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公開番号2024044917
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150743
出願日2022-09-21
発明の名称シリカ粒子の製造方法
出願人富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C01B 33/18 20060101AFI20240326BHJP(無機化学)
要約【課題】モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物を含むシリカ粒子であって、帯電分布が狭いシリカ粒子を製造すること。
【解決手段】シリカ粒子の製造方法は、シリカ母粒子の表面に3官能シラン化合物の反応生成物からなる被覆構造を形成する被覆工程と、水と、アルコールと、3官能シラン化合物の反応生成物からなる被覆構造を有するシリカ粒子と、モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物と、アンモニア及びアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有し且つアンモニア及びアミンの総量が0.2質量%以上4.5質量%以下である反応液中で、被覆構造にモリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物を付着させる付着工程と、反応液から水及びアルコールを除去する乾燥工程と、を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シリカ母粒子の表面に3官能シラン化合物の反応生成物からなる被覆構造を形成する被覆工程と、
水と、アルコールと、3官能シラン化合物の反応生成物からなる被覆構造を有するシリカ粒子と、モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物と、アンモニア及びアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有し且つアンモニア及びアミンの総量が0.2質量%以上4.5質量%以下である反応液中で、前記被覆構造に前記モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物を付着させる付着工程と、
前記反応液から水及びアルコールを除去する乾燥工程と、を有する、
シリカ粒子の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記反応液が、アンモニア、ジメチルアミン及びジエチルアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有し、
前記反応液に含まれるアンモニア、ジメチルアミン及びジエチルアミンの総量が0.2質量%以上4.5質量%以下である、
請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項3】
前記モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物が、モリブデン元素を含む第四級アンモニウム塩、及び、第四級アンモニウム塩とモリブデン元素を含む金属酸化物との混合物からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項4】
前記モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物がCAS登録番号117342-25-3の化合物である、請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項5】
前記3官能シラン化合物が下記の式(S)で表される3官能シラン化合物である、請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
式(S) RSiX

Rは炭素数1以上6以下の炭化水素基であり、3個のXはそれぞれ独立に水酸基又は加水分解基である。
【請求項6】
前記式(S)において3個のXがそれぞれ独立にメトキシ基又はエトキシ基である、請求項5に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項7】
前記反応液が、前記3官能シラン化合物の反応生成物からなる被覆構造を有するシリカ粒子100質量部に対して、前記モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物を1質量部以上5質量部以下含む、請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項8】
前記反応液に含まれるアルコールが、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール及び2-メチル-2-プロパノールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項9】
前記反応液に含まれるアルコールの量が45質量%以上95質量%以下である、請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
【請求項10】
前記付着工程が、前記反応液の温度を25℃以上65℃以下の範囲に保持し1時間以上攪拌することを含む、請求項1に記載のシリカ粒子の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、シリカ粒子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、樹脂母粒子と、樹脂母粒子の表面に存在し、四級アンモニウム塩を含有し、且つ、表面が疎水化処理されたシリカ粒子と、を有し、洗浄前の樹脂粒子における熱分解質量分析によって得られる四級アンモニウム塩の熱分解物に由来する検出温度を検出温度Aとし、洗浄後の樹脂粒子における熱分解質量分析によって得られる四級アンモニウム塩の熱分解物に由来する検出温度を検出温度Bとした場合における、検出温度Aと検出温度Bとの差(検出温度A-検出温度B)が50℃超過である樹脂粒子、並びにその製造方法が開示されている。
【0003】
特許文献2には、体積基準の粒度分布における1次粒子のメジアン径(D50)が5~250nmであり、D90/D10比が3以下であり、かつ平均円形度が0.8~1であるシリカ粒子の表面に、第4級塩型シラン化合物が結合した正帯電型疎水性球状シリカ粒子、並びにその製造方法が開示されている。
【0004】
特許文献3には、第四級アンモニウム塩を含有し、洗浄前のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値F
BEFORE
と、洗浄後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値F
AFTER
との比F
BEFORE
/F
AFTER
が0.90以上1.10以下であり、且つ、最大値F
BEFORE
と、洗浄前のシリカ粒子を600℃で焼成後のシリカ粒子における窒素ガス吸着法の細孔分布曲線から求める細孔直径2nm以下の頻度の最大値F
SINTERING
との比F
SINTERING
/F
BEFORE
が5以上20以下であるシリカ粒子、並びにその製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-018496号公報
特開2022-033224号公報
特開2021-151944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物を含むシリカ粒子であって、帯電分布が狭いシリカ粒子を製造することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段には、下記の態様が含まれる。
【0008】
<1>
シリカ母粒子の表面に3官能シラン化合物の反応生成物からなる被覆構造を形成する被覆工程と、
水と、アルコールと、3官能シラン化合物の反応生成物からなる被覆構造を有するシリカ粒子と、モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物と、アンモニア及びアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを含有し且つアンモニア及びアミンの総量が0.2質量%以上4.5質量%以下である反応液中で、前記被覆構造に前記モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物を付着させる付着工程と、
前記反応液から水及びアルコールを除去する乾燥工程と、を有する、
シリカ粒子の製造方法。
<2>
前記反応液が、アンモニア、ジメチルアミン及びジエチルアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有し、
前記反応液に含まれるアンモニア、ジメチルアミン及びジエチルアミンの総量が0.2質量%以上4.5質量%以下である、
<1>に記載のシリカ粒子の製造方法。
<3>
前記モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物が、モリブデン元素を含む第四級アンモニウム塩、及び、第四級アンモニウム塩とモリブデン元素を含む金属酸化物との混合物からなる群から選択される少なくとも1種である、<1>又は<2>に記載のシリカ粒子の製造方法。
<4>
前記モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物がCAS登録番号117342-25-3の化合物である、<1>又は<2>に記載のシリカ粒子の製造方法。
<5>
前記3官能シラン化合物が下記の式(S)で表される3官能シラン化合物である、<1>~<4>のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
式(S) RSiX

Rは炭素数1以上6以下の炭化水素基であり、3個のXはそれぞれ独立に水酸基又は加水分解基である。
<6>
前記式(S)において3個のXがそれぞれ独立にメトキシ基又はエトキシ基である、<5>に記載のシリカ粒子の製造方法。
<7>
前記反応液が、前記3官能シラン化合物の反応生成物からなる被覆構造を有するシリカ粒子100質量部に対して、前記モリブデン元素を含有する窒素元素含有化合物を1質量部以上5質量部以下含む、<1>~<6>のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
<8>
前記反応液に含まれるアルコールが、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール及び2-メチル-2-プロパノールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、<1>~<7>のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
<9>
前記反応液に含まれるアルコールの量が45質量%以上95質量%以下である、<1>~<8>のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
<10>
前記付着工程が、前記反応液の温度を25℃以上65℃以下の範囲に保持し1時間以上攪拌することを含む、<1>~<9>のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
<11>
前記被覆工程の前に、シリカ母粒子をゾルゲル法により造粒する造粒工程をさらに有する、<1>~<10>のいずれか1項に記載のシリカ粒子の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
<1>、<3>、<4>、<5>、<6>、<7>、<8>、<9>、<10>又は<11>に係る発明によれば、反応液中のアンモニア及びアミンの総量が0.2質量%未満又は4.5質量%超である製造方法に比べて、帯電分布が狭いシリカ粒子を製造することができる。
<2>に係る発明によれば、反応液中のアンモニア、ジメチルアミン及びジエチルアミンの総量が0.2質量%未満又は4.5質量%超である製造方法に比べて、帯電分布が狭いシリカ粒子を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示の実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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