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公開番号2024053922
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160444
出願日2022-10-04
発明の名称眼科画像処理装置、眼科画像処理方法、及びプログラム
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61B 3/14 20060101AFI20240409BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】眼科装置において、回転移動及び平行移動を含む眼底画像の位置ずれ量を高精度に検出する。
【解決手段】眼科画像処理装置において、複数の眼底画像を取得する眼底画像取得手段と、複数の眼底画像のうちの2枚の眼底画像の一の眼底画像から少なくとも3つの部分画像と、前記2枚の眼底画像の一の眼底画像から前記少なくとも3つの部分画像の各々よりも大きな面積を有する少なくとも1つの部分画像と、を切り出す画像切り出し手段と、前記少なくとも3つの部分画像を用いて得られた位置ずれ量を用いて、前記一の眼底画像と前記2枚の眼底画像のうちの他の眼底画像との回転位置ずれ量を算出する回転ずれ算出手段と、前記少なくとも1つの部分画像を用いて、前記一の眼底画像に対する前記他の眼底画像の平行位置ずれ量を算出する位置ずれ算出手段と、を配する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の眼底画像を取得する眼底画像取得手段と、
前記複数の眼底画像の2枚の眼底画像のうちの一の眼底画像から少なくとも3つの部分画像と、前記2枚の眼底画像のうちの一の眼底画像から前記少なくとも3つの部分画像の各々よりも大きな面積を有する少なくとも1つの部分画像と、を切り出す画像切り出し手段と、
前記少なくとも3つの部分画像を用いて得られた位置ずれ量を用いて、前記少なくとも3つの部分画像を切り出した前記一の眼底画像と前記2枚の眼底画像のうちの前記少なくとも3つの部分画像を切り出さなかった他の眼底画像との回転位置ずれ量を算出する回転ずれ算出手段と、
前記少なくとも1つの部分画像を用いて、前記少なくとも1つの部分画像を切り出した前記一の眼底画像と前記2枚の眼底画像のうちの前記少なくとも1つの部分画像を切り出さなかった他の眼底画像との平行位置ずれ量を算出する位置ずれ算出手段と、
を備える、眼科画像処理装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記画像切り出し手段は、前記算出された回転位置ずれ量に基づいて回転ずれが補正された前記一の眼底画像から少なくとも3つの部分画像が切り出された前記2枚の眼底画像のうちの一の眼底画像において、前記少なくとも1つの部分画像を切り出す、請求項1に記載の眼科画像処理装置。
【請求項3】
前記少なくとも3つの部分画像の信頼性が閾値以下の場合、前記回転ずれ算出手段は、前記回転位置ずれ量の算出を実行せず、前記画像切り出し手段は、前記一の眼底画像から少なくとも3つの部分画像が切り出された前記回転ずれの補正がされていない前記2枚の眼底画像のうちの一の眼底画像において、前記少なくとも1つの部分画像を切り出す、請求項2に記載の眼科画像処理装置。
【請求項4】
前記算出された平行位置ずれ量に基づいて平行ずれが補正された前記2枚の眼底画像において、前記回転ずれ算出手段は、前記回転位置ずれ量を算出する、請求項1に記載の眼科画像処理装置。
【請求項5】
前記平行位置ずれ量を求める際に用いた前記少なくとも1つの部分画像に関する信頼性が閾値以下の場合、前記画像切り出し手段は前記少なくとも3枚の部分画像を切り出し、前記回転ずれ算出手段は、前記少なくとも3つの部分画像を用いて得られた位置ずれ量を用いて、前記一の眼底画像から少なくとも3つの部分画像が切り出された前記2枚の眼底画像のうちの一の眼底画像と前記2枚の眼底画像のうちの他の眼底画像との回転位置ずれ量を算出する、請求項4に記載の眼科画像処理装置。
【請求項6】
前記少なくとも3つの部分画像に関する信頼性が閾値以下の場合、前記回転ずれ算出手段は前記回転位置ずれ量の算出を実行せず、前記少なくとも3つの部分画像が切り出された前記一の眼底画像の前に取得した眼底画像に基づいて得られた回転位置ずれ量を算出された回転位置ずれ量とする、請求項5に記載の眼科画像処理装置。
【請求項7】
前記画像切り出し手段は、前記2枚の眼底画像のうちの前記一の眼底画像から特徴領域を選択して前記少なくとも3つの部分画像を決定する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の眼科画像処理装置。
【請求項8】
前記眼底画像取得手段は、前記複数の眼底画像を時間的に連続して取得し、
前記位置ずれ算出手段は、前記決定された少なくとも3つの部分画像を参照用の部分画像とし、前記連続して取得された眼底画像のうちの前記参照用の部分画像を含む眼底画像以外の眼底画像を対象画像として、前記参照用の部分画像と前記対象画像との位置ずれ量を算出する、請求項7に記載の眼科画像処理装置。
【請求項9】
