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公開番号2024048777
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022154866
出願日2022-09-28
発明の名称作業車
出願人株式会社クボタ
代理人弁理士法人R&C
主分類B60T 17/22 20060101AFI20240402BHJP(車両一般)
要約【課題】変速操作を行う操作具の操作変位により、パーキングブレーキの作動及び解除を行う作業車において、パーキングブレーキの解除タイミングが精度よく得られること。
【解決手段】作業車は、第1経路に沿った変位によって左後輪の速度を調節する左操作具12aと、第2経路に沿った変位によって右後輪の速度を調節する右操作具12bと、左操作具12aの第1経路から分岐した第3経路の変位及び右操作具12bの第2経路から分岐した第4経路の変位に応答してパーキングブレーキ16を作動させるパーキングブレーキ作動部71と、左操作具12aの中立位置から第1経路に沿った解除用変位または右操作具12bの中立位置から第2経路に沿った解除用変位に応答して、パーキングブレーキ16の作動を解除するパーキングブレーキ解除部72と、解除用変位を算出する解除変位算出部73と、解除変位算出部73をリアルタイムで較正する較正部74を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
前輪ユニットと、
左後輪と右後輪とを有する後輪ユニットと、
前記左後輪と前記右後輪とに独立して回転動力を供給する可変走行動力供給ユニットと、
変速経路である第1経路に沿った変位によって前記可変走行動力供給ユニットから前記左後輪に供給される回転動力の速度を調節する左操作具と、
変速経路である第2経路に沿った変位によって前記可変走行動力供給ユニットから前記右後輪に供給される回転動力の速度を調節する右操作具と、
前記可変走行動力供給ユニットに設けられたパーキングブレーキと、
前記左操作具の前記第1経路から分岐した第3経路の退避位置への変位及び前記右操作具の前記第2経路から分岐した第4経路の退避位置への変位に応答して前記パーキングブレーキを作動させるパーキングブレーキ作動部と、
前記パーキングブレーキの作動状態において、前記左操作具の中立位置から前記第1経路に沿った解除用変位または前記右操作具の中立位置から前記第2経路に沿った解除用変位のいずれかあるいはその両方に応答して、前記パーキングブレーキの作動を解除するパーキングブレーキ解除部と、
前記解除用変位を算出する解除変位算出部と、
前記解除変位算出部をリアルタイムで較正する較正部と、
を備える作業車。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記解除変位算出部は、前記左操作具及び前記右操作具の前記中立位置から前記変速経路に沿った変位を検出する変位検出センサの検出値から前記解除用変位を算出し、前記較正部は、前記左操作具及び前記右操作具の前記退避位置からの離脱の際に取得される前記変位検出センサの検出値を離脱検出値とし、前記離脱検出値をゼロ点とする較正を行う請求項1に記載の作業車。
【請求項3】
前記左操作具及び前記右操作具の前記退避位置への到達及び前記退避位置からの離脱はリミットスイッチによって検出され、前記較正部は、前記リミットスイッチによる離脱検出時または離脱検出後の所定変位時の前記変位検出センサの検出値を前記ゼロ点として前記解除変位算出部を較正する請求項2に記載の作業車。
【請求項4】
前記左操作具の前記第3経路に沿った変位と前記右操作具の前記第4経路に沿った変位とによって、運転者が降車するための降車通路が拡張される請求項1に記載の作業車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、左後輪の速度を調節する左操作具と、右後輪の速度を調節する右操作具と、パーキングブレーキとを備えた作業車に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、左後輪の速度を調整する左走行レバーと、右後輪の速度を調整する右走行レバーと、ブレーキ装置とを備えた乗用型草刈機が作業車として開示されている。ブレーキ装置は、ブレーキレバーまたはブレーキペダルの操作によってブレーキ装置を入り状態に保持するロック状態とロック解除状態とに切り換え自在なブレーキロック機構と連係している。
【0003】
特許文献2には、それぞれ独立して前進速度位置と中立位置と後進速度位置と駐車位置とに操作可能な左右一対の操縦レバーを備えたゼロターンモーアが作業車として開示されている。操縦レバーの前後方向の変位経路に前進速度位置と中立位置と後進速度位置とが設定されている。操縦レバーは、さらに、中間位置から前後方向に直交する横方向の変位可能であり、この横方向変位の終端位置が駐車位置として設定されている。操縦レバーが駐車位置に達するとともに、駆動輪が所定状態であれば、駐車ブレーキが動作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許6708805号公報
