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公開番号2024054767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161211
出願日2022-10-05
発明の名称炭化水素生成システム及び二酸化炭素循環システム
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類C07C 1/04 20060101AFI20240410BHJP(有機化学)
要約【課題】熱交換を安定に行いながら炭化水素を生成することができる炭化水素生成システム、及び該炭化水素生成システムを利用した二酸化炭素循環システムを提供する。
【解決手段】炭化水素生成装置2と、電解装置3と、水蒸気供給ライン4と、熱交換器51とを有する炭化水素生成システム1である。炭化水素生成装置2は、酸化炭素ガスと水素との発熱反応により炭化水素と水蒸気とを生成する。電解装置3は、炭化水素生成装置に供給する水素を原料水蒸気から生成する。水蒸気供給ライン4は、原料液水を蒸発させて原料水蒸気を生成すると共に原料水蒸気を電解装置に供給する。熱交換器51は、炭化水素生成装置において発生する反応熱を、熱媒油を介して上記水蒸気供給ラインにおける上記原料液水の蒸発に利用する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
酸化炭素ガスと水素との発熱反応により炭化水素を生成する炭化水素生成装置(2、21、22)と、
該炭化水素生成装置に供給する水素を原料水蒸気から生成する電解装置(3)と、
原料液水を蒸発させて上記原料水蒸気を生成すると共に該原料水蒸気を上記電解装置に供給する水蒸気供給ライン(4)と、
上記炭化水素生成装置において発生する反応熱を、熱媒油を介して上記水蒸気供給ラインにおける上記原料液水の蒸発に利用する熱交換器(51)と、
を有する、炭化水素生成システム(1)。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
上記水蒸気供給ラインにおける上記熱交換器と上記電解装置との間には、水蒸発手段を設けていない、請求項1に記載の炭化水素生成システム。
【請求項3】
さらに、上記熱媒油を加熱するヒータと、該ヒータに流入する上記熱媒油の温度をセンシングする温度センサとを有し、
上記ヒータは、上記熱媒油の循環経路上であると共に上記熱交換器の下流に設置されており、上記温度センサのセンシング値に基づいて加熱量を制御するように構成されている、請求項1又は2に記載の炭化水素生成システム。
【請求項4】
上記ヒータが上記炭化水素生成装置の起動時の暖気を行うように構成されている、請求項3に記載の炭化水素生成システム。
【請求項5】
上記熱交換器が第1熱交換器であり、
上記炭化水素生成装置から排出される水蒸気を含む生成ガスの熱を、上記水蒸気供給ラインにおける上記原料液水又は上記原料水蒸気と熱交換させる第2熱交換器をさらに有する、請求項3に記載の炭化水素生成システム。
【請求項6】
上記第2熱交換器における上記生成ガスの水蒸気分圧P1が、上記電解装置に供給される上記原料水蒸気の圧力P2よりも高くなっている、請求項5に記載の炭化水素生成システム。
【請求項7】
上記炭化水素生成装置と上記電解装置との間に配置された、水素を貯蔵するためのバッファタンク(35)をさらに有する、請求項1又は2に記載の炭化水素生成システム。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の炭化水素生成システム(1)と、
炭化水素を燃料とし、二酸化炭素を排出する燃焼炉(71)と、
該燃焼炉から排出される二酸化炭素を上記酸化炭素ガスとして上記炭化水素生成システムの上記炭化水素生成装置に供給する二酸化炭素供給ライン(72)と、
上記炭化水素生成装置から生成される炭化水素を上記燃焼炉に供給する炭化水素供給ライン(73)と、を備え、
上記燃焼炉の稼働状態に応じて上記炭化水素生成装置での炭化水素生成量が調整されるよう構成されている、二酸化炭素循環システム(7)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化水素生成装置と電解装置とを有する炭化水素生成システム及びこれを備える二酸化炭素循環システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
炭化水素の生成方法として、二酸化炭素と水素からメタンを生成するサバティエ反応によるメタネーションが知られている。また、水素の生成方法としては、水蒸気を電気分解反応により水素を製造する技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、電気分解で得られる水素をメタネーションに利用する技術が提案されている。特許文献1によれば、メタネーションが発熱反応であるため、その反応熱を水素生成に利用することにより、熱エネルギー効率を高めることができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-108238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水素生成では、水蒸気の電気分解反応における吸熱反応だけでなく、水蒸気を得るためにも熱の供給が必要であるため、サバティエ反応の反応熱では必要な熱エネルギーをまかないきれない。
【0006】
具体的には、下記(1)~(3)に示すように、サバティエ反応によりメタン1molを得るためには、水素4molを供給する必要があるため、4molの水を水蒸気にする必要がある。
4H
2
O(液体)→4H
2
O(気体) ・・・(1)
4H
2
O(気体)→4H
2
+2O
2
・・・(2)
CO
2
+4H
2
→CH
4
+2H
2
O ・・・(3)
【0007】
例えば、25℃の4molの水を100℃まで加熱し沸騰させ、100℃の水蒸気を得るために必要な熱量(つまり、式(1)の反応に必要な熱量)は185kJであり、これは、サバティエ反応で発生する熱量(つまり、式(3)で発生する反応熱量)165kJよりも大きい。つまり、原理上、反応熱では水から水蒸気を得るために必要な熱をまかないきれない。さらに、放熱を考慮すると、反応熱を100%回収することは困難であるため、熱量差はさらに大きくなる。そのため、外部から熱エネルギーを供給する必要がある。一方、メタネーション等の炭化水素生成反応で発生する熱量は、炭化水素の生成量により変化する。そのため、外部からの供給熱量を炭化水素生成反応での発生熱量に合わせて調整する必要があり、供給熱量の制御が難しい。
【0008】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、熱交換を安定に行いながら炭化水素を生成することができる炭化水素生成システム、及び該炭化水素生成システムを利用した二酸化炭素循環システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、酸化炭素ガスと水素との発熱反応により炭化水素を生成する炭化水素生成装置(2、21、22)と、
該炭化水素生成装置に供給する水素を原料水蒸気から生成する電解装置(3)と、
原料液水を蒸発させて上記原料水蒸気を生成すると共に該原料水蒸気を上記電解装置に供給する水蒸気供給ライン(4)と、
上記炭化水素生成装置において発生する反応熱を、熱媒油を介して上記水蒸気供給ラインにおける上記原料液水の蒸発に利用する熱交換器(51)と、
を有する、炭化水素生成システム(1)にある。
【0010】
本発明の他の態様は、上記炭化水素生成システム(1)と、
炭化水素を燃料とし、二酸化炭素を排出する燃焼炉(71)と、
該燃焼炉から排出される二酸化炭素を上記酸化炭素ガスとして上記炭化水素生成システムの上記炭化水素生成装置に供給する二酸化炭素供給ライン(72)と、
上記炭化水素生成装置から生成される炭化水素を上記燃焼炉に供給する炭化水素供給ライン(73)と、を備え、
上記燃焼炉の稼働状態に応じて上記炭化水素生成装置での炭化水素生成量が調整されるよう構成されている、二酸化炭素循環システム(7)にある。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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