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公開番号2024065789
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174817
出願日2022-10-31
発明の名称制御システムおよび制御方法
出願人オムロン株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G06N 3/08 20230101AFI20240508BHJP(計算;計数)
要約【課題】連合学習を行う制御システムにおいて、セキュリティレベルを維持しつつ、効率的な学習を実現できる構成を提供する。
【解決手段】1または複数のエッジ層と、1または複数のフォグ層と、クラウド層とを含む制御システムが提供される。1または複数のエッジ層の各々は、プロセスデータを第1のローカルモデルに入力して推論を行う。1または複数のフォグ層の各々は、関連付けられたエッジ層からのデータに基づいて第2のローカルモデルを学習するとともに、学習後の第2のローカルモデルを、関連付けられたエッジ層の第1のローカルモデルに反映する。クラウド層は、1または複数のフォグ層からの、学習前後の第2のローカルモデルのモデルパラメータの差を示す更新差分に基づいて、グローバルモデルを連合学習する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
制御システムであって、
第1のローカルモデルを有している1または複数のエッジ層と、
第2のローカルモデルを有している1または複数のフォグ層と、
グローバルモデルを有しているクラウド層とを備え、
前記1または複数のエッジ層の各々は、プロセスデータを前記第1のローカルモデルに入力して推論を行い、
前記1または複数のフォグ層の各々は、関連付けられたエッジ層からのデータに基づいて前記第2のローカルモデルを学習するとともに、学習後の前記第2のローカルモデルを、前記関連付けられたエッジ層の前記第1のローカルモデルに反映し、
前記クラウド層は、前記1または複数のフォグ層からの、学習前後の前記第2のローカルモデルのモデルパラメータの差を示す更新差分に基づいて、前記グローバルモデルを連合学習する、制御システム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記クラウド層は、連合学習後の前記グローバルモデルを前記1または複数のエッジ層の前記第2のローカルモデルに反映する、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記クラウド層は、前記グローバルモデルのモデルパラメータを前記1または複数のエッジ層に送信し、
前記1または複数のフォグ層の各々は、前記第2のローカルモデルのモデルパラメータを前記関連付けられたエッジ層の前記第1のローカルモデルに送信する、請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記1または複数のエッジ層の各々は、生産装置を制御するための処理を実行する、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項5】
前記1または複数のフォグ層のうち少なくとも1つには、複数のエッジ層が関連付けられており、
前記少なくとも1つのフォグ層は、前記複数のエッジ層に含まれる第1のエッジ層とは第1の通信プロトコルで通信し、前記複数のエッジ層に含まれる第2のエッジ層とは第2の通信プロトコルで通信する、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項6】
前記1または複数のフォグ層のうち少なくとも1つは、工場の生産ラインの制御に向けられており、
前記少なくとも1つのフォグ層に関連付けられたエッジ層は、前記生産ラインの第1の工程において収集されたプロセスデータに基づいて異常が発生したか否かを推論し、
前記生産ラインは、前記第1の工程より後段にある第2の工程として、検査工程を含み、
前記第1の工程における推論結果と、前記第2の工程における検査結果とが異なるワークについてのデータが前記第2のローカルモデルの学習に優先的に用いられる、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項7】
前記1または複数のフォグ層から前記クラウド層への前記更新差分の送信には、暗号化処理またはプライバシー処理が行われる、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項8】
前記クラウド層は、サーバを含み、
前記1または複数のフォグ層のうち少なくとも1つは、産業用パーソナルコンピュータを含み、
前記1または複数のエッジ層のうち少なくとも1つは、制御装置を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項9】
制御システムで実行される制御方法であって、
前記制御システムは、
第1のローカルモデルを有している1または複数のエッジ層と、
第2のローカルモデルを有している1または複数のフォグ層と、
グローバルモデルを有しているクラウド層とを備え、
