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公開番号2024035977
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-15
出願番号2022140645
出願日2022-09-05
発明の名称多関節ロボットのオフラインティーチング方法、プログラム、多関節ロボット、および、情報処理装置
出願人学校法人同志社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類B25J 9/22 20060101AFI20240308BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約【課題】多関節ロボットの意図しない挙動を効率よく抑制することが可能なオフラインティーチング方法を提供する。
【解決手段】多関節ロボットのオフラインティーチング方法は、多関節ロボットの仮想化モデルが取り得る姿勢のうち、仮想化モデルの特異点と特異点近傍とを含む範囲を、シミュレータが決定するステップと、シミュレータが、仮想化モデルにおける各関節の角度を制御することにより、仮想化モデルの姿勢を第1の姿勢から第2の姿勢へと遷移させるステップとを備える。仮想化モデルの姿勢を第1の姿勢から第2の姿勢に遷移させるステップでは、仮想化モデルの姿勢が範囲外のときには、シミュレータは、ヤコビ行列を用いて各関節の角度を算出し、仮想化モデルの姿勢が範囲内のときには、シミュレータは、予め生成された学習済みモデルを用いて各関節の角度を算出する。
【選択図】図22
特許請求の範囲【請求項1】
シミュレータを用いた多関節ロボットのオフラインティーチング方法であって、
前記多関節ロボットの仮想化モデルが取り得る姿勢のうち、前記仮想化モデルの特異点と特異点近傍とを含む範囲を、前記シミュレータが決定するステップと、
前記シミュレータが、前記仮想化モデルにおける各関節の角度を制御することにより、前記仮想化モデルの姿勢を第1の姿勢から第2の姿勢へと遷移させるステップとを備え、
前記仮想化モデルの姿勢を前記第1の姿勢から前記第2の姿勢に遷移させるステップでは、
前記仮想化モデルの姿勢が前記範囲外のときには、前記シミュレータは、ヤコビ行列を用いて各前記関節の角度を算出し、
前記仮想化モデルの姿勢が前記範囲内のときには、前記シミュレータは、予め生成された学習済みモデルを用いて各前記関節の角度を算出する、多関節ロボットのオフラインティーチング方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記範囲は、前記仮想化モデルの姿勢を変化させる速度に応じて個別に決定される、請求項1に記載の多関節ロボットのオフラインティーチング方法。
【請求項3】
前記速度が第1の速度の場合の前記範囲は、前記速度が第1の速度よりも遅い第2の速度の場合の前記範囲よりも広い、請求項2に記載の多関節ロボットのオフラインティーチング方法。
【請求項4】
前記範囲は、前記多関節ロボットの仮想化モデルが取り得る姿勢のうち、前記仮想化モデルにおける複数の前記関節のうちの所定の関節の角速度が、前記所定の関節を動かすモータの最高回転速度を超える範囲である、請求項1に記載の多関節ロボットのオフラインティーチング方法。
【請求項5】
Nを3以上の自然数とし、jを1以上かつN-2以下の任意の自然数とすると、
前記多関節ロボットは、第1関節から第N関節を有するN軸の垂直多関節ロボットであり、
第j関節と、第j関節の隣の隣の第j+2関節とを結ぶ線分上に、第j関節と第j+2関節との間の第j+1関節が位置しており、
前記第j関節の回転角度を角度θ

、前記第j+1関節の回転角度を角度θ
j+1
、前記第j+2関節の回転角度を角度θ
j+2
とすると、
前記学習済みモデルは、入力を以下の式(1)に示す3行3列の回転行列
j-1

j+2
とし、かつ、出力を角度θ

、θ
j+1
、θ
j+2
とした教師データを用いて生成されたものである、請求項1から4のいずれか1項に記載の多関節ロボットのオフラインティーチング方法。
TIFF
2024035977000023.tif
19
129
【請求項6】
前記Nは6であり、前記jは4であり、
前記教師データにおける、角度θ

