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公開番号2024043427
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022148615
出願日2022-09-16
発明の名称超音波流量計
出願人本多電子株式会社
代理人個人
主分類G01F 1/66 20220101AFI20240322BHJP(測定;試験)
要約【課題】流量の目標値が変化するときの測定値の応答性と、流量の目標値が一定のときの測定値の安定性とを両立させることができる超音波流量計を提供すること。
【解決手段】本発明の超音波流量計10は、一対の超音波振動子12,13間での超音波U1,U2の送受信によって流体W1の流量を測定する。また、超音波流量計10が備える1次遅れフィルタ52は、流量をサンプリングすることにより入力値を取得し、取得した入力値に含まれるノイズを低減するフィルタリング処理を実行することにより出力値を生成する。なお、1次遅れフィルタ52は、今回の入力値と前回の出力値との差分が所定の閾値よりも大きい場合に、定常時の時定数を用いることで応答時間を短くし、今回の入力値と前回の出力値との差分が所定の閾値以下である場合に、時定数を大きくして流量の測定値を安定させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
流体が流れる管路の上流側と下流側とに一対の超音波振動子を離間させて配置した構造を有し、前記一対の超音波振動子間での超音波の送受信によって前記流体の流量を測定する超音波流量計であって、
前記流量をサンプリングすることにより入力値を取得し、取得した前記入力値に含まれるノイズを低減するフィルタリング処理を実行することにより出力値を生成する1次遅れフィルタを備え、
前記1次遅れフィルタは、
今回の前記入力値と前回の前記出力値との差分が所定の閾値よりも大きい場合に、定常時の時定数を用いることで応答時間を短くし、
今回の前記入力値と前回の前記出力値との差分が所定の閾値以下である場合に、前記時定数を大きくして前記流量を安定させる
ことを特徴とする超音波流量計。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記1次遅れフィルタは、今回の前記入力値と前回の前記出力値との差分が前記所定の閾値以下である場合に、前記時定数にフィルタ変数C(1<C≦n、但しnは1よりも大きい数)を乗じることにより、前記時定数を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の超音波流量計。
【請求項3】
前記フィルタ変数Cは、nを上限として、前記差分の値が前記閾値より小さくなるほど大きくなる変数であることを特徴とする請求項2に記載の超音波流量計。
【請求項4】
前記フィルタ変数Cは、累乗した状態で用いられることを特徴とする請求項2または3に記載の超音波流量計。
【請求項5】
前記1次遅れフィルタは、今回の前記入力値と前回の前記出力値との差分が前記所定の閾値よりも大きい場合、前記時定数の大きさを一定に維持することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超音波流量計。
【請求項6】
前記流量の目標値は、ステップ状に変化するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超音波流量計。
【請求項7】
前記超音波流量計は、前記一対の超音波振動子が前記管路を挟み込むように配置されたストレートタイプの超音波流量計であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超音波流量計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の超音波振動子間での超音波の送受信によって流体の流量を測定する超音波流量計に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、超音波を利用して流体の流量を測定する超音波流量計が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。この超音波流量計では、流体が流れる管路の上流側及び下流側にそれぞれ超音波振動子が設置されている。そして、これらの超音波振動子を用いて超音波を送受信し、上流側から下流側に伝搬する超音波の伝搬時間と下流側から上流側に伝搬する超音波の伝搬時間との時間差に基づいて、流体の流量が算出される。
【0003】
ところで、超音波流量計による流量の測定値(算出値)は、通常、ノイズを含んでいるためにバラツキがある。そこで、測定値を1次遅れフィルタ(ローパスフィルタ)に通して平滑の度合を強くすれば、ノイズが低減されるために流量の測定値を安定させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-67572号公報(図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、1次遅れフィルタでは、平滑の度合を強くすると、流量の目標値(制御値)が急激に変化したときに、その変化した目標値に測定値が応答するのに要する時間が長くなるという問題がある。例えば、超音波流量計を実際に使用する際には、測定対象となる流体の流量の目標値がステップ状に変化することがある。この場合、目標値が一定のときの測定値の安定性を優先した1次遅れフィルタであると、目標値が変化するときの測定値の応答性が悪化してしまう。逆に、目標値が変化するときの測定値の応答性を優先した1次遅れフィルタであると、目標値が一定のときの測定値の安定性が悪化してしまう。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、流量の目標値が変化するときの測定値の応答性と、流量の目標値が一定のときの測定値の安定性とを両立させることができる超音波流量計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、流体が流れる管路の上流側と下流側とに一対の超音波振動子を離間させて配置した構造を有し、前記一対の超音波振動子間での超音波の送受信によって前記流体の流量を測定する超音波流量計であって、前記流量をサンプリングすることにより入力値を取得し、取得した前記入力値に含まれるノイズを低減するフィルタリング処理を実行することにより出力値を生成する1次遅れフィルタを備え、前記1次遅れフィルタは、今回の前記入力値と前回の前記出力値との差分が所定の閾値よりも大きい場合に、定常時の時定数を用いることで応答時間を短くし、今回の前記入力値と前回の前記出力値との差分が所定の閾値以下である場合に、前記時定数を大きくして前記流量を安定させることを特徴とする超音波流量計をその要旨とする。
【0008】
従って、請求項1に記載の発明によると、1次遅れフィルタが、今回の入力値と前回の出力値との差分が所定の閾値よりも大きい場合、即ち、流量の目標値が急激に変化した場合に、1次遅れフィルタの時定数として定常時の時定数を用いることにより、目標値の変化に対する応答時間の長さを短くする。また、1次遅れフィルタが、今回の入力値と前回の出力値との差分が所定の閾値以下である場合、即ち、流量の目標値の変化が小さく一定である場合に、時定数を大きくして入力値に含まれるノイズを低減することにより、測定値を安定させる。従って、流量の目標値が変化するときの測定値の応答性と、流量の目標値が一定のときの測定値の安定性とを両立させることが可能な超音波流量計を得ることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記1次遅れフィルタは、今回の前記入力値と前回の前記出力値との差分が前記所定の閾値以下である場合に、前記時定数にフィルタ変数C(1<C≦n、但しnは1よりも大きい数)を乗じることにより、前記時定数を大きくすることをその要旨とする。
【0010】
従って、請求項2に記載の発明によると、フィルタ変数Cを乗じることによって時定数を大きくするため、時定数が確実に大きくなる。従って、入力値に含まれるノイズを確実に低減して流量の測定値を安定させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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