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公開番号2024054760
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161202
出願日2022-10-05
発明の名称加工ウェハの分割装置および加工ウェハの分割方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ,国立大学法人東海国立大学機構
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類H01L 21/301 20060101AFI20240410BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】加工ウェハを分割する際に割れることを抑制する。
【解決手段】加工ウェハ10を収容すると共に作動流体170が充填されるハウジング110と、ハウジング110の他端部側を閉塞しつつ、ハウジング110の軸方向に沿って摺動可能とされた閉塞部160と、ハウジング110の底部に配置され、軸方向において、貫通孔111aより外側の部分で加工ウェハの第1主面10a、10bと密着するシール部材120が配置される第1シール部材保持部130と、ハウジング110の側部に軸方向に沿って摺動可能に配置され、加工ウェハ10の第2主面10a、10bと密着するシール部材140が配置される第2シール部材保持部150と、を備え、ハウジング110内の作動流体を用い、加工ウェハ10を変質層15を起点として分割する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
内部に、周囲の部分よりも脆い変質層(15)が形成された加工ウェハ(10)を分割する加工ウェハの分割装置であって、
一端部側の底部(111)に貫通孔(111a)が形成されると共に、他端部側が開口部(113)とされ、前記一端部側と前記他端部側との間を繋ぐ側部(112)を有する筒状とされ、内部に、厚さ方向と交差する方向に沿って前記変質層が形成された前記加工ウェハを収容すると共に作動流体(170、190)が充填されるハウジング(110)と、
前記ハウジングの他端部側を閉塞しつつ、前記ハウジングの軸方向に沿って摺動可能とされた閉塞部(160)と、
前記ハウジングの底部に配置され、前記軸方向において、前記貫通孔より外側の部分で前記加工ウェハの第1主面(10a、10b)と密着するシール部材(120)が配置される第1シール部材保持部(130)と、
前記ハウジングの側部に前記軸方向に沿って摺動可能に配置され、前記加工ウェハの第2主面(10a、10b)と密着するシール部材(140)が配置される第2シール部材保持部(150)と、を備え、
前記ハウジング内の作動流体を用い、前記加工ウェハを前記変質層を起点として分割する加工ウェハの分割装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記加工ウェハは、半導体素子が形成される側の面を一面(10a)とし、前記一面と反対側の面を他面(10b)とすると、前記第1主面としての前記一面側が前記底部と対向するように配置され、
前記ハウジング内の作動流体が加圧されるようにすることにより、前記加工ウェハを前記一面側が凸となるように反らせることで前記加工ウェハを分割する請求項1に記載の加工ウェハの分割装置。
【請求項3】
前記加工ウェハは、半導体素子が形成される側の面を一面(10a)とし、前記一面と反対側の面を他面(10b)とすると、前記第1主面としての前記他面側が前記底部と対向するように配置され、
前記ハウジング内の作動流体が加圧されるようにすることにより、前記作動流体を前記変質層に浸入させることで前記変質層を分割の起点として前記加工ウェハを分割する請求項1に記載の加工ウェハの分割装置。
【請求項4】
前記作動流体を圧縮することにより、前記加工ウェハの第2主面に印加される前記作動流体からの圧力(P1)が、前記貫通孔から前記加工ウェハの第1主面に印加される圧力(P2)よりも大きくなるようにする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の加工ウェハの分割装置。
【請求項5】
前記作動流体を加熱することにより、前記加工ウェハの第2主面に印加される前記作動流体からの圧力(P1)が、前記貫通孔から前記加工ウェハの第1主面に印加される圧力(P2)よりも大きくなるようにする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の加工ウェハの分割装置。
【請求項6】
前記作動流体を加熱する際には、前記加工ウェハが金属ガリウムの融点以上となるようにする請求項5に記載の加工ウェハの分割装置。
【請求項7】
前記加工ウェハは、半導体素子が形成される側の面を一面(10a)とし、前記一面と反対側の面を他面(10b)とすると、前記第1主面としての前記他面側が前記底部と対向するように配置され、
前記ハウジング内の作動流体を冷却して固化することにより、前記加工ウェハの変質層に浸入した前記作動流体の体積を増加させることで前記変質層を分割の起点として前記加工ウェハを分割する請求項1に記載の加工ウェハの分割装置。
【請求項8】
