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公開番号2024065464
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174332
出願日2022-10-31
発明の名称車両用駆動装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類B60K 17/12 20060101AFI20240508BHJP(車両一般)
要約【課題】1軸構成の車両用駆動装置において、体格が大型化することを抑制しつつ、それぞれの機構及び装置を適切に配置する。
【解決手段】パーキングロック機構6は、減速機3又は差動歯車機構5を構成する回転体である対象回転体と一体的に回転するパーキングギヤ6Gと、パーキングギヤ6Gに係合することによりパーキングギヤ6Gの回転を規制する係合機構6Kとを備える。パーキングギヤ6G、回転電機1のロータ12の回転を検出する回転センサ81、コイル11bの温度を検出する温度センサ83が、ロータ12と減速機3との軸方向Lの間の領域又は収容室Eの内部であってロータ12に対して軸方向第1側L1の領域である特定軸方向領域Aと径方向Rに沿う径方向視で重複する位置に配置されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ロータ及びステータを備えた回転電機と、
それぞれが車輪に駆動連結される一対の出力部材と、
前記ロータの回転を減速する減速機と、
前記減速機を介して差動入力要素に伝達される前記回転電機からのトルクを一対の前記出力部材に分配する差動歯車機構と、
一対の前記出力部材の回転を規制するためのパーキングロック機構と、
前記回転電機、前記減速機、及び、前記差動歯車機構を収容する収容室を形成するケースと、を備えた車両用駆動装置であって、
前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアに巻回されたコイルと、を備え、
前記ロータの回転軸心に沿う方向を軸方向とし、前記軸方向の一方側を軸方向第1側とし、前記軸方向の他方側を軸方向第2側とし、前記ロータの回転軸心に直交する方向を径方向として、
前記回転電機と前記減速機と前記差動歯車機構とは、互いに同軸上に、前記軸方向第1側から前記軸方向第2側に向けて記載の順に配置され、
前記パーキングロック機構は、前記減速機又は前記差動歯車機構を構成する回転体である対象回転体と一体的に回転するパーキングギヤと、前記パーキングギヤに係合することにより前記パーキングギヤの回転を規制する係合機構と、を備え、
前記パーキングギヤ、前記ロータの回転を検出する回転センサ、及び、前記コイルの温度を検出する温度センサが、前記ロータと前記減速機との前記軸方向の間の領域又は前記収容室の内部であって前記ロータに対して前記軸方向第1側の領域である特定軸方向領域と前記径方向に沿う径方向視で重複する位置に配置されている、車両用駆動装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ケースは、円筒状の円筒周壁部と、当該円筒周壁部に対して径方向に膨らんだ拡径部とを備え、
前記拡径部は、前記特定軸方向領域に配置され、
前記温度センサは前記収容室の外部に延びる温度センサ接続線に接続され、
前記回転センサは前記収容室の外部に延びる回転センサ接続線に接続され、
前記温度センサ接続線が前記ケースを貫通する温度センサ接続線貫通孔、及び前記回転センサ接続線が前記ケースを貫通する回転センサ接続線貫通線が、前記拡径部において前記軸方向を向く側壁面に配置されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項3】
前記回転電機とは異なる駆動源により駆動され、前記収容室内の油を循環させるオイルポンプと、前記油の循環経路に設けられて前記油を冷却するオイルクーラと、を備え、
前記ケースにおける前記ステータを径方向外側から囲む部分をステータ包囲部として、
前記軸方向に沿う軸方向視において、車両に搭載された車両搭載状態で上下方向に沿う前記ステータ包囲部の外周面の接線である第1接線と、前記車両搭載状態で水平方向に沿うと共に前記ステータ包囲部の外周面の下端を通る接線である第2接線と、前記ステータ包囲部の外周面とに囲まれた領域を特定外側領域として、
前記オイルポンプ及び前記オイルクーラが、前記収容室の外部であって、前記軸方向視で前記特定外側領域と重複する位置に配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
【請求項4】
前記コイルを電源に接続するための端子台、前記油の温度を検出する油温センサ、及び、前記収容室の内部と外部とを連通させるブリーザの少なくとも1つが、前記特定軸方向領域と前記径方向視で重複する位置に配置されている、請求項3に記載の車両用駆動装置。
【請求項5】
前記コイルは、前記ステータコアに対して前記軸方向に突出したコイルエンド部を備え、前記パーキングギヤが配置された側に位置するコイルエンド部を対象コイルエンド部として、
前記対象コイルエンド部と前記パーキングギヤとの前記軸方向の間に、前記対象コイルエンド部における前記係合機構に対向する部分を覆うカバー部材が配置され、
前記温度センサ及び前記端子台が、前記カバー部材に支持されている、請求項4に記載の車両用駆動装置。
【請求項6】
前記パーキングロック機構は、前記係合機構を駆動するパーキングアクチュエータをさらに備え、
前記パーキングアクチュエータは、前記収容室の外部であって、前記オイルポンプ及び前記オイルクーラの内、前記車両搭載状態で前記ロータの回転軸心から水平方向に最も遠くに配置される端部よりも前記ロータの回転軸心から遠い側に突出せず、前記ケースにおける前記係合機構を囲む部分の上端部よりも低く、前記ケースの下端部よりも高い位置に配置されている、請求項3に記載の車両用駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用駆動装置に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
