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公開番号2024052577
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2023156220
出願日2023-09-21
発明の名称仮撚加工機及び繊維屑回収装置
出願人TMTマシナリー株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類D01H 11/00 20060101AFI20240404BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】繊維屑と空気とを好適に分離し、繊維屑が外部に排出されることを抑制可能な仮撚加工機、及び繊維屑回収装置を提供する。
【解決手段】繊維屑を回収する繊維屑回収装置1を備える仮撚加工機に関し、繊維屑回収装置1Aは、吸い込まれた繊維屑が空気とともに移送される繊維屑移送配管11と、管内を移送した繊維屑を回収する繊維屑回収容器13と、繊維屑移送配管11の管内を移送した空気から繊維屑を分離し、分離した繊維屑を繊維屑回収容器13に回収するサイクロン分離器30と、サイクロン分離器30に接続され、繊維屑が分離された後の空気を排出する空気排出部とを備える。繊維屑移送配管11は、複数備えられており、サイクロン分離器30は、複数の繊維屑移送配管11のそれぞれに対して1つずつ備えられている。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
繊維屑を回収する繊維屑回収装置を備える仮撚加工機であって、
前記繊維屑回収装置は、
前記仮撚加工機で生じる繊維屑を吸い込むための複数の吸い込み部が設けられ、複数の前記吸い込み部から吸い込まれた前記繊維屑が空気とともに移送される繊維屑移送配管と、
前記繊維屑移送配管の管内を移送した前記繊維屑を回収する繊維屑回収部と、
前記繊維屑移送配管と前記繊維屑回収部との間に設けられ、前記繊維屑移送配管の管内を移送した空気から前記繊維屑を分離し、分離した前記繊維屑を前記繊維屑回収部に回収するサイクロン分離器と、
前記サイクロン分離器に接続され、前記繊維屑が分離された後の空気を排出する空気排出部と、
を備え、
前記繊維屑移送配管は、複数備えられており、
前記サイクロン分離器は、複数の前記繊維屑移送配管のそれぞれに対して1つずつ備えられている、
仮撚加工機。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
繊維屑を回収する繊維屑回収装置を備える仮撚加工機であって、
前記繊維屑回収装置は、
前記仮撚加工機で生じる繊維屑を吸い込むための複数の吸い込み部が設けられ、複数の前記吸い込み部から吸い込まれた前記繊維屑が空気とともに移送される繊維屑移送配管と、
前記繊維屑移送配管の管内を移送した前記繊維屑を回収する繊維屑回収部と、
前記繊維屑移送配管と前記繊維屑回収部との間に設けられ、前記繊維屑移送配管の管内を移送した空気から前記繊維屑を分離し、分離した前記繊維屑を前記繊維屑回収部に回収するサイクロン分離器と、
前記サイクロン分離器に接続され、前記繊維屑が分離された後の空気を排出する空気排出部と、
を備え、
前記繊維屑移送配管は、複数備えられており、
前記繊維屑回収部は、複数の前記繊維屑移送配管よりも少ない数だけ備えられている、
仮撚加工機。
【請求項3】
前記サイクロン分離器は、前記繊維屑を前記繊維屑回収部に排出する繊維屑排出部を有し、
前記空気排出部は、当該空気排出部から排出される空気の流量が前記繊維屑排出部から排出される空気の流量よりも大きくなるように構成されている、
請求項1又は2に記載の仮撚加工機。
【請求項4】
前記空気排出部は、
当該空気排出部の下方側の端部が、前記繊維屑移送配管よりも上方となるように設けられる、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の仮撚加工機。
【請求項5】
前記空気排出部は、
当該空気排出部が前記サイクロン分離器の内部に入り込まないようにしつつ、当該空気排出部の内部と前記サイクロン分離器の内部とが連通して設けられる、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の仮撚加工機。
【請求項6】
繊維屑を吸い込むための複数の吸い込み部が設けられ、複数の前記吸い込み部から吸い込まれた前記繊維屑が空気とともに移送される繊維屑移送配管と、
前記繊維屑移送配管の管内を移送した前記繊維屑を回収する繊維屑回収部と、
