TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024064207
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-14
出願番号2022172626
出願日2022-10-27
発明の名称電圧調整装置
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類H01F 29/04 20060101AFI20240507BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】1次側電圧値又は2次側電圧値の一方に基づき、他方となる電圧値を効率的に算出する電圧調整装置を提供する。
【解決手段】直列変圧器11、12、調整変圧器2及びタップt1~t3を切り替える切換スイッチTh1~Th3,ThA~ThCを備え、巻線について選択されたタップを結線して交流を出力する負荷時タップ切換器3を含む電圧調整装置100であって、負荷時タップ切換器の制御部は、電源側の電圧を示す1次側電圧値V1又は負荷側の電圧を示す2次側電圧値V2の何れか一方を取得し、現時点におけるタップ位置を取得し、タップの切り換えで決定するタップ位置に対応する調整変圧器の巻数比による偏差を含む伝達関数を用いて、現時点のタップ位置による1次側電圧値と2次側電圧値との推定電圧比率を導出し、推定電圧比率と1次側電圧値又は2次側電圧値の一方に基づき、他方となる2次側電圧値又は1次側電圧値を算出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
交流を電源から負荷に配電する配電線に2次巻線が直列に接続される直列変圧器と、
前記配電線に1次巻線が並列に接続された調整変圧器と、
前記調整変圧器の1又は複数の巻線が有するタップを切り換えて選択するための切換スイッチを備え、前記巻線について選択されたタップを結線して交流を出力する負荷時タップ切換器と
を含む電圧調整装置であって、
前記負荷時タップ切換器は、前記タップに関する処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記電源側の電圧を示す1次側電圧値、又は前記負荷側の電圧を示す2次側電圧値のいずれか一方を取得し、
前記タップの現時点におけるタップ位置を取得し、
前記タップの切り換えにて決定されるタップ位置に対応する前記調整変圧器の巻数比による偏差を含む伝達関数を用いて、現時点におけるタップ位置による1次側電圧値と2次側電圧値との推定電圧比率を導出し、
導出した前記推定電圧比率と、前記取得した1次側電圧値又は2次側電圧値の一方に基づき、他方となる2次側電圧値又は1次側電圧値を算出する
電圧調整装置。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記伝達関数は、前記直列変圧器の個数、及び前記直列変圧器の巻数比を含む
請求項1に記載の電圧調整装置。
【請求項3】
前記伝達関数は、前記タップ位置の個数に応じた複数の定数として定義され、
前記制御部は、前記タップ位置に対応する定数の値を前記推定電圧比率として導出する
請求項2に記載の電圧調整装置。
【請求項4】
順送電状態において、前記伝達関数は、1/(1-K・Ns・Nt(n))にて示される
請求項3に記載の電圧調整装置。
但し、
K:直列変圧器の個数
Ns:直列変圧器の巻数比
Nt(n):調整変圧器における素通しに対する偏差
n:タップ位置
【請求項5】
逆送電状態において、前記伝達関数は、1-K・Ns・Nt(n)にて示される
請求項4に記載の電圧調整装置。
但し、
K:直列変圧器の個数
Ns:直列変圧器の巻数比
Nt(n):調整変圧器における素通しに対する偏差
n:タップ位置
【請求項6】
前記調整変圧器は、1つの巻線を有する単巻変圧器、又は複数の巻線を有する複巻変圧器である
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電圧調整装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧調整装置に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
いわゆる間接切換方式による電圧調整装置は、2次巻線が配電線に直列に接続される直列変圧器と、1次巻線が配電線に並列に接続され、2次巻線に複数のタップが設けられた調整変圧器と、該複数のタップを切り換えて直列変圧器の1次巻線に接続するタップ切換器とを備えている。
【0003】
