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公開番号2024052065
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158512
出願日2022-09-30
発明の名称接触検知装置
出願人住友理工株式会社
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類G01L 1/14 20060101AFI20240404BHJP(測定;試験)
要約【課題】起動時に導体が接触した状態であっても、導体の接触を正確に検知可能な接触検知装置を提供する。
【解決手段】静電型センサ7と、複数の検知領域LF,RF,LB,RBに導体が接触したか否かを検知する判定処理器30と、を備える接触検知装置10であって、判定処理器30は、記憶部31と、判定用基準値設定部32と、判定処理部33と、を備え、判定用基準値設定部32は、静電容量相当値と設定用基準値41との差分が閾値43を超えている検知領域を、導体が接触する接触領域と判断し、静電容量相当値と設定用基準値41との差分が閾値43以下である検知領域を、導体が接触していない非接触領域と判断し、接触領域が存在すると判断し、且つ非接触領域が存在すると判断したとき、接触領域に対して、非接触領域に対応する設定用基準値41を、接触領域の判定用基準値42として設定する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
導体に接触される複数の検知領域を有する静電型センサと、
前記静電型センサにより検知された前記複数の検知領域各々の静電容量相当値に基づいて、前記複数の検知領域に前記導体が接触したか否かを検知する判定処理器と、
を備える接触検知装置であって、
前記判定処理器は、
前記複数の検知領域各々に前記導体が接触していない状態に対応する静電容量相当値である設定用基準値、前記複数の検知領域各々の判定用基準値、および前記複数の検知領域各々に共通にまたは個別に対応付けられた閾値を格納する記憶部と、
前記接触検知装置が起動された後に実行されるイニシャル処理により、前記複数の検知領域各々の前記判定用基準値を設定する判定用基準値設定部と、
前記イニシャル処理後に、前記複数の検知領域各々において、前記静電容量相当値と前記判定用基準値とを比較することにより前記導体が接触したか否かを検知する判定処理部と、を備え、
前記判定用基準値設定部は、
前記複数の検知領域のうち、前記静電容量相当値と前記設定用基準値との差分が前記閾値を超えている検知領域を、前記導体が接触する接触領域と判断し、
前記複数の検知領域のうち、前記静電容量相当値と前記設定用基準値との差分が前記閾値以下である検知領域を、前記導体が接触していない非接触領域と判断し、
前記接触領域が存在すると判断し、且つ前記非接触領域が存在すると判断したとき、前記接触領域に対して、前記非接触領域に対応する前記設定用基準値を、前記接触領域の判定用基準値として設定する、接触検知装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記判定用基準値設定部は、
前記複数の検知領域のすべてが前記接触領域であると判断したとき、前記接触領域に対して、前記接触領域に対応する前記設定用基準値を前記判定用基準値として設定する、請求項1に記載の接触検知装置。
【請求項3】
前記判定用基準値設定部は、
前記非接触領域が存在すると判断したとき、前記非接触領域に対して、前記イニシャル処理により検知された前記非接触領域に対応する前記静電容量相当値または前記静電容量相当値に基づく値を、前記設定用基準値として設定する、請求項1に記載の接触検知装置。
【請求項4】
前記複数の検知領域のうち前記判定用基準値の設定対象は対象検知領域とされ、前記複数の検知領域のうち前記対象検知領域と異なるものは前記対象検知領域の前記判定用基準値の設定元となる複数の設定元検知領域とされており、
前記記憶部は、さらに、前記複数の設定元検知領域の設定元優先順位を格納しており、
前記判定用基準値設定部は、
前記非接触領域が複数個存在すると判断し、且つ、前記接触領域が存在すると判断したとき、前記設定元優先順位に基づいて、複数の前記非接触領域の中から、前記接触領域の前記判定用基準値の設定元となる前記非接触領域を選択する、請求項1に記載の接触検知装置。
【請求項5】
前記判定用基準値設定部は、
前記設定元優先順位にしたがって、前記複数の設定元検知領域が前記接触領域であるか、または前記非接触領域であるかを判定し、
前記複数の設定元検知領域の中から、前記接触領域の前記判定用基準値の設定元となる前記非接触領域を選定する、請求項4に記載の接触検知装置。
【請求項6】
前記設定元優先順位は、前記複数の検知領域各々において異なる順位に設定されている、請求項4または5に記載の接触検知装置。
【請求項7】
前記静電型センサは、長尺の第一方向について間隔を空けて並ぶとともに、前記第一方向に直交する短尺の第二方向について間隔を空けて並ぶ4つの前記検知領域を有し、
前記設定元優先順位は、前記第一方向に隣接する位置を第一優先順位に設定されている、請求項5に記載の接触検知装置。
【請求項8】
前記静電型センサは、長尺の第一方向について間隔を空けて並ぶとともに、前記第一方向に直交する短尺の第二方向について間隔を空けて並ぶ4つの前記検知領域を有し、
前記設定元優先順位は、対角位置を第二優先順位に設定されている、請求項7に記載の接触検知装置。
【請求項9】
4つの前記検知領域について、前記第一方向に隣接する前記検知領域の間隔は、前記第二方向に隣接する前記検知領域の間隔よりも大きい、請求項7または8に記載の接触検知装置。
【請求項10】
前記静電型センサは、第一方向について間隔を空けて並ぶとともに、前記第一方向に直交する第二方向について間隔を空けて並ぶ4つの前記検知領域を有し、
前記設定元優先順位は、対角位置を第一優先順位に設定されている、請求項5に記載の接触検知装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、接触検知装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、静電容量の変化で人体の接触を検知するグリップセンサを用いた情報入力装置が、例えば特許文献1に提案されている。
【0003】
