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公開番号2024058677
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-26
出願番号2022148501
出願日2022-09-16
発明の名称GPCピーク面積比を示すトナー粒子
出願人ヒューレット-パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.,Hewlett‐Packard Development Company, L.P.
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G03G 9/08 20060101AFI20240419BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【解決手段】結着樹脂と、着色剤と、離型剤と、を含有するトナー粒子であって、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)により測定されたトナー粒子の分子量分布において、分子量が20,000未満におけるピーク面積に対する分子量が20,000以上におけるピーク面積のピーク面積比が5/95~21/79であり、トナー粒子は、変調示差走査熱量測定(MDSC)による2回目の昇温時に100℃~140℃の間にピークを示さない、トナー粒子。
【効果】低温定着性に優れたトナー粒子であり得る。また、オフセット耐性に優れたトナー粒子であり得る。また、耐熱保管性に優れたトナー粒子であり得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂と、
着色剤と、
離型剤と、を含有するトナー粒子であって、
ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)により測定された前記トナー粒子の分子量分布において、分子量が20,000未満におけるピーク面積に対する分子量が20,000以上におけるピーク面積のピーク面積比が5/95~21/79であり、
前記トナー粒子は、変調示差走査熱量測定(MDSC)による2回目の昇温時に100℃~140℃の間にピークを示さない、トナー粒子。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記結着樹脂が、120℃以上の軟化点を有する第1のポリエステル樹脂と、120℃未満の軟化点を有する第2のポリエステル樹脂とを含む、請求項1に記載のトナー粒子。
【請求項3】
前記第1のポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレートとカルボン酸とジオールとの重縮合体である、請求項2に記載のトナー粒子。
【請求項4】
前記ジオールが芳香族ジオールのみからなる、請求項3に記載のトナー粒子。
【請求項5】
前記カルボン酸が、ペンダント基を有する2価カルボン酸又はその無水物、及び3価カルボン酸又はその無水物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項3に記載のトナー粒子。
【請求項6】
トナー粒子を含むトナーカートリッジであって、
ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)により測定された前記トナー粒子の分子量分布において、分子量が20,000未満におけるピーク面積に対する分子量が20,000以上におけるピーク面積のピーク面積比が5/95~21/79であり、
前記トナー粒子は、変調示差走査熱量測定(MDSC)による2回目の昇温時に100℃~140℃の間にピークを示さない、トナーカートリッジ。
【請求項7】
前記トナー粒子が、120℃以上の軟化点を有する第1のポリエステル樹脂と、120℃未満の軟化点を有する第2のポリエステル樹脂とを含む、請求項6に記載のトナーカートリッジ。
【請求項8】
前記第1のポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレートとカルボン酸とジオールとの重縮合体である、請求項7に記載のトナーカートリッジ。
【請求項9】
前記ジオールが芳香族ジオールのみからなる、請求項8に記載のトナーカートリッジ。
【請求項10】
前記カルボン酸が、ペンダント基を有する2価カルボン酸又はその無水物、及び3価カルボン酸又はその無水物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項8に記載のトナーカートリッジ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
電子写真法などの静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、様々な分野で利用されている。電子写真法においては、感光体表面を均一に帯電させた後、この感光体表面に静電荷像を形成し、トナー粒子を含む現像剤で静電潜像を現像することで、トナー像として可視化する。そして、このトナー像が記録媒体表面に転写され、定着することにより、画像が形成される。ここで用いられる現像剤としては、トナー粒子及びキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナー又は非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤とが知られている。
続きを表示(約 1,600 文字)【発明を実施するための形態】
【0002】
以下、トナー粒子の一実施形態について説明する。一実施形態に係るトナー粒子は、結着樹脂と、着色剤と、離型剤とを含有する。
【0003】
一実施形態に係るトナー粒子は、5/95~21/79のGPCピーク面積比を示す。このGPCピーク面積比は、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC)により測定されたトナー粒子の分子量分布において、分子量が20,000未満におけるピーク面積A

に対する分子量が20,000以上におけるピーク面積A

のピーク面積比A

/A

である。すなわち、GPCピーク面積比A

/A

は、分子量20,000を基準としたときの低分子量成分の量に対する高分子量成分の量の比を表す。GPCピーク面積比A

/A

は、実施例に記載の方法で測定される。
【0004】
GPCピーク面積比A

/A

の下限値は、8/92、10/90、12/88、又は14/86であってもよい。GPCピーク面積比A

/A

の上限値は、20/80、18/82、又は16/84であってもよい。
【0005】
一実施形態に係るトナー粒子は、変調示差走査熱量測定(MDSC)による2回目の昇温時に100℃~140℃の間にピークを示さない。当該ピークは、トナー粒子が結晶性を有している場合に現れるピークである。つまり、一実施形態に係るトナー粒子は、結晶性(結着樹脂の原料(例えばポリエチレンテレフタレート)に由来する結晶性)を有さないということもできる。変調示差走査熱量測定(MDSC)は、実施例に記載の方法で実施される。
【0006】
結着樹脂は、ポリエステル樹脂を含んでよい。結着樹脂は、120℃以上の軟化点を有する第1のポリエステル樹脂(高軟化点のポリエステル樹脂)と、120℃未満の軟化点を有する第2のポリエステル樹脂(低軟化点のポリエステル樹脂)とを含んでよい。
【0007】
本明細書における軟化点は、フローテスター(例えば、定試験力押出形 細管式レオメータ「フローテスターCFT-500型」、島津製作所社製)を用いて測定される樹脂の流動曲線に基づくT1/2として定義される。軟化点(T1/2)は、実施例に記載の方法で測定される。
【0008】
第1のポリエステル樹脂の軟化点は、123℃以上、125℃以上、又は130℃以上であってもよく、160℃以下、155℃以下、150℃以下、又は145℃以下であってもよく、低温定着性、耐オフセット性及び耐熱保管性の点で更に優れる観点から、好ましくは、140℃以下又は135℃以下であってもよい。
【0009】
第2のポリエステル樹脂の軟化点は、118℃以下、115℃以下、又は110℃以下であってもよく、80℃以上であってもよく、低温定着性及び耐熱保管性の点で更に優れる観点から、好ましくは、85℃以上又は90℃以上であってもよい。
【0010】
第1のポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレートとカルボン酸とジオールとの重縮合体であってよい。この場合、第1のポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレートとカルボン酸とジオールと(以下、これらをまとめて「第1の重縮合成分」ともいう)をエステル化反応させることにより得られる。より具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレートにモノマー単位として含まれるエチレングリコールとアルコールとの間でエステル交換反応を生じさせると共に、カルボン酸の重縮合も生じさせることにより、第1のポリエステル樹脂を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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