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公開番号
2024065737
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-05-15
出願番号
2022174746
出願日
2022-10-31
発明の名称
媒体処理装置、画像形成装置、及び画像形成システム
出願人
株式会社リコー
代理人
個人
主分類
B65H
37/04 20060101AFI20240508BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約
【課題】圧着手段及び引き剥がし手段とを備える媒体処理装置において、媒体の詰まりを防止すると共に装置の小型化及び軽量化を実現する技術を提供する。
【解決手段】媒体処理装置は、積載手段に積載された複数の媒体の厚み方向の一方側の第一綴じ歯と、厚み方向の他方側において、第一綴じ歯とによって複数の媒体を挟持する挟持位置、及び挟持位置から退避した退避位置の間を移動可能な第二綴じ歯と、積載手段に積載された複数の媒体から第一綴じ歯側に離間した第一離間位置、及び積載手段に積載された複数の媒体を第一綴じ歯から引き剥がす第一剥がし位置に移動可能な第一引き剥がし手段と、単一の駆動源の駆動力によって、挟持位置及び退避位置の間で第二綴じ歯を移動させると共に、第二綴じ歯が挟持位置から退避位置に移動するのに連動して、第一引き剥がし手段を第一離間位置から第一剥がし位置に移動させる駆動力伝達機構とを備える。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
媒体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送された複数の前記媒体を積載可能な積載手段と、
前記積載手段に積載された複数の前記媒体を加圧変形させて綴じる圧着手段とを備え、
前記圧着手段は、
前記積載手段に積載された複数の前記媒体の厚み方向の一方側の第一綴じ歯と、
前記厚み方向の他方側において、前記第一綴じ歯とによって複数の前記媒体を挟持する挟持位置、及び前記挟持位置から退避した退避位置の間を移動可能な第二綴じ歯と、
前記積載手段に積載された複数の前記媒体から前記第一綴じ歯側に離間した第一離間位置、及び前記積載手段に積載された複数の前記媒体を前記第一綴じ歯から引き剥がす第一剥がし位置に移動可能な第一引き剥がし手段と、
単一の駆動源の駆動力によって、前記挟持位置及び前記退避位置の間で前記第二綴じ歯を移動させると共に、前記第二綴じ歯が前記挟持位置から前記退避位置に移動するのに連動して、前記第一引き剥がし手段を前記第一離間位置から前記第一剥がし位置に移動させる駆動力伝達機構とを備えることを特徴とする媒体処理装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記圧着手段は、前記積載手段に積載された複数の前記媒体から前記第二綴じ歯側に離間した第二離間位置、及び前記積載手段に積載された複数の前記媒体を前記第二綴じ歯から引き剥がす第二剥がし位置に移動可能な第二引き剥がし手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項3】
前記駆動力伝達機構は、単一の前記駆動源の駆動力によって、前記第二綴じ歯が前記挟持位置から前記退避位置に移動するのに連動して、前記第二引き剥がし手段を前記第二離間位置から前記第二剥がし位置に移動させることを特徴とする請求項2に記載の媒体処理装置。
【請求項4】
前記駆動力伝達機構は、前記第一引き剥がし手段を前記第一離間位置から前記第一剥がし位置に移動開始させる前に、前記第二引き剥がし手段を前記第二離間位置から前記第二剥がし位置に移動開始させることを特徴とする請求項3に記載の媒体処理装置。
【請求項5】
前記第二綴じ歯は、前記駆動源の駆動力によって回動する回動アームに取り付けられて、前記挟持位置及び前記退避位置の間を回動し、
前記回動アームは、前記第二引き剥がし手段に接離する突起を備え、
前記第二引き剥がし手段は、
前記第二綴じ歯が前記退避位置から前記挟持位置に移動する間は前記突起から離間して、前記回動アームの回動によって前記第二離間位置から前記第二剥がし位置に向けて回動し、
前記第二綴じ歯が前記挟持位置から前記退避位置に移動する過程で前記突起に当接されて、前記第二剥がし位置に保持されることを特徴とする請求項3に記載の媒体処理装置。
【請求項6】
前記駆動力伝達機構は、
周方向の一部に突出部が形成され、前記駆動源の駆動力によって回転するカムと、
前記カムの回転に連動して、前記挟持位置及び前記退避位置の間で前記第二綴じ歯を移動させるリンクとを備え、
前記第一引き剥がし手段は、前記第二綴じ歯が前記挟持位置から前記退避位置に移動する過程で前記カムの前記突出部に押圧されて、前記第一離間位置から前記第一剥がし位置に移動することを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項7】
前記圧着手段は、前記第一引き剥がし手段を前記第一離間位置に向けて付勢する付勢手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項8】
前記第一引き剥がし手段は、前記搬送手段による前記媒体の搬送方向の上流側の端部に、前記第一綴じ歯及び前記第二綴じ歯の間に前記媒体を案内する案内面を有することを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項9】
前記第一引き剥がし手段は、
前記第一綴じ歯が出没可能な開口を有する板状であり、
前記第一離間位置において、前記開口を通じて前記第一綴じ歯を前記積載手段に積載された複数の前記媒体に向けて突出させ、
