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公開番号2024063521
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-13
出願番号2022171548
出願日2022-10-26
発明の名称スピン計測システム
出願人株式会社ディテクト
代理人個人
主分類G01P 3/36 20060101AFI20240502BHJP(測定;試験)
要約【課題】少ない処理量で姿勢に制限なくボールのスピンを計測する。
【解決手段】どの方向から見ても所定数以上のマーカーが表れるようにボールにマーカーを分散配置する。撮影した回転前のマーカー中から2つの回転前マーカーを取り出して並べた順列と、撮影した回転後のマーカー中から2つの回転後マーカーを取り出して並べた順列との全ての組について、組中の各回転前のマーカーA(No.1)、A(No.2)から順列中の順番が同じ回転後のマーカーB(No.1)、B(No.2)への2つの3次元の移動ベクトルV(No.1)、V(No.2)の外積VJを軸方向とする回転軸Jと、回転軸Jまわりの移動ベクトルを求めたマーカー間の3次元の回転角ω1、ω2を求める。各組について求めた回転軸と回転角の組み合わせのうち、回転前マーカーから回転後マーカーへの回転として最も良く整合するものを計測値とする。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
球体のスピンを計測するスピン計測システムであって、
どの方向から見ても3以上のマーカーが表れるように複数のマーカーが分散配置された球体が回転するようすを撮影するカメラと、
第1の時点で前記カメラが撮影した画像中に表れた各マーカーを回転前マーカー、第1の時点の直後の時点である第2の時点で前記カメラが撮影した画像中に表れた各マーカーを回転後マーカーとして、前記各回転前マーカーと前記各回転後マーカーの、原点が前記球体の中心に相当する位置となる3次元の座標系である計測座標系上の3次元座標を算定するマーカー座標算定手段と、
前記計測座標系上の回転軸を表す回転軸候補と前記計測座標系上の回転角を表す回転角候補の組である計測値候補を複数算定する計測値候補算定手段と、
前記計測値候補算定手段が算定した計測値候補のうち、回転軸候補が表す回転軸まわりに、前記各回転前マーカーの前記3次元座標を、回転角候補が表す回転角、回転させた3次元座標が、前記各回転後マーカーの前記3次元座標に最も整合する計測値候補を最良計測値候補として、当該最良計測値候補の回転軸候補を前記計測座標系上の前記球体の回転軸として、当該最良計測値候補の回転角候補を前記計測座標系上の前記球体の回転角として計測する計測値候補評価手段とを有し、
前記計測値候補算定手段は、
全ての回転前マーカー中から2つの回転前マーカーを取り出して並べた順列と、全ての回転後マーカー中から2つの回転後マーカーを取り出して並べた順列との各組み合わせを処理対象組として、各処理対象組について、
当該処理対象組の2つの順列の順列中の順番が同じ回転前マーカーと回転後マーカーをペアとすることにより2つのペアを設定し、
各ペアについて求まる前記回転前マーカーの前記3次元座標から前記回転後マーカーの前記3次元座標への移動ベクトル同士の外積であるベクトルと方向が同じ、前記計測座標系の原点を通る回転軸を当該処理対象組の回転軸候補として求め、
設定した2つのペアのそれぞれ、もしくは、一方のペアについて、求めた当該処理対象組の回転軸候補まわりの、当該ペア中の前記回転前マーカーの前記3次元座標に対する当該ペア中の前記回転後マーカーの3次元座標の回転角を、当該処理対象組の回転角候補として求め、
求めた当該処理対象組の回転軸候補と求めた当該処理対象組の各回転角候補との組み合わせを前記計測値候補として算定することを特徴とするスピン計測システム。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
請求項1記載のスピン計測システムであって、
前記計測値候補評価手段は、各計測値候補について、評価値を算出する評価値算出処理を行うと共に、算出した評価値が最小の計測値候補を前記最良計測値候補とし、
前記評価値算出処理において、前記計測値候補評価手段は、前記各回転前マーカーについて誤差値を求める誤差値算出処理を行うと共に、各回転前マーカーについて求めた誤差値の平均に比例する値を当該計測値候補の評価値とし、
前記誤差値算出処理において、前記計測値候補評価手段は、誤差値を求める回転前マーカーの前記3次元座標を、評価値を求める計測値候補の回転軸候補が表す回転軸まわりに、当該計測値候補の回転角候補が表す回転角、回転させた3次元座標を回転後マーカー推定座標とし、当該回転後マーカー推定座標に前記計測座標系の原点から向かうベクトルに対して、当該回転後マーカー推定座標に最も近い回転後マーカーの3次元座標に前記計測座標系の原点から向かうベクトルがなす角度の絶対値を誤差値として算出することを特徴とするスピン計測システム。
