TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024032325
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-12
出願番号2022135921
出願日2022-08-29
発明の名称モノリシック水晶フィルタ
出願人株式会社大真空
代理人
主分類H03H 9/56 20060101AFI20240305BHJP(基本電子回路)
要約【課題】 高精度にフィルタ特性調整を行うことのできるモノリシック水晶フィルタを提供する。
【解決手段】 モノリシック水晶フィルタFは、全体として直方体形状で、上部が開口した凹部を有するパッケージ1と、前記パッケージ1の凹部内に収納される水晶振動板2と、パッケージ1の開口部に接合されるリッド3とからなる。入力電極21と出力電極22の中間を通る仮想延長線L上にはマーカーMが形成されている。前記マーカーMは水晶振動板の他方の主面(反対面)に形成された共通電極の形成領域の外側であって、前記延出電極形成領域との間に独立して形成されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
一方の主面に入力電極と出力電極を形成し、他方の主面に前記入力電極と前記出力電極に対応した共通電極を形成するとともに、前記入力電極と前記出力電極の各々と独立して電気的につながった接続電極を有する透光性の水晶振動板と、
開口部を有するとともに、前記水晶振動板を保持し、前記各接続電極と導電接合される接続電極パッドと、接地される接地電極パッドとを有するパッケージと、
を有するモノリシック水晶フィルタであって、
前記水晶振動板は一方の主面がパッケージと対向した状態で前記接続電極と前記接続電極パッドが導電接合されるとともに、前記共通電極がパッケージの開口部側に配置され、
前記一方の主面の入力電極と出力電極の形成位置に関連する位置情報を有する1以上のマーカーを前記一方の主面に形成し、平面で見て前記マーカーは前記共通電極より外側の水晶振動板上に形成されたことを特徴とするモノリシック水晶フィルタ。
続きを表示(約 85 文字)【請求項2】
前記マーカーは、前記一方の主面の入力電極と出力電極間の仮想中間線上に形成されていることを特徴とする請求項1記載のモノリシック水晶フィルタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信機器等に用いられるモノリシック水晶フィルタに関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年の無線通信機器は例えば業務用の無線機等があげられるが、その用途、仕様によって、様々なフィルタ特性のモノリシック水晶フィルタが求められる。例えば、小型化であったり、スプリアスの抑制であったり、保証減衰特性が比較的急峻であったり、通過帯域幅の広狭等の要請等があるが、これらフィルタ特性についても外部要因等に影響されない安定性等の信頼性も求められている。
【0003】
モノリシック水晶フィルタは、ATカット水晶振動板の一方の主面の中央部分に入力電極と出力電極を並列して形成し、他方の主面においては、前記入力電極と出力電極に対向した共通電極を形成した構成であり、入力電極と出力電極に交流電界を印加することにより、水晶フィルタとして機能させる。
【0004】
前記モノリシック水晶フィルタは、周知のとおり各電極間の周波数バランスや周波数帯域特性の調整等の複数種のフィルタ特性調整を電極に対して行う必要がある。例えば、当該共通電極に対して各電極間の周波数バランスを行う際は、裏面の入力電極と出力電極それぞれ対応する共通電極領域に、電極膜厚(金属薄膜の膜厚)を加減することにより行う。また周波数帯域特性の調整を行う際は、入力電極と出力電極間に対応する領域に電極膜厚(金属薄膜の膜厚)を加減することにより行う。さらに中心周波数の調整においては、共通電極全面の電極膜厚を加減することにより行う。
【0005】
