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公開番号2024048206
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022154112
出願日2022-09-27
発明の名称塗装鋼板
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B32B 15/08 20060101AFI20240401BHJP(積層体)
要約【課題】塗装鋼板の耐疵付き性及び薬品性を向上させる。
【解決手段】本発明に係る塗装鋼板は、母材鋼板の少なくとも一方の表面上に位置するZn含有めっき層と、Zn含有めっき層上に位置する、少なくとも2層以上で構成される塗膜層とを有し、塗膜層のうち最外装塗膜層は、バインダー樹脂と、架橋剤と、樹脂粒子と、着色顔料と、を含有しており、最外装塗膜層における樹脂粒子の含有量は、10~30質量%の範囲内であり、樹脂粒子の平均粒子径は、最外装塗膜層の平均厚みに対して、0.3倍~1.5倍であり、最外装塗膜層の厚み方向の断面において、バインダー樹脂に対応する位置、樹脂粒子に対応する位置、及び、バインダー樹脂と樹脂粒子との界面に対応する位置、のそれぞれのビッカース硬度HB、HR、HIは、以下の式(1)、(2)で表される関係を満足する。
0.20×HI≦HB・・・(1)
1.00×HI<HR≦2.00×HI・・・(2)
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
母材鋼板の少なくとも一方の表面上に位置するZn含有めっき層と、
前記Zn含有めっき層上に位置する、少なくとも2層以上で構成される塗膜層と、
を有する塗装鋼板であって、
前記塗膜層のうち、前記塗装鋼板の最も外面側に位置する層である最外装塗膜層は、バインダー樹脂と、架橋剤と、樹脂粒子と、着色顔料と、を含有しており、
前記最外装塗膜層における前記樹脂粒子の含有量は、10~30質量%の範囲内であり、
前記樹脂粒子の平均粒子径は、前記最外装塗膜層の平均厚みに対して、0.3倍以上1.5倍以下であり、
前記最外装塗膜層の厚み方向の断面において、前記バインダー樹脂に対応する位置、前記樹脂粒子に対応する位置、及び、前記バインダー樹脂と前記樹脂粒子との界面に対応する位置、のそれぞれのビッカース硬度を測定し、得られた測定値をそれぞれH