米国特許10974597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の作業車では、パーキングブレーキの作動と解除のためには、ブレーキレバーまたはブレーキペダルを直接操作する必要がある。別な操作具の操作を通じて、パーキングブレーキを作動または解除するようなパーキングブレーキの自動操作は考えられていない。特許文献2の作業車では、変速変位経路の中立位置から分岐した分岐経路に設定されたパーキング位置に操縦レバーを変位させることで、自動的にパーキングブレーキが動作する。パーキングブレーキの解除に関しては、詳しく記載されていないが、操縦レバーを駐車位置から離脱させることになる。この駐車位置から操縦レバーが離脱することでパーキングブレーキが解除されると、車体が不安定となる場所で駐車している場合、その時点で車体が動き出すといった不都合が生じる可能性がある。また、検出センサの固有の問題として、縦レバーの駐車位置からの離脱検出に大きなばらつきがある場合、離脱検出の許容範囲を大きくしなければならないが、このことは、パーキングブレーキの解除タイミングが精度よく得られないという問題を生じる。
【0006】
本発明の目的は、変速操作を行う操作具の操作変位により、パーキングブレーキの作動及び解除を行う作業車において、パーキングブレーキの解除タイミングが精度よく得られることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による作業車は、前輪ユニットと、左後輪と右後輪とを有する後輪ユニットと、前記左後輪と前記右後輪とに独立して回転動力を供給する可変走行動力供給ユニットと、変速経路である第1経路に沿った変位によって前記可変走行動力供給ユニットから前記左後輪に供給される回転動力の速度を調節する左操作具と、変速経路である第2経路に沿った変位によって前記可変走行動力供給ユニットから前記右後輪に供給される回転動力の速度を調節する右操作具と、前記可変走行動力供給ユニットに設けられたパーキングブレーキと、前記左操作具の前記第1経路から分岐した第3経路の退避位置への変位及び前記右操作具の前記第2経路から分岐した第4経路の退避位置への変位に応答して前記パーキングブレーキを作動させるパーキングブレーキ作動部と、前記パーキングブレーキの作動状態において、前記左操作具の中立位置(分岐点JP)から前記第1経路に沿った解除用変位または前記右操作具の中立位置(分岐点JP)から前記第2経路に沿った解除用変位のいずれかあるいはその両方に応答して、前記パーキングブレーキの作動を解除するパーキングブレーキ解除部と、前記解除用変位を算出する解除変位算出部と、前記解除変位算出部をリアルタイムで較正する較正部を備える。
【0008】
この構成によれば、左操作具の中立位置から第1経路に沿った解除用変位または右操作具の中立位置から第2経路に沿った解除用変位のいずれかあるいはその両方に応答して、解除用変位を算出する解除変位算出部は、較正部によって、リアルタイムで較正される。つまり、パーキングブレーキ解除の基本値となる解除用変位の算出が、その都度、較正される。操縦者が駐車状態の作業車を再び走行させる際、常に新しい較正結果(例えばゼロ点調整)に基づいて、解除用変位が算出されるので、パーキングブレーキの解除タイミングが精度よく得られることである。
【0009】
本発明では、前記解除変位算出部は、前記左操作具及び前記右操作具の前記中立位置から前記変速経路に沿った変位を検出する変位検出センサの検出値から前記解除用変位を算出し、前記較正部は、前記左操作具及び前記右操作具の前記退避位置からの離脱の際に取得される前記変位検出センサの検出値を離脱検出値とし、前記離脱検出値をゼロ点とする較正を行う。この構成では、第1経路または第2経路における中立位置からの所定距離の変位である解除用変位は、第1経路または第2経路における操作具の変位を検出する変位検出センサからの検出値を用いて、算出される。正確な解除用変位の検出のためには、操作具の中立位置(基準位置)における変位検出センサの検出値がゼロであることが好ましいが、検出センサの固有誤差や温度等な環境条件によって、検出値はゼロからずれる。このずれを吸収するためには、なる解除用変位を決定する値に所定の許容幅を持たせる必要がある。このような許容幅は、解除用変位の検出精度を低下させることになる。しかしながら、この構成では、変位検出センサの離脱検出値をゼロ点とするゼロ点調整が行われるので、解除用変位を決定する値に許容幅を持たせる必要がなく、毎回のパーキングブレーキの解除処理において、高い検出精度が得られる。
【0010】
さらに本発明では、前記左操作具及び前記右操作具の前記退避位置への到達及び前記退避位置からの離脱はリミットスイッチによって検出され、前記較正部は、前記リミットスイッチによる離脱検出時または離脱検出後の所定変位時の前記変位検出センサの検出値を前記ゼロ点として前記解除変位算出部を較正する。この構成では、操作具退避位置への到達及び退避位置からの離脱はリミットスイッチによって検出される。さらに、操作具の退避位置からの離脱検出時、または離脱検出後の所定変位時に取得される変位検出センサの検出値が、解除変位算出部において離脱検出値として用いられるので、較正部によるゼロ点調整が安定したタイミングで行われる。
(【0011】以降は省略されています)

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