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公開番号2024043982
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022149258
出願日2022-09-20
発明の名称薬液洗浄システムおよび薬液洗浄方法
出願人株式会社クボタ
代理人弁理士法人R&C
主分類B01D 24/46 20060101AFI20240326BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】固液分離装置を備え、オンラインでフィルタの薬液洗浄を行うことができる薬液洗浄システム、および、フィルタの薬液洗浄を行うことができる薬液洗浄方法を提供する。
【解決手段】ロータの回転により移動可能な固液分離部11が設けてある固液分離装置と、固液分離部11を洗浄溶媒Cで洗浄する洗浄ユニット60と、を備え、洗浄ユニット60は、固液分離部11に洗浄溶媒Cを吹き付け可能な単一あるいは複数のスプレー部62aを有するスプレー機構62を備え、複数種類の洗浄溶媒C(C1,C2)を択一的にまたは同時に固液分離部11に吹き付け可能に構成してある薬液洗浄システム、および、固液分離部11の汚れを検知する汚れ検知工程と、汚れ検知工程によって固液分離部11の汚れを検知した後に、洗浄工程と、を有する薬液洗浄方法。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
ロータの回転により移動可能な固液分離部が設けてある固液分離装置と、当該固液分離部を洗浄溶媒で洗浄する洗浄ユニットと、を備え、
前記洗浄ユニットは、前記固液分離部に前記洗浄溶媒を吹き付け可能な単一あるいは複数のスプレー部を有するスプレー機構を備え、
複数種類の洗浄溶媒を択一的にまたは同時に前記固液分離部に吹き付け可能に構成してある薬液洗浄システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記洗浄ユニットは、前記洗浄溶媒として洗浄水を供給する洗浄水供給部と、薬液を供給する薬液供給部と、を備え、前記洗浄水が流下する洗浄管部と、前記薬液が流下する薬液管部と、を接続してある請求項1に記載の薬液洗浄システム。
【請求項3】
前記洗浄ユニットは、薬液を供給する薬液供給部を備え、前記スプレー機構は、前記固液分離部に前記洗浄水を吹き付け可能な洗浄水スプレー部と、前記固液分離部に前記薬液を吹き付け可能な薬液スプレー部と、を備えてある請求項1に記載の薬液洗浄システム。
【請求項4】
前記洗浄ユニットは、前記薬液供給部が外部の汚泥処理装置からの洗浄排液を供給可能に構成してあり、
前記薬液スプレー部によって前記固液分離部に前記洗浄排液を前記洗浄溶媒として吹き付け可能に構成してある請求項3に記載の薬液洗浄システム。
【請求項5】
前記洗浄ユニットは、前記薬液供給部が外部の汚泥処理装置からの洗浄排液を供給可能に構成してある請求項2に記載の薬液洗浄システム。
【請求項6】
洗浄の要否を判断できる制御装置をさらに備え、
前記洗浄ユニットは、前記洗浄溶媒による前記固液分離部の洗浄開始あるいは洗浄停止の指令を前記制御装置から受け取るように構成してある請求項1~5の何れか一項に記載の薬液洗浄システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記固液分離部の運転状態に基づいて前記固液分離部の汚れの蓄積を検知するように構成し、当該汚れの蓄積を検知したとき、前記固液分離部の洗浄を開始するように構成してある請求項6に記載の薬液洗浄システム。
【請求項8】
前記固液分離装置がロータリフィルタ装置であり、前記固液分離部が無端帯状フィルタである請求項1~5の何れか一項に記載の薬液洗浄システム。
【請求項9】
ロータの回転により移動可能な固液分離部が設けてある固液分離装置と、当該固液分離部を洗浄溶媒で洗浄する洗浄ユニットと、を備えた薬液洗浄システムにおいて、
前記固液分離部の汚れを検知する汚れ検知工程と、
当該汚れ検知工程によって前記固液分離部の汚れを検知した後に、薬液を供給する薬液供給部からの前記薬液を前記洗浄溶媒として、前記固液分離部を前記洗浄ユニットによって洗浄する薬液洗浄工程と、を有する薬液洗浄方法。
【請求項10】
前記薬液洗浄工程が、外部の汚泥処理装置からの洗浄排液を前記薬液としてある請求項9に記載の薬液洗浄方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータの回転により移動可能な固液分離部が設けてある固液分離装置を備えた薬液洗浄システムおよび薬液洗浄方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
下水処理等に使用される固液分離装置、例えばロータリフィルタ装置は、パネルフィルタが複数枚連結された無端帯状フィルタの態様で設けられた装置であり、当該無端帯状フィルタを回転駆動することによって、フィルタを再生しながら被処理水中の固形物を分離する装置である。この種の装置では、無端帯状フィルタの回転速度を調節することによって、装置の処理能力を調節できる。
【0003】
通常、被処理水がフィルタを通過する際、し渣(固形物)をフィルタで捕捉する。捕捉物は、洗浄水の吹き付けにより除去回収する。
【0004】
特許文献1には、フィルタユニットの裏側から洗浄水を吹き付けてし渣をフィルタユニットから剥離させる洗浄機構を備えたし渣分離システム(ロータリフィルタ装置)が記載してある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-39790号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
洗浄機構によって洗浄水を吹き付けてフィルタを洗浄する場合、例えば吹き付けの弱い箇所等で、し渣の絡みや固形物の付着が徐々に多くなり、フィルタの汚れが次第に蓄積することがあった。フィルタの汚れが蓄積すると、ロータリフィルタ装置の処理能力が低下するため、駆動モータの回転速度を大きくする必要がある。
【0007】
ロータリフィルタ装置に流入する被処理水の水質と水量は、生活時間や天候、季節により、大きく変動するため、駆動モータの回転速度の瞬時変化だけでは、フィルタの汚れの蓄積を容易に見分けられず、気づいた時にはフィルタ閉塞に至る場合があった。
【0008】
フィルタ閉塞まで至ると、上限速度に達しても処理量を維持できず、オーバーフローさせる、或いは、処理量を下げる、等の方策をとる必要があった。また、フィルタ閉塞まで至ってしまうと容易に汚れの除去ができなくなり、フィルタの薬液浸漬洗浄などのオフライン洗浄が必要となる。これについて、下水処理施設の前処理としてロータリフィルタ装置が導入してある場合、下水処理施設の構成によっては被処理水の流入を一時的に止める必要があった。
【0009】
また、フィルタの薬液浸漬洗浄をオフライン洗浄によって実施する場合、ロータリフィルタ装置を停止してフィルタを取り外し、装置外で浸漬洗浄作業を実施する必要があった。装置外には、フィルタを浸漬させる水槽や、洗浄するスペースが必要となっていた。洗浄時間は、作業時間や薬液浸漬時間など、通常、丸1日以上を要し、薬液の取扱いや手洗い洗浄などの手作業が発生し、作業者の負担が大きくなっていた。
【0010】
従って、本発明の目的は、固液分離装置を備え、オンラインでフィルタの薬液洗浄を行うことができる薬液洗浄システム、および、フィルタの薬液洗浄を行うことができる薬液洗浄方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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