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公開番号2024053255
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-15
出願番号2022159381
出願日2022-10-03
発明の名称光半導体デバイス
出願人日本電信電話株式会社,国立大学法人東北大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01S 5/026 20060101AFI20240408BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】素子長を長くすることなく、変調領域からの帰還光が制御できるようにする。
【解決手段】この光半導体デバイスは、レーザ領域131と、レーザ領域131に連続して形成されたパッシブ光導波路132と、パッシブ光導波路132に連続して形成された変調領域133とを備える。パッシブ光導波路132は、基板101の上に形成された半導体層104をコアとしている。また、パッシブ光導波路132の上には、ヒータ110が形成されている。ヒータ110により、パッシブ光導波路132の屈折率を変調する変調機構が構成されている。
【選択図】 図1A
特許請求の範囲【請求項1】
基板の上に形成された第1活性層をコアとする光導波路構造を備える分布帰還型レーザからなるレーザ領域と、
基板の上に形成された半導体層をコアとして前記レーザ領域に連続して形成されたパッシブ光導波路と、
基板の上に形成された第2活性層をコアとする光導波路構造を備えて前記パッシブ光導波路に連続して形成された電界吸収型変調器からなる変調領域と、
前記変調領域の端部に設けられた反射部と、
前記パッシブ光導波路の屈折率を変調する変調機構と
を備える光半導体デバイス。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
請求項1記載の光半導体デバイスにおいて、
前記変調機構は、前記パッシブ光導波路の上に形成されたヒータから構成されている
ことを特徴とする光半導体デバイス。
【請求項3】
請求項1記載の光半導体デバイスにおいて、
前記変調機構は、前記パッシブ光導波路の半導体層に順バイアスを印加する電極から構成されていることを特徴とする光半導体デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光半導体デバイスに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
直接変調半導体レーザは、インターネット技術の爆発的な進展に伴って超大容量の光信号を処理することが不可欠となったデータセンター等に用いられる低コストな高速光信号発生器として、不可欠な光源装置である。直接変調半導体レーザの応答帯域は、緩和振動周波数で制限を受けるため、高速化には緩和振動周波数の増大が必要である。緩和振動周波数f
r
は、半導体レーザの利得定数A
g
、キャリア寿命時間τ
s
、および光子寿命時間τ
p
を用いて以下の式で表される。
【0003】
JPEG
2024053255000002.jpg
34
129
【0004】
このため半導体レーザの応答速度向上に向けて、活性層材料の改良による利得定数の増加や、共振器長の短尺化による光子寿命時間の低減に主眼がおかれてきた。しかし、利得定数は物性定数のため飛躍的な改善は難しく、また共振器長短尺化は素子の発熱の問題で制限を受けるため、応答帯域は40GHz程度に留まっていた(非特許文献1)。
【0005】
緩和振動周波数による帯域制限を打破する技術として、半導体レーザに外部共振器を具備することで、外部共振器からの遅延時間を与えられた帰還光とレーザ発振光との共鳴効果(光子共鳴効果、photon-photon resonance (PPR) effect)によって、応答特性に第2の共鳴状の感度改善領域を出現させることで、帯域拡大を実現する技術が注目を集めている(非特許文献2、非特許文献3)。この技術を用いることで、108GHzの3dB帯域を実現した報告がある(非特許文献4)。
【0006】
これら全ての報告では、半導体材料として利得定数の大きい1.3μm組成の半導体材料が用いられ、利得定数が小さい1.55μm組成の半導体材料では広帯域動作を実現した報告は少ない。
【0007】
1.55μm組成の半導体材料でも超高速な直接変調半導体レーザの実現を可能とする技術として、図4に示すように、レーザ領域331と変調領域332とを備える光半導体デバイスが提案されている(非特許文献5)。この光半導体デバイスは、例えばn型の化合物半導体からなる基板301の上にレーザ領域331および変調領域332が形成され、レーザ領域331は、レーザ用の活性層302を備え、共振器内に形成された回折格子303によって単一波長で発振する。
【0008】
変調領域332は、光損失変調用の活性層304を備える。また、活性層302、活性層304の上には、p型の化合物半導体からなる半導体層305が形成され、レーザ領域331、変調領域332の各々に、電極308,電極309が形成されている。また、変調領域332の端面には、反射膜306が形成され、変調領域332を外部共振器としている。
【0009】
活性層302への注入電流変調と同時に、外部共振器としても作用する変調領域332の活性層304への注入電流を変調し、変調領域332における光損失を変調している。この技術によれば、超高速な直接変調可能な半導体レーザ光源が実現できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
K. Nakahara et al., "112-Gb/s PAM-4 Uncooled (25°C to 85°C) Directly Modulation of 1.3-μm InGaAlAs-MQW DFB BH Lasers with Record High Bandwidth", 45th European Conference on Optical Coμmunication , DOI: 10.1049/cp.2019.1025, ISBN:978-1-83953-185-9, 2019.
M. Radziunas et al., "Improving the Modulation Bandwidth in Semiconductor Lasers by Passive Feedback", IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics, vol. 13, no. 1, pp. 136-142, 2007.
T. Uusitalo et al., "Analysis of the photon-photon resonance influence on the direct modulation bandwidth of dual-longitudinal-mode distributed feedback lasers", Optical and Quantum Electronics volume, vol. 49, Article number: 46, 2017.
S. Yamaoka et al., "239.3-Gbit/s NET RATE PAM-4 TRANSMISSION USING DIRECTLY MODULATED MEMBRANE LASERS ON HIGH-THERMAL-CONDUCTIVITY SiC", 45th European Conference on Optical Coμmunication, DOI: 10.1049/cp.2019.1022, ISBN:978-1-83953-185-9, 2019.
M. Kanno et al., "Measurement of Intrinsic Modulation Bandwidth of Hybrid Modulation Laser", IEEE Photonics Technology Letters, vol. 32, no. 13, pp. 839-842, 2020.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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