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公開番号2024042544
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022147324
出願日2022-09-15
発明の名称金属検知用アンテナおよび硬貨処理装置
出願人富士電機株式会社
代理人個人
主分類G07D 11/14 20190101AFI20240321BHJP(チェック装置)
要約【課題】金属の検知精度を向上させることが可能な金属検知用アンテナおよび硬貨処理装置を提供する。
【解決手段】この金属検知用アンテナ5は、基板51と、基板51に形成された配線パターンからなる複数の空芯コイル52と、を備え、複数の空芯コイル52は、外周コイル52aと、外周コイル52aの内側に配置される内周コイル52bとを含み、外周コイル52aと内周コイル52bとは、磁界を発生させるとともに、外周コイル52aが発生させる磁界における金属を検知したときの磁束の変化量と、内周コイル52bが発生させる磁界における金属を検知したときの磁束の変化量との差が小さくなるように、外周コイル52aにより発生する磁界における磁束は、内周コイル52bにより発生する磁界における磁束よりも大きい。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板に形成された配線パターンからなる複数の空芯コイルと、を備え、
前記複数の空芯コイルは、外周コイルと、前記外周コイルの内側に配置される内周コイルとを含み、
前記外周コイルと前記内周コイルとは、磁界を発生させるとともに、金属の検知範囲に対して前記外周コイルが発生させる磁界における金属を検知したときの磁束の変化量と、前記内周コイルが発生させる磁界における金属を検知したときの磁束の変化量との差が小さくなるように、前記外周コイルにより発生する磁界における磁束は、前記内周コイルにより発生する磁界における磁束よりも大きい、金属検知用アンテナ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
硬貨の入金処理および出金処理を行うための硬貨処理装置の硬貨を搬送する搬送路に設けられ、前記外周コイルと前記内周コイルとは、前記搬送路に沿った辺を有する角が丸い四角形形状または四角形形状を有している、請求項1に記載の金属検知用アンテナ。
【請求項3】
検知対象の最小の硬貨の半径をc/2とした場合に、前記外周コイルは、前記搬送路の幅方向の両側に設けられる壁部から約c/2の位置に外周コイル幅の中心が位置する、請求項2に記載の金属検知用アンテナ。
【請求項4】
検知対象の硬貨のうち最小の硬貨の厚みをgとした場合に、前記外周コイルにより、前記搬送路の幅方向の両側に設けられる壁部から距離がg以下の位置まで巻かれている、請求項2に記載の金属検知用アンテナ。
【請求項5】
前記外周コイルの内側には、複数の前記内周コイルが隣り合って配置され、
隣り合う前記内周コイルの幅の中心間距離の各々をe1、e2・・・etとし、検知対象の最小の硬貨の直径をcとした場合に、e1<c、e2<c・・・et<cである、請求項2に記載の金属検知用アンテナ。
【請求項6】
前記外周コイルと前記内周コイルとの合成インダクタンスが、前記内周コイルの合成インダクタンスより大きい、請求項1に記載の金属検知用アンテナ。
【請求項7】
硬貨の入金処理および出金処理を行うための硬貨処理装置の硬貨が排出される排出トレイに設けられ、同一中心線を有する前記外周コイルと前記内周コイルとが、前記排出トレイの外周部に沿った辺を有する楕円形状、円形状、または角が丸い四角形形状を有している、請求項1に記載の金属検知用アンテナ。
【請求項8】
前記外周コイルは、検知対象の硬貨のうち最小の硬貨を検知範囲縁に配置した場合に、最小の硬貨の内側を結んだ線となるように配置されている、請求項7記載の金属検知用アンテナ。
【請求項9】
前記基板の硬貨を検知する検知面とは反対側の面に、比透磁率の高い構造物が取り付けられている、請求項1に記載の金属検知用アンテナ。
【請求項10】
前記外周コイルの内側には、前記内周コイルが配置され、
