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公開番号2024060984
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168610
出願日2022-10-20
発明の名称コイル装置
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H01F 27/32 20060101AFI20240425BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】漏れ磁束のばらつきを防止し、漏れ磁束を適切な値に調整することが可能なコイル装置を提供する。
【解決手段】コイル装置は、ボビンと、ボビンに配置される第1コイル10と、第1コイルの外側に配置される第2コイル20と、を有する。第1コイルは、第2コイルの内側に配置される第1部分と、第1部分の巻軸に沿って、第1部分及び第2コイルに隣接する第2部分12と、を有する。ボビンは、第1部分が配置される第1領域31と、第2部分12が配置される第2領域32と、を有する。ボビンの外周面には、ボビンの径方向に突出する第1凸部34と、第2凸部35a~35cと、仕切凸部36と、が形成されている。第1凸部は、第1領域に位置する。第2凸部は、第1領域に位置し、第1凸部よりもボビンの径方向の外側に突出している。仕切凸部は、第1領域と第2領域との間に位置し、第1凸部よりもボビンの径方向の外側に突出している。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
ボビンと、
前記ボビンに配置される第1コイルと、
前記第1コイルの外側に配置される第2コイルと、を有し、
前記第1コイルは、前記第2コイルの内側に配置される第1部分と、前記第1部分の巻軸に沿って、前記第1部分および前記第2コイルに隣接する第2部分とを有し、
前記ボビンは、前記第1部分が配置される第1領域と、前記第2部分が配置される第2領域とを有し、
前記ボビンの外周面には、前記ボビンの径方向に突出する第1凸部と第2凸部と仕切凸部とが形成されており、
前記第1凸部は、前記第1領域に位置し、
前記第2凸部は、前記第1領域に位置し、前記第1凸部よりも前記ボビンの径方向の外側に突出しており、
前記仕切凸部は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、前記第1凸部よりも前記ボビンの径方向の外側に突出しているコイル装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第1凸部は、前記ボビンの軸方向に沿って配置された複数の前記第1凸部を有し、
前記第1領域において、前記第2凸部は、隣接する一方の前記第1凸部と他方の前記第1凸部との間に配置されている請求項1に記載のコイル装置。
【請求項3】
前記第2コイルは、相互に連続する複数の第2ターン部を有し、
複数の前記第2ターン部のいずれかは、前記第2凸部に接しており、
複数の前記第2ターン部の他のいずれかは、前記仕切凸部に接している請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項4】
前記第2コイルは、前記ボビンの径方向に沿って配置された複数の層を有し、
前記第2コイルの最外層において、複数の前記第2ターン部のいずれかは、前記第2凸部に接しており、
前記第2コイルの最外層において、複数の前記第2ターン部の他のいずれかは、前記仕切凸部に接している請求項3に記載のコイル装置。
【請求項5】
前記第2凸部は、前記ボビンの軸方向に沿って配置された複数の前記第2凸部を有し、
隣接する一方の前記第2凸部と他方の前記第2凸部との間には、複数の前記第2ターン部が配置されている請求項3に記載のコイル装置。
【請求項6】
前記第1凸部は、前記ボビンの軸方向に沿って配置された複数の前記第1凸部を有し、
前記第1部分は、相互に連続する複数の第1ターン部を有し、
隣接する一方の前記第1凸部と他方の前記第1凸部との間には、複数の前記第1ターン部のいずれかが1つ配置されている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項7】
前記第1部分と前記第2部分の1層目とは連続している請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項8】
前記第1コイルは、第1ワイヤが巻回されてなり、
前記第2コイルは、第2ワイヤが巻回されてなり、
前記第1凸部および前記第2凸部は、前記ボビンの周方向に沿って延在しており、
前記第1凸部の延在方向の一部には、前記第1ワイヤが挿通する第1切り欠きが形成されており、
前記第2凸部の延在方向の一部には、前記第2ワイヤが挿通する第2切り欠きが形成されている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項9】
前記第1コイルは、第1ワイヤが巻回されてなり、
