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公開番号2024048964
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022155164
出願日2022-09-28
発明の名称吸収性物品
出願人大王製紙株式会社
代理人弁理士法人永井国際特許事務所
主分類A61F 13/53 20060101AFI20240402BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】吸収体の形状維持性の向上、及び高吸収性ポリマー粒子の抜け出し防止を図る。
【解決手段】上記課題は、吸収体56、及びこの吸収体56を包む包装不織布58を有する吸収要素50を備え、吸収体56は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子を混合・集積してなる層を有し、包装不織布58は、平均繊維径が5μm以下の繊維により形成されたメルトブローン層を有するとともに、5枚重ねた状態でJIS L 1096:2010に準じて測定されるA法(フラジール形法)の通気性が25.5~70.0cm3/cm2・sである不織布であり、吸収要素50には、吸収要素50の裏面から吸収体56内まで窪むように厚み方向に圧縮された圧縮部51が間隔を空けて設けられているとともに、吸収要素50には、吸収要素50の表面から吸収体56内まで窪むように厚み方向に圧縮された圧縮部51が設けられていない、ことにより解決される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
股間部と、前記股間部より前側及び後側にそれぞれ延びた前側部分及び後側部分とを有しており、
前記股間部を含む前後方向範囲に設けられた吸収体、及びこの吸収体を包む包装不織布を有する吸収要素を備え、
前記吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子を混合・集積してなる層を有するものであり、
前記包装不織布は、平均繊維径が5μm以下の繊維により形成されたメルトブローン層を有するとともに、5枚重ねた状態でJIS L 1096:2010に準じて測定されるA法(フラジール形法)の通気性が25.5~70.0cm
3
/cm
2
・sである不織布であり、
前記吸収要素には、前記吸収要素の裏面から前記吸収体内まで窪むように厚み方向に圧縮された圧縮部が間隔を空けて設けられているとともに、
前記吸収要素には、前記吸収要素の表面から前記吸収体内まで窪むように厚み方向に圧縮された圧縮部が設けられていない、
ことを特徴とする吸収性物品。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記包装不織布は、一層又は複数層の前記メルトブローン層と、一層又は複数層の保護層とを有するものであり、
前記保護層の構成繊維は、平均繊維径が10~25μmの繊維であり、
前記包装不織布は、前後方向における、JIS L 1913:2010に規定される標準時の伸び率が20~100%であり、
幅方向における、JIS L 1913:2010に規定される標準時の伸び率が20~110%である、
請求項1記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記吸収体における前記パルプ繊維の目付けが100~450g/m
2
であり、
前記吸収体におけるパルプ繊維:高吸収性ポリマー粒子が、重量比で30:70~70:30であり、
前記吸収要素の厚みの最大値は4~35mmであり、
前記圧縮部の厚みは前記吸収要素の厚みの最大値の15~35%である、
請求項1又は2記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記圧縮部の幅1~3mmであり、
前記圧縮部は、前後方向に対して平面視で時計回りに40~50°傾斜した第1部分と、前後方向に対して平面視で反時計回りに40~50°傾斜した第2部分とからなる斜め格子状に形成されている、
請求項3記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収体は、前記吸収体の表面を覆うパルプ繊維のみが集積された被覆層を有している、
請求項1又は2記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記包装不織布は、前記吸収体の表側に位置する表面部分と、前記表面部分から続く部分であって、前記吸収体の一方の側縁を回り込んで前記吸収体の裏側に至る第1裏側部分と、前記表面部分から続く部分であって、前記吸収体の他方の側縁を回り込んで前記吸収体の裏側に至る第2裏側部分とを有し、
前記第1裏側部分及び前記第2裏側部分は、互いに重なる積層部分を有し、
すべての前記圧縮部は、前記積層部分に形成されている、
請求項1又は2記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記吸収要素のうち、幅方向の両端部を除いた中間部が前後方向の全体にわたり他の部材により被覆されておらず、前記包装不織布が吸収性物品の表面に露出している、
請求項1又は2記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記吸収要素の裏面にホットメルト接着剤を介して接着された液不透過性シートを有し、
前記液不透過性シートは、前記吸収要素の前縁よりも前方から前記吸収要素の後縁よりも後方まで、及び前記吸収要素の左側縁よりも左側から前記吸収要素の右側縁よりも右側まで延びており、