前記繊維屑移送配管と前記繊維屑回収部との間に設けられ、前記繊維屑移送配管の管内を移送した空気から前記繊維屑を分離し、分離した前記繊維屑を前記繊維屑回収部に回収するサイクロン分離器と、
前記サイクロン分離器に接続され、前記繊維屑が分離された後の空気を排出する空気排出部と、
を備え、
前記繊維屑は、ポリエステル繊維又はポリアミド繊維であって、
前記サイクロン分離器は、
前記繊維屑移送配管の長手方向が内周壁に沿うように前記繊維屑移送配管が接続され、前記繊維屑移送配管の管内を移送した前記繊維屑を、遠心力により前記内周壁に沿って下方へ移動させる円筒状の本体部と、
前記本体部の下方に接続される繊維屑移送部と、
空気から分離された繊維屑を、前記繊維屑回収部に排出する繊維屑排出部と、を有し、
前記繊維屑移送部は、前記本体部との接続部から前記繊維屑排出部に向けて径が小さくなる傾斜部を有して構成され、
前記傾斜部は、鉛直方向との間で成す角度が7~10[°](上下限値含む)となるテーパー状に形成されてなる、
繊維屑回収装置。
【請求項7】
前記空気排出部は、当該空気排出部から排出される空気の流量が前記繊維屑排出部から排出される空気の流量よりも大きくなるように構成されている、
請求項6に記載の繊維屑回収装置。
【請求項8】
繊維屑を吸い込むための複数の吸い込み部が設けられ、複数の前記吸い込み部から吸い込まれた前記繊維屑が空気とともに移送される繊維屑移送配管と、
前記繊維屑移送配管の管内を移送した前記繊維屑を回収する繊維屑回収部と、
前記繊維屑移送配管と前記繊維屑回収部との間に設けられ、前記繊維屑移送配管の管内を移送した空気から前記繊維屑を分離し、分離した前記繊維屑を前記繊維屑回収部に排出するサイクロン分離器と、
前記サイクロン分離器に接続され、前記繊維屑が分離された後の空気を排出する空気排出部と、
を備え、
前記空気排出部は、当該空気排出部から排出される空気の流量が前記サイクロン分離器から前記繊維屑回収部に排出される空気の流量よりも大きくなるように構成されている、
繊維屑回収装置。
【請求項9】
前記空気排出部は、
当該空気排出部の下方側の端部が、前記繊維屑移送配管よりも上方となるように設けられる、
ことを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載の繊維屑回収装置。
【請求項10】
前記空気排出部は、
当該空気排出部が前記サイクロン分離器の内部に入り込まないようにしつつ、当該空気排出部の内部と前記サイクロン分離器の内部とが連通して設けられる、
ことを特徴とする請求項6~9のいずれか1項に記載の繊維屑回収装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、仮撚加工機及び繊維屑を回収する繊維屑回収装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
仮撚加工機或いは紡績装置などの繊維機械においては、繊維機械に繊維を掛ける際、或いは、繊維機械に備えられた巻取装置で繊維が巻き取られることで形成されたパッケージを交換する際であっても、繊維が供給され続ける。このため、繊維機械においては、従来より、糸掛け中或いはパッケージ交換中に、繊維を吸引して回収することが行われている。
【0003】
例えば特許文献1には、複数の吸い込み口が設けられたサクション管と、サクション管の端部に接続された繊維屑捕集容器と、繊維屑捕集容器に接続された負圧ポンプ又は吸い込み送風機と、を備えた、連続走行する多数本糸用のサクション装置が開示されている。特許文献1に開示されたサクション装置では、負圧ポンプ又は吸い込み送風機の作動によってサクション管内が負圧となり、複数の吸い込み口からサクション管内に吸い込まれた繊維屑が、サクション管内を吸引されて繊維屑捕集容器に回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-40661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたサクション装置では、サクション管の吸い込み方向の下流端側において繊維屑捕集容器を介して接続された負圧ポンプ又は吸い込み送風機の作動によって、空気と繊維屑とがサクション管内を吸引されて回収される。このようなサクション装置によれば、空気とともに繊維屑が外部に排出されるおそれがある。
【0006】
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、繊維屑と空気とを好適に分離し、繊維屑が外部に排出されることを抑制可能な仮撚加工機、及び繊維屑回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の仮撚加工機は、
