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公開番号2024035408
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2022139845
出願日2022-09-02
発明の名称熱分析装置
出願人株式会社リガク
代理人個人
主分類G01N 25/02 20060101AFI20240307BHJP(測定;試験)
要約【課題】 少なくとも100グラムを超える大きな重量の試料Sを加熱することで、当該試料Sから脱離した大量の成分ガスを迅速かつ高精度に検出できる熱分析装置を提供する。
【解決手段】 外部の空気をキャリアガスとして前記キャリアガス流動路に取り込む構成とする。成分ガス検出部70には、試料から脱離したCO2ガスを検出するためのCO2センサ(特定ガス検出センサ)71を設置する。また、送風ファン51によりキャリアガス流動路に取り込まれた空気に含有するCO2ガスを検出するためのCO2センサ(空気含有特定ガス検出センサ)54を別に設置する。そして、特定ガス検出センサ71が検出したCO2ガス検出量から、空気含有特定ガス検出センサ54が検出したCO2ガス検出量を差し引いて、試料から脱離したCO2ガスの検出量を求める。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
内部に配置した試料を加熱する加熱炉と、加熱により前記試料から脱離した成分ガスを検出するための成分ガス検出部と、前記加熱炉の内部で前記試料から脱離した成分ガスを、キャリアガスにより前記成分ガス検出部まで搬送するためのキャリアガス流動路とを備えた熱分析装置において、
外部の空気をキャリアガスとして前記キャリアガス流動路に取り込むための空気取込み器と、
前記成分ガス検出部に設けられ、前記試料から脱離した特定の成分ガスを検出するための特定ガス検出センサと、
前記空気取込み器により前記キャリアガス流動路に取り込まれた空気から、前記特定ガス検出センサの検出対象となっている特定の成分ガスと同じガスを検出する空気含有特定ガス検出センサと、を備え、
前記特定ガス検出センサが検出したガス検出量から前記空気含有特定ガス検出センサが検出したガス検出量を差し引いて、前記試料から脱離した特定の成分ガスの検出量を検出することを特徴とする熱分析装置。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記キャリアガス流動路は、
ガス供給口およびガス排出口を有し、前記ガス供給口からキャリアガスを前記加熱炉の内部に供給し、前記試料が配置された当該加熱炉の内部を経由して、前記ガス排出口から当該キャリアガスを排出する加熱炉内経由流動路と、
前記加熱炉の外部を通って前記成分ガス検出部に至る加熱炉外部通過流動路と、を含み、
且つ、前記加熱炉内経由流動路のガス排出口を、前記加熱炉外部通過流動路に連通したことを特徴とする請求項1に記載の熱分析装置。
【請求項3】
前記加熱炉を内部に設置したハウジングを備え、
前記加熱炉内経由流動路における前記ガス供給口と、前記加熱炉外部通過流動路にキャリアガスを供給するガス供給口とを、各々前記ハウジングに設けたことを特徴とする請求項2に記載の熱分析装置。
【請求項4】
前記加熱炉外部通過流動路は、前記加熱炉内経由流動路に比べ、大きな流量のキャリアガスを前記成分ガス検出部に向かって流動させる構成であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱分析装置。
【請求項5】
前記成分ガス検出部に流れてくるキャリアガスの流速を計測するためのガス流速計と、
前記成分ガス検出部に流れてくるキャリアガスの流速を調整するガス流速調整器と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱分析装置。
【請求項6】
前記加熱炉外部通過流動路から前記成分ガス検出部に搬送されてくるガスの凝固を抑制するための加熱器を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の熱分析装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、試料を加熱したときの状態変化を分析するとともに、加熱により当該試料から脱離したガスを分析する機能を備えた熱分析装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、世界的な温暖化対策の要請に応えるために、種々の産業分野において、CO

(二酸化炭素)をはじめとする温室効果ガスの排出量をできるだけ削減するための取り組み(カーボンニュートラル)が行われている。
例えば、セメント業界では、セメントの製造時などに大量のCO

が発生するが、それら製造時などに発生したCO

を、コンクリートに吸収させて使用することでCO

の大気中への排出量を削減するという技術開発が進められている(非特許文献1を参照)。
【0003】
ここで、CO

をコンクリートに吸収させる技術開発の成果を検証するには、製造されたコンクリートに如何ほどのCO

が含まれているか分析する技術が必要となる。
試料に含まれる成分量を分析する分析装置として、熱分析装置が知られているが、従来の熱分析装置は、数ミリグラム~数百ミリグラム程度の微小な試料を分析対象とすることを前提として開発されており、加熱した試料から脱離した数ミリグラム~数百ミリグラム程度の成分ガスを検出する仕様となっている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
しかし、上記技術開発が進められているコンクリートには、主原料であるセメントに砂利や砕石などの骨材が混ぜ込まれているため、微小なコンクリートを試料とした場合、試料ごとのセメントと骨材の配合比率が大きくばらついてしまう。その結果、検出される脱離ガス(CO

)の量も試料ごとにばらつきが生じ、高精度な脱離ガスの定性分析は期待できない。
【0005】
そこで、従来の熱分装置が対象としていた試料に比べてはるかに大きな重量(例えば、数キログラム)のある試料を分析対象として、高精度な熱分析を実現できる装置の開発が望まれている。試料を大きくすることで、試料内部に大粒の固体成分がランダムに混ぜ込まれていても、成分全体の配合比率が均一化されて高精度な脱離ガスの定性分析が可能となる。
【0006】
一方、試料が大きくなると、必然的に試料から脱離するガス量が多くなるため、当該大量の脱離ガスを高精度に分析する技術の開発が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2011-232108号公報
【非特許文献】
【0008】
”コンクリート・セメントで脱炭素社会を築く!?技術革新で資源もCO2も循環させる”、[online]、2021年12月15日掲載、経済産業省資源エネルギー庁、[2022年8月27日検索]、インターネット<URL:https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/concrete_cement.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、少なくとも100グラムを超える大きな重量の試料を加熱することで、当該試料から脱離した大量の成分ガスを迅速かつ高精度に検出できる熱分析装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、内部に配置した試料を加熱する加熱炉と、加熱により前記試料から脱離した成分ガスを検出するための成分ガス検出部と、前記加熱炉の内部で前記試料から脱離した成分ガスを、キャリアガスにより前記成分ガス検出部まで搬送するためのキャリアガス流動路とを備えた熱分析装置において、
外部の空気をキャリアガスとして前記キャリアガス流動路に取り込むための空気取込み器と、
前記成分ガス検出部に設けられ、前記試料から脱離した特定の成分ガスを検出するための特定ガス検出センサと、
前記空気取込み器により前記キャリアガス流動路に取り込まれた空気から、前記特定ガス検出センサの検出対象となっている特定の成分ガスと同じガスを検出する空気含有特定ガス検出センサと、を備え、
前記特定ガス検出センサが検出したガス検出量から前記空気含有特定ガス検出センサが検出したガス検出量を差し引いて、前記試料から脱離した特定の成分ガスの検出量を検出することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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