテリ温度を制御することを特徴とする、請求項2に記載の自動車のバッテリ温度制御装置。
【請求項7】
前記バッテリ温度制御手段は、
前記外気温度が低く、かつ前記空調装置の運転モードが前記暖房モードのときに、前記ランキンサイクル回路を循環する作動媒体を、前記膨張弁によって膨張・減圧し、前記第1熱交換器における外気との熱交換によって加熱し、前記圧縮/膨張機による圧縮によって昇温し、前記第2熱交換器における前記作動媒体と前記冷媒との熱交換によって前記冷媒を加熱した後、前記第3熱交換器において、前記加熱された冷媒と前記空調装置用の空気との熱交換を行わせるとともに、前記冷媒によって前記バッテリ温度を制御する温度制御手段を有することを特徴とする、請求項6に記載の自動車のバッテリ温度制御装置。
【請求項8】
前記ランキンサイクル回路は、前記膨張弁をバイパスするバイパス流路に設けられ、前記作動媒体を前記第1熱交換器側から前記第2熱交換器側に送出するためのポンプをさらに有し、
前記温度制御回路は、前記第2熱交換器からの前記冷媒の流路を、前記バッテリ側及び前記第3熱交換器側のいずれか一方又は双方に切り替える流路切替弁をさらに有し、
前記バッテリ温度制御手段は、
前記外気温度が低く、前記バッテリ温度が高く、かつ前記空調装置の運転モードが車室の暖房又は冷房をいずれも行わない停止モードのときに、前記作動媒体の流路を前記バイパス流路側に切り替え、前記ポンプを作動させるとともに、前記ランキンサイクル回路を循環する前記作動媒体を、前記圧縮/膨張機における膨張によって減圧・降温し、前記第1熱交換器における外気との熱交換によって冷却した後、前記第2熱交換器における前記作動媒体と前記冷媒との熱交換によって前記冷媒を冷却するとともに、前記流路切替弁により、前記冷却された冷媒を前記バッテリにのみ流入させ、前記バッテリを冷却する冷却制御手段を有することを特徴とする、請求項6に記載の自動車のバッテリ温度制御装置。
【請求項9】
前記温度制御回路は、前記第2熱交換器からの前記冷媒の流路を、前記バッテリ側及び前記第3熱交換器側のいずれか一方又は双方に切り替える流路切替弁をさらに有し、
前記バッテリ温度制御手段は、
前記外気温度が高く、前記バッテリ温度が低く、かつ前記空調装置の運転モードが前記冷房モードのときに、前記ランキンサイクル回路を循環する作動媒体を、前記圧縮/膨張機による圧縮によって昇温し、前記第1熱交換器における外気との熱交換によって冷却し、前記膨張弁によって膨張・減圧した後、前記第2熱交換器における前記作動媒体と前記冷媒との熱交換によって前記冷媒を冷却するとともに、前記流路切替弁により、前記冷却された冷媒を前記第3熱交換器及び前記バッテリに順に流入させることによって、前記第3熱交換器における前記空調装置用の空気との熱交換により、前記空調装置用の空気を冷却するとともに前記冷媒を加熱し、当該加熱された冷媒によって前記バッテリを暖機する暖機制御手段を有することを特徴とする、請求項6に記載の自動車のバッテリ温度制御装置。
【請求項10】
前記温度制御回路は、前記第2熱交換器からの前記冷媒の流路を、前記バッテリ側及び前記第3熱交換器側のいずれか一方又は双方に切り替える流路切替弁をさらに有し、
前記バッテリ温度制御手段は、
前記外気温度が高く、前記バッテリ温度が高く、かつ前記空調装置の運転モードが前記冷房モードのときに、前記ランキンサイクル回路を循環する作動媒体を、前記圧縮/膨張機による圧縮によって昇温し、前記第1熱交換器における外気との熱交換によって冷却し、前記膨張弁によって膨張・減圧した後、前記第2熱交換器における前記作動媒体と前記冷媒との熱交換によって前記冷媒を冷却するとともに、前記流路切替弁により、前記冷却された冷媒を前記第3熱交換器及び前記バッテリに並列に流入させることによって、前記第3熱交換器における前記冷媒との熱交換により前記空調装置用の空気を冷却するとともに、前記冷媒によって前記バッテリを冷却する冷却制御手段を有することを特徴とする、請求項6に記載の自動車のバッテリ温度制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車に搭載されたバッテリの温度を制御する自動車のバッテリ温度制御装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
自動車に搭載されるバッテリは、一般に、バッテリ温度が適温範囲よりも低いと、効率が大きく低下する一方、バッテリ温度が適温範囲よりも高いと、劣化が進行しやすいという特性を有する。このため、バッテリを適宜、暖機又は冷却することによって、バッテリ温度を適温範囲に制御することが好ましい。電気自動車の場合には、モータ駆動用の大型のバッテリを含む、多くのバッテリが搭載されるため、バッテリ温度の制御が特に必要である。