繊維屑を回収する繊維屑回収装置を備える仮撚加工機であって、
前記繊維屑回収装置は、
前記仮撚加工機で生じる繊維屑を吸い込むための複数の吸い込み部が設けられ、複数の前記吸い込み部から吸い込まれた前記繊維屑が空気とともに移送される繊維屑移送配管と、
前記繊維屑移送配管の管内を移送した前記繊維屑を回収する繊維屑回収部と、
前記繊維屑移送配管と前記繊維屑回収部との間に設けられ、前記繊維屑移送配管の管内を移送した空気から前記繊維屑を分離し、分離した前記繊維屑を前記繊維屑回収部に回収するサイクロン分離器と、
前記サイクロン分離器に接続され、前記繊維屑が分離された後の空気を排出する空気排出部と、
を備え、
前記繊維屑移送配管は、複数備えられており、
前記サイクロン分離器は、複数の前記繊維屑移送配管のそれぞれに対して1つずつ備えられている、
ことを特徴とする。
【0008】
上記(1)に記載の仮撚加工機は、仮撚加工機で生じる繊維屑を回収する繊維屑回収装置である。吸い込み部から吸い込まれた繊維屑は、繊維屑移送配管内を移送され、繊維屑移送配管に接続されたサイクロン分離器を経て、繊維屑回収部に回収される。サイクロン分離器では、繊維屑移送配管の管内を移送した空気から繊維屑が分離される。分離された繊維屑は繊維屑回収部に回収され、繊維屑が分離された空気は空気排出部から排出される。このように、繊維屑移送配管と繊維屑回収部との間にサイクロン分離器を設けることにより、繊維屑と空気とが好適に分離され、空気排出部から繊維屑が外部に排出されることを抑制することができる。しかも、サイクロン分離器は、複数の繊維屑移送配管のそれぞれに対して1つずつ備えられている。すなわち、繊維屑移送配管とサイクロン分離器とが1対1で接続される。そのため、他の繊維屑移送配管による制約を受けることなく、繊維屑移送配管とサイクロン分離器とを接続することができる。よって、繊維屑移送配管とサイクロン分離器とを、繊維屑と空気とが良好に分離される適正な位置において接続することができる。なお、「適正な位置」とは、例えば、繊維屑移送配管が空気排出部の下方側の端部よりも下方となる位置が相当する。
【0009】
(2)本発明の仮撚加工機は、
繊維屑を回収する繊維屑回収装置を備える仮撚加工機であって、
前記繊維屑回収装置は、
前記仮撚加工機で生じる繊維屑を吸い込むための複数の吸い込み部が設けられ、複数の前記吸い込み部から吸い込まれた前記繊維屑が空気とともに移送される繊維屑移送配管と、
前記繊維屑移送配管の管内を移送した前記繊維屑を回収する繊維屑回収部と、
前記繊維屑移送配管と前記繊維屑回収部との間に設けられ、前記繊維屑移送配管の管内を移送した空気から前記繊維屑を分離し、分離した前記繊維屑を前記繊維屑回収部に回収するサイクロン分離器と、
前記サイクロン分離器に接続され、前記繊維屑が分離された後の空気を排出する空気排出部と、
を備え、
前記繊維屑移送配管は、複数備えられており、
前記繊維屑回収部は、複数の前記繊維屑移送配管よりも少ない数だけ備えられている、
ことを特徴とする。
【0010】
上記(2)に記載の仮撚加工機は、仮撚加工機で生じる繊維屑を回収する繊維屑回収装置である。吸い込み部から吸い込まれた繊維屑は、繊維屑移送配管内を移送され、繊維屑移送配管に接続されたサイクロン分離器を経て、繊維屑回収部に回収される。サイクロン分離器では、繊維屑移送配管の管内を移送した空気から繊維屑が分離される。分離された繊維屑は繊維屑回収部に回収され、繊維屑が分離された空気は空気排出部から排出される。このように、繊維屑移送配管と繊維屑回収部との間にサイクロン分離器を設けることにより、繊維屑と空気とが好適に分離され、空気排出部から繊維屑が外部に排出されることを抑制することができる。しかも、繊維屑回収部は、複数の繊維屑移送配管よりも少ない数だけ備えられているため、繊維屑回収装置を全体的にコンパクトにすることができる。また、サイクロン分離器を備えることにより、繊維屑を団子状にして排出することができるため、繊維屑回収部の内部において繊維屑が占める容積を抑えることができる。繊維屑と空気とを分離して繊維屑が分離された後の空気を空気排出部から排出することにより、繊維屑移送配管にブロアを接続する等した従来の繊維屑回収装置のように空気を分離できない方式に比べて、空気が占めていた容積を抑えることもできる。その結果、本発明の繊維屑回収装置では、従来の繊維屑回収装置と比べてたくさんの繊維屑を繊維屑回収部に貯留することが可能となり、繊維屑回収部の数を抑えることできる。また、繊維屑回収部の数が少ないと、交換頻度の削減等、作業者の負荷を軽減することもできる。
(【0011】以降は省略されています)

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