および角度θ

は、0°以上かつ180°以下であり、角度θ

は-100°以上かつ100°以下である、請求項5に記載の多関節ロボットのオフラインティーチング方法。
【請求項7】
前記学習済みモデルは、前記回転行列
j-1

j+2
を入力として受け付けることにより、各前記関節の角度として、前記角度θ

、θ
j+1
、θ
j+2
を出力する、請求項5に記載の多関節ロボットのオフラインティーチング方法。
【請求項8】
コンピュータに、請求項1に記載の多関節ロボットのオフラインティーチング方法を実行させる、プログラム。
【請求項9】
請求項1に記載の多関節ロボットのオフラインティーチング方法によって生成されたオフラインティーチングデータに基づいて動作する、多関節ロボット。
【請求項10】
情報処理装置であって、
プロセッサと、
多関節ロボットのシミュレーションプログラムが格納されたメモリとを備え、
前記プロセッサは、前記シミュレーションプログラムを実行することにより、
前記多関節ロボットの仮想化モデルが取り得る姿勢のうち、前記仮想化モデルの特異点と特異点近傍とを含む範囲を決定し、
前記仮想化モデルにおける各関節の角度を制御することにより、前記仮想化モデルの姿勢を第1の姿勢から第2の姿勢へと遷移させ、
前記プロセッサは、前記仮想化モデルの姿勢を前記第1の姿勢から前記第2の姿勢に遷移させる際に、前記仮想化モデルの姿勢が前記範囲外のときには、ヤコビ行列を用いて各前記関節の角度を算出し、前記仮想化モデルの姿勢が前記範囲内のときには、予め生成された学習済みモデルを用いて各前記関節の角度を算出する、情報処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、多関節ロボットのオフラインティーチング方法、プログラム、多関節ロボット、および、情報処理装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、産業用ロボットとして多関節ロボットが知られている。このような多関節ロボットを生産ライン等で使用する場合、多関節ロボットに所望の動作を行わせるために、事前に多関節ロボットに対してティーチングを行う必要がある。
【0003】
このようなティーチングの手法として、オンラインティーチングと、オフラインティーチングとが知られている。オンラインティーチングは、ティーチングペンダントを用いて、現場でロボットに直接ティーチングを行う手法である。オフラインティーチングは、コンピュータ上でティーチングデータを生成し、かつ当該ティーチングデータをロボットへ送信することにより、当該ロボットに対してティーチングを行う手法である。前者のオンラインティーチングは、生産ラインを停止させた状態で、専門的な教育を受けた作業員が行う必要がある。このため、近年、後者のオフラインティーチングが積極的に活用されている。
【0004】
オフラインティーチングを行う際に、多関節ロボット姿勢(マニピュレータ手先の位置および姿勢)から各関節の変位を求める必要がある。このような運動学は、「逆運動学」と称される。逆運動学の解法として、局所的に線形な関係を作って各関節の変位を求めるヤコビ法が知られている。ヤコビ法では、局所的な線形空間で逆問題を解き、次の局所的な線形空間で逆問題を解くといったことが繰り返される。その際、制御したい変数の微分(マニピュレータ手先の位置および姿勢の微分)をどれだけ小さくしたとしても、制御する変数(当該リンクを移動させる関節の変位)が発散してしまうことが起こる。このようなロボットの姿勢は、「特異点」と称されている。特異点は、ロボットの構造上、制御できなくなる姿勢である。なお、マニピュレータ手先とは、エンドエフェクタの部分を指す。
【0005】
特開2006-227724号公報(特許文献1)には、位置指令と関節データと特異点領域情報とに基づいてロボットが特異点領域に進入したか否かを判定する進入判断部と、進入判断部の判定結果に基づいて起動され、特異点領域に進入したロボットが特異点領域を通過する際の位置指令を生成出力する特異点通過位置指令生成部を具備する特異点通過位置生成部とを備えたロボットの制御装置が開示されている([要約])。
【0006】
また、日本工業規格(JIS)のB8439-1992(特許文献2)には、ロボットの手首部分の形態として、FLIPと、NONFLIP(FLIPの形態から、手首部の姿勢を変えずに、腕を腕の軸回りに180°回転させた形態)といったフラグが定義されている。
【0007】
上述した特許文献1の制御装置は、ロボットに対して手首部分の動作を指令する際に、FLIPと、NONFLIPとの何れかを指定する。具体的には、当該制御装置は、常時、FLIPの姿勢とNONFLIPの姿勢とを計算し、参照位置との差が小さい方を採用する。参照位置は、始点から終点を関節補間したときの角度である。具体的には、参照位置は、特異点領域の進入側の関節データと、退出側の関節データと、補間周期とに基づき算出される。
【0008】
また、近年、様々な分野で、ニューラルネットワークを有する学習済みモデルを用いた演算処理がなされている。たとえば、特開平6-339884号公報(特許文献3)には、ニューラルネットワークによるマニピュレータの逆運動学モデルの学習方法が開示されている。
【0009】
詳しくは、特許文献3では、マニピュレータの手先の位置と姿勢pとからマニピュレータの各関節角度θへの関数fと三角関数(正弦、余弦)との合成関数でありかつ不連続な領域のない関数としてg1=sin(f(p))=sinθおよびg2=cos(f(p))=cosθを考えて、マニピュレータの手先の位置と姿勢pを入力としてsinθとcosθとを出力とするようなニューラルネットワークによって、逆キネマティクスモデルの学習を行なう([要約])。このような構成により、学習しようとする逆キネマティクスモデルの入力pと出力θとの関数fに不連続な領域があっても、マニピュレータの作業領域を分割することなく、作業領域全体の関数fを一つのニューラルネットワークで学習可能としている([要約])。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2006-227724号公報
日本工業規格(JIS)B8439-1992(産業用ロボット-プログラム言語SLIM)
特開平6-339884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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