タップ切換器は、直列変圧器の1次巻線に接続するタップを切り換えるための切換スイッチと、タップ切換を行う過程でタップ間に流れる矯絡電流を制限する限流抵抗器等の限流素子と、該限流素子のタップ間への接続及び切り離しを行う矯絡用スイッチとを有する。限流抵抗器及び矯絡用スイッチは直列に接続されている。タップ切換器は、切換スイッチ及び矯絡用スイッチを所定のシーケンスでオンオフすることにより、調整変圧器から直列変圧器の1次巻線に印加する調整電圧の大きさ及び極性を切り換える。
【0004】
限流抵抗器及び矯絡用スイッチの直列回路には、機械接点を有する電磁接触器等の開閉器が並列に接続されている(特許文献1参照)。この開閉器は、切換スイッチが制御不能になった場合及び配電線における短絡事故等の原因によってタップ切換器に大電流が流れた場合に閉路されるようになっている。この場合の機械接点としては、電源喪失の場合に閉路されるようにb接点(常閉接点)が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-312612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された開閉器は、1次側電圧値又は2次側電圧値の一方に基づき、他方となる1次側電圧値又は2次側電圧値を算出する観点について考慮されていない。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、1次側電圧値又は2次側電圧値の一方に基づき、他方となる1次側電圧値又は2次側電圧値を効率的に算出することが可能な電圧調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、交流を電源から負荷に配電する配電線に2次巻線が直列に接続される直列変圧器と、前記配電線に1次巻線が並列に接続された調整変圧器と、前記調整変圧器の1又は複数の巻線が有するタップを切り換えて選択するための切換スイッチを備え、前記巻線について選択されたタップを結線して交流を出力する負荷時タップ切換器とを含む電圧調整装置であって、前記負荷時タップ切換器は、前記タップに関する処理を行う制御部を備え、前記制御部は、前記電源側の電圧を示す1次側電圧値、又は前記負荷側の電圧を示す2次側電圧値のいずれか一方を取得し、前記タップの現時点におけるタップ位置を取得し、前記タップの切り換えにて決定されるタップ位置に対応する前記調整変圧器の巻数比による偏差を含む伝達関数を用いて、現時点におけるタップ位置による1次側電圧値と2次側電圧値との推定電圧比率を導出し、導出した前記推定電圧比率と、前記取得した1次側電圧値又は2次側電圧値の一方に基づき、他方となる2次側電圧値又は1次側電圧値を算出する。
【0009】
本態様にあたっては、電圧調整装置は、直列変圧器、調整変圧器、及び負荷時タップ切換器を含み、負荷時タップ切換器は、調整変圧器のタップを切り換えて選択するための切換スイッチと、切換スイッチをオン又はオフして前記タップを切り換える制御を行う制御部を備える。これにより、負荷時タップ切換器の制御部が、調整変圧器のタップを切り換えることにより、配電線の電圧を調整することができる。制御部は、電圧調整装置に接続される電源の側における電圧を示す1次側電圧値、又は電圧調整装置に接続される負荷の側における電圧を示す2次側電圧値のいずれかのみを取得する。例えば、電源が単相電源である場合、配電線は、u相の配電線と、v相の配電線とを含み、これら配電線の間には、計測用変圧器が設けられているものであってもよい。計測用変圧器は、配電線における電源側、又は負荷側のいずれか一方のみ設けられている。制御部は、電源側の計測用変圧器、又は負荷側の計測用変圧器から出力される電圧値のいずれか一方のみを取得する。電源側の計測用変圧器から取得する電圧値は、1次側電圧値に相当する。負荷側の計測用変圧器から取得する電圧値は、2次側電圧値に相当する。直列変圧器、調整変圧器及び負荷時タップ切換器を含む電圧調整装置は、間接切換方式を用いるものであり、例えば順送電状態の電圧調整装置における電源側の1次側電圧値(入力側電圧値)と、負荷側の2次側電圧値(出力側電圧値)との比率は、伝達関数により示される。伝達関数は、タップを切り替えることにより決定されるタップ位置にて特定される調整変圧器(タップ付変圧器)の巻数比を用いた偏差を含むため、当該伝達関数によって算出される値は、巻数比に応じて異なるものとなる。当該偏差は、負荷時タップ切換器が出力する電圧が0となる素通しとなるタップ位置(素通しタップ)を0とし、当該0に対する偏差であってもよい。制御部は、例えばサイリスタ等への指令出力状態を用いて、タップの現時点における位置(タップ位置)を取得する。