前記ホットメルト接着剤は、前記吸収体の前縁よりも前方から前記吸収体の後縁よりも後方まで、及び、前記吸収体の左側縁と前記吸収要素の左側縁との間から前記吸収体の右側縁と前記吸収要素の右側縁との間まで塗布されている、
請求項1又は2記載の吸収性物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
吸収性物品では、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子を混合・集積してなる吸収体を用いることが一般的であり、このような吸収体は製造時及び製造後の形状維持性を高めるために、クレープ紙等からなる包装シートが巻き付けられてなる吸収要素として内蔵されることが一般的である(例えば特許文献1、2参照)。
【0003】
吸収性物品の吸収要素は両脚の間に挟まれた状態で、歩行等の脚の動きにより幅方向両側から様々な方向の力を受けるため、股間部における良好なフィット性が求められる一方で、吸収体のヨレや割れ等の形状の崩れを防止するための形状維持性も求められている。もちろん、使い捨ておむつの吸収要素では、股間部における吸収性能の確保も要求される。
【0004】
吸収体の形状維持性を改善する手法としては、エンボス加工等により吸収要素を厚み方向に圧縮した圧縮部を格子状等のパターンで設けることが知られている(例えば特許文献1、2参照)。しかし、吸収体を包む包装シートがクレープ紙であると、圧縮部を形成する際、圧縮部の縁や、隣り合う圧縮部の間でクレープ紙が破けることがある。また、クレープ紙は排泄液を吸収した湿潤状態で強度が低下し、破けやすくなる。包装シートが破けると、そこから高吸収性ポリマー粒子が抜け出して、吸収性物品の表面まで出てくることもあるため好ましくない。
【0005】
包装シートとしては、目の細かい不織布を用いることも知られている。不織布は湿潤したとしても破れにくいため、高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを効果的に防止できるものと期待された。しかし、包装シートを不織布としても、高吸収性ポリマー粒子が予想より抜け出すことが確認された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-000236号公報
特許6380454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の主たる課題は、吸収体の形状維持性を向上させつつ、高吸収性ポリマー粒子が吸収性物品の表面まで出にくいものとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、鋭意研究の結果、包装シートが不織布である場合、圧縮部を形成する際に圧縮部の縁や、隣り合う圧縮部の間で不織布が伸長されることにより繊維間隙が大きくなり、そこから高吸収性ポリマー粒子が抜け出しやすくなることを知見した。以下に述べる吸収性物品は、この知見に基づくものである。
<第1の態様>
股間部と、前記股間部より前側及び後側にそれぞれ延びた前側部分及び後側部分とを有しており、
前記股間部を含む前後方向範囲に設けられた吸収体、及びこの吸収体を包む包装不織布を有する吸収要素を備え、
前記吸収体は、パルプ繊維及び高吸収性ポリマー粒子を混合・集積してなる層を有するものであり、
前記包装不織布は、平均繊維径が5μm以下の繊維により形成されたメルトブローン層を有するとともに、5枚重ねた状態でJIS L 1096:2010に準じて測定されるA法(フラジール形法)の通気性が25.5~70.0cm
3
/cm
2
・sである不織布であり、
前記吸収要素には、前記吸収要素の裏面から前記吸収体内まで窪むように厚み方向に圧縮された圧縮部が間隔を空けて設けられているとともに、
前記吸収要素には、前記吸収要素の表面から前記吸収体内まで窪むように厚み方向に圧縮された圧縮部が設けられていない、
ことを特徴とする吸収性物品。
【0009】
(作用効果)
本吸収性物品の特徴は、
(a)吸収体の包装材に緻密なメルトブローン層を有する不織布を用いることにより、クレープ紙を用いた場合の問題(製造時や使用時の破れ等)を解決したこと、
(b)吸収要素の裏面から吸収体内まで窪む圧縮部を設けることにより、吸収体の形状維持性等を向上させたこと、及び
(c)吸収要素の表面から吸収体内まで窪む圧縮部を設けないことにより、包装不織布のうち吸収要素の表面を覆う部分(表面部分)の繊維間隙を広げずに、吸収体に含まれる高吸収性ポリマー粒子が包装シートの表面部分を通り抜けにくい状態を維持したこと、
にある。
よって、従来同様に圧縮部を設けて吸収体の形状維持性等を向上させつつ、その際に問題となる高吸収性ポリマー粒子の抜け出しを効果的に抑制できるものとなる。
なお、通気性は高吸収性ポリマー粒子の抜け出しやすさの指標ともなるものである。
【0010】
<第2の態様>
前記包装不織布は、一層又は複数層の前記メルトブローン層と、一層又は複数層の保護層とを有するものであり、
前記保護層の構成繊維は、平均繊維径が10~25μmの繊維であり、
前記包装不織布は、前後方向における、JIS L 1913:2010に規定される標準時の伸び率が20~100%であり、
幅方向における、JIS L 1913:2010に規定される標準時の伸び率が20~110%である、
第1の態様の吸収性物品。
(【0011】以降は省略されています)

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