前記第一剥がし位置において、前記開口を通じて前記第一綴じ歯を前記積載手段に積載された複数の前記媒体と反対側に没入させることを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
【請求項10】
前記駆動力伝達機構は、前記第二綴じ歯が前記挟持位置から前記退避位置に移動開始する前に、前記第一引き剥がし手段を前記第一離間位置から前記第一剥がし位置に移動開始させることを特徴とする請求項1に記載の媒体処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体処理装置、画像形成装置、及び画像形成システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、画像形成装置によって画像が形成されたシート状の媒体を束にして綴じる処理を行う媒体処理装置が知られている。なお、シート状の媒体の例として用紙が広く知られているので、本明細書では、シート状の媒体の束に関しては複数の用紙を積層した「用紙束」を例に用いることとする。媒体処理装置には、省資源化や環境負荷の低減を鑑みる観点から、金属製の綴じ針を用いずに、凹凸状の一対の綴じ歯で用紙束を挟持して加圧変形させる所謂「圧着綴じ」が可能な圧着手段を備えるものがある。
【0003】
圧着綴じは、一対の綴じ歯で用紙束を挟持することによって、用紙の繊維を絡めて綴じる方法である。そのため、用紙の繊維が綴じ歯に張り付いて、用紙束から綴じ歯が離間しない可能性がある。そこで、このよう課題を解決するために、用紙束を綴じ歯から離間させる離間手段を備える媒体処理装置が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の媒体処理装置では、可動側の綴じ歯の可動範囲内に離間手段が設けられているので、一対の綴じ歯の間の用紙が進入する隙間が狭くなって、用紙が詰まるという課題がある。また、特許文献2の媒体処理装置では、一対の綴じ歯を接離させる駆動源と、離間手段を駆動する駆動源とが独立して設けられているので、装置の大型化や重量増加が課題となる。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、複数の媒体を圧着綴じする圧着手段と、圧着綴じされた複数の媒体を綴じ歯から引き剥がす引き剥がし手段とを備える媒体処理装置において、媒体の詰まりを防止すると共に装置の小型化及び軽量化を実現する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送された複数の前記媒体を積載可能な積載手段と、前記積載手段に積載された複数の前記媒体を加圧変形させて綴じる圧着手段とを備え、前記圧着手段は、前記積載手段に積載された複数の前記媒体の厚み方向の一方側の第一綴じ歯と、前記厚み方向の他方側において、前記第一綴じ歯とによって複数の前記媒体を挟持する挟持位置、及び前記挟持位置から退避した退避位置の間を移動可能な第二綴じ歯と、前記積載手段に積載された複数の前記媒体から前記第一綴じ歯側に離間した第一離間位置、及び前記積載手段に積載された複数の前記媒体を前記第一綴じ歯から引き剥がす第一剥がし位置に移動可能な第一引き剥がし手段と、単一の駆動源の駆動力によって、前記挟持位置及び前記退避位置の間で前記第二綴じ歯を移動させると共に、前記第二綴じ歯が前記挟持位置から前記退避位置に移動するのに連動して、前記第一引き剥がし手段を前記第一離間位置から前記第一剥がし位置に移動させる駆動力伝達機構とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、複数の媒体を圧着綴じする圧着手段と、圧着綴じされた複数の媒体を綴じ歯から引き剥がす引き剥がし手段とを備える媒体処理装置において、媒体の詰まりを防止すると共に装置の小型化及び軽量化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
画像形成システムの全体構成を示す図。
後処理装置の内部構造を示す図。
内部トレイを用紙の厚み方向から見た図。
一対の綴じ歯の構成を示す模式図。
引き剥がしプレートの斜視図。
駆動力伝達機構の模式図。
一対の綴じ歯及び引き剥がしプレートの位置関係を示す図。
後処理装置のハードウェア構成図。
綴じ処理のフローチャート。
比較例に係る圧着手段の主走査方向の移動可能範囲を示す図。
本実施形態に係る圧着手段の主走査方向の移動可能範囲を示す図。
変形例1に係る圧着手段を示す図。
変形例2に係る圧着手段を示す図。
変形例3に係る圧着手段を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る画像形成システム1について、図面を参照しながら説明する。図1は、画像形成システム1の全体構成を示す図である。画像形成システム1は、用紙P(シート状の媒体)に画像を形成し、画像が形成された用紙Pに対して後処理を施す機能を有する。図1に示すように、画像形成システム1は、画像形成装置2と、後処理装置3(媒体処理装置)とで構成される。
【0010】
画像形成装置2は、用紙Pに画像を形成し、画像を形成した用紙Pを後処理装置3に排出する。画像形成装置2は、用紙Pが収容されたトレイと、トレイに収容された用紙Pを搬送する搬送手段と、搬送手段によって搬送された用紙Pに画像を形成する画像形成手段とを主に備える。画像形成手段は、インクを用いて画像を形成するインクジェット方式でもよいし、トナーを用いて画像を形成する電子写真方式でもよい。画像形成装置2の構成は既に周知なので、詳細な説明は省略する。
(【0011】以降は省略されています)
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