前記画像切り出し手段は、前記2枚の眼底画像のうちの前記一の眼底画像において予め設定された所定位置に存在する画像を選択して部分画像を決定する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の眼科画像処理装置。
【請求項10】
前記所定位置は、左右眼、固視灯位置、及び眼底画像の画角の少なくともいずれかに応じて配置が異なる、請求項9に記載の眼科画像処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、眼科画像処理装置、眼科画像処理方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、眼底画像に代表される眼科画像が、疾病の早期発見などのための医用画像として診療に用いられている。しかしながら、眼科画像を用いる診療において、診察中における眼の動きの影響が長年大きな問題として認識されてきた。具体的には、眼が動くことによって、眼科画像が不鮮明なものとなり、その結果として、診察や治療の精度向上が図れなくなる。人間の眼は、一点を固視している時でも、固視微動と称される不随意の微小な振動を繰り返している。固視微動は、患者が意識して止めることはできないので、眼に対して診察や治療を行う際には、診療器具又は検者や術者のほうで固視微動の影響を排除する工夫が必要である。
【0003】
高いクオリティの診療を行うためには、検者や術者の技術に依存せずに固視微動を排除することが重要であり、そのためには診療器具に眼の動きへの対策を施すことが必要となる。例えば、特許文献1に示すような、回転移動を含む眼底画像間の位置ずれ量をスムーズに検出することで、眼の動きに対処できるトラッキング技術と称される手法が知られている。この特許文献1に開示される方法では、眼底画像中の複数の小領域画像を用いてパターンマッチングを行っている。そして、該パターンマッチングで求めた各小領域画像の位置に基づいて、眼底画像の平行移動量及び回転移動量を算出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-230401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、被検眼の状態及び撮像方式によっては、位置ずれ量の検出に用いる眼底画像に適した高コントラスト且つ高分解能の画像が得られるとは限らない。位置ずれ量の検出に用いるには適さない眼底画像に対して特許文献1に示すような方法を適用すると、眼底の位置ずれ量の検出精度が低下する可能性がある。
【0006】
本開示の一実施様態は、上記状況に鑑み、回転移動及び平行移動を含む眼底画像の位置ずれ量を高精度に検出することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施態様に係る眼科画像処理装置は、複数の眼底画像を取得する眼底画像取得手段と、前記複数の眼底画像の2枚の眼底画像のうちの一の眼底画像から少なくとも3つの部分画像と、前記2枚の眼底画像のうちの一の眼底画像から前記少なくとも3つの部分画像の各々よりも大きな面積を有する少なくとも1つの部分画像と、を切り出す画像切り出し手段と、前記少なくとも3つの部分画像を用いて得られた位置ずれ量を用いて、前記少なくとも3つの部分画像を切り出した前記一の眼底画像と前記2枚の眼底画像のうちの前記少なくとも3つの部分画像を切り出さなかった他の眼底画像との回転位置ずれ量を算出する回転ずれ算出手段と、前記少なくとも1つの部分画像を用いて、前記少なくとも1つの部分画像を切り出した前記一の眼底画像と前記2枚の眼底画像のうちの前記少なくとも1つの部分画像を切り出さなかった他の眼底画像との平行位置ずれ量を算出する位置ずれ算出手段と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施態様によれば、回転移動及び平行移動を含む眼底画像の位置ずれ量を高精度に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1に係るOCT装置の概略的な構成例を示す。
実施例1に係る制御部の概略的な構成例を示す。
実施例1に係る画面表示の一例を示す。
実施例1に係る眼底トラッキング処理を説明するための図である。
実施例1に係る参照画像選択フローを説明するための図である。
実施例1に係る眼底移動量の算出処理を説明するための図である。
実施例1に係る回転位置ずれ量の算出に用いる眼底画像上の部分画像切り出し範囲を説明する図である。
実施例1に係るアフィン変換における各パラメータの説明図である。
実施例1に係る平行位置ずれ量の算出に用いる眼底画像上の部分画像切り出し範囲を説明する図である。
実施例1に係る回転位置ずれ量の算出に用いる眼底画像上の部分画像切り出し範囲の変形パターンを説明する図である。
実施例2に係る眼底移動量の算出処理を説明するための図である。
実施例3に係る回転位置ずれ量の算出に用いる眼底画像上の部分画像切り出し範囲を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する寸法、材料、形状、及び構成要素の相対的な位置等は任意であり、本開示が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。
(【0011】以降は省略されています)

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