【0003】
車両用のエンジンを対象として暖機や廃熱回収を行うように構成された熱サイクルシステムとして、例えば特許文献1に開示されたものが従来、知られている。このシステムは、エンジンを冷却/暖機するための冷却水が循環する冷却回路と、冷却回路の冷却水との間で熱の授受を行うための有機媒体が循環するランキンサイクル回路を備える。冷却回路において、冷却水は、蒸発器、エンジン、エンジンの排気との熱交換器、及び蒸発器を順に通って流れる。一方、ランキンサイクル回路は、その一方向に、前記蒸発器、膨張機及び凝縮器を順に有する。
【0004】
この熱サイクルシステムにおいて、エンジンを暖機する暖機モードでは、有機媒体を凝縮器、膨張機、及び蒸発器の順で循環させるとともに、膨張機にエネルギを供給し、圧縮機として作動させることにより、有機媒体を圧縮・昇温した後、蒸発器に供給する。これにより、冷却回路の冷却水が、蒸発器における有機媒体との熱交換、凝縮器における外気との熱交換、及び熱交換器における排気との熱交換によって加熱されることによって、エンジンが暖機される。一方、暖機後にエンジンから廃熱を回収する廃熱回収モードでは、有機媒体を蒸発器、膨張機、及び凝縮器の順で循環させる。これにより、蒸発器において主としてエンジンの廃熱で加熱された有機媒体が膨張機で減圧されるとともに、その際、有機媒体の熱エネルギが機械エネルギとして膨張機に回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-85876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した従来の熱サイクルシステムを、エンジンに代えて自動車のバッテリの暖機や廃熱回収に用いた場合には、次のような問題がある。例えば、エンジンと比較して、バッテリの廃熱温度はかなり低く、熱エネルギが小さいため、膨張機を駆動するのに十分な圧力差を確保することが困難であり、廃熱回収を良好に行うことができない。また、極低温時に暖機を行う際、エンジンであれば、その始動時に発生する大きな熱量の廃熱を利用できるのに対し、バッテリの場合には、廃熱量が小さいため、暖機を良好に行うことができない。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、暖機や廃熱回収が行いにくい自動車のバッテリの温度を、バッテリの状態に応じて適切に制御することができる自動車のバッテリ温度制御装置を提供することを目的とする。そして、ひいては、エネルギ効率の向上に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、自動車に搭載されたバッテリ2の温度を制御する自動車のバッテリ温度制御装置であって、バッテリ2の温度を制御するための冷媒が循環する温度制御回路4と、冷媒よりも低沸点の作動媒体(有機媒体)が循環するとともに、作動媒体を選択的に圧縮/膨張させる圧縮/膨張機12と、作動媒体と外気との間で熱交換を行う第1熱交換器13と、作動媒体を膨張させ、減圧する膨張弁14と、作動媒体と温度制御回路4の冷媒との間で熱交換を行う第2熱交換器33を有するランキンサイクル回路5と、バッテリ2の状態に応じて圧縮/膨張機12及び作動媒体の流れを制御することにより、第2熱交換器33における作動媒体と冷媒との熱交換を制御することによって、バッテリ2の温度を制御するバッテリ温度制御手段(実施形態における(以下、本項において同じ)ECU6)と、を備えることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、バッテリの状態に応じて、ランキンサイクル回路における圧縮/膨張機及び作動媒体の流れを制御する。例えば、低温状態のバッテリを暖機する場合には、圧縮/膨張機を圧縮機として作動させるとともに、作動媒体を、膨張弁、第1熱交換器、圧縮/膨張機、及び第2熱交換器の順で、循環させる。これにより、作動媒体は、膨張弁で膨張・減圧され、第1熱交換器において外気で加熱され、圧縮/膨張機で圧縮・昇温された後、第2熱交換器において温度制御回路の冷媒と熱交換される。それにより、冷媒が加熱され、バッテリが暖機される。
【0010】
また、例えば、高温状態のバッテリを冷却する場合には、圧縮/膨張機を膨張機として作動させるとともに、作動媒体を、圧縮/膨張機、第1熱交換器、及び第2熱交換器の順で、循環させる。これにより、作動媒体は、圧縮/膨張機で膨張・降温され、第1熱交換器において外気で冷却された後、第2熱交換器において冷媒と熱交換される。それにより冷媒が冷却され、バッテリが冷却される。
(【0011】以降は省略されています)

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