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公開番号2024044253
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149670
出願日2022-09-21
発明の名称ふきとり用化粧料
出願人株式会社ナリス化粧品
代理人
主分類A61K 8/55 20060101AFI20240326BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ふきとり時に肌に負担をかけることなくふきとれ、かつ皮膚刺激を伴わずに老化角質を取り除くことができるふきとり化粧料を提供することを課題とする。
【解決手段】(A)リン酸と直鎖構造を有する高級アルコールとのモノエステル、またはそれらの塩
(B)塩基性化合物
(C)直鎖構造を有する1価の高級アルコール
を含有し、(A)の酸価に対する(B)の中和度が、0.1以上1.0以下であることを特徴とするふきとり用化粧料。
【効果】これにより皮膚に本来の潤い、滑らかさを取り戻し、くすみを改善することが期待できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(A)リン酸と直鎖構造を有する高級アルコールとのモノエステル、またはそれらの塩
(B)塩基性化合物
(C)直鎖構造を有する1価の高級アルコール
を含有し、(A)の酸価に対する(B)の中和度が、0.1以上~1.0以下であることを特徴とするふきとり用化粧料。
続きを表示(約 65 文字)【請求項2】
(B)塩基性化合物が、塩基性アミノ酸および/又は有機塩基である、請求項1に記載のふきとり用化粧料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ふきとり時に肌に負担をかけることなくふきとれ、かつ皮膚刺激を伴わずに老化角質を取り除くことができるふきとり化粧料に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚の老化において、正常な新陳代謝においては垢となって落屑されるはずの角質層(以後老化角質と称する)が、落屑せず滞留する現象がしばしば見られるようになる。この老化角質は固く乾燥した状態をしており、保湿能も著しく低下しているものである。また老化角質には排泄されるべきメラニン色素も含まれている。それ故、老化角質が落屑せず滞留すると、角質層全体としても固く肥厚した状態となり、皮膚は潤いや滑らかさを失い、更には透明感の低下したくすみのある外観へと変化する。
【0003】
上記のような状況から、老化角質を除去することにより皮膚に本来の潤い、滑らかさを取り戻し、くすみを改善することができることが考えられる。この効果を目的とした化粧料がふきとり用化粧料である。ふきとり用化粧料の使用方法は限定されないが、一般的にコットンなどの化粧用具に含ませて肌をふきとる使用方法をとることが多い。
【0004】
一般的な洗顔料による洗顔は、洗浄成分の働きで、肌に蓄積した皮脂やメイクなど油溶性の汚れを中心に様々な汚れを落とすことを目的としている。この洗浄成分による洗顔の際には、コレステロールや皮脂など、種々の皮膚中成分が除去されることが知られている(非特許文献1)。また、一般的にクレンジングやメイク落としと呼ばれる化粧料は、油性成分であるメイクアップ化粧料を肌から除去する目的で作られていることが知られている。一方、ふきとり用化粧料は一般的な洗浄料およびクレンジングとは異なり、コレステロールや皮脂など油性の汚れを除去する目的はなく、水溶性の汚れ、特に老化角質を取り除く作用を有するものである(非特許文献2)。
【0005】
従来、角質除去効果を有する化粧料として、アルカリ性化粧料(特許文献1)が知られている。アルカリ性化粧料は、水酸化カリウムや炭酸カリウム等の塩基性物質を配合することによって、老化角質に対して水及び水溶性成分の浸透性を高め、老化角質を取り除きやすい状態にする作用がある。しかしながら、アルカリ性の化粧料は、皮膚刺激を生じる場合があり、安全性の懸念があった。
【0006】
また、ふきとり動作時に皮膚を摩擦することによる皮膚刺激も起こり得る課題である。従来は化粧料に用いられる高分子成分として、キサンタンガムなどの天然多糖類、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10―30))クロスポリマーなどの合成系陰イオン性化合物などを配合し、製剤に粘度を付与することで、摩擦による皮膚刺激の抑制が図られてきた。しかし、基本的に高分子成分の配合では、ふきとり化粧料を含ませたコットンのすべりが良くなる反面、コットンの物理的接触によって回収できる老化角質が少なくなってしまう。つまり、高分子成分の配合と老化角質除去効果はトレードオフの関係にあるため、ふきとり動作時の摩擦を低減しながらも、老化角質を取り除きやすくする技術が求められていた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
橋本文章, 春山道子, 山下登喜雄, 磯 敏明, 界面活性剤の皮膚への吸着性と洗顔料による選択洗浄性, J.Soc.Cosmet.Chem.Japan.Vol.23,No.2 1989
堀辻麻衣,森田美穂,井上明典,北谷典丈,ふきとりケアの有用性評価,J.Soc.Cosmet.Chem.Japan.Vol.53, No.3 2019
【特許文献】
【0008】
特開平11-322570号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ふきとり時に肌に負担をかけることなくふきとれ、かつ皮膚刺激を伴わずに老化角質を取り除くことができるふきとり化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、課題について鋭意研究した結果、(A)リン酸と直鎖構造を有する高級アルコールとのモノエステル、またはそれらの塩、(B)塩基性化合物、(C)直鎖構造を有する1価の高級アルコールを組み合わせ、(A)の酸価に対する(B)の中和度が、0.1以上~1.0以下にすることにより、ふきとり時に肌に負担をかけることなく、老化角質を取り除くことができるふきとり化粧料を得るに至った。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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