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公開番号2024048009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153828
出願日2022-09-27
発明の名称制御システム
出願人株式会社アドヴィックス
代理人個人,個人
主分類G06F 8/65 20180101AFI20240401BHJP(計算;計数)
要約【課題】電子制御装置の記憶装置のソフトウェアを更新する場合において、ソフトウェアの更新に要する時間が長くなることを抑制すること。
【解決手段】制御システム15は、情報処理装置30と複数のECU50,60,70とグローバルネットワーク42とを備える。第1制動ECU60の記憶装置62のソフトウェアを更新する場合、情報処理装置30は、更新用ソフトウェアを複数に分割し、分割した更新用ソフトウェアをグローバルネットワーク42に送信する。情報処理装置30が分割して送信した更新用ソフトウェアのうちの1つである第1更新用分割ソフトウェアが実行装置61に復号される。情報処理装置30が分割して送信した更新用ソフトウェアのうちの1つである第2更新用分割ソフトウェアが実行装置71に復号される。復号された第1更新用分割ソフトウェア及び第2更新用分割ソフトウェアの各々が、記憶装置62に書き込まれる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両の外部から無線通信によって前記車両に送信された更新用ソフトウェアを取得する情報処理装置と、複数の電子制御装置と前記情報処理装置とを通信可能に接続するグローバルネットワークと、を備え、
前記複数の電子制御装置のうちの第1電子制御装置が備える記憶装置のソフトウェアを更新可能に構成された制御システムであって、
第1実行装置及び第2実行装置を備え、
前記第1電子制御装置の前記記憶装置のソフトウェアを、前記情報処理装置が取得した前記第1電子制御装置向けの更新用ソフトウェアに更新する場合、
前記情報処理装置は、前記更新用ソフトウェアを複数に分割し、分割した更新用ソフトウェアを、暗号化された状態で前記グローバルネットワークに送信し、
前記第1実行装置は、前記情報処理装置が分割して前記グローバルネットワークに送信した更新用ソフトウェアのうちの1つである第1更新用分割ソフトウェアを復号し、
前記第2実行装置は、前記情報処理装置が分割して前記グローバルネットワークに送信した更新用ソフトウェアのうちの1つである第2更新用分割ソフトウェアを復号し、
前記第1実行装置が復号した前記第1更新用分割ソフトウェア、及び、前記第2実行装置が復号した前記第2更新用分割ソフトウェアの各々を、前記第1電子制御装置の前記記憶装置に書き込む
制御システム。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記第1実行装置は前記第1電子制御装置の実行装置であり、
前記第2実行装置は、前記複数の電子制御装置のうちの第2電子制御装置の実行装置であり、
前記制御システムは、前記第1電子制御装置と前記第2電子制御装置との間のみで情報の送受信を行うためのローカルネットワークをさらに備え、
前記第2実行装置は、前記第2電子制御装置が受信した前記第2更新用分割ソフトウェアを復号し、復号済みの当該第2更新用分割ソフトウェアを、前記ローカルネットワークを介して前記第1電子制御装置に送信し、
前記第1実行装置は、前記第1電子制御装置が受信した前記第1更新用分割ソフトウェアの復号と、復号済みの前記第1更新用分割ソフトウェアの前記記憶装置への書き込みと、前記ローカルネットワークを介して受信した前記第2更新用分割ソフトウェアの前記記憶装置への書き込みと、を実行する
請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、前記第1更新用分割ソフトウェアを、前記グローバルネットワークを介して前記第1電子制御装置に送信すること、及び、前記第2更新用分割ソフトウェアを、前記グローバルネットワークを介して前記第2電子制御装置に送信することを実行し、
前記第1実行装置は、自身が復号した前記第1更新用分割ソフトウェアを前記記憶装置に書き込んだ後、前記第2電子制御装置が前記ローカルネットワークを介して前記第1電子制御装置に送信した前記第2更新用分割ソフトウェアを前記記憶装置に書き込む
請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記第2更新用分割ソフトウェアの前記記憶装置への書き込みが完了した後、分割した更新用ソフトウェアのうちの1つである第3更新用分割ソフトウェアを、前記グローバルネットワークを介して前記第1電子制御装置に送信し、
