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公開番号2024044175
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149557
出願日2022-09-20
発明の名称積層体、およびその製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類B32B 27/00 20060101AFI20240326BHJP(積層体)
要約【課題】トップコート層のタック性、およびトップコート層とシーリング層との付着性に優れる積層体を提供すること。
【解決手段】シーリング層、およびトップコート層を備える積層体であって、トップコート層は、ラジカル重合性基を有する単量体に由来する構成単位を含むポリシロキサン系樹脂と水とを含有する組成物(I)から形成された層であり、シーリング層は、特定の樹脂(Y)を含有する組成物(II)から形成された層である、積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シーリング層、およびトップコート層を備える積層体であって、
前記トップコート層は、
ポリシロキサン系樹脂と水とを含有する組成物(I)から形成された層であり、
前記ポリシロキサン系樹脂は、構成単位として、ラジカル重合性基を有する単量体に由来する構成単位を含む重合体を有し、
前記単量体は、(i)酸と塩基からなる塩構造を有し、水に可溶で、かつ、水中でミセルを形成しない単量体、および(ii)水中でミセルを形成することが可能な単量体を含み、
前記シーリング層は、樹脂(Y)を含有する組成物(II)から形成された層であり、
前記樹脂(Y)は、
シロキサン結合により架橋し得る水酸基または加水分解性基を有するケイ素基を有し、
前記樹脂(Y)の主鎖骨格は、ポリエーテル、ポリアクリレートおよびポリイソブチレンからなる群より選択される1種類以上の樹脂である、積層体。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記(ii)水中でミセルを形成することが可能な単量体は、ポリオキシアルキレン構造を有する単量体である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記シーリング層および前記トップコート層は、直接接着している、請求項1に記載の積層体。
【請求項4】
さらに基材を備え、
前記基材、前記シーリング層および前記トップコート層を、この順で含む、請求項1に記載の積層体。
【請求項5】
前記ポリシロキサン系樹脂は、ラジカル重合性不飽和基および加水分解性シリル基を有するシラン化合物(A)に由来する構成単位(a)と、
酸と塩基からなる塩構造およびラジカル重合性基を有し、かつ、加水分解性シリル基を有さず、水に可溶で、かつ、水中でミセルを形成しない単量体(B)に由来する構成単位(b)と、
ポリオキシアルキレン構造およびラジカル重合性基を有し、かつ、加水分解性シリル基を有さず、水中でミセルを形成することが可能な単量体(C)に由来する構成単位(c)と、
任意で、前記(A)、(B)および(C)以外の、下記一般式(III):



