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公開番号2024042809
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2022147675
出願日2022-09-16
発明の名称コンバータ
出願人ダイヤゼブラ電機株式会社
代理人個人
主分類H02M 3/28 20060101AFI20240322BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】TABコンバータにおいて、2つのポート間における干渉を抑制する、より優れた非干渉化技術を提供する。
【解決手段】それぞれフルブリッジ回路を有する3つのポートを備えるTABコンバータであって、制御回路90は、目標電流に対するポート電流の近似電流波形を用いて、制御値を算出する工程を実行する。目標電流の近似電流波形は、フルブリッジ回路から出力されるポート電圧の近似電圧波形から導出される。近似電圧波形は、基本波および高調波を重畳した連続関数である。これにより、従来の基本波のみによって近似された近似モデルを用いる場合と比べて、2つの出力ポート間の干渉をより抑制できる。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
3つのポートを有するトリプルアクティブブリッジコンバータであって、
第1巻線と、第2巻線と、第3巻線と、前記第1巻線、前記第2巻線および前記第3巻線を互いに磁気結合させるコアとを有するトランスと、
前記第1巻線と接続される第1ポートと、
前記第2巻線と接続される第2ポートと、
前記第3巻線と接続される第3ポートと、
前記第1ポート、前記第2ポートおよび前記第3ポートのスイッチング素子をスイッチング制御する制御回路と、
を備え、
前記第1ポート、前記第2ポートおよび前記第3ポートはそれぞれ、
4つのスイッチング素子を含むフルブリッジ回路と、
前記第1巻線、前記第2巻線または前記第3巻線に直接接続されたインダクタンス成分と、
を含み、
前記制御回路は、
A)目標電流に対するポート電流の近似電流波形を用いて、制御値を算出する工程
を実行し、
前記近似電流波形は、前記フルブリッジ回路から出力されるポート電圧を連続関数で近似した近似電圧波形から導出され、
前記近似電圧波形は、矩形波である前記ポート電圧を、基本波および高調波を重畳して近似した近似関数である、トリプルアクティブブリッジコンバータ。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載のトリプルアクティブブリッジコンバータであって、
前記近似電圧波形は、矩形波である前記ポート電圧を、基本波および3次高調波を重畳して近似した近似関数である、トリプルアクティブブリッジコンバータ。
【請求項3】
請求項1に記載のトリプルアクティブブリッジコンバータであって、
前記近似電圧波形は、矩形波である前記ポート電圧を、基本波、3次高調波および5次高調波を重畳して近似した近似関数である、トリプルアクティブブリッジコンバータ。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のトリプルアクティブブリッジコンバータであって、
前記工程A)は、
a)前記目標電流に対するポート電流の近似電流波形について、各動作点における近似モデルであるヤコビ行列を算出する工程と、
b)前記ヤコビ行列の逆行列となる逆ヤコビ行列を算出する工程と、
c)前記目標電流と前記逆ヤコビ行列とから制御値を算出する工程と、
を含む、トリプルアクティブブリッジコンバータ。
【請求項5】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のトリプルアクティブブリッジコンバータであって、
前記工程A)において、前記制御回路は、前記目標電流および検出したポート電流と、出力すべき前記制御値との対応関係を含むテーブルを参照して、前記制御値を算出し、
前記テーブルは、
a)前記目標電流に対するポート電流の近似電流波形について、各動作点における近似モデルであるヤコビ行列を算出する工程と、
b)前記ヤコビ行列の逆行列となる逆ヤコビ行列を算出する工程と、
c)前記目標電流と前記逆ヤコビ行列とから制御値を算出する工程と、
を複数の条件で事前に導出した結果により作成される、トリプルアクティブブリッジコンバータ。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のトリプルアクティブブリッジコンバータであって、
前記インダクタンス成分は、
実素子、
前記トランスとの漏れインダクタンス、
または、
実素子および前記トランスとの組み合わせ
である、トリプルアクティブブリッジコンバータ。
【請求項7】
3つ以上のn個のポートを有するマルチアクティブブリッジコンバータであって、
n個の巻線と、前記n個の巻線を互いに磁気結合させるコアとを有するトランスと、
n個の前記巻線のそれぞれと接続されるn個のポートと、