【請求項3】
請求項1記載のスピン計測システムであって、
前記マーカー座標算定手段は、前記カメラが撮影した画像を、前記球体を平行投影した画像である平行投影画像に変換し、当該平行投影画像中に表れる前記球体の像が、前記計測座標系上の当該計測座標系の原点を中心とする所定長の半径の球体を平行投影した像であるものと見なして、前記各回転前マーカーと前記各回転後マーカーの前記計測座標系上の3次元座標を算定することを特徴とするスピン計測システム。
【請求項4】
請求項1、2または3記載のスピン計測システムであって、
前記計測値候補評価手段が計測した前記計測座標系上の前記球体の回転軸と前記計測座標系上の前記球体の回転角と、前記第1の時点の前記第2の時点との間の時間間隔とより、前記球体の所定の回転方向の回転速度を算出する回転速度算出手段を有することを特徴とするスピン計測システム。
【請求項5】
請求項4記載のスピン計測システムであって、
前記球体はゴルフボールであり、
前記カメラは、ゴルフショットが行われるエリアを撮影し、
前記回転速度算出手段は、前記ゴルフボールのバックスピン方向の回転速度とサイドスピン方向の回転速度とライフルスピン方向の回転速度のうち、少なくとも1つの回転速度を算出することを特徴とするスピン計測システム。
【請求項6】
コンピュータに読み取られ実行されるプログラムであって、
当該プログラムは、前記コンピュータを、
どの方向から見ても3以上のマーカーが表れるように複数のマーカーが分散配置された球体が回転するようすを撮影するカメラが、第1の時点で撮影した画像中に表れた各マーカーを回転前マーカー、前記カメラが、第1の時点の直後の時点である第2の時点で撮影した画像中に表れた各マーカーを回転後マーカーとして、前記各回転前マーカーと前記各回転後マーカーの、原点が前記球体の中心に相当する位置となる3次元の座標系である計測座標系上の3次元座標を算定するマーカー座標算定手段と、
前記計測座標系上の回転軸を表す回転軸候補と前記計測座標系上の回転角を表す回転角候補の組である計測値候補を複数算定する計測値候補算定手段と、
前記計測値候補算定手段が算定した計測値候補のうち、回転軸候補が表す回転軸まわりに、前記各回転前マーカーの前記3次元座標を、回転角候補が表す回転角、回転させた3次元座標が、前記各回転後マーカーの前記3次元座標に最も整合する計測値候補を最良計測値候補として、当該最良計測値候補の回転軸候補を前記計測座標系上の前記球体の回転軸として、当該最良計測値候補の回転角候補を前記計測座標系上の前記球体の回転角として計測する計測値候補評価手段として機能させ、
前記計測値候補算定手段は、
全ての回転前マーカー中から2つの回転前マーカーを取り出して並べた順列と、全ての回転後マーカー中から2つの回転後マーカーを取り出して並べた順列との各組み合わせを処理対象組として、各処理対象組について、
当該処理対象組の2つの順列の順列中の順番が同じ回転前マーカーと回転後マーカーをペアとすることにより2つのペアを設定し、
各ペアについて求まる前記回転前マーカーの前記3次元座標から前記回転後マーカーの前記3次元座標への移動ベクトル同士の外積であるベクトルと方向が同じ、前記計測座標系の原点を通る回転軸を当該処理対象組の回転軸候補として求め、
設定した2つのペアのそれぞれ、もしくは、一方のペアについて、求めた当該処理対象組の回転軸候補まわりの、当該ペア中の前記回転前マーカーの前記3次元座標に対する当該ペア中の前記回転後マーカーの3次元座標の回転角を、当該処理対象組の回転角候補として求め、
求めた当該処理対象組の回転軸候補と求めた当該処理対象組の各回転角候補との組み合わせを前記計測値候補として算定することを特徴とするプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフボールや卓球ボールなどの球体のスピンを計測する技術に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
球体のスピンを計測する技術としては、表面に2つの小円上のマーカーを付したゴルフボールのゴルフショットのようすをカメラで撮影し、撮影した画像からゴルフボールの表面のマーカーの三次元座標を算出すると共に、マーカーの三次元座標の時間変化よりゴルフボールの回転速度や回転軸の傾きを計測する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-117044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した表面に2つのマーカーを付したゴルフボールをカメラで撮影して、ゴルフボールの回転速度や回転軸の傾きを計測する技術によれば、ゴルフショットの度に、2つのマーカーが測定する回転の前後の画像において必ずカメラで撮影されるようにゴルフボールをセットする必要があり煩雑である。
【0005】
また、2つのマーカーが必ずカメラ方向を向いていることが担保されない運動中の球体については、その回転速度や回転軸の傾きを計測することができない。
