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公開番号2024046845
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2022152172
出願日2022-09-26
発明の名称電力管理装置、電力管理方法及び電力管理プログラム
出願人オムロン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類H02J 3/00 20060101AFI20240329BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】蓄電部に蓄電された電力がもたらす利益を向上し得る電力管理装置を提供する。
【解決手段】本電力管理装置は、商用電力系統から供給される電力を蓄電する蓄電部に接続され、負荷に供給する電力を管理する。本電力管理装置は、将来の所定期間における決定された電力取引価格の変動を取得する取得部と、上記負荷の消費電力を測定する測定部と、上記所定期間において実測された上記負荷の上記消費電力、及び上記電力取引価格の変動を基に、上記所定期間における上記蓄電部の充放電量を決定する決定部と、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
商用電力系統から供給される電力を蓄電する蓄電部に接続され、負荷に供給する電力を管理する電力管理装置であって、
将来の所定期間における決定された電力取引価格の変動を取得する取得部と、
前記負荷の消費電力を測定する測定部と、
前記所定期間において実測された前記負荷の前記消費電力、及び前記電力取引価格の変動を基に、前記所定期間における前記蓄電部の充放電量を決定する決定部と、を備える、
電力管理装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記電力管理装置には、さらに、自然エネルギーを基に発電する発電部が接続され、
前記決定部は、前記所定期間において実測された前記発電部による発電量、前記所定期間において実測された前記負荷の前記消費電力、及び前記電力取引価格の変動を基に、前記所定期間における前記蓄電部の充放電量を決定する、
請求項1に記載の電力管理装置。
【請求項3】
前記決定部は、前記発電部による前記発電量が前記消費電力以上であり、かつ、前記電力取引価格が所定の閾値以下の場合、前記発電量から前記消費電力を減算した分の電力を前記発電部から前記蓄電部に蓄電させる、
請求項2に記載の電力管理装置。
【請求項4】
前記決定部は、前記発電部による前記発電量が前記消費電力以上であり、かつ、前記電力取引価格が所定の閾値より大きい場合、前記発電量から前記消費電力を減算した分の電力が売電されるように前記蓄電部の放電量を決定する、
請求項2に記載の電力管理装置。
【請求項5】
前記測定部は、前記商用電力系統から電力の供給を前記負荷が受ける受電点を流れる電流を測定し、
前記決定部は、前記受電点を流れる電流が予め記憶部に記憶された契約電流以下となるように、前記蓄電部の前記放電量を制限する、
請求項4に記載の電力管理装置。
【請求項6】
前記測定部は、前記商用電力系統から電力の供給を前記負荷が受ける受電点を流れる電力を測定し、
前記決定部は、前記受電点を流れる電流が予め記憶部に記憶された契約電流以下となるように、前記蓄電部の充電量を制限する、
請求項2に記載の電力管理装置。
【請求項7】
前記決定部は、前記発電部による前記発電量が前記消費電力より低く、かつ、前記電力取引価格が所定の閾値以下の場合、前記消費電力から前記発電量を減算した分の電力を前記商用電力系統から前記負荷に供給させる、
請求項2から6のいずれか一項に記載の電力管理装置。
【請求項8】
負荷に供給する電力を管理する電力管理方法であって、
商用電力系統から供給される電力を蓄電する蓄電部に接続されたコンピュータが、
将来の所定期間における決定された電力取引価格の変動を取得する取得ステップと、
前記所定期間において測定された前記負荷の消費電力、及び前記電力取引価格の変動を基に、前記所定期間における前記蓄電部の充放電量を決定する決定ステップと、を実行する、
電力管理方法。
【請求項9】
負荷に供給する電力を管理する電力管理方法であって、
商用電力系統から供給される電力を蓄電する蓄電部に接続されたコンピュータに、
将来の所定期間における決定された電力取引価格の変動を取得する取得ステップと、
前記所定期間において測定された前記負荷の消費電力、及び前記電力取引価格の変動を基に、前記所定期間における前記蓄電部の充放電量を決定する決定ステップと、を実行させる、