-Si-(OR


4-n
・・・(III)
(式中、R

は、それぞれ独立して炭素数1~10の非置換もしくは置換アルキル基、または非置換もしくは置換アリール基であり、R

が複数ある場合は同一または異なっていてもよく、R

は、それぞれ独立して水素原子または炭素数1~10のアルキル基であり、nは、0~3の整数である。)
で示されるシラン化合物(D)に由来する構成単位(d)と、
を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体。
【請求項6】
前記(A)、(B)および(C)以外の、ラジカル重合性基を有する単量体(E)に由来する構成単位(e)をさらに含む、請求項5に記載の積層体。
【請求項7】
前記ポリシロキサン系樹脂の全量100重量%に対して、前記構成単位(b)を1~20重量%含み、かつ、前記構成単位(c)を1~10重量%含む、請求項5に記載の積層体。
【請求項8】
前記ポリシロキサン系樹脂の全量100重量%に対して、前記構成単位(a)および(d)を合計で10重量%以上含む、請求項5に記載の積層体。
【請求項9】
組成物(II)を被着体上に塗布してシーリング層を形成する工程と、
前記シーリング層の上に組成物(I)を塗布して、トップコート層を形成する工程と、を含む積層体の製造方法であって、
前記組成物(I)は、
ポリシロキサン系樹脂と水とを含有する組成物であり、
前記ポリシロキサン系樹脂は、構成単位として、ラジカル重合性基を有する単量体に由来する構成単位を含む重合体を有し、
前記単量体は、(i)酸と塩基からなる塩構造を有し、水に可溶で、かつ、水中でミセルを形成しない単量体、および(ii)水中でミセルを形成することが可能な単量体を含み、
前記組成物(II)は、
シロキサン結合により架橋し得る水酸基または加水分解性基を有するケイ素基を有し、
前記樹脂(Y)の主鎖骨格は、ポリエーテル、ポリアクリレートおよびポリイソブチレンからなる群より選択される1種類以上の樹脂である、積層体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、建築、土木、車両などの構造体の部材相互間や接合部には、防水や密閉性の向上を目的として、シーリング材が用いられる。当該シーリング材の表層保護として、シーリング層の上にコーティングを行う(すなわち、トップコート層を形成する)技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、シリコーンゴム組成物を硬化させてなる基材層と、その一面に積層されたシリコーンゲル組成物の硬化物からなる粘着層とを備え、かつ上記基材層の他面に、特定の組成のシリコーンレジンを含む被膜層を有することを特徴とするシリコーンゴム製防水シートが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/070352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、被膜層(トップコート層)のタック性、および被膜層(トップコート層)と基材層(シーリング層)との付着性の観点から改善の余地があった。
【0006】
そこで、本発明は、シーリング層およびトップコート層を備え、トップコート層のタック性、およびトップコート層とシーリング層との付着性に優れる積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、シーリング層およびトップコート層を備える積層体において、シーリング層およびトップコート層を特定の成分で構成することにより、トップコート層のタック性、およびトップコート層とシーリング層との付着性に優れる積層体が得られること、を初めて見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
したがって、本発明の一態様は、シーリング層、およびトップコート層を備える積層体であって、前記トップコート層は、ポリシロキサン系樹脂と水とを含有する組成物(I)から形成された層であり、前記ポリシロキサン系樹脂は、構成単位として、ラジカル重合性基を有する単量体に由来する構成単位を含む重合体を有し、前記単量体は、(i)酸と塩基からなる塩構造を有し、水に可溶で、かつ、水中でミセルを形成しない単量体、および(ii)水中でミセルを形成することが可能な単量体を含み、前記シーリング層は、樹脂(Y)を含有する組成物(II)から形成された層であり、前記樹脂(Y)は、シロキサン結合により架橋し得る水酸基または加水分解性基を有するケイ素基を有し、前記樹脂(Y)の主鎖骨格は、ポリエーテル、ポリアクリレートおよびポリイソブチレンからなる群より選択される1種類以上の樹脂である、積層体(以下、「本積層体」と称する。)である。
【0009】
また、本発明の一態様は、組成物(II)を被着体上に塗布してシーリング層を形成する工程と、前記シーリング層の上に組成物(I)を塗布して、トップコート層を形成する工程と、を含む積層体の製造方法であって、前記組成物(I)は、ポリシロキサン系樹脂と水とを含有する組成物であり、前記ポリシロキサン系樹脂は、構成単位として、ラジカル重合性基を有する単量体に由来する構成単位を含む重合体を有し、前記単量体は、(i)酸と塩基からなる塩構造を有し、水に可溶で、かつ、水中でミセルを形成しない単量体、および(ii)水中でミセルを形成することが可能な単量体を含み、前記組成物(II)は、シロキサン結合により架橋し得る水酸基または加水分解性基を有するケイ素基を有し、前記樹脂(Y)の主鎖骨格は、ポリエーテル、ポリアクリレートおよびポリイソブチレンからなる群より選択される1種類以上の樹脂である、積層体の製造方法(以下、「本製造方法」と称する。)である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、シーリング層およびトップコート層を備え、トップコート層のタック性、およびトップコート層とシーリング層との付着性に優れる積層体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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