国際公開第2019/208642号には、互いに平行で異なる軸に、それぞれ車輪の駆動力源となる回転電機(11)、回転電機(11)の回転を減速する減速機(12)、減速された回転を一対の車輪に分配する差動歯車機構(13)が配置され、これらがケース(14)に収容された車両用駆動装置が開示されている(背景技術において括弧内の符号は参照する文献のもの。)。また、ケース(14)の内部空間の底部には油が貯留され、当該内部空間の下部には、オイルポンプ(45)及びオイルストレーナ(46)も収容されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2019/208642号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、車両用駆動装置を構成する駆動系の機構及び駆動伝達系の機構が複数の軸(上記の例では3軸)に別れて配置されている場合には、軸間に空きスペースが生じ易く、当該空きスペースを利用して他の機構や装置を配置し易い。上記の例では、オイルポンプやオイルストレーナがそのような空きスペースを利用してケース内に収容されている。一方、車両用駆動装置の小型化を図るため、1つの軸上に全ての機構を配置したいわゆる1軸構成の車両用駆動装置もある。1軸構成の車両用駆動装置では、上記のような軸間が存在しないため、軸間の空きスペースも生じない。このため、ケース内に他の機構や装置を収容しようとすると、径方向或いは軸方向にスペースを確保する必要が生じ、車両用駆動装置の体格の大型化につながるおそれがある。
【0005】
上記背景に鑑みて、1軸構成の車両用駆動装置において、体格が大型化することを抑制しつつ、それぞれの機構及び装置を適切に配置することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑みた車両用駆動装置は、
ロータ及びステータを備えた回転電機と、
それぞれが車輪に駆動連結される一対の出力部材と、
前記ロータの回転を減速する減速機と、
前記減速機を介して差動入力要素に伝達される前記回転電機からのトルクを一対の前記出力部材に分配する差動歯車機構と、
一対の前記出力部材の回転を規制するためのパーキングロック機構と、
前記回転電機、前記減速機、及び、前記差動歯車機構を収容する収容室を形成するケースと、を備えた車両用駆動装置であって、
前記ステータは、ステータコアと、前記ステータコアに巻回されたコイルと、を備え、
前記ロータの回転軸心に沿う方向を軸方向とし、前記軸方向の一方側を軸方向第1側とし、前記軸方向の他方側を軸方向第2側とし、前記ロータの回転軸心に直交する方向を径方向として、
前記回転電機と前記減速機と前記差動歯車機構とは、互いに同軸上に、前記軸方向第1側から前記軸方向第2側に向けて記載の順に配置され、
前記パーキングロック機構は、前記減速機又は前記差動歯車機構を構成する回転体である対象回転体と一体的に回転するパーキングギヤと、前記パーキングギヤに係合することにより前記パーキングギヤの回転を規制する係合機構と、を備え、
前記パーキングギヤ、前記ロータの回転を検出する回転センサ、及び、前記コイルの温度を検出する温度センサが、前記ロータと前記減速機との前記軸方向の間の領域又は前記収容室の内部であって前記ロータに対して前記軸方向第1側の領域である特定軸方向領域と前記径方向に沿う径方向視で重複する位置に配置されている。
【0007】
パーキングギヤに係合する係合機構は、パーキングギヤに対して径方向の外側に配置されることが多い。そのため、ケースの外径の最小化を図ろうとした場合であっても、係合機構が配置されるパーキングギヤの周辺が、他の領域に比べて径方向に大きくなり易い。一方、温度センサ及び回転センサは、何れも収容室の外部へ延びる配線に接続される。そして、このような配線を配置するためには、当該配線を貫通させるための貫通孔をケースに設ける必要がある。しかし、このような貫通孔には油漏れや水分の侵入を規制するためのシール構造が必要になるため、そのような貫通孔が設けられない部分に比べて、車両用駆動装置の大型化につながり易い。本構成によれば、このような配線に接続される温度センサ及び回転センサを、パーキングギヤと軸方向に近接して配置することができる。従って、パーキングロック機構の係合機構を配置するために拡径されたケースの部分である拡径部分を利用して、上記配線を貫通させるための貫通孔やそれに付随するシール構造の部材等を設け易い。そのため、このような配線の貫通孔を拡径部分以外のケースの他の部分に配置した場合に比べて、車両用駆動装置の大型化を抑制し易い。即ち、本構成によれば、1軸構成の車両用駆動装置において、体格が大型化することを抑制しつつ、それぞれの機構及び装置を適切に配置することができる。
【0008】
車両用駆動装置のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する例示的且つ非限定的な実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
車両用駆動装置の外観斜視図
車両用駆動装置の軸方向断面図
車両用駆動装置のスケルトン図
車両用駆動装置の模式的な制御ブロック図
軸方向視で回転電機とオイルポンプとオイルクーラとの配置関係を示す図
第1拡径部を軸方向第2側から見た平面図
ブリーザ連通孔が収容室に開口する位置で第1拡径部を軸方向第1側から見た平面図
回転センサ接続線の配置位置で第1拡径部を軸方向第1側から見た平面図
カバー部材の配置位置で第1拡径部を軸方向第2側から見た平面図
パーキングギヤの配置位置で第1拡径部を軸方向第2側から見た平面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、車両用駆動装置の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態の車両用駆動装置100は、体格が大型化することを抑制しつつ、車両用駆動装置100が備える各種の機構及び装置を適切に配置している。図1に直方体状で示す仮想線は、車両において車両用駆動装置100が搭載される占有空間を示す概念的な境界Bを示している。本実施形態の車両用駆動装置100は、この境界Bに囲まれたいわゆる搭載可能バウンダリ内に収まるように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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