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公開番号2024043686
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022148819
出願日2022-09-20
発明の名称電力システム
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類H02J 3/46 20060101AFI20240326BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】システム全体としての電力制御を行いつつ、各電力制御装置の電力制御をより柔軟に行うことが可能な電力システムを提供する。
【解決手段】電力システムS1は、各々が接続される制御対象の出力電力を制御する複数の電力制御装置B1と、複数の電力制御装置B1に対して制御指令値を算出する算出部11と、算出部11が算出した制御指令値を変更後制御指令値に変更する変更部61と、を備える。算出部11が算出した制御指令値は、調整対象電力を目標電力にする第1目標を達成させるための値である。複数の電力制御装置B1は、少なくとも1つ以上の特定装置B2と、特定装置B2以外の通常装置B3を含む。変更後制御指令値は、第2目標を達成させるための値である。通常装置B3は、算出部11が算出した制御指令値に基づいて、出力電力を制御し、特定装置B2は、変更後制御指令値に基づいて、出力電力を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
各々が接続される制御対象の出力電力を制御する複数の電力制御装置と、
前記複数の電力制御装置に対して制御指令値を算出する算出部と、
前記算出部が算出した制御指令値を変更後制御指令値に変更する変更部と、
を備え、
前記算出部が算出した制御指令値は、調整対象電力を目標電力にする第1目標を達成させるための値であり、
前記複数の電力制御装置は、前記第1目標と異なる第2目標を達成させるように制御される少なくとも1つ以上の特定装置と、当該特定装置以外の通常装置を含み、
前記変更後制御指令値は、前記第2目標を達成させるための値であり、
前記通常装置は、前記算出部が算出した制御指令値に基づいて、出力電力を制御し、
前記特定装置は、前記変更後制御指令値に基づいて、出力電力を制御する、電力システム。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記制御指令値は、前記複数の電力制御装置のうちの2つ以上に共通する誘導指令値であり、
前記算出部は、前記第1目標を達成させるための前記誘導指令値を算出し、
前記変更部は、前記算出部が算出した誘導指令値を変更後誘導指令値に変更する、請求項1に記載の電力システム。
【請求項3】
前記複数の電力制御装置は、第1グループに属する複数の第1電力制御装置および第2グループに属する複数の第2電力制御装置を含み、
前記算出部が算出する誘導指令値は、前記複数の第1電力制御装置に対する共通の第1誘導指令値および前記複数の第2電力制御装置に対する共通の第2誘導指令値を含み、
前記変更部は、前記第1グループに前記特定装置が含まれる場合、前記第1誘導指令値を変更後第1誘導指令値に変更し、
前記第1グループの特定装置は、前記変更後第1誘導指令値に基づいて、出力電力を制御する、請求項2に記載の電力システム。
【請求項4】
前記変更部は、前記算出部が算出した第1誘導指令値を、前記第2目標を達成させるための補正アルゴリズムに従って補正することで、前記変更後第1誘導指令値に変更する、請求項3に記載の電力システム。
【請求項5】
前記変更部は、前記算出部が算出した第1誘導指令値の代わりに、前記算出部が算出した第2誘導指令値を、前記変更後第1誘導指令値として出力する、請求項3に記載の電力システム。
【請求項6】
前記複数の電力制御装置は、前記制御対象としての太陽電池の出力電力を制御する太陽光発電制御装置を含み、
前記変更部は、前記太陽光発電制御装置が前記特定装置である場合、前記太陽光発電制御装置の出力を前記太陽電池の発電量と一致させることを前記第2目標として、前記制御指令値を前記変更後制御指令値に変更する、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電力システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電力システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
電力系統に接続された複数の電力装置を管理して、電力系統からの受電を制御する電力システムが普及しつつある。例えば、特許文献1および特許文献2には、複数の電力装置と処理装置(集中管理装置)とを備えた電力システムの一例が開示されている。処理装置は、所定の調整対象電力を目標電力に制御するための指標(誘導指令値)を算出する。各電力装置は、処理装置が算出した誘導指令値を用いて、分散的に出力電力を制御している。このとき、各電力装置は、誘導指令値を用いた最適化問題に基づいて、出力電力の目標値を算出する。そして、出力電力が当該目標値となるように、出力電力を制御する。このようにして、電力システムのエネルギー管理を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-170901号公報
特開2020-150690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
分散型電源が多様化しており、例えば特許文献2に記載の電力システムにおいては、太陽光パワーコンディショナ、蓄電池パワーコンディショナ、電気自動車の充電スタンド、および、発電機制御装置などの電力制御装置を備えている。これらの電力制御装置は、接続される分散型電源の種類に応じて出力特性が異なり、求められる電力制御も異なる。例えば、太陽光パワーコンディショナにおいては、太陽電池が発電した電力をできるだけ抑制することなく出力させるような電力制御を、求められることがある。また、電気自動車の充電スタンドにおいては、電気自動車をできるだけ放電させるような電力制御、あるいは電気自動車をできるだけ充電させるような電力制御を、求められることがある。つまり、システム全体として電力制御を行いつつ、各電力制御装置のより柔軟な電力制御が求められる。
【0005】
本開示は、上記課題に鑑みて考え出されたものであり、その目的は、システム全体としての電力制御を行いつつ、各電力制御装置の電力制御をより柔軟に行うことが可能な電力システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によって提供される電力システムは、各々が接続される制御対象の出力電力を制御する複数の電力制御装置と、前記複数の電力制御装置に対して制御指令値を算出する算出部と、前記算出部が算出した制御指令値を変更後制御指令値に変更する変更部と、を備え、前記算出部が算出した制御指令値は、調整対象電力を目標電力にする第1目標を達成させるための値であり、前記複数の電力制御装置は、前記第1目標と異なる第2目標を達成させるように制御される少なくとも1つ以上の特定装置と、当該特定装置以外の通常装置を含み、前記変更後制御指令値は、前記第2目標を達成させるための値であり、前記通常装置は、前記算出部が算出した制御指令値に基づいて、出力電力を制御し、前記特定装置は、前記変更後制御指令値に基づいて、出力電力を制御する。
【0007】
前記電力システムの好ましい実施の形態において、前記制御指令値は、前記複数の電力制御装置のうちの2つ以上に共通する誘導指令値であり、前記算出部は、前記第1目標を達成させるための前記誘導指令値を算出し、前記変更部は、前記算出部が算出した誘導指令値を変更後誘導指令値に変更する。
【0008】
前記電力システムの好ましい実施の形態において、前記複数の電力制御装置は、第1グループに属する複数の第1電力制御装置および第2グループに属する複数の第2電力制御装置を含み、前記算出部が算出する誘導指令値は、前記複数の第1電力制御装置に対する共通の第1誘導指令値および前記複数の第2電力制御装置に対する共通の第2誘導指令値を含み、前記変更部は、前記第1グループに前記特定装置が含まれる場合、前記第1誘導指令値を変更後第1誘導指令値に変更し、前記第1グループの特定装置は、前記変更後第1誘導指令値に基づいて、出力電力を制御する。
【0009】
前記電力システムの好ましい実施の形態において、前記変更部は、前記算出部が算出した第1誘導指令値を、前記第2目標を達成させるための補正アルゴリズムに従って補正することで、前記変更後第1誘導指令値に変更する。
【0010】
前記電力システムの好ましい実施の形態において、前記変更部は、前記算出部が算出した第1誘導指令値の代わりに、前記算出部が算出した第2誘導指令値を、前記変更後第1誘導指令値として出力する。
(【0011】以降は省略されています)

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