一方で、球体に多数のマーカーを分散して配置すれば、このようなマーカーが撮影されない事象の発生は回避できる。
しかし、このようにすると、測定する回転の前後の画像において、どのマーカーとどのマーカーが同じマーカーであるのかが不特定となり、回転の前後のマーカーの三次元座標から直接に回転速度や回転軸の傾きを算定することができなくなる。そこで、回転速度と回転軸の傾きとの組み合わせの総当たり方式の評価によって、回転の前後の各マーカーの三次元座標の組に最も整合する回転速度と回転軸の傾きを求めて計測値とすることが考えられるが、このようにすると、計測に要する計算量が過大となる。
【0006】
そこで、本発明は、球体の姿勢に制限なく、比較的に少ない処理量で、球体の回転速度や回転軸の傾きを、当該球体の回転前後の画像から計測できるスピン計測システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題達成のために、本発明は、球体のスピンを計測するスピン計測システムにおいて、どの方向から見ても3以上のマーカーが表れるように複数のマーカーが分散配置された球体が回転するようすを撮影するカメラと、第1の時点で前記カメラが撮影した画像中に表れた各マーカーを回転前マーカー、第1の時点の直後の時点である第2の時点で前記カメラが撮影した画像中に表れた各マーカーを回転後マーカーとして、前記各回転前マーカーと前記各回転後マーカーの、原点が前記球体の中心に相当する位置となる3次元の座標系である計測座標系上の3次元座標を算定するマーカー座標算定手段と、前記計測座標系上の回転軸を表す回転軸候補と前記計測座標系上の回転角を表す回転角候補の組である計測値候補を複数算定する計測値候補算定手段と、前記計測値候補算定手段が算定した計測値候補のうち、回転軸候補が表す回転軸まわりに、前記各回転前マーカーの前記3次元座標を、回転角候補が表す回転角、回転させた3次元座標が、前記各回転後マーカーの前記3次元座標に最も整合する計測値候補を最良計測値候補として、当該最良計測値候補の回転軸候補を前記計測座標系上の前記球体の回転軸として、当該最良計測値候補の回転角候補を前記計測座標系上の前記球体の回転角として計測する計測値候補評価手段とを備えたものである。
【0008】
ここで、前記計測値候補算定手段は、全ての回転前マーカー中から2つの回転前マーカーを取り出して並べた順列と、全ての回転後マーカー中から2つの回転後マーカーを取り出して並べた順列との各組み合わせを処理対象組として、各処理対象組について、当該処理対象組の2つの順列の順列中の順番が同じ回転前マーカーと回転後マーカーをペアとすることにより2つのペアを設定し、各ペアについて求まる前記回転前マーカーの前記3次元座標から前記回転後マーカーの前記3次元座標への移動ベクトル同士の外積であるベクトルと方向が同じ、前記計測座標系の原点を通る回転軸を当該処理対象組の回転軸候補として求め、設定した2つのペアのそれぞれ、もしくは、一方のペアについて、求めた当該処理対象組の回転軸候補まわりの、当該ペア中の前記回転前マーカーの前記3次元座標に対する当該ペア中の前記回転後マーカーの3次元座標の回転角を、当該処理対象組の回転角候補として求め、求めた当該処理対象組の回転軸候補と求めた当該処理対象組の各回転角候補との組み合わせを前記計測値候補として算定する。
【0009】
ここで、このスピン計測システムは、前記計測値候補評価手段において、各計測値候補について、評価値を算出する評価値算出処理を行うと共に、算出した評価値が最小の計測値候補を前記最良計測値候補とし、前記評価値算出処理において、前記計測値候補評価手段は、前記各回転前マーカーについて誤差値を求める誤差値算出処理を行うと共に、各回転前マーカーについて求めた誤差値の平均に比例する値を当該計測値候補の評価値とし、前記誤差値算出処理において、前記計測値候補評価手段は、誤差値を求める回転前マーカーの前記3次元座標を、評価値を求める計測値候補の回転軸候補が表す回転軸まわりに、当該計測値候補の回転角候補が表す回転角、回転させた3次元座標を回転後マーカー推定座標とし、当該回転後マーカー推定座標に前記計測座標系の原点から向かうベクトルに対して、当該回転後マーカー推定座標に最も近い回転後マーカーの3次元座標に前記計測座標系の原点から向かうベクトルがなす角度の絶対値を誤差値として算出するように構成してもよい。
【0010】
また、以上のスピン計測システムは、前記マーカー座標算定手段において、前記カメラが撮影した画像を、前記球体を平行投影した画像である平行投影画像に変換し、当該平行投影画像中に表れる前記球体の像が、前記計測座標系上の当該計測座標系の原点を中心とする所定長の半径の球体を平行投影した像であるものと見なして、前記各回転前マーカーと前記各回転後マーカーの前記計測座標系上の3次元座標を算定するように構成してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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