前記貫通孔から露出する前記第1主面を支持する支持部(114)を備えている請求項3に記載の加工ウェハの分割装置。
【請求項9】
前記作動流体は、水である請求項1ないし3のいずれか1つに記載の加工ウェハの分割装置。
【請求項10】
前記作動流体は、水よりも表面張力が低い材料である請求項3に記載の加工ウェハの分割装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化ガリウム(以下では、単にGaNともいう)で構成される加工ウェハを分割する加工ウェハの分割装置および加工ウェハの分割方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、GaNで構成される加工ウェハを分割して半導体チップを製造する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この製造方法では、加工ウェハを用意した後、レーザ光を照射して変質層を形成する。その後、加工ウェハを挟むように保持治具を配置し、保持治具にて加工ウェハの厚さ方向に引張応力等を印加することにより、変質層を分割の起点として加工ウェハを分割する。そして、この製造方法では、加工ウェハから分割した一方の部分をチップ構成ウェハとし、このチップ構成ウェハを用いて半導体チップを構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-170596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この製造方法では、加工ウェハからチップ構成ウェハを分割する際、保持治具にて加工ウェハの厚さ方向に引張応力等を印加するため、分割の瞬間に加工ウェハに大きな応力が印加される。このため、加工ウェハにマクロ的な傷や欠陥が存在する場合、変質層と共にその部分にも応力が集中して加工ウェハが割れる可能性がある。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、割れることを抑制できる加工ウェハの分割装置および加工ウェハの分割方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための請求項1は、内部に、周囲の部分よりも脆い変質層(15)が形成された加工ウェハ(10)を分割する分割装置であって、一端部側の底部(111)に貫通孔(111a)が形成されると共に、他端部側が開口部(113)とされ、一端部側と他端部側との間を繋ぐ側部(112)を有する筒状とされ、内部に、厚さ方向と交差する方向に沿って変質層が形成された加工ウェハを収容すると共に作動流体(170、190)が充填されるハウジング(110)と、ハウジングの他端部側を閉塞しつつ、ハウジングの軸方向に沿って摺動可能とされた閉塞部(160)と、ハウジングの底部に配置され、軸方向において、貫通孔より外側の部分で加工ウェハの第1主面(10a、10b)と密着するシール部材(120)が配置される第1シール部材保持部(130)と、ハウジングの側部に軸方向に沿って摺動可能に配置され、加工ウェハの第2主面(10a、10b)と密着するシール部材(140)が配置される第2シール部材保持部(150)と、を備え、ハウジング内の作動流体を用い、加工ウェハを変質層を起点として分割する。
【0007】
これによれば、作動流体を加圧することで加工ウェハを分割する分割装置としているため、加工ウェハに印加される圧力は静的圧力となる。このため、加工ウェハの厚さ方向に引張応力等を印加して加工ウェハを分割する場合と比較して、瞬間的に印加される応力が大きくなり過ぎることを抑制できる。したがって、加工ウェハを分割する際、加工ウェハに割れが発生することを抑制できる。
【0008】
請求項5は、内部に、周囲の部分よりも脆い変質層(15)が形成された加工ウェハ(10)を分割する加工ウェハの分割方法であって、一端部側の底部(111)に貫通孔(111a)が形成されると共に、他端部側が開口部(113)とされ、一端部側と他端部側との間を繋ぐ側部(112)を有する筒状とされ、加工ウェハを収容すると共に作動流体(170、190)が充填されるハウジング(110)を用意することと、第1主面(10a、10b)、第1主面と反対側の第2主面(10a、10b)を有し、内部に、厚さ方向と交差する方向に沿って変質層が形成された加工ウェハを用意することと、ハウジングの底部に、加工ウェハの第1主面(10a、10b)の一部が貫通孔から露出するように、加工ウェハを配置することと、ハウジングに作動流体(170、190)を充填することと、ハウジング内の作動流体を用い、加工ウェハを変質層を起点として分割することと、を行う。
【0009】
これによれば、作動流体を加圧することで加工ウェハを分割する分割方法としているため、加工ウェハに印加される圧力は静的圧力となる。このため、加工ウェハの厚さ方向に引張応力等を印加して加工ウェハを分割する場合と比較して、瞬間的に印加される応力が大きくなり過ぎることを抑制できる。したがって、加工ウェハを分割する際、加工ウェハに割れが発生することを抑制できる。
【0010】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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