この特許文献1では、運転者からの情報が入力される情報入力インターフェースは、ステアリングホイールのグリップの曲面に、運転者から見て左右に配置される。その情報入力インターフェースは、例えば、排他領域の電極群と入力領域の電極群で構成される。これらの電極群は、互いに他の電極群と絶縁されて配置されている。運転者の手がいずれかの電極群に触れた場合、これらの電極群は静電容量の変化量をそれぞれ独立して測定できる。この情報入力装置によると、測定した静電容量の変化量により運転者の手の接触を検出できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4676408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した従来の情報入力装置では、人体がグリップに接触したことによる静電容量の変化量を測定するために、手を触れていない状態での測定値を基準値として記憶しておき、測定値から基準値を差し引いていた。しかし、たとえば左側の情報入力インターフェースに手が触れたままで情報入力装置を起動すると、手が触れた状態での測定値が初期の基準値として決定される。このように、初期の基準値が、人の手が触れた状態の測定値とされてしまうと、人の接触を正確に検知できないという課題があった。
【0006】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、起動時に導体が接触した状態であっても、導体の接触を正確に検知可能な接触検知装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
導体に接触される複数の検知領域を有する静電型センサと、
前記静電型センサにより検知された前記複数の検知領域各々の静電容量相当値に基づいて、前記複数の検知領域に前記導体が接触したか否かを検知する判定処理器と、
を備える接触検知装置であって、
前記判定処理器は、
前記複数の検知領域各々に前記導体が接触していない状態に対応する静電容量相当値である設定用基準値、前記複数の検知領域各々の判定用基準値、および前記複数の検知領域各々に共通にまたは個別に対応付けられた閾値を格納する記憶部と、
前記接触検知装置が起動された後に実行されるイニシャル処理により、前記複数の検知領域各々の前記判定用基準値を設定する判定用基準値設定部と、
前記イニシャル処理後に、前記複数の検知領域各々において、前記静電容量相当値と前記判定用基準値とを比較することにより前記導体が接触したか否かを検知する判定処理部と、を備え、
前記判定用基準値設定部は、
前記複数の検知領域のうち、前記静電容量相当値と前記設定用基準値との差分が前記閾値を超えている検知領域を、前記導体が接触する接触領域と判断し、
前記複数の検知領域のうち、前記静電容量相当値と前記設定用基準値との差分が前記閾値以下である検知領域を、前記導体が接触していない非接触領域と判断し、
前記接触領域が存在すると判断し、且つ前記非接触領域が存在すると判断したとき、前記接触領域に対して、前記非接触領域に対応する前記設定用基準値を、前記接触領域の判定用基準値として設定する、接触検知装置にある。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、イニシャル処理時に、検知領域に導体が接触した場合でも、接触領域の判定用基準値として、非接触領域に対応する設定用基準値が設定される。これにより、検知領域に導体が接触した場合でも、導体の接触を正確に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態1のステアリングホイールを示す正面図。
図1のII-II線断面図。
実施形態1の静電センサを示す一部切欠斜視図。
実施形態1のステアリングホイールから表皮材を外した状態を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図。
実施形態1の接触検知装置の構成を示すブロック図。
実施形態1の静電型センサにおいて、左正面検知領域が対象検知領域とされたときの設定元優先順位を示す平面図。
実施形態1の静電型センサにおいて、左裏面検知領域が対象検知領域とされたときの設定元優先順位を示す平面図。
実施形態1の静電型センサにおいて、右正面検知領域が対象検知領域とされたときの設定元優先順位を示す平面図。
実施形態1の静電型センサにおいて、右裏面検知領域が対象検知領域とされたときの設定元優先順位を示す平面図。
実施形態1の接触検知装置のメインフローを示すフローチャート。
実施形態1の接触検知装置のイニシャル処理を示すフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の、左正面検知領域の判定用基準値設定処理を示すフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の、左裏面検知領域の判定用基準値設定処理を示すフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の、右正面検知領域の判定用基準値設定処理を示すフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の、右裏面検知領域の判定用基準値設定処理を示すフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の判定処理を示すフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の更新処理を示すフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の、左正面検知領域の設定用基準値更新処理のフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の、左裏面検知領域の設定用基準値更新処理のフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の、右正面検知領域の設定用基準値更新処理のフローチャート。
実施形態1の接触検知装置の、右裏面検知領域の設定用基準値更新処理のフローチャート。
実施形態2の静電型センサにおいて、左正面検知領域が対象検知領域とされたときの設定元優先順位を示す平面図。
実施形態3の静電型センサにおいて、左前検知領域が対象検知領域とされたときの設定元優先順位第一位を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態1)
1.ステアリングホイール1の構成
本発明に係る接触検知装置10を車両(図示せず)のステアリングホイール1に適用した実施形態1について説明する。まず、ステアリングホイール1の構造について図1~図2を参照して説明する。ステアリングホイール1は、図1に示すように、円形リング状に形成されたリング部2と、リング部2よりも小さく形成されてリング部2の径方向の内側に配置されるコア部3と、コア部3とリング部2とを接続する複数(本実施形態では3つ)の接続部4とを備える。ただし、接続部4の個数は特に限定されず、1~2つ、又は4つ以上でもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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