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公開番号2024047969
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153762
出願日2022-09-27
発明の名称アルゴリズム選択プログラム、アルゴリズム選択方法および情報処理装置
出願人富士通株式会社
代理人弁理士法人扶桑国際特許事務所
主分類G16C 10/00 20190101AFI20240401BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】量子化学計算によるエネルギー曲線情報の生成を効率的に行う。
【解決手段】情報処理装置10は、原子間距離15a,15b,15cに対応する分子エネルギー16a,16b,16cを、収束条件を満たすまで解を反復的に更新するアルゴリズム13を用いて算出する。情報処理装置10は、原子間距離15a,15b,15cと反復回数17a,17b,17cとの関係を示す線分の傾きに基づいて、アルゴリズム14を用いて分子エネルギーを算出する原子間距離15d,…を特定する。情報処理装置10は、特定された原子間距離15d,…に対応する分子エネルギー16d,…を、アルゴリズム14を用いて算出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の第1の原子間距離に対応する複数の第1の分子エネルギーそれぞれを、収束条件を満たすまで解を反復的に更新する第1のアルゴリズムを用いて算出し、
前記複数の第1の原子間距離と前記収束条件を満たすまでの前記第1のアルゴリズムの反復回数との関係を示す線分の傾きに基づいて、前記第1のアルゴリズムと異なる第2のアルゴリズムを用いて分子エネルギーを算出する複数の第2の原子間距離を特定し、
特定された前記複数の第2の原子間距離に対応する複数の第2の分子エネルギーを、前記第2のアルゴリズムを用いて算出する、
処理をコンピュータに実行させるアルゴリズム選択プログラム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記複数の第2の原子間距離の特定は、前記傾きが閾値を超えるか否かに基づいて行われる、
請求項1記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項3】
算出された前記複数の第1の分子エネルギーと前記複数の第2の分子エネルギーとに基づいて、ポテンシャルエネルギー曲線を生成する処理を、前記コンピュータに更に実行させる、
請求項1記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項4】
分子エネルギーを算出する複数の原子間距離が記憶されており、
前記複数の第2の原子間距離は、記憶された前記複数の原子間距離のうち、前記複数の第1の原子間距離の何れの第1の原子間距離よりも大きい原子間距離である、
請求項1記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項5】
前記複数の第1の分子エネルギーは、前記複数の第1の原子間距離の昇順に算出され、
前記閾値は、最新の第1の原子間距離の1つ前の時点で求めた線分の傾き、または、前記複数の第1の原子間距離の前記反復回数から求めた2つの区間の線分のうち原子間距離が小さい区間の線分の傾きである、
請求項1記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項6】
前記第2のアルゴリズムは、前記第1のアルゴリズムよりも実行時間が長く、前記第1のアルゴリズムよりも解の精度が高い、
請求項1記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項7】
前記第1のアルゴリズムは、CCSD(T)(Coupled Cluster Singles and Doubles (and Triples))であり、前記第2のアルゴリズムは、変分量子固有値ソルバである、
請求項1から6の何れか一項に記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項8】
対象分子を示す分子情報と使用可能メモリ量とに基づいて、前記第1のアルゴリズムおよび前記第2のアルゴリズムと異なる第3のアルゴリズムの使用可否を判定する処理を、前記コンピュータに更に実行させ、
前記第1のアルゴリズムは、前記第3のアルゴリズムが使用不可と判定された場合に、前記第3のアルゴリズムに代えて使用される、
請求項1記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項9】
前記第3のアルゴリズムの使用可否の判定は、前記対象分子の電子数および分子軌道数の少なくとも一方からメモリ使用量を推定し、前記推定したメモリ使用量が前記使用可能メモリ量を超える場合、前記第3のアルゴリズムを使用不可と判定する処理を含む、
請求項8記載のアルゴリズム選択プログラム。
【請求項10】
前記第3のアルゴリズムは、前記第2のアルゴリズムよりも実行時間が長く、前記第2のアルゴリズムよりも解の精度が高い、
請求項8記載のアルゴリズム選択プログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はアルゴリズム選択プログラム、アルゴリズム選択方法および情報処理装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
コンピュータは、分子の特性を数値計算によって解析する分子シミュレーションを行うことがある。分子シミュレーションは、材料開発や医薬品開発などの産業分野で利用されることがある。分子シミュレーションには、分子の電子状態とシュレーディンガー方程式とに基づいて微視的に分子のエネルギーを算出する量子化学計算が含まれる。
【0003】
量子化学計算のアルゴリズムには、完全配置間相互作用法(FCI:Full Configuration Interaction)、CCSD(T)(Coupled Cluster Singles and Doubles (and Triples))、変分量子固有値ソルバ(VQE:Variational Quantum Eigensolver)など含まれる。あるアルゴリズムは、電子配置を変えながら分子のエネルギーを繰り返し算出し、与えられた分子構造のもとでエネルギーが最小になる電子配置を探索することがある。この場合、アルゴリズムは、最小のエネルギーを基底エネルギーとして出力する。
【0004】
なお、配置間相互作用法において、分子がもつ複数の分子軌道のうち一部の分子軌道を動的に選択し、選択した分子軌道に限定した電子配置に基づいて分子のエネルギーを算出する量子化学計算装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2022/097298号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
コンピュータは、着目する2つの原子の間の距離を変えながら分子のエネルギーを算出することで、原子間距離とエネルギーとの関係を示すエネルギー曲線情報を生成することが考えられる。しかし、量子化学計算のアルゴリズムには、精度と実行時間の間にトレードオフの関係がある。このため、量子化学計算の効率性の観点から、複数の原子間距離に対してどの様にアルゴリズムを選択するかが重要となる。そこで、1つの側面では、本発明は、量子化学計算によるエネルギー曲線情報の生成を効率的に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様では、以下の処理をコンピュータに実行させるアルゴリズム選択プログラムが提供される。複数の第1の原子間距離に対応する複数の第1の分子エネルギーそれぞれを、収束条件を満たすまで解を反復的に更新する第1のアルゴリズムを用いて算出する。複数の第1の原子間距離と収束条件を満たすまでの第1のアルゴリズムの反復回数との関係を示す線分の傾きに基づいて、第1のアルゴリズムと異なる第2のアルゴリズムを用いて分子エネルギーを算出する複数の第2の原子間距離を特定する。特定された複数の第2の原子間距離に対応する複数の第2の分子エネルギーを、第2のアルゴリズムを用いて算出する。
【0008】
また、1つの態様では、コンピュータが実行するアルゴリズム選択方法が提供される。また、1つの態様では、記憶部と処理部とを有する情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
1つの側面では、量子化学計算によるエネルギー曲線情報の生成を効率的に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1の実施の形態の情報処理装置を説明するための図である。
第2の実施の形態の情報処理装置のハードウェア例を示す図である。
アルゴリズム間の精度および実行時間の比較例を示す図である。
ポテンシャルエネルギー曲線の例を示す図である。
距離と反復回数の関係例を示すグラフである。
距離と誤差と傾きの関係例を示すグラフである。
情報処理装置の機能例を示すブロック図である。
制御データの構造例を示す図である。
量子化学計算の手順例を示すフローチャートである。
アルゴリズム切り替えの手順例を示すフローチャートである。
区分的線形回帰分析の例を示す図である。
区分的線形回帰分析の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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