前記第1凸部の突出長は、前記第1ワイヤの直径と同等である請求項1または2に記載のコイル装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リーケージトランスなどとして用いられるコイル装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
リーケージトランスとして用いられるコイル装置として、例えば特許文献1に示されるように、第1コイルに第2コイルが積層されたコイル装置がある。この種のコイル装置は、第1コイルと第2コイルとの間の結合係数が高い高結合タイプのコイル装置として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-310648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のコイル装置のように、第1コイルに第2コイルが積層される場合、第1コイルおよび/または第2コイルの巻乱れに起因して、第1コイルと第2コイルとの間の漏れ磁束(リーケージインダクタンス)にばらつきが生じ、コイル装置の信頼性が低下するおそれがある。
【0005】
本開示は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、漏れ磁束のばらつきを防止し、漏れ磁束を適切な値に調整することが可能なコイル装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示のコイル装置は、
ボビンと、
前記ボビンに配置される第1コイルと、
前記第1コイルの外側に配置される第2コイルと、を有し、
前記第1コイルは、前記第2コイルの内側に配置される第1部分と、前記第1部分の巻軸に沿って、前記第1部分および前記第2コイルに隣接する第2部分とを有し、
前記ボビンは、前記第1部分が配置される第1領域と、前記第2部分が配置される第2領域とを有し、
前記ボビンの外周面には、前記ボビンの径方向に突出する第1凸部と第2凸部と仕切凸部とが形成されており、
前記第1凸部は、前記第1領域に位置し、
前記第2凸部は、前記第1領域に位置し、前記第1凸部よりも前記ボビンの径方向の外側に突出しており、
前記仕切凸部は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置し、前記第1凸部よりも前記ボビンの径方向の外側に突出している。
【0007】
本開示のコイル装置では、第1コイルが、第2コイルの内側に配置される第1部分と、第1部分の巻軸に沿って、第1部分および第2コイルに隣接する第2部分とを有する。第2コイルが第1コイルの第1部分の外側に配置されることにより、漏れ磁束を小さくする効果が奏される。また、第1部分の巻軸に沿って、第2コイルが第1コイルの第2部分に隣接することにより、漏れ磁束を大きくする効果が奏される。このように、本開示のコイル装置は、漏れ磁束の低減に寄与する部分と、漏れ磁束の増大に寄与する部分とを有する。そして、これらの部分が有機的に結合することにより、漏れ磁束を適切な値に調整することができる。
【0008】
特に、本開示のコイル装置では、ボビンの外周面に、ボビンの径方向に突出する第1凸部と第2凸部と仕切凸部とが形成されている。第1凸部は第1領域に位置するため、例えば、第1凸部に第1ワイヤを固定しつつ、第1領域に第1部分を形成することが可能である。これにより、第1部分の巻形状や巻位置のばらつきを防止することができる。また、第2凸部は第1領域に位置し、仕切凸部は第1領域と第2領域との間に位置する。そして、これらの凸部は、第1凸部よりもボビンの径方向の外側に突出している。そのため、例えば、第2凸部および/または仕切凸部に第2ワイヤを固定しつつ、第1部分の外側に第2コイルを形成することが可能である。これにより、第2コイルの巻形状や巻位置のばらつきを防止することができる。その結果、第1コイルおよび/または第2コイルに巻乱れが発生しにくくなり、第1コイルと第2コイルとの間の漏れ磁束にばらつきが生じることを防止することができる。
【0009】
前記第1凸部は、前記ボビンの軸方向に沿って配置された複数の前記第1凸部を有し、前記第1領域において、前記第2凸部は、隣接する一方の前記第1凸部と他方の前記第1凸部との間に配置されていてもよい。この場合、ボビンの軸方向に関して、第1領域の任意の位置で、第2凸部に第2ワイヤを固定しつつ、第1部分の外側に第2コイルを形成することが可能である。これにより、第2コイルの巻形状や巻位置のばらつきを防止することができる。
【0010】
前記第2コイルは、相互に連続する複数の第2ターン部を有し、複数の前記第2ターン部のいずれかは、前記第2凸部に接しており、複数の前記第2ターン部の他のいずれかは、前記仕切凸部に接していてもよい。複数の第2ターン部のいずれかを第2凸部に当接させ、その位置を固定することにより、第2コイルの巻形状や巻位置のばらつきを防止することができる。また、複数の第2ターン部の他のいずれかを仕切凸部に当接させ、その位置を固定することにより、第2コイルの巻形状や巻位置のばらつきを防止することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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