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公開番号2024052115
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158600
出願日2022-09-30
発明の名称浮床構造及び浮床施工方法
出願人鹿島建設株式会社,株式会社昭和サイエンス
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類E04F 15/00 20060101AFI20240404BHJP(建築物)
要約【課題】浮床上の積載物の荷重変動や、積載物の配置の変動があっても、これらに好適に対応して防振しつつ支持できる浮床構造を提供すること。
【解決手段】床基盤上に互いに間隔を空けて配置され、床スラブを床基盤から浮かせた状態で支持する支持部をそれぞれ上部に有する複数の防振装置を有し、複数の防振装置は、通常状態においては複数の防振装置のうちの一部の個数で床スラブを支持し、床スラブにかかる荷重の増大に応じて床スラブを支持する防振装置の個数が増加する態様で、配設されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
床基盤上に互いに間隔を空けて配置され、床スラブを前記床基盤から浮かせた状態で支持する支持部をそれぞれ上部に有する複数の防振装置を有し、
前記複数の防振装置は、通常状態においては前記複数の防振装置のうちの一部の個数で前記床スラブを支持し、前記床スラブにかかる荷重の増大に応じて前記床スラブを支持する前記防振装置の個数が増加する態様で、配設されている、
浮床構造。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記複数の防振装置は、第1防振装置及び第2防振装置を含み、
前記第2防振装置は、前記第1防振装置により支持された前記床スラブが下降した際に前記床スラブを前記第1防振装置とともに支持する、
請求項1に記載の浮床構造。
【請求項3】
前記支持部は、前記複数の防振装置それぞれの台座部上で高さ調整可能であり、
前記複数の防振装置は、通常状態で、前記台座部の底部に対する前記支持部の高さが互いに異なるように調整された、第1防振装置及び第2防振装置を含む、
請求項1に記載の浮床構造。
【請求項4】
前記第2防振装置は、前記床基盤上に配置され、前記第1防振装置のみで前記床スラブを支持する状態では、前記床スラブから離間している、
請求項2又は3に記載の浮床構造。
【請求項5】
前記第2防振装置は、前記床スラブに固定され、前記第1防振装置のみで前記床スラブを支持する状態では、前記床基盤から離間している、
請求項2又は3に記載の浮床構造。
【請求項6】
床スラブを床基盤から浮かせた状態で支持するための支持部をそれぞれ上部に有する複数の防振装置を、互いに間隔を空けて、且つ、通常状態においては前記複数の防振装置のうちの一部の個数で前記床スラブを支持し、前記床スラブにかかる荷重の増大に応じて前記床スラブを支持する前記防振装置の個数が増加する態様で、前記床基盤上に配置する、
浮床施工方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浮床構造及び浮床施工方法に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、コンサートホール・音楽スタジオ・フィットネススタジオ等の音楽関連施設や、屋内のTVスタジオ、体育館等の様々な施設では、それらの施設の床を介して伝わる振動・騒音(固体伝搬音等)を低減するために浮床構造が用いられている。
【0003】
浮床構造は、建築物躯体(以下、床基盤を含む)から施設の床(以下、浮床という)を浮かして支持する。
【0004】
浮床構造の一例としては、施設に応じて浮床の防振性能・遮音性能(以下、両者をまとめて防振・遮音性能という)を調整可能な浮床構造として、特許文献1に示すように、浮床の高さの高低を調整できる点状支持の浮床構造が知られている。
【0005】
この浮床構造では、床基盤上において、下部に対して上部の高さレベルを変更可能な防振装置が、所要間隔で点状に複数設置され、これら防振装置により床スラブが、床基盤から浮上した状態で保持される。
【0006】
また、特許文献2では、特許文献1に開示の防振装置と、荷重支持装置とを組み合わせて配置して浮床を支持する浮床構造が開示されている。この浮床構造では、浮床上において、載荷物を搬入する重機の動線上に、防振装置及び荷重支持装置を配置することにより非通常状態(許容荷重範囲を超える荷重を受ける状態)で掛かる荷重、つまり荷重変動に対応している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2003-328538号公報
特許第6764634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上述した浮床構造では、浮床に掛る載荷重に対応した数の防振装置を設置し、固有振動数を一定に保持して対応する。
【0009】
従来の浮床構造において、通常を超える荷重がかかる場合、つまり、許容荷重範囲内での浮床上の荷重変動が生じる場合では、荷重が大きくなれば、固有振動数が小さくなり、荷重が小さくなれば固有振動数が大きくなるため、耐荷重と防振性能を両立させることが困難であった。
【0010】
よって、特許文献1における浮床構造では、このような非通常荷重がかかる場合には、予め、非通常荷重に対応した数の防振装置を配置して、荷重変動があっても固有振動数の変動を、所定の性能を有する範囲で可能な限り小さくする必要があり、設計検討に多大な時間を要する。
(【0011】以降は省略されています)

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