隣り合うコイルの幅の中心間距離の各々をa1、a2・・・amとし、検知対象の最小の硬貨の直径をcとした場合に、a1<c、a2<c・・・am<cである、請求項1に記載の金属検知用アンテナ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、金属検知用アンテナおよび硬貨処理装置に関し、特に、空芯コイルを備える金属検知用アンテナおよび硬貨処理装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、空芯コイルを備える硬貨処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、硬貨の入金や出金を行う硬貨釣銭機(硬貨処理装置)が開示されている。この硬貨釣銭機は、入金時に硬貨を投入するための硬貨投入部と、出金時に硬貨が排出される硬貨釣銭口と、硬貨釣銭口から排出された硬貨を貯留するための受皿とを備える。受皿は、底部と、底部を囲む壁部とから構成され、上部が開口している。受皿の下部には、受皿に硬貨(金属)が残留しているか否かを検出するためのセンサ素子(金属検知用アンテナ)が設けられている。センサ素子は、基板と、線状の空芯を有するスパイラルコイル(空芯コイル)とを備える。センサ素子は、スパイラルコイルに交流電流を印加することにより磁界が発生する。そして、受皿上に硬貨が存在する場合に、スパイラルコイルから発生した磁界における磁束は、硬貨により、電磁誘導(渦電流損出)が発生し、スパイラルコイルに印加された交流電流に変化が生じる。この変化量により、センサ素子は、硬貨の有無を検知するように構成されている。ここで、スパイラルコイルから発生する磁束の量は、スパイラルコイルに近いほど大きく、スパイラルコイルから離れるほど小さくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6423770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1に記載されたように受皿の縁部に壁部を含む場合、受皿の底部に対して硬貨が平行になる場合に加えて、排出された硬貨が壁部に接触し、底部に対して傾斜した状態になる場合がある。この場合、受皿の底部に対して硬貨が平行になる場合は、硬貨全体がスパイラルコイルに近いので、硬貨を貫通する磁束は大きい。一方で、受皿の縁部(検知範囲の外周部)は、スパイラルコイルから遠いので貫通する磁束は非常に小さい。付け加えて、底部に対して硬貨が傾斜した状態なので、傾斜とコイルの位置により、硬貨を貫通する磁束が極端に小さくなる場合がある。その結果、磁束の変化量が小さいことに起因して、傾斜した状態の硬貨は検知するのが難しいという問題点がある。さらに、直立状態の貨幣についても同様な課題がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、金属の検知精度を向上させることが可能な金属検知用アンテナおよび硬貨処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による金属検知用アンテナは、基板と、基板に形成された配線パターンからなる複数の空芯コイルと、を備え、複数の空芯コイルは、外周コイルと、外周コイルの内側に配置される内周コイルとを含み、外周コイルと内周コイルとは、磁界を発生させるとともに、金属の検知範囲に対して外周コイルが発生させる磁界における金属を検知したときの磁束の変化量と、内周コイルが発生させる磁界における金属を検知したときの磁束の変化量との差が小さくなるように、外周コイルにより発生する磁界における磁束は、内周コイルにより発生する磁界における磁束よりも大きい。
【0008】