制御部は、タップ位置に対応する調整変圧器の巻数比による偏差を含む伝達関数を用いて、現時点におけるタップ位置による1次側電圧値と2次側電圧値との推定電圧比率を導出する。制御部は、1次側電圧値と2次側電圧値との推定電圧比率を導出するにあたり、記憶部に記憶されているタップ位置テーブルを参照するものであってもよい。制御部は、導出した推定電圧比率と、計測用変圧器から取得した1次側電圧値又は2次側電圧値の一方とに基づき、他方となる2次側電圧値又は1次側電圧値を算出する。すなわち、制御部は、電源側の計測用変圧器から1次側電圧値を取得した場合、当該1次側電圧値及び推定電圧比率に基づき、2次側電圧値を算出する。制御部は、負荷側の計測用変圧器から2次側電圧値を取得した場合、当該2次側電圧値及び推定電圧比率に基づき、1次側電圧値を算出する。間接切換方式による電圧調整装置においては、1次側と2次側の電圧比には一定の法則性があるため、電源側電圧(1次側電圧)が変動するとタップ毎の負荷側電圧(2次側電圧)は変動し、タップ位置を1タップ毎に切り換えた際の電圧(1タップ電圧)は、一様にならないことが想定される。すなわち、本態様における電圧調整装置においては、例えば1タップ電圧を100V又は67V等と正規化した上での計算によっては、1次側電圧値又は2次側電圧値の一方に基づき、他方となる2次側電圧値又は1次側電圧値を算出することが困難となることが想定される。これに対し、1次側電圧値と2次側電圧値との比率を示し、かつタップ位置にて特定される調整変圧器(タップ付変圧器)の巻数比を用いた偏差を、変数として含む多項式から成る伝達関数を用いることにより、1次側電圧値又は2次側電圧値の一方に基づき、他方となる2次側電圧値又は1次側電圧値を効率的に算出することができる。すなわち、間接切換方式の電圧調整装置を当該伝達関数によって制御モデル化し、現時点におけるタップ位置から導出した推定電圧比率を用いて、計測用変圧器から取得した1次側電圧値又は2次側電圧値の一方とに基づき、他方となる2次側電圧値又は1次側電圧値を効率的に算出することができる。これにより、例えば、SVR(Step Voltage Regulator)、TVR(Thyristor Voltage Regulator)又はLVR(Low Voltage Regulator)等において、電源側及び負荷側の双方に計測用変圧器を設けることを不要とすることができる。すなわち、電源側の計測用変圧器、又は負荷側の計測用変圧器のいずれかのみを設けることにより、不要とした計測用変圧器による計測機能を省略することができる。
【0010】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、前記伝達関数は、前記直列変圧器の個数、及び前記直列変圧器の巻数比を含む。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社ダイヘン
保護具
1日前
株式会社ダイヘン
溶接機
25日前
株式会社ダイヘン
溶接トーチ
22日前
株式会社ダイヘン
電力システム
16日前
株式会社ダイヘン
電力供給装置
26日前
株式会社ダイヘン
多層盛り溶接方法
8日前
株式会社ダイヘン
多層盛り溶接方法
8日前
株式会社ダイヘン
くびれ検出制御方法
1か月前
株式会社ダイヘン
2重シールドティグ溶接トーチ
23日前
株式会社ダイヘン
溶接トーチボディおよびガス供給ノズル
1か月前
株式会社ダイヘン
溶接用ケーブルおよびそれを備える溶接トーチ
22日前
東レ株式会社
二次電池
16日前
個人
安全なNAS電池
16日前
ユニチカ株式会社
負極集電材
16日前
オムロン株式会社
電磁継電器
8日前
オムロン株式会社
電磁継電器
1日前
東レ株式会社
有機粒子およびフィルム
4日前
TDK株式会社
コイル部品
23日前
オムロン株式会社
スイッチ
1日前
オムロン株式会社
スイッチ
1日前
株式会社東京精密
シート剥離装置
26日前
ローム株式会社
半導体装置
1か月前
株式会社ドクター中松創研
V3D半導体
25日前
東京応化工業株式会社
基板支持体
26日前
株式会社CTK
アンテナ取付装置
23日前
ローム株式会社
半導体装置
8日前
ローム株式会社
半導体装置
4日前
日本航空電子工業株式会社
構造体
8日前
富士電機株式会社
電磁接触器
16日前
マクセル株式会社
扁平形電池
1か月前
後藤電子 株式会社
積層電線
8日前
オムロン株式会社
電磁継電器
8日前
株式会社ミクニ
電磁アクチュエータ
23日前
ミクロエース株式会社
基板処理方法
19日前
アイホン株式会社
インターホン機器
8日前
AIメカテック株式会社
光照射装置
22日前
続きを見る