前記制御方法は、
前記1または複数のエッジ層の各々が、プロセスデータを前記第1のローカルモデルに入力して推論することと、
前記1または複数のフォグ層の各々が、関連付けられたエッジ層からのデータに基づいて前記第2のローカルモデルを学習することと、
前記1または複数のフォグ層の各々が、学習後の前記第2のローカルモデルを、前記関連付けられたエッジ層の前記第1のローカルモデルに反映することと、
前記クラウド層が、前記1または複数のフォグ層からの、学習前後の前記第2のローカルモデルのモデルパラメータの差を示す更新差分に基づいて、前記グローバルモデルを連合学習することとを備える、制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、連合学習を行う制御システムおよび制御方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、学習済モデル(以下、単に「モデル」とも称す。)の精度は、学習データが多ければ多いほど向上する。産業用オートメーション(industrial automation)の分野において、自工場あるいは自社だけでは十分な学習データを収集できずに、十分なモデル精度を確保できない場合には、他工場あるいは他社のデータを学習データとして用いる手法が提案されている。このような手法を採用することで、モデル精度の向上が期待できるが、各工場あるいは各会社から見れば、機密性の高いデータ(例えば、企業秘密、ノウハウ、個人情報などを含むデータ)を外部に提供することになり、セキュリティ上の問題が生じ得る。
【0003】
このようなデータそのものを共有せずに、複数の工場間あるいは複数の会社間でモデルを学習する手法が提案されている。このような学習手法は連合学習と称されている(例えば、特開2020-115311号公報(特許文献1)など参照)。連合学習においては、データそのものではなく、モデルを定義するモデルパラメータを共有するため、モデルの学習に機密性の高いデータが必要な場合であっても、セキュリティレベルを高めた状態でモデルを構築できる。
【0004】
また、特開2021-140400号公報(特許文献2)は、第1拠点(マザー拠点)における検査対象の状態をニューラルネットワークの第1のモデル(マザーモデル)を用いて診断するとともに、複数の第2拠点(チャイルド拠点)の各拠点における検査対象の状態をニューラルネットワークの第2のモデル(チャイルドモデル)を用いて診断する構成を開示する。この構成においては、第2のモデルの特徴量と第1のモデルの特徴量とを融合し、融合した特徴量にも基づいて第1のモデルが再構築して学習される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-115311号公報
特開2021-140400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
連合学習は、外部のサーバなどで一括して学習を行うのではなく、モデルを有している各装置で学習が行われるので、学習を行うための負荷の影響を無視できない場合がある。例えば、産業用オートメーションで用いられるPLC(Programmable Logic Controller)などの制御装置は、シーケンス制御およびモーション制御といった生産装置を制御するための処理と、機械学習に関する処理とを実行することになる。この場合において、機械学習に関する処理が生産装置を制御するための処理に影響を与えないようにしなければならない。
【0007】
本発明は、連合学習を行う制御システムにおいて、セキュリティレベルを維持しつつ、効率的な学習を実現できる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一例に従う制御システムは、第1のローカルモデルを有している1または複数のエッジ層と、第2のローカルモデルを有している1または複数のフォグ層と、グローバルモデルを有しているクラウド層とを含む。1または複数のエッジ層の各々は、プロセスデータを第1のローカルモデルに入力して推論を行う。1または複数のフォグ層の各々は、関連付けられたエッジ層からのデータに基づいて第2のローカルモデルを学習するとともに、学習後の第2のローカルモデルを、関連付けられたエッジ層の第1のローカルモデルに反映する。クラウド層は、1または複数のフォグ層からの、学習前後の第2のローカルモデルのモデルパラメータの差を示す更新差分に基づいて、グローバルモデルを連合学習する。
【0009】
この構成によれば、エッジ層が推論を行い、フォグ層が学習を行う。そのため、エッジ層において学習による計算コストが増加することがない。クラウド層は、エッジ層からの更新差分に基づいて連合学習を行うので、データの秘匿性を担保しつつ、モデル精度を向上できる。
【0010】
クラウド層は、連合学習後のグローバルモデルを1または複数のエッジ層の第2のローカルモデルに反映してもよい。この構成によれば、クラウド層が学習したグローバルモデルをエッジ層以下に反映できる。
(【0011】以降は省略されています)

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