この発明の第1の局面による金属検知用アンテナでは、外周コイルにより発生する磁界が、内周コイルにより発生する磁界よりも大きい。これにより、内周コイルによる外周コイルの磁界の打ち消しが小さくなり、外周側の磁界の磁束をより大きくすることができる。そして、壁部と底部とを有する釣銭口に設けた場合、外周コイルを壁部の近傍に配置することで、壁部近傍の磁束を大きくすることができる。次に、検出する金属が壁部に接触し、底部に対して傾斜した状態においても、外周コイルの磁束が金属に直角に当たるように外周コイルの位置を指定することで、金属を貫通する磁束の量を大きくすることができる。その結果、外周コイルに金属が位置する場合、外周コイルと内周コイルとで同じ磁界を発生させた場合と比べて、磁束の変化量が大きくなり、壁部の傾斜した金属も中央部の水平に置かれた金属も同じ磁界の変化量で検知することができる。つまり、磁束変化の均一化で、金属位置による最小磁束変化のばらつきが小さくなり、閾値の改善とレンジの拡大を行い、金属位置による最小磁束変化のばらつきが小さくなることによる、閾値の改善とレンジの拡大で金属の検知精度を向上させることができる。本発明では、上記目的を達成するために、検知精度を上げる手段として、磁束変化の均一化を行っており、加えて傾斜金属対応と磁束増加と直立金属対応により個別課題の対応と磁界の強化および磁界の漏れ対応を行っている。この発明の第1の局面による金属検知用アンテナは、基板と、基板に形成された配線パターンからなる複数の空芯コイルと、を備える。複数の空芯コイルは、外周コイルと、外周コイルの内側に配置される内周コイルとであり、磁界を発生させる。外周コイルは主に検知範囲側面の斜向した金属を検知するためのコイル、内周コイルは主に検知範囲中央の水平な金属を検知するためのコイルである。次に、検知範囲の外周側は、遠距離を検知でき、検知範囲では、どこに金属を置いても同じ磁束変化にすることで検知精度が向上する。具体的には、外周コイルの磁束を大きくし、中方の磁束を小さくすることで実現する。付け加えて、磁束変化のばらつきが小さいことにより、広範囲の検知を可能にする。また、硬貨を金属片に置き換えても同様な効果を得られる。
【0009】
この発明の第2の局面による硬貨処理装置は、投入された硬貨を収納部に搬送する搬送路と、硬貨が排出される排出トレイと、搬送路または排出トレイの少なくとも一方に設けられる、金属検知用アンテナとを備え、金属検知用アンテナは、基板と、基板に形成された配線パターンからなる複数の空芯コイルと、を備え、複数の空芯コイルは、外周コイルと、外周コイルの内側に配置される内周コイルとを含み、外周コイルと内周コイルとは、磁界を発生させるとともに、硬貨の検知範囲に対して外周コイルが発生させる磁界における硬貨を検知したときの磁束の変化量と、内周コイルが発生させる磁界における硬貨を検知したときの磁束の変化量との差が小さくなるように、外周コイルにより発生する磁界における磁束は、内周コイルにより発生する磁界における磁束よりも大きい。
【0010】
この発明の第2の局面による硬貨処理装置では、上記のように、外周コイルにより発生する磁界における磁束が、内周コイルにより発生する磁界における磁束よりも大きいことにより、排出トレイが壁部と底部とを有する場合に、壁部近傍に外周コイルを配置することにより、壁部近傍の磁束を大きくすることができる。これにより、検出する硬貨が壁部に接触し、底部に対して傾斜した状態においても、硬貨を貫通する磁束の量を大きくすることができる。その結果、磁束の変化量が大きくなり、底部に対して傾斜した状態の硬貨を確実に検知することができる。つまり、磁束変化の均一化により、硬貨の検知精度を向上させることができる。また、本発明では、上記目的を達成するために、検知精度を上げる手段として、磁束変化の均一化を行っており、加えて傾斜硬貨対応と磁束増加と直立硬貨対応により個別課題の対応を行っている。この発明の第2の局面による硬貨処理装置は、基板と、基板に形成された配線パターンからなる複数の空芯コイルと、を備える。複数の空芯コイルは、外周コイルと、外周コイルの内側に配置される内周コイルとであり、磁界を発生させる。外周コイルは主に検知範囲側面の斜向した硬貨を検知するためのコイル、内周コイルは主に検知範囲中央の水平な硬貨を検知するためのコイルである。次に、検知範囲の外周側は、遠距離を検知でき、検知範囲では、どこに硬貨を置いても同じ磁束変化にすることで検知精度が向上する。具体的には外周コイルの磁束を大きくし、中方の磁束を小さくすることで実現する。付け加えて、磁束変化のばらつきが小さいことにより、広範囲の検知を可能にする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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