しかしながら、これらフィルタ特性の調整は、実際の製造工程において、水晶振動板をパッケージ(保持具)に搭載した後に行うことが一般的であり、実務上、上述のように水晶振動板は共通電極がパッケージの上方に向いた状態で保持され、上記複数の調整は共通電極に対して行う。しかしながら周波数バランス等においては、入力電極および出力電極の形成位置を正確に推定する必要があるが、共通電極の形成によりこれらの位置が正確に推定できない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3436251号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1において、0009項に示すように、多種のフィルタ特性の調整を行うことが開示されているが、前述のとおり、入力電極および出力電極の形成位置を適切に推定できていない場合、共通電極に対する調整領域がずれて、適切なフィルタ特性の調整ができないことがあり、結果として調整に長時間がかかり生産性が著しく低下することがあった。また、不要な調整を行ってしまい、本来適切な調整を行えば良品として製造できるものが、不良品として製造されてしまうことがあった。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高精度にフィルタ特性調整を行うことのできるモノリシック水晶フィルタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によるモノリシック水晶フィルタは、一方の主面に入力電極と出力電極を形成し、他方の主面に前記入力電極と前記出力電極に対応した共通電極を形成するとともに、前記入力電極と前記出力電極の各々と独立して電気的につながった接続電極を有する透光性の水晶振動板と、開口部を有するとともに、前記水晶振動板を保持し、前記各接続電極と導電接合される接続電極パッドと、接地される接地電極パッドとを有するパッケージと、を有するモノリシック水晶フィルタであって、前記水晶振動板は一方の主面がパッケージと対向した状態で前記接続電極と前記接続電極パッドが導電接合されるとともに、前記共通電極がパッケージの開口部側に配置され、前記一方の主面の入力電極と出力電極の形成位置に関連する位置情報を有する1以上のマーカーを前記一方の主面に形成し、平面で見て前記マーカーは前記共通電極より外側の水晶振動板上に形成されたことを特徴としている。
【0010】
本構成によれば、透光性を有する水晶振動板を用い、一方の主面の入力電極と出力電極の形成位置に関連する1以上のマーカーを前記一方の主面に形成し、平面で見て前記マーカーは他方の主面に形成された共通電極より外側の水晶振動板上に形成された構成を採っているので、共通電極の形成された他方の主面側からマーカーの位置が視認できる。マーカーは入力電極および出力電極の形成位置に関連する位置情報を有しているので、マーカーの位置により、反対面にあり、共通電極に隠れた入力電極と出力電極の位置を特定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

太陽誘電株式会社
電子部品
1か月前
日本電波工業株式会社
水晶発振器
1か月前
日本電波工業株式会社
圧電発振器
25日前
富士電機株式会社
半導体装置
1か月前
日本無線株式会社
PLL回路
8日前
コーデンシ株式会社
信号増幅装置
1か月前
ミツミ電機株式会社
駆動回路
1か月前
シャープ株式会社
音声入力装置
23日前
富士通株式会社
増幅装置及び増幅方法
1か月前
ローム株式会社
D級アンプ回路
1か月前
株式会社大真空
圧電振動デバイス
2日前
日本電波工業株式会社
水晶振動子用の水晶ウエハ
1か月前
ミツミ電機株式会社
半導体集積回路
1か月前
株式会社村田製作所
弾性波フィルタ
9日前
コーデンシ株式会社
アナログスイッチ回路
1か月前
株式会社村田製作所
高周波モジュール
1か月前
三菱電機株式会社
調整装置、調整方法
1か月前
日本電波工業株式会社
圧電デバイス及びその製造方法
23日前
ルネサスエレクトロニクス株式会社
耐圧制御回路
1か月前
国立大学法人東海国立大学機構
高周波電力増幅器
2日前
株式会社フジクラ
電力増幅装置
2か月前
ローム株式会社
半導体装置
18日前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
1か月前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
19日前
トヨタ紡織株式会社
スイッチ回路
4日前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
1か月前
セイコーエプソン株式会社
振動デバイス
19日前
ローム株式会社
オシレータ回路、タイマー回路
1か月前
セイコーエプソン株式会社
振動デバイス
1か月前
株式会社村田製作所
高周波回路および通信装置
1か月前
セイコーエプソン株式会社
振動デバイス
2か月前
株式会社村田製作所
増幅回路および高周波回路
1か月前
住友電気工業株式会社
受信回路及び光受信回路
1か月前
株式会社村田製作所
弾性波装置
17日前
住友電気工業株式会社
受信回路及び光受信回路
23日前
オムロンヘルスケア株式会社
負荷駆動回路
8日前
続きを見る