それぞれの前記ポートのスイッチング素子をスイッチング制御する制御回路と、
を備え、
前記ポートはそれぞれ、
4つのスイッチング素子を含むフルブリッジ回路と、
前記巻線に直接接続されたインダクタンス成分と、
を含み、
前記制御回路は、
A)目標電流に対するポート電流の近似電流波形を用いて、制御値を算出する工程
を実行し、
前記近似電流波形は、前記フルブリッジ回路から出力されるポート電圧を連続関数で近似した近似電圧波形から導出され、
前記近似電圧波形は、矩形波である前記ポート電圧を、基本波および高調波を重畳して近似した近似関数である、
マルチアクティブブリッジコンバータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポートを3つ有するコンバータに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、入力側と出力側の双方にフルブリッジ回路が備えられたデュアルアクティブブリッジ(Dual Active Bridge、DAB)コンバータが知られている。さらに、DABコンバータからポートを1つ増やしたトリプルアクティブブリッジ(Triple Active Bridge、TAB)コンバータが研究されており、TABコンバータを適用することで3つのポート間の電力を双方向で伝送できるようになる。
【0003】
TABコンバータは、3つのアクティブブリッジ回路が3巻き線トランスとインダクタを介して接続されており、各ブリッジ回路の位相シフトを利用して電力を伝送するコンバータである。TABコンバータは各ポートの入出力電力の和がゼロとなる特性を持つため、2つのポートの電流を制御することで残りのポートの入出力電流が決定される。一方で、制御を行う2つのポート間において、干渉が生じるという問題がある。従来の出力ポート間の干渉を抑制する方法は、例えば、非特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
大野貴信、星伸一「Triple Active Bridgeコンバータにおける各ポート間干渉の実験的考察」電気学会論文誌D(産業応用部門誌)Vol.139 No.7 pp.631-636 2019年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1に記載の干渉抑制方法では、矩形波で駆動するフルブリッジ回路の電圧を基本波で近似することで、TABコンバータの各ポートの電流を数学的に連続な関数としてモデル化し、そのモデルにおけるポート間の干渉を打ち消すような補償器を挿入することで、非干渉化を行っている。この方法では、ある程度の非干渉化を行えるものの、出力電力の使用用途によっては、より優れた非干渉化を行う方法が求められる。
【0006】
ここで、「基本波」とは、ある周波数成分をもつ波形に対してフーリエ級数展開したときに一番低い周波数の正弦波のことである。また、ある周波数成分をもつ波形に対してフーリエ級数展開したときの、基本波のn倍の周波数の正弦波を、「n次高調波」と称する。
【0007】
そこで、本発明は、TABコンバータにおいて、2つのポート間における干渉を抑制する非干渉化技術において、より優れた技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の第1発明は、3つのポートを有するトリプルアクティブブリッジコンバータであって、第1巻線と、第2巻線と、第3巻線と、前記第1巻線、前記第2巻線および前記第3巻線を互いに磁気結合させるコアとを有するトランスと、前記第1巻線と接続される第1ポートと、前記第2巻線と接続される第2ポートと、前記第3巻線と接続される第3ポートと、前記第1ポート、前記第2ポートおよび前記第3ポートのスイッチング素子をスイッチング制御する制御回路と、を備え、前記第1ポート、前記第2ポートおよび前記第3ポートはそれぞれ、4つのスイッチング素子を含むフルブリッジ回路と、前記第1巻線、前記第2巻線または前記第3巻線に直接接続されたインダクタンス成分と、を含み、前記制御回路は、A)目標電流に対するポート電流の近似電流波形を用いて、制御値を算出する工程を実行し、前記近似電流波形は、前記フルブリッジ回路から出力されるポート電圧を連続関数で近似した近似電圧波形から導出され、前記近似電圧波形は、矩形波である前記ポート電圧を、基本波および高調波を重畳して近似した近似関数である。
【0009】
本願の第2発明は、第1発明のトリプルアクティブブリッジコンバータであって、前記近似電圧波形は、矩形波である前記ポート電圧を、基本波および3次高調波を重畳して近似した近似関数である。
【0010】
本願の第3発明は、第1発明のトリプルアクティブブリッジコンバータであって、前記近似電圧波形は、矩形波である前記ポート電圧を、基本波および3次高調波を重畳して近似した近似関数である。
(【0011】以降は省略されています)

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