、H

、H

と表記したときに、前記測定値H

、H

、H

は、以下の式(1)及び式(2)で表される関係を満足する、塗装鋼板。
0.20×H

≦H

・・・(1)
1.00×H

<H

≦2.00×H

・・・(2)
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記樹脂粒子は、前記バインダー樹脂と同種の樹脂を素材とするものである、請求項1に記載の塗装鋼板。
【請求項3】
前記最外装塗膜層のゲル分率は、90.0~99.5%の範囲内である、請求項1又は2に記載の塗装鋼板。
【請求項4】
前記最外装塗膜層の平均厚みは、3.0μm以上10.0μm以下である、請求項1又は2に記載の塗装鋼板。
【請求項5】
前記塗膜層のうち、前記Zn含有めっき層に最も近い側に位置する層である最内装塗膜層は、シランカップリング剤を少なくとも含有し、
前記最内装塗膜層の平均厚みは、0.1μm以上1.0μm以下である、請求項1又は2に記載の塗装鋼板。
【請求項6】
前記樹脂粒子は、アクリル系樹脂粒子である、請求項1又は2に記載の塗装鋼板。
【請求項7】
前記架橋剤は、メラミン樹脂、又は、イソシアネート樹脂の少なくとも何れかである、請求項1又は2に記載の塗装鋼板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装鋼板に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
家電用、建材用、自動車用などに、従来の成形加工後に塗装されていたポスト塗装製品に代わって、亜鉛系めっき鋼板の表層に有機樹脂被膜を被覆した有機樹脂被覆めっき鋼板(プレコート鋼板とも呼ばれる。)が使用されるようになってきた。このプレコート鋼板は、防錆処理を施した鋼板やめっき鋼板に対し、着色した有機皮膜を被覆したものであり、美麗さを有しながら、加工性を有し、耐食性が良好であるという特性を有している。この有機樹脂被覆めっき鋼板は、プレス加工された後、更なる塗装などが施されずに、家電、建材、自動車等の材料として用いられる場合が多い。そのため、このような有機樹脂被覆めっき鋼板は、加工時に美麗さを失わないように、耐疵付き性に優れることが求められる。そのため、プレコート鋼板の耐疵付き性をはじめとする諸特性を向上させるために、従来様々な技術が提案されている。
【0003】
例えば以下の特許文献1には、耐疵付き性だけでなく、導電性に優れ、かつ、光ディスクに対する傷付き防止性を有するプレコート金属板が開示されている。かかるプレコート金属板は、化成処理皮膜が設けられた金属板の表面に対し、所定の樹脂からなるベース樹脂と、軟質球状粒子と、を含有する樹脂皮膜を設けたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-196357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1に開示されているようなプレコート金属板を含む、各種の塗装鋼板において、母材となる鋼板の表面に設けられる各種の皮膜は、比較的に薄膜であることが一般的である。例えば、上記特許文献1においては、上記樹脂皮膜の厚みは、0.1~2.0μmである旨が開示されている。
【0006】
しかしながら、皮膜の厚みが薄い場合には、塗装鋼板を所望の形状へと加工しようとする場合に、加工の際に用いられる油分等によって皮膜が損なわれ、結果として皮膜が剥離してしまう場合がある。そのため、所望の形状へと加工をすることが求められる塗装鋼板においては、耐疵付き性だけでなく、油分をはじめとする各種の薬品への耐性(以下、薬品性と称する。)が求められる。しかしながら、このような耐疵付き性と薬品性の双方を実現するにあたっては、未だ改良の余地があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、耐疵付き性及び薬品性を向上させることが可能な、塗装鋼板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、母材となる亜鉛系めっき鋼板の表面に対し、バインダー樹脂と、樹脂粒子と、架橋剤と、を含有する塗膜層を、特定の製造条件に即して形成することで、バインダー樹脂同士の結合、及び、バインダー樹脂と樹脂粒子との結合を強固なものとすることに想到した。これにより、塗膜層のバリア性を向上させて、耐疵付き性と薬品性との両立が実現可能となる。
かかる知見に基づき完成された本発明の要旨は、以下の通りである。
【0009】
(1)母材鋼板の少なくとも一方の表面上に位置するZn含有めっき層と、前記Zn含有めっき層上に位置する、少なくとも2層以上で構成される塗膜層と、を有する塗装鋼板であって、前記塗膜層のうち、前記塗装鋼板の最も外面側に位置する層である最外装塗膜層は、バインダー樹脂と、架橋剤と、樹脂粒子と、着色顔料と、を含有しており、前記最外装塗膜層における前記樹脂粒子の含有量は、10~30質量%の範囲内であり、前記樹脂粒子の平均粒子径は、前記最外装塗膜層の平均厚みに対して、0.3倍以上1.5倍以下であり、前記最外装塗膜層の厚み方向の断面において、前記バインダー樹脂に対応する位置、前記樹脂粒子に対応する位置、及び、前記バインダー樹脂と前記樹脂粒子との界面に対応する位置、のそれぞれのビッカース硬度を測定し、得られた測定値をそれぞれH

、H

、H

と表記したときに、前記測定値H

、H

、H

は、以下の式(1)及び式(2)で表される関係を満足する、塗装鋼板。
0.20×H

≦H

・・・(1)
1.00×H

<H

≦2.00×H

・・・(2)
(2)前記樹脂粒子は、前記バインダー樹脂と同種の樹脂を素材とするものである、(1)に記載の塗装鋼板。
(3)前記最外装塗膜層のゲル分率は、90.0~99.5%の範囲内である、(1)又は(2)に記載の塗装鋼板。
(4)前記最外装塗膜層の平均厚みは、3.0μm以上10.0μm以下である、(1)又は(2)に記載の塗装鋼板。
(5)前記塗膜層のうち、前記Zn含有めっき層に最も近い側に位置する層である最内装塗膜層は、シランカップリング剤を少なくとも含有し、前記最内装塗膜層の平均厚みは、0.1μm以上1.0μm以下である、(1)又は(2)に記載の塗装鋼板。
(6)前記樹脂粒子は、アクリル系樹脂粒子である、(1)又は(2)に記載の塗装鋼板。
(7)前記架橋剤は、メラミン樹脂、又は、イソシアネート樹脂の少なくとも何れかである、(1)又は(2)に記載の塗装鋼板。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本発明によれば、耐疵付き性及び薬品性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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