前記第1実行装置は、前記第2更新用分割ソフトウェアの前記記憶装置への書き込みが完了した後に、前記第3更新用分割ソフトウェアを復号し、当該第3更新用分割ソフトウェアを前記記憶装置に書き込む
請求項3に記載の制御システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記第1更新用分割ソフトウェア及び前記第2更新用分割ソフトウェアの何れをも、前記グローバルネットワークを介して前記第1電子制御装置に送信し、
前記第1実行装置は、
前記グローバルネットワークを介して受信した前記第1更新用分割ソフトウェアを復号し、当該第1更新用分割ソフトウェアを前記記憶装置に書き込み、
前記グローバルネットワークを介して受信した前記第2更新用分割ソフトウェアを、前記ローカルネットワークを介して前記第2電子制御装置に送信し、
前記ローカルネットワークを介して前記第2電子制御装置から受信した前記第2更新用分割ソフトウェアを前記記憶装置に書き込み、
前記第2実行装置は、前記ローカルネットワークを介して前記第1電子制御装置から受信した前記第2更新用分割ソフトウェアを復号し、復号済みの当該第2更新用分割ソフトウェアを、前記ローカルネットワークを介して前記第1電子制御装置に送信する
請求項2に記載の制御システム。
【請求項6】
前記第1電子制御装置が、前記第1実行装置及び前記第2実行装置を有し、
前記第1実行装置は、前記第1更新用分割ソフトウェアを復号し、当該第1更新用分割ソフトウェアを前記記憶装置に書き込み、
前記第2実行装置は、前記第2更新用分割ソフトウェアを復号し、当該第2更新用分割ソフトウェアを前記記憶装置に書き込む
請求項1に記載の制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられる制御システムに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、車載の電子制御装置が備える記憶装置のソフトウェアを更新する機能を有するシステムを開示している。当該システムでは、ソフトウェアを更新する際に、複数の電子制御装置が接続されている車載ネットワークにTesterが接続される。Testerには、更新対象の電子制御装置向けの更新用ソフトウェアが予め格納されている。そのため、車載ネットワークにTesterが接続されると、当該Testerが車載ネットワークを介して更新用ソフトウェアを更新対象の電子制御装置に送信する。これにより、当該電子制御装置では、記憶装置のソフトウェアが更新用ソフトウェアに書き換えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-120438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、電子制御装置が備える記憶装置のソフトウェアを、車外のデータセンタから無線通信によって車両に送信された更新用ソフトウェアに更新するシステムが開発されている。当該システムは、データセンタから車両に送信された更新用ソフトウェアを取得する情報処理装置を備えている。ソフトウェアを更新する場合、情報処理装置は、車載ネットワークを介して更新対象の電子制御装置に更新用ソフトウェアを送信する。このとき、情報処理装置は、情報の機密性を高めるために、暗号化された更新用ソフトウェアを電子制御装置に送信する。そのため、電子制御装置の実行装置は、受信した更新用ソフトウェアを復号し、復号済みの更新用ソフトウェアを記憶装置に書き込むことになる。本発明の目的は、暗号化された更新用ソフトウェアを情報処理装置が車載ネットワークを介して電子制御装置に送信することによって、当該電子制御装置の記憶装置のソフトウェアを更新する場合において、ソフトウェアの更新に要する時間が長くなることを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための制御システムは、車両の外部から無線通信によって前記車両に送信された更新用ソフトウェアを取得する情報処理装置と、複数の電子制御装置と前記情報処理装置とを通信可能に接続するグローバルネットワークと、を備え、前記複数の電子制御装置のうちの第1電子制御装置が備える記憶装置のソフトウェアを更新可能に構成されたシステムである。当該制御システムは、第1実行装置及び第2実行装置を備えている。前記第1電子制御装置の前記記憶装置のソフトウェアを、前記情報処理装置が取得した前記第1電子制御装置向けの更新用ソフトウェアに更新する場合、前記情報処理装置は、前記更新用ソフトウェアを複数に分割し、分割した更新用ソフトウェアを、暗号化された状態で前記グローバルネットワークに送信する。前記第1実行装置は、前記情報処理装置が分割して前記グローバルネットワークに送信した更新用ソフトウェアのうちの1つである第1更新用分割ソフトウェアを復号する。記第2実行装置は、前記情報処理装置が分割して前記グローバルネットワークに送信した更新用ソフトウェアのうちの1つである第2更新用分割ソフトウェアを復号する。前記第1実行装置が復号した前記第1更新用分割ソフトウェア、及び、前記第2実行装置が復号した前記第2更新用分割ソフトウェアの各々を、前記第1電子制御装置の前記記憶装置に書き込む。