電力管理プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電力管理装置、電力管理方法及び電力管理プログラムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
太陽光発電パネルによって発電された電力を蓄電池に蓄電し、商用電力系統から受ける電力と蓄電池に蓄電された電力とを負荷に供給する電力供給システムが利用されている。このような電力供給システムで使用される蓄電池の充放電量は、太陽光発電パネルによる発電量と需要家による消費電力の予測値とに基づいて決定されたり(例えば、特許文献1参照)、蓄電池の充電率(SOC)によって決定されたり(例えば、特許文献2参照)する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/026874号
特許第6525066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蓄電池から放電した電力を売電したり、商用電力系統から買電した電力を蓄電池に蓄電したりすることが行われている。このような蓄電池からの放電や蓄電池への蓄電は、例えば、電力会社等からの指示に応じて行われる。
【0005】
ところで、電力取引市場における電力の取引価格は変動するため、取引価格が高いときに蓄電池からより多くの電力を放電して売電したり、取引価格が安いときに商用電力系統からより多くの電力を買電して蓄電池を蓄電することで、電力供給システムの利用者の利益を向上させることができる。しかしながら、蓄電池からの放電量や蓄電池への充電量を取引価格を考慮して決定する技術は提案されていなかった。
【0006】
開示の技術の1つの側面は、蓄電部に蓄電された電力がもたらす利益を向上し得る電力管理装置、電力管理方法及び電力管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示の技術の1つの側面は、次のような電力管理装置によって例示される。本電力管理装置は、商用電力系統から供給される電力を蓄電する蓄電部に接続され、負荷に供給する電力を管理する。本電力管理装置は、将来の所定期間における決定された電力取引価格の変動を取得する取得部と、上記負荷の消費電力を測定する測定部と、上記所定期間において実測された上記負荷の上記消費電力、及び上記電力取引価格の変動を基に、上記所定期間における上記蓄電部の充放電量を決定する決定部と、を備える。
【0008】
上記電力管理装置によれば、上記取得部によって取得された上記電力取引価格の変動及び上記測定部によって測定された上記負荷の上記消費電力を基に、上記蓄電部の充放電量が決定される。上記電力管理装置によれば、上記電力取引価格の高低のみならず、上記負荷の上記消費電力も考慮して上記蓄電部の充放電量が決定されるため、上記蓄電部に蓄電された電力がもたらす利益を向上し得る。
【0009】
上記電力管理装置は、次の特徴を備えてもよい。上記電力管理装置には、さらに、自然エネルギーを基に発電する発電部が接続され、上記決定部は、上記所定期間において実測
された上記発電部による発電量、上記所定期間において実測された上記負荷の上記消費電力、及び上記電力取引価格の変動を基に、上記所定期間における上記蓄電部の充放電量を決定する。上記発電部は、自然エネルギーを基に発電することから、発電量が変動しやすい。上記電力管理装置によれば、上記所定期間において実測された上記発電部による発電量も考慮して上記蓄電部の充放電量が決定されるため、発電量が変動しやすい上記発電部が含まれる場合でも、上記蓄電部に蓄電された電力がもたらす利益を向上し得る。
【0010】
上記電力管理装置は、次の特徴を備えてもよい。上記決定部は、上記発電部による発電量が上記消費電力以上であり、かつ、上記電力取引価格が所定の閾値以下の場合、上記発電量から上記消費電力を減算した分の電力を上記発電部から上記蓄電部に蓄電させる。上記電力取引価格が上記所定の閾値以下である場合、上記発電部によって発電された電力を売電しても得られる利益は低いと考えられる。このような場合、上記発電部によって発電された電力を上記蓄電部に蓄電しておくことで、上記負荷によって消費される電力を確保しつつ、上記電力取引価格が高くなったタイミングでの売電が可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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