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公開番号2024055976
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-19
出願番号2024032851,2021170769
出願日2024-03-05,2015-12-23
発明の名称細胞
出願人オートラス リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/10 20060101AFI20240412BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】第1のキメラ抗原受容体(CAR)および第2のCARを細胞表面に共発現する細胞であって、各CARは、抗原結合ドメインを含み、第1のCARの抗原結合ドメインは、CD19に結合し、第2のCARの抗原結合ドメインは、CD22に結合する細胞を提供すること。
【解決手段】T細胞またはナチュラルキラー(NK)細胞などの免疫エフェクター細胞であり得る。T細胞に関して本明細書で挙げた特徴は、NK細胞などの他の免疫エフェクター細胞にも等しく当てはまる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
1つより多くのキメラ抗原受容体(CAR)を含む細胞など。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、1つより多くのキメラ抗原受容体(CAR)を含む細胞に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
発明の背景
若干の免疫治療剤が、治療用モノクローナル抗体(mAb)、免疫コンジュゲートmAb、放射性コンジュゲートmAbおよび二重特異性T細胞エンゲージャーを含め、がん処置での使用について記載されている。
【0003】
典型的には、これらの免疫治療剤は、単一の抗原を標的とし、例えば、リツキシマブであればCD20を標的とし、ミエロタルグであればCD33を標的とし、そしてアレムツズマブであればCD52を標的とする。
【0004】
ヒトCD19抗原は、免疫グロブリンスーパーファミリーに属する95kdの膜貫通糖タンパク質である。CD19は、B細胞分化の非常に初期から発現し、結局、形質細胞へのB細胞分化の末期には消失する。結果的に、CD19は、多発性骨髄腫以外のすべてのB細胞悪性腫瘍上に発現する。正常なB細胞区画が失われることは、許容され得る毒性であるので、CD19は、魅力的なCAR標的であり、CARでCD19を標的化する臨床研究は、有望な結果を予見してきた。
【0005】
腫瘍学の分野における特有の問題は、ゴルディ-コールドマン仮説によって提供される:この仮説は、ほとんどのがんに固有の高変異率に起因して、単一抗原を唯一標的化すると、前記抗原の調節によって腫瘍エスケープがもたらされ得ることを説明している。この抗原発現の調節は、CD19を標的化する免疫治療薬を含む既知の免疫治療薬の有効性を低下させ得る。
【0006】
したがって、CD19を標的化する免疫治療薬に関する問題は、B細胞悪性腫瘍が変異してCD19陰性になり得ることである。これによって、CD19を標的とする治療に反応性でないCD19陰性がんが再発し得る。例えば、1つの小児科の研究において、Gruppらは、急性Bリンパ芽球性白血病(B-ALL)に対するCD19を標的とするキメラ抗原受容体治療の後の全再発の半数がCD19陰性疾患に起因したことを報告した(56
th
American Society of Hematology Annual Meeting and Exposition)。
【0007】
したがって、CD19陽性がんをはじめとした多くのがんに関連するマーカー発現の複雑なパターンを反映する1つより多くの細胞表面構造を標的化することができる免疫治療薬が必要とされている。
キメラ抗原受容体(CAR)
【0008】
キメラ抗原受容体は、例えば、モノクローナル抗体(mAb)の特異性をT細胞のエフェクター機能に結び付けるタンパク質である。キメラ抗原受容体の通常形態は、抗原認識性アミノ末端、スペーサー、T細胞生存および活性化シグナルを伝達する複合エンドドメインにすべて連結された膜貫通ドメインを有するI型膜貫通ドメインタンパク質の形態である(図1A参照)。
【0009】
これらの分子の最も一般的な形態は、シグナル伝達エンドドメインにスペーサーおよび膜貫通ドメインを介して融合された、標的抗原を認識するモノクローナル抗体から誘導された1本鎖可変フラグメント(scFv)の融合体である。上記分子は、その標的のscFvによる認識に応答してT細胞の活性化をもたらす。T細胞がかかるCARを発現すると、T細胞はその標的抗原を発現する標的細胞を認識し、殺す。いくつかのCARが腫瘍関連抗原に対して開発されており、かかるCAR発現T細胞を用いる養子移入手法は、現在様々ながんの処置についての臨床試験にかけられている。
【0010】
がん処置のためにCAR手法を用いると、腫瘍不均一性および免疫エディティングによって、CAR処置からのエスケープが引き起こされ得ることが認められた。例えば、Gruppらが記載した研究(2013;New Eng.J.Med 368:1509-1518,paper No 380,ASH 2014)では、CAR改変T細胞手法を急性Bリンパ性白血病の処置のために使用した。その臨床試験では、完全寛解の10人の患者が1ヶ月後に再発し、そのうちの5人が、CD19陰性疾患を再発したことが見出された。
(【0011】以降は省略されています)

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