【0006】
情報処理装置が取得した更新用ソフトウェアを複数に分割し、分割した更新用ソフトウェアである更新用分割ソフトウェアを情報処理装置がグローバルネットワークを介して第1電子制御装置に送信する場合を考える。この場合、第1電子制御装置では、複数の更新用分割ソフトウェアのうち、第1更新用分割ソフトウェアを受信すると、実行装置が当該第1更新用分割ソフトウェアを復号する。そして、当該実行装置が、復号済みの第1更新用分割ソフトウェアを記憶装置に書き込む。この間、第1電子制御装置の実行装置は、次の更新用ソフトウェアである第2更新用分割ソフトウェアが送信されてきても、第2更新用分割ソフトウェアを復号する処理を実行できない。そのため、情報処理装置は、第2更新用分割ソフトウェアを送信できない。つまり、情報処理装置が待機状態になる。このように情報処理装置が待機状態になる時間が長いほど、第1電子制御装置の記憶装置のソフトウェアの更新に要する時間が長くなる。
【0007】
上記制御システムでは、情報処理装置が第1更新用分割ソフトウェアをグローバルネットワークに送信すると、第1実行装置が、第1更新用分割ソフトウェアを復号する。このように第1実行装置が第1更新用分割ソフトウェアを復号している間、第2実行装置は、情報処理装置からの第2更新用分割ソフトウェアを待っている。そのため、第1実行装置が第1更新用分割ソフトウェアを復号している場合に、第2実行装置は、情報処理装置から送信された第2更新用分割ソフトウェアを復号できる。その結果、情報処理装置が上記のような待機状態になる時間を短くできる。
【0008】
したがって、上記制御システムは、第1電子制御装置の記憶装置のソフトウェアを更新する場合において、ソフトウェアの更新に要する時間が長くなることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、第1実施形態の制御システムを備える車両と、車両の外部に設けられているデータセンタとを示す概略構成図である。
図2において、(A)は第1実施形態の制御システムの情報処理装置で実行される処理の流れの前半部分を示す図であり、(B)は当該制御システムの第1電子制御装置で実行される処理の流れの前半部分を示す図であり、(C)は当該制御システムの第2電子制御装置で実行される処理の流れの前半部分を示す図である。
図3において、(A)は当該情報処理装置で実行される処理の流れの後半部分を示す図であり、(B)は当該第1電子制御装置で実行される処理の流れの後半部分を示す図であり、(C)は当該第2電子制御装置で実行される処理の流れの後半部分を示す図である。
図4において、(A)~(D)は、当該第1電子制御装置に相当する第1制動ECUが備える記憶装置のソフトウェアを更新する様子を示すタイミングチャートである。
図5において、(A)は第2実施形態の制御システムの情報処理装置で実行される処理の流れの一部を示す図であり、(B)は当該制御システムの第1電子制御装置で実行される処理の流れの一部を示す図であり、(C)は当該制御システムの第2電子制御装置で実行される処理の流れの一部を示す図である。
図6は、第3実施形態の制御システムを示す概略構成図である。
図7において、(A)は第3実施形態の制御システムの情報処理装置で実行される処理の流れを示す図であり、(B)は当該制御システムの第1電子制御装置の第1実行装置が実行する処理の流れを示す図であり、(C)は当該第1電子制御装置の第2実行装置が実行する処理の流れを示す図である。
図8は、第4実施形態の制御システムを示す概略構成図である。
図9において、(A)は第4実施形態の制御システムの情報処理装置で実行される処理の流れの一部を示す図であり、(B)は当該制御システムの第1電子制御装置で実行される処理の流れの一部を示す図であり、(C)は当該制御システムの第2電子制御装置で実行される処理の流れの一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、制御システムの第1実施形態を図1~図4に従って説明する。本明細書では、電子制御装置を「ECU」と記載する。「ECU」は「Electronic Control Unit」の略記である。
(【0011】以降は省略されています)

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